行政法規 肢別トレーニング
重要文化財を修理する場合は、所有者又は管理団体は、修理に着手した日から30日以内に、文化庁長官にその旨を届け出なければならない。
解説
誤り。文化財保護法第43条の2第1項は、重要文化財を修理しようとするときは、所有者又は管理団体は、修理に着手しようとする日の30日前までに、文部科学省令の定めにより文化庁長官に届け出なければならない旨を定める(事前届出)。本肢は『修理に着手した日から30日以内に届け出る』とする点が誤り(正しくは着手前30日までの事前届出)。
文部科学大臣は、登録有形文化財についてその保存及び活用のための措置を講ずる必要がなくなった場合その他特殊の事由があるときは、その登録を抹消することができる。
解説
正しい。文化財保護法第59条第1項は、文部科学大臣が、登録有形文化財について重要文化財に指定したとき、その保存及び活用のための措置を講ずる必要がなくなった場合その他特殊の事由があるときは、その登録を抹消することができる旨を定める。本肢は同条の趣旨どおりであり正しい。
土地の所有者又は占有者が出品の出土等により貝づか等を発見したときは、一定の場合を除き、その現状を変更することなく、遅滞なくその旨を文化庁長官に届け出なければならず、文化庁長官は一定の場合により、その土地の所有者又は占有者に対してその現状を変更することとなるような行為の停止又は禁止を命ずることができる。
解説
正しい。文化財保護法第96条第1項は、土地の所有者又は占有者が出土品の出土等により貝づか等(埋蔵文化財)を発見したときは、一定の場合を除き、現状を変更することなく遅滞なくその旨を文化庁長官に届け出るべき旨を定め、同条第2項は文化庁長官が一定の場合に現状を変更する行為の停止又は禁止を命ずることができる旨を定める。本肢は正しい。
史跡名勝天然記念物に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、一定の場合を除き、文化庁長官の許可を受けなければならない。
解説
正しい。文化財保護法第125条第1項は、史跡名勝天然記念物に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、一定の軽微な場合等を除き、文化庁長官の許可を受けなければならない旨を定める。史跡名勝天然記念物は許可制である点が特徴であり、本肢は同条どおりで正しい。
重要文化的景観に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとする者は、一定の場合を除き、現状を変更し、又は保存に影響を及ぼす行為をしようとする日の30日前までに、文化庁長官にその旨を届け出なければならない。
解説
正しい。文化財保護法第139条第1項は、重要文化的景観に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとする者は、一定の場合を除き、現状変更等の行為をしようとする日の30日前までに、文部科学省令の定めにより文化庁長官にその旨を届け出なければならない旨を定める(届出制)。本肢は同条どおりであり正しい。
重要文化財の全部又は一部がき損したときは、所有者は、その事実を知った日から10日以内に文化庁長官に書面をもって届け出なければならない。
解説
文化財保護法第33条により、重要文化財の全部又は一部がき損したときは、所有者は、その事実を知った日から10日以内に文化庁長官に書面をもって届け出なければならないとされている。本肢は条文の通りであり、正しい。
重要文化財を有償で譲り渡そうとする者は、譲渡の相手方や予定対価の額等を記載した書面をもって、まず文化庁長官に国に対する売渡しの申出をしなければならない。
解説
文化財保護法第46条第1項により、重要文化財を有償で譲り渡そうとする者は、譲渡の相手方や予定対価の額等を記載した書面をもって、まず文化庁長官に国に対する売渡しの申出をしなければならないとされている。本肢は条文の通りであり、正しい。
登録有形文化財に関しその現状を変更しようとする者は、現状を変更する前に文化庁長官の許可を受けなければならない。
解説
