行政法規 肢別トレーニング
法により事業の認定の告示があった事業に必要な土地等を提供することによって生活の基礎を失うこととなる者は、起業者に対し、土地、建物の取得及び職業の紹介等の生活再建のための措置の実施のあっせんを申し出ることができる。
解説
正しい。土地収用法第139条の2は、事業の認定の告示があった事業に必要な土地等を提供することにより生活の基礎を失うこととなる者は、起業者に対し、土地や建物の取得、職業の紹介等の生活再建のための措置のあっせんを申し出ることができると規定している。
収用委員会は、鑑定人に鑑定を命ずる旨の申立てが相当であると認めるとき、又は審理若しくは調査のために必要があると認めるときは、鑑定人に出頭を命じて鑑定させることができる。この場合において、鑑定人に土地若しくは建物又はこれらに関する所有権以外の権利の価格を鑑定させるときは、当該鑑定人のうち少なくとも一人は、不動産鑑定士でなければならない。
解説
正しい。土地収用法第65条第1項は、収用委員会が鑑定人に鑑定を命ずることができると規定し、同条第3項は、鑑定人に土地若しくは建物等の価格を鑑定させるときは当該鑑定人のうち少なくとも一人は不動産鑑定士でなければならないと規定している。
起業者は、土地調書及び物件調書を作成するに当たっては、土地所有者及び関係人に対し、立会い及び当該調書への署名押印を求めなければならない。ただし、土地所有者及び関係人がこれを拒んだときは、その旨を当該調書に付記すれば足りる。
解説
本肢は誤り。土地収用法第36条第4項は、土地所有者及び関係人のうちに土地調書・物件調書への署名押印を拒んだ者があるときは、起業者は市町村長の立会い及び署名押印を求めなければならないと規定している(市町村長が拒んだ場合は同条第5項により都道府県知事が職員を立会人に指名する)。したがって、拒否されたときに「その旨を当該調書に付記すれば足りる」とすることはできず、市町村長の立会い等の手続が必要である。本肢はこの点で誤っている。
国土交通大臣又は都道府県知事は、事業認定に関する処分を行おうとする場合において、当該事業の認定について利害関係を有する者から請求があったときは、事業計画について専門的学識又は経験を有する者の意見を求めなければならない。
解説
土地収用法第22条(専門的学識及び経験を有する者の意見の聴取)第1項より、国土交通大臣又は都道府県知事は、事業の認定に関する処分を行おうとする場合において「必要があると認めるとき」は、申請に係る事業の事業計画について専門的学識又は経験を有する者の意見を求めることが「できる」。
収用し、又は使用する土地に物件があるときは、その物件の移転料を補償して、これを移転させなければならない。この場合、移転料が移転しなければならない物件に相当するものを取得するのに要する価格を超えるときは、起業者は、その物件の収用を請求することができる。
解説
土地収用法第77条(移転料の補償)第1項、土地収用法第79条(移転料多額の場合の収用請求権)第1項より、本肢は正しい。
あつせん委員は、あつせん中の紛争に係る土地等について、事業の認定の告示があった場合には、当該あつせんを打ち切らなければならない。
解説
土地収用法第15~4条(あつせんの打切り)第1項より、本肢は正しい。
起業者は、立木、建物その他土地に定着する物件に関する所有権以外の権利を消滅させることが必要かつ相当である場合においては、これらの権利を収用することができる。これは、漁業権、入漁権等の水を利用する権利についても同様である。
解説
土地収用法第5条(権利の収用又は使用)第2項、3項より、本肢は正しい。
収用委員会は委員7人をもって組織され、そのうち少なくとも1人は、不動産鑑定士でなければならない。
解説
土地収用法第52条(組織及び委員)第1項より、前半は正しい。しかし、「そのうち少なくとも1人は、不動産鑑定士でなければならない。」とされる規定はない。
収用する土地又はその土地に関する所有権以外の権利に対する補償金の額は、近傍類地の取引価格等を考慮して算定した事業の認定の告示の時における相当な価格に、権利取得裁決の時までの物価の変動に応ずる修正率を乗じて得た額とする。
解説
土地収用法第71条(土地等に対する補償金の額)第1項より、本肢の通りである。
土地を使用する場合において、土地の使用が1年以上にわたるときは、土地所有者は、その土地の収用を請求することができる。
