行政法規 肢別トレーニング
景観行政団体の長は、景観計画区域内において建築物の新築をしようとする者から当該行為について届出があった場合において、景観計画に定められた建築物の高さの制限に適合しないものをしようとする者又はした者に対し、その届出に係る行為に関し設計の変更その他の必要な措置をとることを命ずることができる。
解説
誤り。景観法第17条第1項の変更命令(設計変更等の措置命令)の対象は、景観計画に定められた建築物の形態意匠の制限に適合しないものに限られる。建築物の高さ・壁面の位置等の制限に適合しない場合は、第16条第3項の勧告にとどまり命令はできない。本肢は『高さの制限に適合しないもの』について設計変更等を命じられるとする点が誤り。
都道府県である景観行政団体が景観計画を定めようとする場合は、あらかじめ、関係市町村の同意を得なければならない。
解説
誤り。景観法第9条第3項では、都道府県である景観行政団体が景観計画を定めようとするときは、あらかじめ関係市町村の意見を聴かなければならないと定める。求められるのは意見聴取であって同意ではない。本肢は『関係市町村の同意を得なければならない』とする点が誤り。
国の機関が、景観地区内の建築物の建築等をしようとする場合は、あらかじめ、その計画が都市計画に定められた建築物の形態意匠の制限に適合するものであることについて、都道府県知事に通知しなければならない。
解説
誤り。景観法第63条・第68条の規定により、国の機関等が景観地区内で建築物の建築等をする場合の形態意匠の認定等の事務は、景観行政団体の長(市町村長等)が行う。本肢は『都道府県知事に通知しなければならない』とする点が誤り(通知先は景観行政団体の長)。
景観重要建造物の増築、改築、移転若しくは除却、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更をしようとする者は、景観行政団体の長にその旨を届け出るのみで足りる。
解説
誤り。景観法第22条第1項では、景観重要建造物の増築・改築・移転・除却、外観を変更する修繕・模様替・色彩の変更をしようとする者は、景観行政団体の長の許可を受けなければならないと定める。本肢は『届け出るのみで足りる』とする点が誤り(正しくは許可が必要)。
景観計画は、国土形成計画、首都圏整備計画、近畿圏整備計画、中部圏開発整備計画、北海道総合開発計画、沖縄振興計画その他の国土計画又は地方計画に関する法律に基づく計画及び道路、河川、鉄道、港湾、空港等の施設に関する国の計画との調和が保たれるものでなければならない。
解説
正しい。景観法第8条第3項では、景観計画は、国土形成計画、首都圏整備計画、近畿圏整備計画、中部圏開発整備計画、北海道総合開発計画、沖縄振興計画その他の国土計画又は地方計画に関する法律に基づく計画及び道路・河川・鉄道・港湾・空港等の施設に関する国の計画との調和が保たれるものでなければならないと定める。本肢は条文どおりで正しい。
国の機関が、景観重要建造物の増築、改築、移転若しくは除去、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更をしようとする場合は、景観行政団体の長の許可を必要としないが、あらかじめ協議しなければならない。
解説
景観法第22条第1項により、国の機関が、景観重要建造物の増築、改築、移転若しくは除去、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更をしようとする場合は、あらかじめ景観行政団体の長に協議しなければならないとされており、許可を必要としない。本肢は条文の通りであり、正しい。
市町村は、都市計画区域及び準都市計画区域外の景観計画区域のうち、相当数の建築物の建築が行われ、現に良好な景観が形成されている一定の区域について、その景観の保全を図るため、準景観地区を指定することができる。
解説
景観法第74条第1項により、市町村は、都市計画区域及び準都市計画区域外の景観計画区域のうち、相当数の建築物の建築が行われ、現に良好な景観が形成されている一定の区域について、その景観の保全を図るため、準景観地区を指定することができるとされている。本肢は条文の通りであり、正しい。
景観地区内において建築物の建築等をしようとする者は、あらかじめ、その計画が都市計画に定められた建築物の形態意匠の制限に適合するものであることについて、申請書を提出して市町村長の認定を受けなければならないが、当該認定を受けた建築物の計画を変更して建築等をしようとする場合には、この限りでない。