文化財保護法第64条第1項により、登録有形文化財に関しその現状を変更しようとする者は、現状を変更しようとする日の30日前までに文化庁長官にその旨を届け出なければならないとされている。本肢は「文化庁長官の許可を受けなければならない」としているが、登録有形文化財については許可制ではなく届出制が採られている。重要文化財の場合には許可が必要(同法第43条)であるが、登録有形文化財は届出で足りる。従って、本肢は誤りである。
市町村は、都市計画区域又は準都市計画区域内においては、都市計画に伝統的建造物群保存地区を定めることができる。この場合においては、市町村は、条例で、当該地区の保存のため、必要な現状変更の規制等を定めるものとする。
解説
文化財保護法第143条第1項及び第2項により、市町村は、都市計画区域又は準都市計画区域内においては、都市計画に伝統的建造物群保存地区を定めることができる。この場合においては、市町村は、条例で、当該地区の保存のため必要な現状変更の規制等を定めるものとするとされている。本肢は条文の通りであり、正しい。
埋蔵文化財について、地方公共団体は、文化庁長官が発掘を施行するものを除き、調査する必要があると認めるときは、埋蔵文化財を包蔵すると認められる土地の発掘を施行することができる。
解説
文化財保護法第99条(地方公共団体による発掘の施行)第1項より、本肢の通りである。
文部科学大臣は、有形文化財のうち重要なものを重要文化財に指定することができ、重要文化財のうち世界文化の見地から価値の高いもので、たぐいない国民の宝たるものを国宝に指定することができる。
解説
文化財保護法第27条(指定)第1項2項より、本肢は正しい。
文部科学大臣は、国宝又は国宝以外の重要文化財がき損している場合において、その保存のため必要があると認めるときは、所有者又は管理団体に対し、その修理について必要な命令又は勧告をすることができる。
解説
文化財保護法第37条(修理に関する命令又は勧告)第1項より、「文部科学大臣」ではなく「文化庁長官」である。
重要文化的景観の全部又は一部が滅失し、又はき損したときは、所有者等は、文部科学省令の定める事項を記載した書面をもって、その事実を知った日から30日以内に文化庁長官に届け出なければならない。
解説
文化財保護法第136条(滅失又はき損)第1項より、重要文化的景観の全部又は一部が滅失し、又はき損したときは、所有者等は、文部科学省令の定める事項を記載した書面をもって、その事実を知った日から「10日」以内に文化庁長官に届け出なければならない。
重要文化財に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、現状変更については維持の措置又は非常災害のために必要な応急措置を執る場合、保存に影響を及ぼす行為については影響の軽微である場合であっても、文化庁長官の許可を受けなければならない。
解説
文化財保護法第43条(現状変更等の制限)第1項より、重要文化財に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、文化庁長官の許可を受けなければならない。ただし、現状変更については維持の措置又は非常災害のために必要な応急措置を執る場合、「保存に影響を及ぼす行為については影響の軽微である場合」は、この限りでない。よって本肢は間違い。
地方公共団体は、条例の定めるところにより、重要文化財、重要無形文化財、重要有形民俗文化財、重要無形民俗文化財及び史跡名勝天然記念物以外の文化財で当該地方公共団体の区域内に存するもののうち重要なものを指定して、その保存及び活用のため必要な措置を講ずることができる。
解説
文化財保護法第182条(地方公共団体の事務)第2項より、本肢の通りである。
都道府県及び市町村の教育委員会には、条例の定めるところにより、文化財に関して優れた識見を有する者により構成される地方文化財保護審議会を置かなければならない。
解説
誤り。同法第190条第2項は、地方文化財保護審議会を「置くことができる」と規定している。「置かなければならない」という義務規定ではなく、任意設置である。
都道府県又は市町村の教育委員会は、当該都道府県又は市町村の文化財に関する登録簿に登録されている文化財であって、国の文化財登録原簿に登録されることが適当であると思料するものがあるときは、文化庁長官に対し、当該文化財を国の文化財登録原簿に登録することを提案することができる。
