行政法規 肢別トレーニング
第一種市街地再開発事業の権利変換計画において、施行地区内の土地(指定宅地を除く。)に存する建築物について借家権を有する者に対しては、原則として、当該建築物の所有者に与えられることとなる施設建築物の一部について借家権が与えられるように定めなければならない。
解説
都市再開発法第77条第5項により、第一種市街地再開発事業の権利変換計画において、施行地区内の土地(指定宅地を除く。)に存する建築物について借家権を有する者に対しては、原則として、当該建築物の所有者に与えられることとなる施設建築物の一部について借家権が与えられるように定めなければならないとされている。本肢は条文の通りであり、正しい。
組合施行の第一種市街地再開発事業において、組合員の全ての同意を得たときは、借家権の取得を希望しない旨の申出の有無にかかわらず、権利変換計画において、 施行地区内の土地に存する建築物について借家権を有する者に対し、施設建築敷地 又は施設建築物に関する権利が一切与えられないように定めることができる。
解説
都市再開発法第110条により、組合施行の第一種市街地再開発事業において、組合員の全ての同意を得たときは、権利変換計画において特別の定めをすることができるが、借家権を有する者の権利については、当該借家権者自身の同意がなければその権利を消滅させることはできない。本肢は「借家権の取得を希望しない旨の申出の有無にかかわらず」借家権者に権利を一切与えないようにできるとしているが、借家権者の保護の観点からこのような取扱いは認められない。従って、本肢は誤りである。
地方公共団体施行の第一種市街地再開発事業(施行地区内の権利者等の全ての同 意が得られている場合等を除く。)において、権利変換計画において賃借権が与え られるように定められた施設建築物の一部については、所有者と賃借権者の間で借 家条件についての協議が行われるが、当該協議が所定の日までに成立しないときは、当事者の申立てにより、市街地再開発審査会の議決を経て、施行者たる地方公共団 体が家賃額等について裁定することができる。
解説
都市再開発法第71条第4項及び第88条第5項の規定により、地方公共団体施行の第一種市街地再開発事業において、施設建築物の一部については所有者と賃借権者の間で借家条件についての協議が行われるが、当該協議が所定の日までに成立しないときは、当事者の申立てにより、市街地再開発審査会の議決を経て、施行者たる地方公共団体が家賃額等について裁定することができるとされている。本肢は条文の通りであり、正しい。
第二種市街地再開発事業の施行地区内の土地に存する建築物について借家権を有する者は、施行者に対し、施設建築物の一部の賃借りを希望する旨の申出をすることができる。
解説
都市再開発法第118条の24第1項により、第二種市街地再開発事業の施行地区内の土地に存する建築物について借家権を有する者は、施行者に対し、施設建築物の一部の賃借りを希望する旨の申出をすることができるとされている。本肢は条文の通りであり、正しい。
市街地再開発組合は、権利変換期日後であっても、総会において解散の議決を行い、組合を解散することができる。
解説
誤り。都市再開発法第45条第2項より、市街地再開発組合は、権利変換期日以後においては、総会の議決のみでは解散することができないとされている。権利変換期日後は事業の遂行に伴う権利関係の変動が生じているため、解散には特別の手続が必要となる。したがって、権利変換期日後であっても総会の議決のみで解散できるとする本肢は誤りである。
市街地再開発組合に置かれる審査委員は、土地及び建物の権利関係又は評価について特別の知識経験を有し、かつ、公正な判断をすることができる者のうちから総会で選任される。
解説
正しい。都市再開発法第24条第2項より、審査委員は、土地及び建物の権利関係又は評価について特別の知識経験を有し、かつ、公正な判断をすることができる者のうちから総会で選任するとされている。本肢の記述は条文の通りであり、正しい。ただし、審査委員は3人以上とし、そのうち1人以上は不動産鑑定士でなければならない。