解説
本肢は誤り。景観法第63条第1項により、景観地区内において建築物の建築等をしようとする者は、あらかじめ、その計画が都市計画に定められた建築物の形態意匠の制限に適合することについて、申請書を提出して市町村長の認定を受けなければならない。さらに、同項後段は、当該認定を受けた建築物の計画を変更して建築等をしようとする場合も同様とすると定めており、計画変更時にも改めて認定を受ける必要がある。したがって、変更の場合には認定を要しないとする本肢は誤りである。
景観計画区域内の一団の土地(公共施設の用に供する土地を除く。)の所有者及び借地権を有する者は、その全員の合意により、当該土地の区域における良好な景観の形成に関する協定(景観協定)を締結することができ、当該協定は、景観行政団体の長の認可を受けなければならない。
解説
景観法第81条第1項により、景観計画区域内の一団の土地(公共施設の用に供する土地を除く。)の所有者及び借地権を有する者は、その全員の合意により、当該土地の区域における良好な景観の形成に関する協定(景観協定)を締結することができ、当該協定は景観行政団体の長の認可を受けなければならないとされている。本肢は条文の通りであり、正しい。
景観行政団体の長は、景観計画に定められた景観重要樹木の指定の方針に即し、景観計画区域内の良好な景観の形成に重要な樹木で一定の基準に該当するものを、景観重要樹木として指定することができる。
解説
景観法第28条第1項により、景観行政団体の長は、景観計画に定められた景観重要樹木の指定の方針に即し、景観計画区域内の良好な景観の形成に重要な樹木で一定の基準に該当するものを、景観重要樹木として指定することができるとされている。本肢は条文の通りであり、正しい。
景観計画区域内において、工作物の修繕を行おうとする者は、それが外観を変更することのない場合には、景観行政団体の長へ届け出る必要はない。
解説
正しい。景観法第16条第1項第2号及び同条第7項第1号により、景観計画区域内で工作物の修繕を行う場合であっても、外観を変更することとなるものは届出が必要であるが、外観を変更しない修繕は届出不要とされている。したがって、本肢の記述は正しい。
景観計画区域内の建造物の所有者が、景観行政団体の長に対し、当該建造物を景観重要建造物として指定することを提案する場合において、当該建造物に当該提案に係る所有者以外の所有者がいるときは、あらかじめ、その全員の合意を得なければならない。
解説
本肢は正しい。景観法第20条第1項により、景観計画区域内の建造物の所有者は、景観行政団体の長に対し当該建造物を景観重要建造物として指定することを提案することができる。そして同条第2項により、当該建造物に提案者以外の所有者があるときは、あらかじめその全員の合意を得なければならないとされている。共有建造物について一部の所有者の意思のみで指定提案を許すと他の共有者の利益を害するためである。したがって、全員の合意を要するとする本肢の記述は正しい。
景観協定区域内における土地所有者等(当該景観協定の効力が及ばない者を除く。)は、景観協定を廃止しようとする場合においては、その過半数の合意をもってその旨を定め、景観行政団体の長の認可を受けなければならない。
解説
正しい。景観法第88条第1項により、景観協定区域内の土地所有者等は景観協定を廃止しようとする場合、その過半数の合意をもってその旨を定め、景観行政団体の長の認可を受けなければならないとされている。したがって、本肢の記述は正しい。
市町村は、都市計画区域及び準都市計画区域外の景観計画区域のうち、相当数の建築物の建築が行われ、現に良好な景観が形成されている一定の区域について、その景観の保全を図るため、景観地区を指定することができる。
解説
本肢は誤り。景観地区は、都市計画法及び景観法第61条第1項により、都市計画区域又は準都市計画区域内において都市計画に景観地区として定めるものである。これに対し、本肢のいう「都市計画区域及び準都市計画区域外」の景観計画区域のうち、相当数の建築物の建築が行われ現に良好な景観が形成されている区域について景観の保全のため指定できるのは、景観法第74条第1項に基づく『準景観地区』であって『景観地区』ではない。本肢は景観地区を定め得ない区域で指定可能としている点が誤りである。
市町村長は、景観地区に関する都市計画が定められた際現に存する建築物について、その形態意匠が景観地区における良好な景観の形成に著しく支障があると認める場合は、当該市町村の議会の同意を得た場合に限り、都市計画において定められた建築物の形態意匠の制限に適合するために必要な措置をとることを命ずることができる。
