行政法規 肢別トレーニング
居住者が、1年以上所有していた建物を他の者が1年以上所有していた建物と交換し、その交換により取得した建物をその交換により譲渡した建物の譲渡の直前の用途と同一の用途に供した場合において、その交換の時におけるこれらの建物の価額の差額がこれらの価額のうちいずれか多い価額の10分の1に相当する金額であるときは、その交換をした日の属する年分の譲渡所得の金額の計算上、その交換はなかったものとみなされる。
解説
本肢は正しい。所得税法第58条は、1年以上所有していた固定資産を他の者が1年以上所有していた同種の固定資産と交換し、同一用途に供した場合は譲渡がなかったものとみなすと規定する。ただし差額が多い方の価額の20%を超える場合は適用されない。本肢の差額は10%で20%以内のため特例が適用される。
居住者が、建物又は構築物の全部の所有を目的とする賃借権の設定をした場合において、その設定の対価として支払を受ける金額が、その賃借権に係る土地の価額の10分の7に相当する金額であるときは、その金額は譲渡所得に係る収入金額とされる。
解説
本肢は正しい。所得税法第33条第1項は譲渡所得の対象に「建物又は構築物の所有を目的とする地上権又は賃借権の設定」を含めている。政令では、建物等の全部の所有を目的とする賃借権の設定で対価がその土地の価額の5割を超える場合を譲渡所得とする。本肢の10分の7は5割を超えるため譲渡所得に該当する。
居住者が、譲渡所得の基因となる資産をその譲渡の時における価額の2分の1に満たない金額で個人に譲渡した場合において、その譲渡により生じた損失の金額については、譲渡所得の金額の計算上控除することができる。
解説
本肢は誤り。所得税法第59条第2項は、譲渡所得の基因となる資産を時価の2分の1未満で個人に譲渡した場合で、対価が取得費及び譲渡費用の合計に満たないときは、その不足額は「なかったものとみなす」と規定している。つまり損失は控除できず、「控除することができる」とする本肢は誤りである。
居住者が、他の者からの贈与により取得した譲渡所得の基因となる資産を譲渡した場合における譲渡所得の金額の計算については、その贈与の時における価額に相当する金額をその資産の取得費とみなす。
解説
本肢は誤り。所得税法第60条第1項は、贈与により取得した資産を譲渡した場合は「その者が引き続きこれを所有していたものとみなす」と規定している。これは贈与者の取得費を引き継ぐことを意味し、「贈与の時における価額を取得費とみなす」のではない。