施行地区内の土地は、権利変換期日において、権利変換計画の定めるところに従い、新たに所有者となるべき者に帰属する。この場合において、従前の土地を目的とする所有権以外の権利は、都市再開発法に別段の定めがあるものを除き、消滅する。
解説
正しい。都市再開発法第87条第1項より、施行地区内の土地は、権利変換期日において、権利変換計画の定めるところに従い、新たに所有者となるべき者に帰属するとされている。同条第2項により、従前の土地を目的とする所有権以外の権利は、この法律に別段の定めがあるものを除き、消滅するとされている。本肢の記述は条文の通りであり、正しい。
個別利用区とは、第一種市街地再開発事業の事業計画において定められる施設建築敷地以外の建築物の敷地等となるべき土地の区域のことであり、一定の既存建築物を存置又は移転することができるほか、建築物が存しない宅地を集約し広場等として活用することができる。
解説
誤り。都市再開発法第7条の2第1項より、個別利用区内では一定の既存建築物を存置又は移転することができるとされているが、建築物が存しない宅地を集約し広場等として活用できるとする規定は、個別利用区の制度趣旨とは異なる。個別利用区は、施設建築敷地以外の建築物の敷地となるべき土地の区域であり、既存建築物の存置等を目的とするものである。
個人施行者以外の施行者は、権利変換計画を定めようとするときは、権利変換計画を2週間公衆の縦覧に供しなければならず、これは、権利変換期日に生ずべき権利の変動その他権利変換の内容につき、施行地区内の土地又は物件に関し権利を有する者及び参加組合員又は特定事業参加者の全ての同意を得たときであっても、同様である。
解説
本肢は誤り。都市再開発法第83条第1項により、個人施行者以外の施行者は、権利変換計画を定めようとするときは、原則として権利変換計画を2週間公衆の縦覧に供しなければならない。もっとも、同法第110条は、施行地区内の土地又は物件に関し権利を有する者等の全ての同意を得たときは、第83条の縦覧手続等によらずに権利変換計画を定めることができる全員同意型権利変換の特則を設けている。したがって、全員の同意を得た場合であっても縦覧が必要であるとする本肢は誤りである。
施行地区内の宅地について存する抵当権の登記に係る権利は、権利変換期日において消滅する。
解説
本肢は誤り。都市再開発法第87条第1項により、権利変換期日において、施行地区内の宅地に存する所有権以外の権利は、原則として消滅するが、抵当権の登記に係る権利は同法第88条等に基づき権利変換計画の定めるところに従って施設建築物の一部等の上に移し換えられ存続するものとされている。すなわち抵当権は単純に消滅するのではなく新たな目的物の上に移行するのであるから、権利変換期日において消滅するとする本肢は誤りである。
市街地再開発組合が施行する市街地再開発事業に係る施行地区内の宅地について所有権又は借地権を有する者及び施行地区内の建築物について借家権を有する者は、すべてその組合の組合員となる。
解説
誤り。都市再開発法第20条第1項より、市街地再開発組合の組合員となるのは、施行地区内の宅地について所有権又は借地権を有する者であるとされている。施行地区内の建築物について借家権を有する者は組合員とはならないため、借家権者も組合員となるとする本肢は誤りである。
第一種市街地再開発事業により市街地再開発組合が取得した施設建築物の一部等(いわゆる保留床)は、必ず公募により賃貸し、又は譲渡しなければならない。
解説
誤り。都市再開発法第108条第1項より、施行者が取得した施設建築物の一部等(保留床)の管理処分については、公募に限らず、施行者の定めるところにより賃貸し、又は譲渡することができるとされている。「必ず公募により」との限定はないため、本肢は誤りである。
施行者は、第一種市街地再開発事業の施行のために必要があるときは、所有者に代わって土地の分割又は合併の手続をすることができる。
解説
正しい。都市再開発法第110条第1項より、施行者は、第一種市街地再開発事業の施行のために必要があるときは、所有者に代わって土地の分割又は合併の手続をすることができるとされている。本肢の記述は条文の趣旨に合致しており、正しい。