解説
土地収用法第81条(土地の使用に代る収用の請求)第1項より、地の使用が「3年」以上にわたるときは、土地所有者は、その土地の収用を請求することができる。
収用委員会は、土地に関する所有権以外の権利に関して争いがある場合において、裁決の時期までにその権利の存否が確定しないときは、当該権利が存しないものとして裁決しなければならない。
解説
土地収用法第48条(権利取得裁決)第5項より、収用委員会は、土地に関する所有権以外の権利に関して争いがある場合において、裁決の時期までにその権利の存否が確定しないときは、当該権利が「存するもの」として裁決しなければならない。
同一の土地所有者に属する一団の土地の一部を収用し、又は使用する場合において、当該土地を収用し、又は使用する事業の施行によって残地の価格が増加し、その他残地に利益が生ずる場合は、その利益を収用又は使用によって生ずる損失と相殺することができる。
解説
土地収用法第74条は「同一の土地所有者に属する一団の土地の一部を収用し、又は使用する場合において、当該事業の施行によって残地の価格が増加し、その他残地に利益が生ずることがあつても、その利益を収用又は使用に因つて生ずる損失と相殺してはならない」と規定している。本肢は「相殺することができる」としているが、相殺禁止であるため、誤りである。
起業者、土地所有者及び関係人は、損失の補償に関する事項について、収用委員会の審理において、新たに意見書を提出した場合に限り、口頭で意見を述べることができる。
解説
土地収用法第63条第2項は「起業者、土地所有者及び関係人は、損失の補償に関する事項については、収用委員会の審理において、新たに意見書を提出し、又は口頭で意見を述べることができる」と規定している。本肢は「意見書を提出した場合に限り口頭で意見を述べることができる」としているが、意見書の提出と口頭での意見陳述は選択的であるため、誤りである。
土地又は土地に関する所有権以外の権利に対する損失の補償については、明渡裁決において、裁決しなければならない。
解説
本肢は誤り。土地収用法第48条は、土地又は土地に関する所有権以外の権利に対する損失の補償は「権利取得裁決」において裁決しなければならないと規定している。「明渡裁決」ではなく「権利取得裁決」である点が誤りである。
土地所有者又は土地に関して権利を有する関係人(抵当権者等の一定の関係人を除く。)は、事業の認定の告示があった日から1年以内に限り、自己の権利に係る土地について、収用委員会に収用又は使用の裁決の申請をすることができる。
解説
本肢は誤り。土地収用法第39条第1項は、土地所有者又は関係人は起業者に対し事業認定の告示から1年以内に収用又は使用の「裁決を申請すべきことを請求することができる」と規定している。収用委員会に直接「申請をすることができる」のではなく、起業者に対して申請を「請求」できるにとどまる。
事業の認定の告示があった後において新たな権利を取得した者は、既存の権利を承継した者を含め、関係人に含まれない。
解説
本肢は誤り。土地収用法第8条第3項は「事業の認定の告示があつた後において新たな権利を取得した者は、既存の権利を承継した者を除き、関係人に含まれないものとする」と規定している。本肢は「既存の権利を承継した者を含め」としている点が誤りであり、承継した者は関係人に含まれる。
収用委員会は、審理の途中において、何時でも、起業者、土地所有者及び関係人に協議の確認を勧めることができる。
解説
本肢は誤り。土地収用法第50条は「収用委員会は、審理の途中において、何時でも、起業者、土地所有者及び関係人に和解を勧めることができる」と規定している。「協議の確認」ではなく「和解」を勧めることができる点が本肢と異なる。
起業者、土地所有者及び関係人は、収用委員会に対して鑑定人に鑑定を命ずることを申し立てることができる。収用委員会は、その申立てが相当であると認めるときは、鑑定人に出頭を命じて鑑定させることができる。
解説
本肢は正しい。土地収用法第63条第4項は、起業者、土地所有者及び関係人が収用委員会に鑑定人への鑑定命令を申し立てることができると規定し、同法第65条第1項は収用委員会がその申立てを相当と認めるときは鑑定人に出頭を命じて鑑定させることができると規定している。本肢の内容はこれらの規定に合致する。