解説
本肢は正しい。景観法第70条第1項により、市町村長は、景観地区に関する都市計画が定められた際現に存する建築物について、その形態意匠が景観地区における良好な景観の形成に著しく支障があると認める場合においては、当該市町村の議会の同意を得たときに限り、相当の期限を定めて、都市計画に定められた建築物の形態意匠の制限に適合させるために必要な措置をとることを命ずることができるとされている。既存不適格建築物への遡及的な措置命令には議会の同意を要する点が要件である。したがって、本肢の記述は正しい。
景観行政団体の長は、良好な景観の形成のために必要があると認めるときは、景観計画区域内における建築物の新築等の行為のうち当該景観行政団体の条例で定めるものについて、景観計画に定められた建築物等の高さ制限に適合しないものをしようとする者に対し、必要な限度において当該行為に関し設計の変更その他の必要な措置をとることを命ずることができる。
解説
誤り。景観法第17条第1項の変更命令の対象は、景観計画に定められた「建築物又は工作物の形態意匠の制限」に適合しない行為である。本肢は「建築物等の高さ制限」としているが、変更命令の対象となるのは形態意匠の制限であり、高さ制限ではない。
景観協定区域内における土地所有者等は、景観協定において定めた事項を変更しようとする場合においては、その過半数の合意をもってその旨を定め、景観行政団体の長の認可を受けなければならない。
解説
誤り。景観法第84条は、景観協定において定めた事項を変更しようとする場合には、土地所有者等の「全員の合意」が必要であると規定している。本肢は「過半数の合意」としている点で誤りである。締結時と同様に全員の合意が求められる。
市町村は、都市計画区域又は準都市計画区域内の土地の区域について、都市計画に、景観地区を定めることができる。
解説
正しい。景観法第61条第1項は、市町村は都市計画区域又は準都市計画区域内の土地の区域について、市街地の良好な景観の形成を図るため、都市計画に景観地区を定めることができると規定している。本肢はこの規定を正しく述べている。
市町村長は、景観地区内の建築物の形態意匠について都市計画に定められた制限に適合しない建築物(政令で定める他の法令の規定により義務づけられたものを除く。)があるときは、当該建築物の所有者に対して、相当の期限を定めて違反を是正するために必要な措置を命ずることができる。
解説
正しい。景観法第64条第1項は、景観地区内の建築物の形態意匠が都市計画に定められた制限に適合しない場合、市町村長は当該建築物の所有者に対し、相当の期限を定めて違反を是正するために必要な措置を命ずることができると規定している。
何人も、景観行政団体の長に協議しなければ、景観重要建造物の増築をしてはならない。ただし、非常災害のため必要な応急措置として行う行為等については、この限りでない。
解説
誤り。景観法第22条第1項は、景観重要建造物の増築等をする場合には景観行政団体の長の「許可」を受けなければならないと規定している。本肢は「協議しなければ」としているが、正しくは「許可を受けなければ」である。
景観協定を締結するに当たっては、その土地の区域内に借地権の目的となっている土地がある場合は、当該土地の所有者及び借地権を有する者の合意を要する。
解説
誤り。景観法第81条第1項は「景観計画区域内の一団の土地の所有者及び借地権を有する者は、その全員の合意により、景観協定を締結することができる」と規定している。ただし、同項ただし書きは「当該土地の区域内に借地権の目的となっている土地がある場合においては、当該借地権の目的となっている土地の所有者の合意を要しない」としている。本肢は所有者の合意も要するとしている点で誤りである。
景観地区内において建築物の新築をしようとする者は、あらかじめ、その計画が都市計画に定められた建築物の形態意匠の制限に適合するものであることについて、申請書を提出して市町村長の認定を受けなければならない。
解説
正しい。景観法第63条第1項は「景観地区内において建築物の建築等をしようとする者は、あらかじめ、その計画が建築物の形態意匠の制限に適合するものであることについて、申請書を提出して市町村長の認定を受けなければならない」と規定しており、本肢の記述はこれと合致する。
景観行政団体は、景観重要建造物の指定があったときは、これを表示する標識を設置しなければならない。
解説