解説
本肢は誤り。文化財保護法第182条の2は、都道府県又は市町村の教育委員会(地方文化財保護審議会を置くものに限る)が、自らの登録簿に第181条第3項により登録した文化財のうち国の文化財登録原簿に登録することが適当と思料するものについて、あらかじめ地方文化財保護審議会の意見を聴いた上で、文部科学大臣に対し登録を提案することができる、と定めている。提案先は文化庁長官ではなく文部科学大臣であり、本肢が提案先を『文化庁長官』としている点が誤りである(地方の登録簿に登録されている文化財に限るという肢の限定自体は条文どおりで正しい)。
文部科学大臣は、都道府県の申出に基づき、当該都道府県が定める景観計画区域又は景観地区内にある文化的景観のうち特に重要なものを重要文化的景観として選定することはできない。
解説
誤り。同法第134条第1項は、文部科学大臣が都道府県の申出に基づき、景観計画区域又は景観地区内にある文化的景観のうち特に重要なものを重要文化的景観として選定することが「できる」と規定している。「できない」とする本肢は誤りである。
地方公共団体が、文化財の指定に関する条例の制定若しくはその改廃又は文化財の指定若しくはその解除を行った場合には、教育委員会は、文化庁長官にその旨を報告しなければならない。
解説
文化財保護法第182条(地方公共団体の事務)第4項より、文化財保護法第182条(地方公共団体の事務)第2項より、本肢の通りである。
埋蔵文化財について、その調査のため土地を発掘しようとする者は、一定の場合を除き、文部科学省令の定める事項を記載した書面をもって、あらかじめ、文部科学大臣の許可を受けなければならない。
解説
誤り。文化財保護法第93条第1項は、埋蔵文化財についてその調査のため土地を発掘しようとする者は、文部科学省令の定める事項を記載した書面をもって「文化庁長官に届け出なければならない」と定めている。本肢は「文部科学大臣の許可を受けなければならない」としており、届出ではなく許可としている点で誤りである。
地方公共団体は、文化庁長官が発掘を施行するものを除き、埋蔵文化財について調査する必要があると認めるときは、文化庁長官の許可を受けて、埋蔵文化財を包蔵すると認められる土地の発掘を施行することができる。
解説
本肢は誤り。文化財保護法第99条第1項は、地方公共団体は、文化庁長官が自ら発掘を施行するものを除き、埋蔵文化財について調査する必要があると認めるときは、埋蔵文化財を包蔵すると認められる土地の発掘を施行することができると定めるが、その手続は『文化庁長官の許可』ではなく、あらかじめ文化庁長官に届け出ることで足りる。本肢は「文化庁長官の許可を受けて」としており、許可制とする点で誤りである。
文化庁長官は、土地の所有者又は占有者から遺跡の発見に関する届出があった場合において、当該届出に係る遺跡が重要なものであり、かつ、その保護のため調査を行う必要があると認めるときは、その土地の所有者又は占有者に対し、期間及び区域を定めて、その現状を変更することとなるような行為の停止又は禁止を命ずることができる。ただし、その期間は、3月を超えることができない。
解説
正しい。文化財保護法第96条第1項は、文化庁長官は土地の所有者又は占有者から遺跡の発見に関する届出があった場合において、当該届出に係る遺跡が重要なものであり、かつその保護のため調査を行う必要があると認めるときは、その土地の所有者又は占有者に対し、期間及び区域を定めて、その現状を変更することとなるような行為の停止又は禁止を命ずることができ、その期間は3月を超えることができないと定めている。
史跡名勝天然記念物の指定前において緊急の必要があると認めるときは、文部科学大臣は、史跡名勝天然記念物の仮指定を行うことができる。
解説
本肢は誤り。文化財保護法第110条第1項は、史跡名勝天然記念物の指定前において緊急の必要があると認めるときは、文化庁長官が史跡名勝天然記念物の仮指定を行うことができると定めている。仮指定の権限者は文化庁長官であって、本肢のいう「文部科学大臣」ではない。したがって権限者を文部科学大臣とする本肢は誤りである。
