行政法規 肢別トレーニング
譲渡資産である建物の譲渡対価の額が400万円、当該建物の譲渡直前の帳簿価額が300万円、買換資産である土地の取得価額が500万円の場合、この制度による圧縮基礎取得価額は400万円である。
解説
正しい。租税特別措置法第65条の7に基づく圧縮基礎取得価額の計算について、譲渡資産である建物の譲渡対価の額が400万円、譲渡直前の帳簿価額が300万円、買換資産である土地の取得価額が500万円の場合を考える。譲渡対価400万円が買換資産の取得価額500万円以下であるため、圧縮基礎取得価額は譲渡対価の額400万円となる。
贈与又は出資による資産の譲渡は、この制度の適用対象とならない。
解説
正しい。租税特別措置法第65条の7第1項は、贈与又は出資による資産の譲渡はこの制度の適用対象とならないと定めている。特定の資産の買換えの場合の課税の特例は、対価を得て行う譲渡に限られるためである。本肢の記述はこの規定に合致する。
譲渡資産である土地の譲渡の日を含む事業年度において、買換資産である土地の取得をし、かつ、その取得の日から1年以内に、その買換資産である土地を対象地域内にある事業の用に供した場合又は供する見込みである場合に限り、この制度の適用を受けることができる。
解説
本肢は誤り。租税特別措置法第65条の7第1項では、買換資産を事業の用に供すべき期限は、取得の日から1年以内ではなく、原則として取得をした日を含む事業年度終了の日(同制度上は買換資産の取得をした日の属する事業年度等を基準とする期間)までに事業の用に供し又は供する見込みであることを要する。本肢は供用期限を『取得の日から1年以内』とする点で要件を誤っており、誤りである。
この制度の経理方式については、圧縮限度額以下の金額を、制度の適用を受ける事業年度の確定した決算において積立金として積み立てる方法が認められる。
解説
正しい。租税特別措置法第65条の7第1項により、この制度の経理方式として圧縮限度額以下の金額を確定した決算において積立金として積み立てる方法が認められている(積立金方式)。損金経理による直接減額方式に加え、積立金方式も選択できる。
買換資産として取得した土地等の面積が、譲渡資産である土地等の面積に一定割合を乗じて計算した面積以下であるときは、当該取得した土地等について、この制度の適用が認められない。
解説
誤り。租税特別措置法第65条の7第3項により、買換資産として取得した土地等の面積が譲渡資産である土地等の面積に一定割合を乗じた面積を超える場合には、その超える部分についてこの制度の適用が認められない。本肢は面積「以下」のときに適用されないとしているが、正しくは「超える」部分が適用除外である。
圧縮限度額を計算する際の圧縮基礎取得価額とは、原則として買換資産の取得価額と譲渡資産の対価の額のいずれか少ない金額である。
解説
正しい。租税特別措置法第65条の7第4項により、圧縮基礎取得価額とは、原則として買換資産の取得価額と譲渡資産の対価の額のいずれか少ない金額とされている。したがって、本肢の記述は正しい。
この制度の対象となる買換資産には、自ら建設又は製作をした資産を含まない。
解説
誤り。租税特別措置法第65条の7第1項における買換資産には、取得(購入)した資産のほか、自ら建設又は製作をした資産も含まれる。本肢は自ら建設等をした資産を含まないとしている点が誤りである。
この制度は、買換資産を取得し、その取得の日から1年以内に適用対象となる地域内にある法人の事業の用に供したときにのみ認められ、事業の用に供する見込みであるときには認められない。
解説
誤り。租税特別措置法第65条の7第1項により、買換資産を取得しその取得の日から1年以内に事業の用に供したとき「又は供する見込みであるとき」にもこの制度の適用が認められる。本肢は「見込みであるときには認められない」としている点が誤りである。
この制度の経理方式については、圧縮限度額以下の金額を、制度の適用を受ける事業年度の確定した決算において積立金として積み立てる方法が認められている。
解説
誤り。法人税法第50条は、経理方式として「帳簿価額を損金経理により減額」する方法のみを認めており、積立金として積み立てる方法は認められていない。積立金方式が認められるのは特定の資産の買換え(租税特別措置法第65条の7)の場合である。
この制度の圧縮限度額は、買換資産の取得価額から譲渡資産の譲渡直前の簿価及び譲渡経費の額を差し引いた額である。
解説
誤り。租税特別措置法第65条の7の圧縮限度額は「圧縮基礎取得価額に差益割合を乗じて計算した金額の100分の80に相当する金額」と規定されている。本肢は「買換資産の取得価額から譲渡資産の譲渡直前の簿価及び譲渡経費の額を差し引いた額」としており、計算方法が異なる。
譲渡に先行して取得した資産は、買換資産とならないため、この制度の適用を受けることができない。
解説
誤り。租税特別措置法第65条の7第8項は、譲渡に先行して取得した資産であっても、譲渡の日を含む事業年度開始の日前1年以内に取得し、かつ取得の日から1年以内に事業の用に供した場合は、届出をすれば買換資産として適用を受けることができると規定している。
譲渡資産が土地、買換資産が建物である場合は、この制度の適用を受けることができない。
解説
誤り。租税特別措置法第65条の7の特定の資産の買換えの特例は、譲渡資産と買換資産が同一の種類でなくても、法定の要件に該当すれば適用を受けることができる。譲渡資産が土地で買換資産が建物であっても、要件を満たせば適用可能である。
譲渡資産の譲渡の日を含む事業年度において、買換資産を事業の用に供しなくなった場合、この制度の適用を受けることができない。
解説
正しい。租税特別措置法第65条の7第1項は、買換資産を事業の用に供した場合でも、当該事業年度において事業の用に供しなくなったときは適用を除外すると規定している。したがって、同一事業年度中に事業の用に供しなくなった場合は適用を受けることができない。
買換資産を所有権移転外リース取引により取得した場合には、この制度の適用を受けることができない。
解説
正しい。租税特別措置法第65条の7は、買換資産の「取得」について所有権移転外リース取引によるものを含まないと規定している。したがって、所有権移転外リース取引により取得した場合にはこの制度の適用を受けることができない。
