行政法規 肢別トレーニング
第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域又は田園住居地域内においては、外壁の後退距離は、当該地域に関する都市計画において外壁の後退距離の限度が定められた場合においては、原則として、当該限度以上でなければならない。
解説
建築基準法第54条第1項により、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域又は田園住居地域内においては、建築物の外壁又はこれに代わる柱の面から敷地境界線までの距離(外壁の後退距離)は、当該地域に関する都市計画において外壁の後退距離の限度が定められた場合においては、原則として当該限度以上でなければならないとされている。本肢は条文の通りであり、正しい。
都市計画において建築物の高さの最高限度が定められた高度地区内においては、再生可能エネルギー源の利用に資する設備の設置のため必要な屋根に関する工事を行う建築物の高さについて、当該最高限度を超えることはできない。
解説
建築基準法第58条第2項により、都市計画において建築物の高さの最高限度が定められた高度地区内においては、再生可能エネルギー源の利用に資する設備の設置のため必要な屋根に関する工事を行う建築物の高さについては、当該最高限度を超えることができるとされている。本肢は「超えることはできない」としているが、再生可能エネルギー関連の例外規定が設けられており、誤りである。
建築協定区域内の土地の所有者で当該建築協定の効力が及ばないものは、建築協定の認可等の公告のあった日以後、3年以内に、特定行政庁に対して書面でその意思を表示しなければ、当該建築協定に加わることができない。
解説
建築基準法第75条の2第1項により、建築協定区域内の土地の所有者で当該建築協定の効力が及ばないものは、建築協定の認可等の公告のあった日以後いつでも、特定行政庁に対して書面でその意思を表示すれば、当該建築協定に加わることができる。本肢は「3年以内に」としているが、期間の制限は設けられておらず、いつでも加入可能である。従って、本肢は誤りである。
用途地域に関する都市計画において建築物の敷地面積の最低限度を定める場合においては、その最低限度は、200平方メートルを超えてはならない。
解説
建築基準法第53条の2第1項第2号により、用途地域に関する都市計画において建築物の敷地面積の最低限度を定める場合においては、その最低限度は200平方メートルを超えてはならないとされている。本肢は条文の通りであり、正しい。
第一種低層住居専用地域内においては、建築物の高さは、10メートル又は12メートルのうち当該地域に関する都市計画において定められた建築物の高さの限度を超えてはならない。
解説
建築基準法第55条第1項により、第一種低層住居専用地域又は第二種低層住居専用地域内においては、建築物の高さは10メートル又は12メートルのうち当該地域に関する都市計画において定められた建築物の高さの限度を超えてはならないとされている。本肢は条文の通りであり、正しい。
都市再生特別地区に関する都市計画において、建築物の高さの最高限度が定められたときでも、特定行政庁が用途上又は構造上やむを得ないと認めて建築審査会の同意を得て許可した学校については、当該高さの最高限度を超えることができる。
解説
建築基準法第60条の2第3項により、都市再生特別地区に関する都市計画において建築物の高さの最高限度が定められたときでも、特定行政庁が用途上又は構造上やむを得ないと認めて建築審査会の同意を得て許可した学校については、当該最高限度を超えることができるとされている。本肢は条文の通りであり、正しい。
景観区域内においては、建築物の高さは、景観地区に関する都市計画において建築物の高さの最高限度が定められたときは、当該最高限度以下でなければならないが、巡査派出所を建築する場合には、この限りではない。
解説
建築基準法第68条第1項により、景観区域内においては、建築物の高さは、景観地区に関する都市計画において建築物の高さの最高限度が定められたときは、当該最高限度以下でなければならない。ただし、同条第2項により巡査派出所を建築する場合には、この限りでないとされている。本肢は条文の通りであり、正しい。
建築物の敷地等で二以上のものが一団地を形成し、一団地認定を受けている場合において、一の敷地内にあるものとみなされる建築物以外の建築物を新築しようとするときは、特定行政庁への認定の申請に当たって、当該一団地区域内にある土地について所有権又は借地権を有する者に対して、あらかじめ、建築物に関する計画について、同意を得なければならない。
解説