施行地区内の宅地について市街地再開発組合の組合員の有する所有権又は借地権の全部又は一部を承継した者があるときは、その組合員がその所有権又は借地権の全部又は一部について組合に対して有する権利義務は、その承継した者に移転する。
解説
正しい。都市再開発法第26条第1項より、施行地区内の宅地について組合員の有する所有権又は借地権の全部又は一部を承継した者があるときは、その組合員がその所有権又は借地権の全部又は一部について組合に対して有する権利義務は、その承継した者に移転するとされている。本肢の記述は条文の通りであり、正しい。
総会に代わってその権限を行なわせるために総代会を設けることができるのは、組合員の数が100人を超える組合の場合である。
解説
本肢は誤り。都市再開発法第35条第1項は、組合員の数が50人を超える組合は、総会に代わってその権限を行わせるために総代会を設けることができると規定している。総代会を設けることができる基準は組合員50人超であり、「100人を超える」とする本肢は数を誤っており、誤りである。
組合が施行する第一種市街地再開発事業については、都市計画事業でなくても施行することができる。
解説
本肢は誤り。都市再開発法第6条第1項は、市街地再開発事業の施行区域内においては、市街地再開発事業は都市計画事業として施行すると規定している。これは組合施行の第一種市街地再開発事業にも及ぶため、施行区域内では都市計画事業として施行しなければならず、「都市計画事業でなくても施行することができる」とする本肢は誤りである。
組合が施行する第一種市街地再開発事業に係る施行地区内の宅地について所有権又は借地権が数人の共有に属するときは、原則として、その数人がそれぞれ1人ずつ組合員となる。
解説
誤り。同法第20条第1項は、施行地区内の宅地の所有権又は借地権が数人の共有に属するときは、原則としてその数人を「1人の組合員」とみなすと規定している。それぞれ1人ずつ組合員となるのではない。
組合が施行する第一種市街地再開発事業に関係のある土地若しくはその土地に定着する物件について権利を有する者又は参加組合員は、縦覧に供された事業計画(都市計画に定められた事項を除く。)について意見があるときは、縦覧期間満了の日の翌日から起算して2週間を経過する日までに、都道府県知事に意見書を提出することができる。
解説
正しい(正解)。同法第16条第2項は、事業計画について意見があるときは縦覧期間満了の日の翌日から起算して2週間を経過する日までに意見書を提出できると規定している。本肢は条文どおりである。
総会における組合の解散の決議は、総組合員の半数以上が出席した上で、出席者の議決権の過半数で決する。
解説
本肢は誤り。組合の解散は総会の議決事項であるが、定款の変更・事業計画の変更等と並ぶ特別議決事項に当たる。通常の議事は総組合員の半数以上の出席を要し出席者の議決権の過半数で決するのに対し、解散等の特別議決事項は総組合員の3分の2以上が出席し、かつ出席者の議決権及び持分の各3分の2以上の多数で決しなければならない。したがって、「半数以上が出席した上で出席者の議決権の過半数で決する」とする本肢は、本来必要な3分の2以上の特別多数の要件を満たさず、誤りである。
第二種市街地再開発事業の施行地区内の宅地の所有者、その宅地について借地権を有する者又は施行地区内の土地に権原に基づき建築物を所有する者は、施行者に対し、その者が施行者から払渡しを受けることとなる当該宅地、借地権又は建築物の対償に代えて、建築施設の部分の譲受けを希望する旨の申出をすることができる。
解説
正しい記述。都市再開発法第118条の11第1項は、第二種市街地再開発事業の施行地区内の宅地の所有者等が、払渡しを受けることとなる対償に代えて建築施設の部分の譲受けを希望する旨の申出をすることができると規定している。
市街地再開発組合を設立するには、第一種市街地再開発事業の施行区域内の宅地について所有権又は借地権を有する者が、最低でも7人以上共同して、定款及び事業計画(事業計画の決定に先立って組合を設立する必要がある場合にあっては、事業基本方針)を定め、都道府県知事の認可を受けることが必要である。
解説
誤り。同法第11条第1項は、市街地再開発組合の設立には5人以上が共同して行うと規定している。「最低でも7人以上」ではなく「5人以上」が正しい。