土木工事その他埋蔵文化財の調査以外の目的で、周知の埋蔵文化財包蔵地を発掘しようとする場合において、埋蔵文化財の保護上特に必要があると認めるときは、文化庁長官は、当該発掘に関し、当該発掘前における埋蔵文化財の記録の作成のための発掘調査の実施その他の必要な事項を指示することができる。
解説
文化財保護法第93条(土木工事等のための発掘に関する届出及び指示)第1,2項より、本肢の通りである。
重要文化財の所有者は、特別の事情があるときに限り、文化財保存活用支援団体その他の適当な者を当該重要文化財の管理責任者に選任することができる。
解説
本肢は誤り。文化財保護法第31条第2項は、重要文化財の所有者は、当該重要文化財の適切な管理のため『必要があるとき』は、適当な者を管理責任者として選任することができる旨を定めている。すなわち選任の要件は管理上の必要性であって、本肢のように『特別の事情があるときに限り』選任できるとする限定は条文の文言と異なる。したがって、選任の場面を『特別の事情があるとき』に限定する本肢の記述は誤りである。
文部科学大臣又は都道府県の教育委員会等は、史跡名勝天然記念物の指定・仮指定又は特別史跡名勝天然記念物の指定に当たっては、特に、関係者の所有権、鉱業権その他の財産権を尊重するとともに、国土の開発その他の公益との調整に留意しなければならない。
解説
正しい。文化財保護法第111条第2項により、文部科学大臣又は都道府県の教育委員会等は、史跡名勝天然記念物の指定・仮指定又は特別史跡名勝天然記念物の指定に当たっては、特に関係者の所有権、鉱業権その他の財産権を尊重するとともに、国土の開発その他の公益との調整に留意しなければならない。
土地の所有者又は占有者(国の機関等を除く。)が出土品の出土等により貝づか、住居跡、古墳その他遺跡と認められるものを発見したときは、調査のための発掘に当たって発見した場合を除き、原則として、その現状を変更することなく、遅滞なく、文化庁長官に届け出なければならない。
解説
正しい。文化財保護法第96条第1項により、土地の所有者又は占有者が出土品の出土等により遺跡と認められるものを発見したときは、調査のための発掘に当たって発見した場合を除き、その現状を変更することなく、遅滞なく文化庁長官に届け出なければならないとされている。
文化庁長官は、必要であるときはいずれも特別史跡名勝天然記念物につき自ら復旧を行い、又は滅失、き損、衰亡若しくは盗難の防止の措置をすることができる。
解説
本肢は誤り。文化財保護法第117条は、文化庁長官が特別史跡名勝天然記念物について自ら復旧を行い、又は滅失・き損・衰亡若しくは盗難の防止の措置を施行することができる旨を定めるが、これは無条件ではない。すなわち、所有者・管理責任者・管理団体が同法の命令に従わない場合や、これらの者に行わせることが適当でないと認められる場合等に限って、文化庁長官が自ら施行できるものである。本肢は『必要であるときはいずれも』自ら行えるとしており、こうした要件を欠いて権限を広げて述べている点で誤りである。
重要文化財又は登録有形文化財を有償で譲り渡そうとする者は、譲渡の相手方等を記載した書面をもって、まず文部科学大臣に国に対する売り渡しの申出をしなければならない。
解説
誤り。文化財保護法第46条第1項により、国に対する売り渡しの申出が義務付けられるのは「重要文化財」のみであり、「登録有形文化財」は対象に含まれていない。本肢は登録有形文化財を含めている点が誤りである。
文部科学大臣は、有形文化財のうち重要なものを重要文化財に指定することができ、重要文化財のうち世界文化の見地から価値の高いもので、たぐいない国民の宝たるものを国宝に指定することができる。
解説
正しい。文化財保護法第27条第1項は文部科学大臣が有形文化財のうち重要なものを重要文化財に指定できると規定し、同条第2項は重要文化財のうち世界文化の見地から価値の高いもので、たぐいない国民の宝たるものを国宝に指定できると規定している。
埋蔵文化財の調査のため土地を発掘しようとする者は、当該発掘が終了した後遅滞なく、その旨を文化庁長官に届け出なければならない。
解説