本肢は正しい。景観法第21条第2項は「景観行政団体は、第十九条第一項の規定による景観重要建造物の指定があつたときは、遅滞なく、条例又は規則で定めるところにより、これを表示する標識を設置しなければならない」と規定している。本肢の標識設置義務はこれに合致し正しい。なお解説が引用する第21条第1項は所有者等への通知に関する規定であり、標識設置義務の根拠は同条第2項である。
景観行政団体の長は、景観計画区域において建築物を増築しようとする届出のあった場合において、その行為が景観計画に定められた制限に適合しないと認めるときは、届出をした者に対し、設計の変更その他必要な措置をとることを勧告することができる。
解説
正しい。景観法第16条第3項は、景観行政団体の長が、届出に係る行為が景観計画に定められた制限に適合しないと認めるときは、届出をした者に対し、設計の変更その他の必要な措置をとることを勧告することができると規定しており、本肢の記述はこれと合致する。
景観行政団体の長は、景観重要建造物の管理が適当でないため当該景観重要建造物が滅失し若しくは毀損するおそれがあると認められるときは、所有者又は管理者に対し、管理の方法の改善その他管理に関し必要な措置を命じることができる。
解説
本肢は正しい。景観法第26条は「景観行政団体の長は、景観重要建造物の管理が適当でないため当該景観重要建造物が滅失し若しくは毀損するおそれがあると認められるとき……は、当該景観重要建造物の所有者又は管理者に対し、管理の方法の改善その他管理に関し必要な措置を命じ、又は勧告することができる」と規定している。本肢はこれに合致し正しい。なお解説引用の第23条は違反行為に対する原状回復命令等の規定であり、本肢の根拠は管理に関する命令を定めた第26条である。
景観計画区域内において、建築物の建築等の行為をしようとする者は、あらかじめ、当該行為に関する計画が、景観計画に定められた当該行為についての制限に適合するものであることについて、申請書を提出して景観行政団体の長の認定を受けなければならない。
解説
本肢は誤り。景観法第16条第1項は、景観計画区域内で建築物の建築等を行おうとする者は、あらかじめ景観行政団体の長に「届け出なければならない」と規定している。「認定を受けなければならない」のではなく、届出制である点が本肢の誤りである。
景観地区に関する都市計画が定められた際現に存する建築物については、都市計画に定められた建築物の形態意匠の制限に適合しない場合においては、当該制限が適用されないが、当該都市計画が定められた後に当該建築物の外観を変更することとなる修繕の工事に着手した場合には、当該工事に係る部分は、建築物の形態意匠の制限に適合するものでなければならない。
解説
本肢は正しい。景観法第69条第2項は、景観地区に関する都市計画の決定時に既存の建築物が形態意匠の制限に適合しない場合、当該制限を適用しないと規定する。ただし同条第3項により、都市計画決定後に外観を変更する修繕等の工事に着手した場合は、当該工事に係る部分には形態意匠の制限が適用される。本肢はこれらの規定に合致する。
市町村は、景観計画区域内に限り、都市計画に、景観地区を定めることができる。
解説
本肢は誤り。景観法第61条第1項は「市町村は、都市計画区域又は準都市計画区域内の土地の区域については…都市計画に、景観地区を定めることができる」と規定している。景観地区を定めることができるのは「都市計画区域又は準都市計画区域内」であり、「景観計画区域内に限り」とする本肢は誤りである。
景観協定区域内の土地所有者等(当該景観協定の効力が及ばない者を除く。)は、景観行政団体の長の認可を受けた景観協定を廃止しようとする場合においては、その全員の合意をもってその旨を定め、景観行政団体の長の認可を受けなければならない。
解説
本肢は誤り。景観法第88条第1項は、景観協定を廃止しようとする場合は「その過半数の合意をもってその旨を定め、景観行政団体の長の認可を受けなければならない」と規定している。本肢は「全員の合意」としているが、正しくは「過半数の合意」であるため誤りである。
何人も、原則として、景観行政団体の長の許可を受けなければ、景観重要建造物の外観を変更することとなる修繕をしてはならない。
解説
本肢は正しい。景観法第22条第1項は「何人も、景観行政団体の長の許可を受けなければ、景観重要建造物の増築、改築、移転若しくは除却、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更をしてはならない」と規定しており、本肢の内容はこの規定に合致する。