地方公共団体は、第二種市街地再開発事業を施行することができるが、再開発会社は、第二種市街地再開発事業を施行することができない。
解説
本肢は誤り。都市再開発法第2条の2第3項は、再開発会社が第一種市街地再開発事業のみならず第二種市街地再開発事業も施行できると規定している。地方公共団体(同条第4項)や都市再生機構等とともに、再開発会社も第二種市街地再開発事業の施行者となり得る。第二種を施行できないのは個人および市街地再開発組合であり、再開発会社ではない。したがって「再開発会社は第二種市街地再開発事業を施行することができない」とする本肢は誤りである。
施行者は、市街地再開発事業の施行に関し書類を送付する場合において、送付を受けるべき者がその書類の受領を拒んだときは、その書類の内容を公告することをもって書類の送付に代えることができる。
解説
本肢は正しい。都市再開発法第143条(書類の送付に代る公告)は、この法律の規定により書類を送付すべき場合において、送付を受けるべき者の住所等が知れないとき、又はその者が受領を拒んだときは、その書類の内容を公告することをもって書類の送付に代えることができると規定している。受領拒否の場合に公告で送付に代えられる旨を述べる本肢は同条どおりであり正しい。
施行者は施設建築物の建築を他の者に行わせることができない。
解説
本肢は誤り。市街地再開発事業における施設建築物の建築は施行者が自ら行うのが原則であるが、都市再開発法は、民間事業者等の能力を積極的に活用して事業の円滑化を図るため、施行者が施設建築物(保留床を含む)の建築を施行者以外の者に行わせることができる特定建築者制度を設けている。特定建築者は自ら建築した施設建築物の全部又は一部を取得する。したがって、施行者が施設建築物の建築を他の者に行わせることは可能であり、「行わせることができない」とする本肢は誤りである。
組合の設立の認可を申請しようとする者は、組合の設立について、施行地区となるべき区域内の宅地について所有権を有するすべての者及びその区域内の宅地について借地権を有するすべての者のそれぞれの3分の2以上の同意を得なければならない。ただし、未登記の借地権を有する者は、借地権を有する者として扱われない。
解説
本肢は誤り。組合設立認可の申請にあたり、所有権を有するすべての者及び借地権を有するすべての者のそれぞれの3分の2以上の同意を要する点は都市再開発法第14条第1項のとおり正しい。しかし、ただし書部分が誤りである。同条第3項により、借地権で登記がないものは、施行地区となるべき区域となった旨の公告のあった日から所定期間内に書面で申告したものに限り存在するものとみなされ、同意に係る借地権として扱われる。すなわち未登記借地権者が一律に借地権者として扱われないわけではなく、申告した者は同意算定の対象となる点で本肢は不正確である。
組合は、事業の完成によって解散しようとするときは、都道府県知事の認可を受けなければならない。
解説
正しい。都市再開発法第45条第2項は、組合は事業の完成によって解散しようとするときは都道府県知事の認可を受けなければならないと定めており、本肢の記述はこの規定に合致する。
組合を設立しようとする者は、第一種市街地再開発事業の施行の準備のため必要があるときは、施行地区となるべき区域を管轄する登記所に対し、無償で必要な登記事項証明書の交付を求めることができる。
解説
正しい。都市再開発法第54条第1項は、組合を設立しようとする者は第一種市街地再開発事業の施行の準備のため必要があるときは、施行地区となるべき区域を管轄する登記所に対し、無償で必要な登記事項証明書の交付を求めることができると定めており、本肢の記述はこの規定に合致する。
組合は、特定建築者を決定するときは、あらかじめ、都道府県知事の承認を受けなければならない。
解説
正しい。都市再開発法第99条の2第1項は、組合は特定建築者を決定するときは、あらかじめ都道府県知事の承認を受けなければならないと定めており、本肢の記述はこの規定に合致する。
組合は、その事業に要する経費に充てるため、賦課金として参加組合員に対して金銭を賦課徴収することができる。
解説