本肢は誤り。文化財保護法第92条第1項は、埋蔵文化財の調査のため土地を発掘しようとする者は、発掘に着手しようとする日の30日前までにその旨を文化庁長官に届け出なければならないと規定している。届出は発掘の事前に行うべきものであり、本肢のように「発掘が終了した後遅滞なく」届け出るとする点で、届出の時期を誤っている。なお、土木工事その他埋蔵文化財の調査以外の目的による周知の埋蔵文化財包蔵地の発掘は第93条第1項により着手の60日前までの届出を要する。
史跡名勝天然記念物につき、所有者がないか若しくは判明しない場合又は管理責任者による管理が著しく困難若しくは不適当であると明らかに認められる場合には、文化庁長官は、適当な地方公共団体その他の法人を指定して、当該史跡名勝天然記念物の保存のため必要な管理及び復旧を行わせることができる。
解説
正しい。文化財保護法第113条第1項は、史跡名勝天然記念物につき所有者がないか若しくは判明しない場合等には、文化庁長官が適当な地方公共団体その他の法人を管理団体に指定して保存のため必要な管理及び復旧を行わせることができると規定している。
国宝の修理は文化庁長官が行うものとする。ただし、管理団体がある場合は、管理団体が行うものとする。
解説
誤り。文化財保護法第34条の2は、文化庁長官が国宝につき自ら修理を行うことができるのは、所有者等が修理命令に従わないとき等の一定の場合に限られると規定している。国宝の修理は原則として所有者又は管理団体が行うものであり、本肢が述べる「文化庁長官が行うものとする」は誤りである。
重要文化財に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、文化庁長官の許可を受けなければならない。ただし、現状の変更については維持の措置又は非常災害のために必要な応急措置を執る場合、保存に影響を及ぼす行為については影響の軽微である場合は、この限りでない。
解説
正しい。文化財保護法第43条第1項は「重要文化財に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、文化庁長官の許可を受けなければならない」と規定し、維持の措置や非常災害の応急措置等を例外としている。本肢の記述はこれと合致する。
文部科学大臣による史跡名勝天然記念物の指定前で、緊急の必要があると認めるときは、都道府県の教育委員会は史跡名勝天然記念物の仮指定を行うことができる。
解説
正しい。文化財保護法第110条第1項は「文部科学大臣による指定前において緊急の必要があると認めるときは、都道府県の教育委員会は、史跡名勝天然記念物の仮指定を行うことができる」と規定しており、本肢の記述はこれと合致する。
文部科学大臣は、都道府県の申出に基づき、伝統的建造物群保存地区の区域の全部又は一部で我が国にとってその価値が特に高いものを、重要伝統的建造物群保存地区として選定することができる。
解説
誤り。文化財保護法第144条第1項は「文部科学大臣は、市町村の申出に基づき」重要伝統的建造物群保存地区の選定ができると規定している。本肢は「都道府県の申出に基づき」としているが、正しくは「市町村の申出」であり、誤りである。
土木工事その他埋蔵文化財の調査以外の目的で、貝づか、古墳その他埋蔵文化財を包蔵する土地として周知されている土地を発掘しようとする場合には、発掘に着手しようとする日の三十日前までに文化庁長官に届け出なければならない。
解説
誤り。文化財保護法第93条第1項は、周知の埋蔵文化財包蔵地を発掘しようとする場合の届出期限を「発掘に着手しようとする日の六十日前まで」と規定している。本肢は「三十日前」としているが、正しくは「六十日前」であり、誤りである。
文化庁長官は、重要文化財がき損している場合において、その保存のために必要があると認めるときは、所有者又は管理団体に対し、その修理について必要な命令をすることができる。また、その命令に従わないとき、文化庁長官は自ら修理を行うことができる。
解説
本肢は誤り。文化財保護法第37条第2項は、国宝以外の重要文化財がき損している場合、文化庁長官は所有者又は管理団体に対し修理について必要な「勧告」をすることができると定めるにとどまり、「命令」はできない(命令もできるのは同条第1項の国宝の場合)。また文化庁長官が自ら修理を施行できるのは同法第38条により国宝についてであって、重要文化財一般には及ばない。本肢は重要文化財につき命令及び長官自らの修理を認める点で誤りである。