この特例の対象となる譲渡資産には、棚卸資産である土地が含まれる。
解説
誤り。租税特別措置法第65条の7第1項は、特定の資産の買換えの特例について「その有する資産(棚卸資産を除く。)」と規定しており、棚卸資産は対象外である。本肢は「棚卸資産である土地が含まれる」としている点で誤りである。
買換資産として取得した土地等の面積が譲渡資産である土地等の面積に一定割合を乗じて計算した面積を超えるときは、当該取得した土地等の全体について、この特例の適用が認められない。
解説
誤り。租税特別措置法第65条の7第4項は、買換資産の土地等の面積が一定面積を超える場合「その超える部分の面積に対応するものは、買換資産に該当しないものとする」と規定している。取得した土地等の全体が対象外になるのではなく、超過部分のみが除外される。本肢は「全体について適用が認められない」としている点で誤りである。
この特例の圧縮限度額は、買換資産の取得価額から譲渡資産の譲渡対価の額を差し引いた額である。
解説
誤り。租税特別措置法第65条の7第1項は、圧縮限度額を「圧縮基礎取得価額に差益割合を乗じて計算した金額の百分の八十に相当する金額」と規定している。本肢が述べる「買換資産の取得価額から譲渡資産の譲渡対価の額を差し引いた額」ではなく、計算方法が異なるため誤りである。
あらかじめ、納税地の所轄税務署長に、買換えの特例の適用を受ける旨の届出をした取得資産については、譲渡に先行して取得した資産であっても他の要件を満たしていれば、この特例の対象となる。
解説
本肢は正しい。租税特別措置法第65条の7第3項は、譲渡資産の譲渡の日を含む事業年度開始の日前に取得した資産であっても、納税地の所轄税務署長にあらかじめ所定の届出をした取得資産については、これを買換資産とみなして本特例の適用を受けられると規定している。先行取得資産も他の要件を満たせば対象となり、本肢と合致する。
譲渡資産を譲渡した日を含む事業年度において、買換資産を取得し、当該取得の日から1年以内に、当該買換資産を対象地域内にある事業の用に供する見込みであるとき、他の要件を満たしていれば、この特例の対象となる。
解説
正しい。租税特別措置法第65条の7第1項は、譲渡の日を含む事業年度において買換資産を取得し、取得日から1年以内に事業の用に供したとき又は供する見込みであるときに適用されると規定しており、本肢の記述はこれと合致する。
不動産売買業を営む個人が、その所有する棚卸資産である土地を収用により譲渡した場合において、その土地の譲渡については、収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例の適用を受けることができない。
解説
租税特別措置法第33条は、収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例について「個人の有する資産(棚卸資産その他これに準ずる資産で政令で定めるものを除く。)」を対象としている。棚卸資産は適用対象から除外されるため、不動産売買業者の棚卸資産である土地には適用できない。本肢は正しい。
平成27年に特定の居住用財産を交換した場合の長期譲渡所得の課税の特例の適用を受けている場合には、居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除の適用を受けることができる。
解説
租税特別措置法第35条は、居住用財産の3,000万円特別控除について「その年の前年又は前々年において既に特定の居住用財産を交換した場合の長期譲渡所得の課税の特例の適用を受けている場合」は適用除外としている。平成27年に適用を受けていれば前々年に該当するため適用できず、本肢は誤りである。
同一年中に、A土地の譲渡について収用交換等の場合の5,000万円特別控除を、B土地の譲渡について特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の2,000万円特別控除を適用できる場合には、A土地の譲渡益については最高5,000万円、B土地の譲渡益については最高2,000万円を控除し、合わせて最高7,000万円を控除することができる。
解説
同一年中に複数の特別控除を適用する場合、租税特別措置法第36条(譲渡所得の特別控除額の特例)により、収用交換等の5,000万円控除・特定土地区画整理事業等の2,000万円控除等を通算した特別控除額は、その年につき最高5,000万円に制限される。本肢は合わせて最高7,000万円控除できるとしているが、通算の上限は5,000万円であるため、誤りである。
その譲渡が、平成29年1月1日における所有期間が5年を超える土地の譲渡である場合において、収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例の適用を受けるときは、その譲渡があったものとされる部分の譲渡益の金額については、優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の軽減税率の特例の適用も併せて受けることができる。
解説
租税特別措置法第31条の2は、優良住宅地の造成等のための軽減税率の特例について、収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例の適用を受ける場合は併用できないと規定している。本肢は「併せて受けることができる」としている点で誤りである。
平成29年1月1日における所有期間が10年を超える居住用財産を譲渡した場合において、居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除の適用を受けるときは、併せて居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例の適用も受けることができる。
解説
租税特別措置法第31条の3は居住用財産の軽減税率の特例を、同法第35条は3,000万円特別控除を規定しており、所有期間10年超の居住用財産については両方の特例を併用して適用を受けることができる。本肢の内容は正しい。