本肢は誤り。都市再開発法第39条第1項は、組合はその事業に要する経費に充てるため、賦課金として『参加組合員以外の組合員』に対して金銭を賦課徴収することができると定めている。賦課金の対象は参加組合員以外の組合員であり、参加組合員に対しては同法第40条により、取得する施設建築物の一部等の価額に相当する負担金及び事業経費に充てる分担金を納付させる仕組みである。本肢は賦課金の対象を参加組合員としており、対象を取り違えている点で誤りである。
権利変換手続開始の登記があった後においては、当該登記に係る宅地の所有権を有する者は、この権利を処分するには、施行者の承認を得なければならない。施行者の承認を得ないでした処分は、施行者に対抗することができない。
解説
正しい。都市再開発法第70条第1項は、権利変換手続開始の登記があった後においては、当該登記に係る宅地の所有権を有する者はこの権利を処分するには施行者の承認を得なければならないと定めており、承認を得ないでした処分は施行者に対抗することができない。本肢の記述はこの規定に合致する。
地方公共団体が施行する市街地再開発事業に設置される市街地再開発審査会は、施行地区内の宅地について所有権又は借地権を有する者から選挙された者で構成される。
解説
本肢は誤り。地方公共団体等が施行する市街地再開発事業に置かれる市街地再開発審査会の委員は、都市再開発法第57条により、土地及び建物の権利関係又は評価について特別の知識経験を有し、かつ公正な判断をすることができる者のうちから施行者が選任するものとされている。施行地区内の宅地について所有権又は借地権を有する者から選挙された者で構成されるわけではない。本肢は委員の選任方法を誤っている。
第一種市街地再開発事業の施行者は、権利変換計画を定めるときは、審査委員の過半数の同意を得るか、又は市街地再開発審査会の議決を経なければならない。また、施行者は、権利変換計画を変更しようとする場合には、審査委員又は市街地再開発審査会と協議しなければならない。
解説
本肢は誤り。第一種市街地再開発事業の施行者が権利変換計画を定めるときに、審査委員の過半数の同意を得るか又は市街地再開発審査会の議決を経なければならない点は都市再開発法第72条のとおり正しい。しかし、権利変換計画を変更しようとする場合も、政令で定める軽微な変更を除き同条の規定が準用され、定める場合と同様に審査委員の過半数の同意又は市街地再開発審査会の議決が必要である。本肢は変更時に単なる『協議』で足りるとしており、手続が緩やかに過ぎる点で誤りである。
権利変換計画は、原則として、一個の施設建築物の敷地は一筆の土地となるものとして定めなければならない。ただし、関係権利者全員の合意を得て権利変換を行う場合には、一個の施設建築物の敷地が二筆以上の土地となるものとして権利変換計画を定めることができる。
解説
正しい。都市再開発法第75条第1項は、権利変換計画は原則として一個の施設建築物の敷地は一筆の土地となるものとして定めなければならないとし、同条第1項ただし書は関係権利者全員の合意を得て権利変換を行う場合には一個の施設建築物の敷地が二筆以上の土地となるものとして定めることができると規定しており、本肢の記述はこの規定に合致する。
施行者は、測量及び調査のために他人の占有する土地に立ち入ったことにより他人に損失を与えたときは、その損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならない。損失の補償については、損失を与えた者と損失を受けた者とが協議しなければならない。
解説
正しい。都市再開発法第60条は、施行者は測量及び調査のために他人の占有する土地に立ち入ったことにより他人に損失を与えたときは、通常生ずべき損失を補償しなければならず、損失の補償については施行者と損失を受けた者とが協議しなければならないと定めており、本肢の記述はこの規定の趣旨に合致する。
市街地再開発組合が施行する第一種市街地再開発事業において、施行地区内の宅地について所有権若しくは借地権を有する者又は施行地区内の土地に権原に基づき建築物を所有する者は、組合設立認可の公告があった日から起算して30日以内に、施行者に対し、権利の変換を希望せず、自己の有する宅地、借地権若しくは建築物に代えて金銭の給付を希望し、又は自己の有する建築物を施行地区外に移転すべき旨を申し出ることができる。