史跡名勝天然記念物又は特別史跡名勝天然記念物の指定は、その旨を官報で告示するとともに、その所有者に通知してする。
解説
文化財保護法第109条第3項は、史跡名勝天然記念物等の指定は「その旨を官報で告示するとともに、当該特別史跡名勝天然記念物又は史跡名勝天然記念物の所有者及び権原に基づく占有者に通知してする」と規定している。本肢は通知先を「所有者」のみとしているが、占有者にも通知が必要であるため、誤りである。
重要文化的景観に関しその現状を変更し、又は保存に影響を及ぼす行為をしようとする者は、当該行為をしようとする日の30日前までに、文化庁長官にその旨を届け出なければならない。
解説
文化財保護法第139条第1項は「重要文化的景観に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとする者は、現状を変更し、又は保存に影響を及ぼす行為をしようとする日の三十日前までに、文化庁長官にその旨を届け出なければならない」と規定している。本肢の内容は正しい。
文化庁長官は、必要があると認めるときは、重要文化財の所有者、管理責任者又は管理団体に対し、重要文化財の現状又は管理、修理若しくは環境保全の状況につき報告を求めることができる。
解説
文化財保護法第54条は「文化庁長官は、必要があると認めるときは、重要文化財の所有者、管理責任者又は管理団体に対し、重要文化財の現状又は管理、修理若しくは環境保全の状況につき報告を求めることができる」と規定している。本肢の内容はこの条文のとおりであり、正しい。
重要文化財の全部又は一部が滅失し、若しくはき損し、又はこれを亡失し、若しくは盗み取られたときは、その所有者(管理責任者又は管理団体がある場合は、その者)は、その事実を知った日から30日以内に文化庁長官に届け出なければならない。
解説
文化財保護法第33条は、重要文化財の滅失等の届出期限を「事実を知つた日から十日以内」と規定している。本肢は「30日以内」としているが、正しくは10日以内であるため、誤りである。
重要文化的景観がその価値を失った場合その他特殊の事由があるときは、文部科学大臣は、その選定を解除することができる。
解説
本肢は正しい。文化財保護法第135条第2項は「重要文化的景観がその価値を失つた場合その他特殊の事由があるときは、文部科学大臣は、その選定を解除することができる」と規定しており、本肢の内容はこの規定に合致する。
伝統的建造物群保存地区とは、伝統的建造物群及びこれと一体をなしてその価値を形成している環境を保存するため、都道府県が定める地区をいう。
解説
本肢は誤り。文化財保護法第2条第1項第6号は、伝統的建造物群保存地区について「市町村が定める地区」と規定している。本肢は「都道府県が定める地区」としている点が誤りであり、正しくは市町村である。
土地の所有者又は占有者が出土品の出土等により貝づか、住居跡、古墳その他遺跡と認められるものを発見したときは、一定の場合を除き、その現状を変更することなく、遅滞なく、一定の事項を記載した書面をもって、その旨を文化庁長官に届け出なければならない。ただし、非常災害のために必要な応急措置を執る場合は、その限度において、その現状を変更することを妨げない。
解説
本肢は正しい。文化財保護法第96条第1項は、土地の所有者又は占有者が遺跡と認められるものを発見したときは、調査の場合を除き、現状を変更することなく遅滞なく書面で文化庁長官に届け出なければならないと規定する。ただし、非常災害のための応急措置の場合はその限度で現状変更が認められる。本肢の内容はこれらの規定に合致する。
登録有形文化財に関しその現状を変更しようとする者は、現状を変更しようとする日の30日前までに、文化庁長官の許可を受けなければならない。
解説
本肢は誤り。登録有形文化財の現状を変更しようとする者は、原則として現状を変更しようとする日の30日前までに、文化庁長官に「その旨を届け出なければならない」のであって(文化財保護法第64条第1項)、許可を受けることまでは求められていない。重要文化財の現状変更(許可制。第43条)と異なり、登録有形文化財については届出制が採られている点に注意を要する。許可制とする本肢は誤りである。