行政法規 肢別トレーニング
収用委員会は、土地に関する所有権以外の権利に関して争いがある場合において、裁決の時期までにその権利の存否が確定しないときは、当該権利が存しないものとして裁決しなければならない。
解説
土地収用法第48条(権利取得裁決)第5項より、収用委員会は、土地に関する所有権以外の権利に関して争いがある場合において、裁決の時期までにその権利の存否が確定しないときは、当該権利が「存するもの」として裁決しなければならない。
同一の土地所有者に属する一団の土地の一部を収用し、又は使用する場合において、当該土地を収用し、又は使用する事業の施行によって残地の価格が増加し、その他残地に利益が生ずる場合は、その利益を収用又は使用によって生ずる損失と相殺することができる。
解説
土地収用法第74条は「同一の土地所有者に属する一団の土地の一部を収用し、又は使用する場合において、当該事業の施行によって残地の価格が増加し、その他残地に利益が生ずることがあつても、その利益を収用又は使用に因つて生ずる損失と相殺してはならない」と規定している。本肢は「相殺することができる」としているが、相殺禁止であるため、誤りである。
起業者、土地所有者及び関係人は、損失の補償に関する事項について、収用委員会の審理において、新たに意見書を提出した場合に限り、口頭で意見を述べることができる。
解説
土地収用法第63条第2項は「起業者、土地所有者及び関係人は、損失の補償に関する事項については、収用委員会の審理において、新たに意見書を提出し、又は口頭で意見を述べることができる」と規定している。本肢は「意見書を提出した場合に限り口頭で意見を述べることができる」としているが、意見書の提出と口頭での意見陳述は選択的であるため、誤りである。
土地又は土地に関する所有権以外の権利に対する損失の補償については、明渡裁決において、裁決しなければならない。
解説
本肢は誤り。土地収用法第48条は、土地又は土地に関する所有権以外の権利に対する損失の補償は「権利取得裁決」において裁決しなければならないと規定している。「明渡裁決」ではなく「権利取得裁決」である点が誤りである。
土地所有者又は土地に関して権利を有する関係人(抵当権者等の一定の関係人を除く。)は、事業の認定の告示があった日から1年以内に限り、自己の権利に係る土地について、収用委員会に収用又は使用の裁決の申請をすることができる。
解説
本肢は誤り。土地収用法第39条第1項は、土地所有者又は関係人は起業者に対し事業認定の告示から1年以内に収用又は使用の「裁決を申請すべきことを請求することができる」と規定している。収用委員会に直接「申請をすることができる」のではなく、起業者に対して申請を「請求」できるにとどまる。
事業の認定の告示があった後において新たな権利を取得した者は、既存の権利を承継した者を含め、関係人に含まれない。
解説
本肢は誤り。土地収用法第8条第3項は「事業の認定の告示があつた後において新たな権利を取得した者は、既存の権利を承継した者を除き、関係人に含まれないものとする」と規定している。本肢は「既存の権利を承継した者を含め」としている点が誤りであり、承継した者は関係人に含まれる。
収用委員会は、審理の途中において、何時でも、起業者、土地所有者及び関係人に協議の確認を勧めることができる。
解説
本肢は誤り。土地収用法第50条は「収用委員会は、審理の途中において、何時でも、起業者、土地所有者及び関係人に和解を勧めることができる」と規定している。「協議の確認」ではなく「和解」を勧めることができる点が本肢と異なる。
起業者、土地所有者及び関係人は、収用委員会に対して鑑定人に鑑定を命ずることを申し立てることができる。収用委員会は、その申立てが相当であると認めるときは、鑑定人に出頭を命じて鑑定させることができる。
解説
本肢は正しい。土地収用法第63条第4項は、起業者、土地所有者及び関係人が収用委員会に鑑定人への鑑定命令を申し立てることができると規定し、同法第65条第1項は収用委員会がその申立てを相当と認めるときは鑑定人に出頭を命じて鑑定させることができると規定している。本肢の内容はこれらの規定に合致する。