解説
正しい。都市再開発法第71条第1項により、市街地再開発組合が施行する第一種市街地再開発事業において、施行地区内の宅地の所有権者等は、組合設立認可の公告があった日から起算して30日以内に、権利の変換を希望せず金銭の給付を希望する旨等を施行者に申し出ることができる。したがって、本肢の記述は正しい。
第二種市街地再開発事業について都市計画に定めるべき施行区域は、その面積が0.5ヘクタール以上のものでなければならない。
解説
正しい。都市再開発法第3条の2第2号により、第二種市街地再開発事業について都市計画に定めるべき施行区域は、その面積が0.5ヘクタール以上のものでなければならないとされている。したがって、本肢の記述は正しい。
市街地再開発組合が施行する第一種市街地再開発事業においては、その施行地区内の宅地に所有権又は借地権を有する者は、すべてその市街地再開発組合の組合員となる。
解説
正しい。都市再開発法第20条第1項により、市街地再開発組合が施行する第一種市街地再開発事業においては、施行地区内の宅地について所有権又は借地権を有する者は、すべてその組合の組合員となるとされている。したがって、本肢の記述は正しい。
権利変換計画は、施行地区ごとに定めなければならない。
解説
正しい。都市再開発法第72条第1項により、権利変換計画は施行地区ごとに定めなければならないとされている。したがって、本肢の記述は正しい。
地方公共団体が施行する第一種市街地再開発事業において、権利変換計画を定めるときは、市街地再開発審査会の議決を経なければならない。
解説
正しい。都市再開発法第72条第4項により、地方公共団体が施行する第一種市街地再開発事業において権利変換計画を定めるときは、市街地再開発審査会の議決を経なければならないとされている。したがって、本肢の記述は正しい。
個人施行者が施行する第一種市街地再開発事業の施行の認可の公告があった後は、施行地区内において、当該事業の施行の障害となるおそれがある建築物の新築を行おうとする者は、施行者の許可を受けなければならない。
解説
誤り。都市再開発法第66条第1項により、個人施行者が施行する事業の認可の公告があった後に施行地区内で事業の施行の障害となるおそれがある建築物の新築等を行おうとする者は「都道府県知事等の許可」を受けなければならない。本肢は「施行者の許可」としている点が誤りである。
施行者は、市街地再開発事業に関する簿書をその事務所に備え付けておかなければならず、利害関係者から当該簿書の閲覧又は謄写の請求があったときは、正当な理由がない限り、拒んではならない。
解説
正しい。都市再開発法第128条により、施行者は市街地再開発事業に関する簿書をその事務所に備え付けておかなければならず、利害関係者から閲覧又は謄写の請求があったときは、正当な理由がない限り拒んではならないとされている。したがって、本肢の記述は正しい。
施行地区内の宅地を所有権に基づき占有していた者は、権利変換期日以降も、施行者が通知した明渡しの期限までは、その占有を継続することができる。
解説
正しい。都市再開発法第96条第1項により、施行地区内の宅地を所有権に基づき占有していた者は、権利変換期日以降も、施行者が通知した明渡しの期限までは、従前の土地又は建築物を引き続き使用することができるとされている。したがって、本肢の記述は正しい。
地方公共団体が施行する第一種市街地再開発事業の事業計画の決定の公告があったときは、施行地区内に存する宅地の所有者は、遅滞なく、登記所に、当該宅地に存する既登記の借地権について、権利変換手続開始の登記を申請し、又は嘱託しなければならない。
解説
誤り。都市再開発法第70条第1項により、権利変換手続開始の登記を遅滞なく申請しなければならないのは「施行者」であり、宅地の所有者ではない。本肢は登記義務者を「宅地の所有者」としている点が誤りである。
権利変換計画においては、第一種市街地再開発事業により従前の公共施設に代えて設置される新たな公共施設の用に供する土地は、従前の公共施設の用に供される土地の所有者が地方公共団体であるときは当該地方公共団体に帰属するよう定めなければならない。
解説
正しい。都市再開発法第79条第1項は、権利変換計画において、従前の公共施設に代えて設置される新たな公共施設の用に供する土地は、従前の公共施設の用に供される土地の所有者が国であるときは国に、地方公共団体であるときは当該地方公共団体に帰属するように定めなければならないと規定している。
組合による市街地再開発事業の施行により整備されることとなる重要な公共施設の管理者又は管理者となるべき者に対し当該公共施設の整備に要する費用の全部又は一部を負担することを求める場合は、あらかじめその者の承認を得、その者が負担すべき費用の額を事業計画において定めておかなければならない。
解説
正しい。都市再開発法第120条は、組合が施行する市街地再開発事業において、重要な公共施設の管理者等に費用の負担を求める場合は、あらかじめその者の承認を得、負担すべき費用の額を事業計画において定めておかなければならないと規定している。
補償金及び過怠金を受け取るべき者がその受領を拒んだとき、施行者は当該補償金及び過怠金の支払に代えてこれを供託することができる。
解説
正しい。都市再開発法第97条は、補償金及び過怠金を受け取るべき者がその受領を拒んだとき等の場合に、施行者はこれらの支払に代えて供託することができると規定している。本肢はこの規定を正しく述べている。
施行地区内の宅地を所有権に基づき占有していた者は、権利変換期日以後はその占有を継続することができない。
解説
誤り。都市再開発法第96条第1項は、権利変換期日において施行地区内の土地又は建築物を占有していた者は、施行者が通知した明渡しの期限までは従前の用法に従い占有を継続できると規定している。本肢は「権利変換期日以後は占有を継続できない」としている点で誤りである。
市街地再開発組合が施行する第一種市街地再開発事業において、権利変換計画に記載する従前資産の価額は当該組合の設立認可の公告から30日の期間を経過した日における近傍類似の土地、近傍同種の建築物又は近傍類似の土地若しくは近傍同種の建築物に関する同種の権利の取引価格等を考慮して定める相当の価額としなければならない。これは、施行地区内の土地又は物件に関し権利を有する者及び参加組合員の全ての同意を得た場合も同様である。
解説
本肢は誤り。都市再開発法第80条第1項は、従前資産の価額を、設立認可の公告から30日の期間を経過した日における近傍類似の土地等の取引価格等を考慮した相当の価額とする旨を定める。もっとも、同法第110条第1項は、施行地区内の権利者及び参加組合員の全員の同意を得たときは、第80条等の規定によらないで権利変換計画を定めることができるとしている。したがって全員の同意を得た場合も同様とする本肢は誤りである。なお解説が引用する第84条は審査委員等の関与に関する規定で本肢の論点とは無関係である。
市街地再開発組合は、権利変換期日前に限り、当該市街地再開発組合の総会の議決により解散することができる。
解説
正しい。都市再開発法第45条第1項第2号は、組合の解散事由として「総会の議決」を掲げ、同条第2項は「前項第二号の議決は、権利変換期日前に限り行うことができる」と規定している。したがって、市街地再開発組合は権利変換期日前に限り総会の議決により解散でき、本肢の記述は正しい。
都道府県知事は、市街地再開発組合の設立の認可の申請があったときは、明らかに認可すべきでないと認めるときを除き、施行地区となるべき区域を管轄する市町村長に当該事業計画を2週間公衆の縦覧に供させなければならない。当該事業計画については、施行地区となるべき区域内の宅地について所有権又は借地権を有する者及び参加組合員に限り、都道府県知事に意見書を提出することができる。
解説
誤り。都市再開発法第16条第1項は、都道府県知事が事業計画を2週間公衆の縦覧に供させる旨を規定しており、この点は正しい。しかし、同条第2項は意見書を提出できる者を「第一種市街地再開発事業に関係のある土地若しくはその土地に定着する物件について権利を有する者又は参加組合員」としており、本肢が述べる「所有権又は借地権を有する者及び参加組合員に限り」より広い範囲である。