本肢は誤り。建築基準法第86条の2第1項は、既に一団地認定(同法86条1項)を受けた公告認定対象区域内において、一の敷地内にあるものとみなされる建築物以外の建築物を新築する場合の追加認定を定める。この追加認定の申請には、当該区域内の土地について所有権又は借地権を有する者の全員の合意により申請する必要があり、当初の一団地認定(86条1項)とは手続要件が異なる。本肢は86条1項の手続を前提とした記述であり、追加認定に係る合意要件を正しく述べていないため誤りである。
防火地域内において建築物の屋上に看板を設ける場合は、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならない。
解説
本肢は正しい。建築基準法第66条は、防火地域又は準防火地域内にある看板、広告塔、装飾塔その他これらに類する工作物で、建築物の屋上に設けるもの又は高さ3メートルを超えるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならない旨を定めている。防火地域内において建築物の屋上に看板を設ける場合はこの規定に該当するから、その主要な部分を不燃材料で造り又は覆わなければならない。したがって本肢は正しい。
クロルピリホス及びホルムアルデヒドは、建築物の居室内において衛生上の支障を生ずるおそれがある物質として、使用の制限が定められている。
解説
本肢は正しい。建築基準法第28条の2第3号は、居室内において衛生上の支障を生ずるおそれがある物質として政令で定めるものについて建築材料及び換気設備の技術的基準への適合を求めており、同法施行令第20条の5は、その物質をクロルピリホス及びホルムアルデヒドと定めている。クロルピリホスは居室を有する建築物への添加建材の使用が原則禁止され(施行令第20条の6)、ホルムアルデヒドは内装仕上げの使用面積制限等が課される(施行令第20条の7)。両者とも使用の制限が定められているとする本肢は正しい。
特定行政庁は、既存不適格建築物(国、都道府県又は建築主事を置く市町村の建築物を除く。)の構造が著しく保安上危険であると認める場合においては、当該建築物の所有者等に対し、相当の猶予期限を付けて、除却等の措置をとることを命ずることができる。
解説
本肢は正しい。建築基準法第10条第3項は、第3条第2項の規定により規定の適用を受けない建築物(既存不適格建築物)の構造等が著しく保安上危険であると認める場合に、特定行政庁が所有者等に対し相当の猶予期限を付けて除却等の措置を命ずることができると定めている。同条の対象から国、都道府県又は建築主事を置く市町村の建築物は除かれる。既存不適格建築物に対する命令を定める本肢は条文に沿っており、正しい。
客席の床面積の合計が300平方メートルの劇場(国、都道府県又は建築主事を置く市町村が所有し、又は管理する建築物を除く。)の所有者又は管理者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するため、必要に応じ、その建築物の維持保全に関する準則又は計画を作成し、その他適切な措置を講じなければならない。
解説
本肢は正しい。建築基準法第8条第1項は、第6条第1項第1号に掲げる建築物その他政令で定める建築物の所有者又は管理者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するため、必要に応じ維持保全に関する準則又は計画を作成し、その他適切な措置を講じなければならないと定める。劇場で客席の床面積の合計が200平方メートルを超えるものは特殊建築物に該当する。客席300平方メートルの劇場はこれに当たり、本肢の記述は正しい。
災害があった場合において建築する応急仮設建築物について、その建築工事を完了した後3月を超えて存続しようとする場合においては、その超えることとなる日前に、特定行政庁の許可を受けなければならない。
解説
本肢は正しい。建築基準法第85条第2項は、応急仮設建築物を建築した者が、その建築工事を完了した後3月を超えて当該建築物を存続させようとする場合においては、その超えることとなる日前に、特定行政庁の許可を受けなければならないと定めている。なお災害発生日から1月以内の着工という要件は同条第1項の規定の適用除外に係るものであり、存続期間とは別の論点である。本肢は第85条第2項の文言に沿っており、正しい。
防火地域と準防火地域にわたる建築物が防火地域外において防火壁で区画されている場合であっても、その防火壁外の部分について、防火地域内の建築物に関する規定が適用される。
解説
誤り。建築基準法第67条第2項により、防火地域と準防火地域にわたる建築物が防火地域外において防火壁で区画されている場合には、その防火壁外の部分については、準防火地域内の建築物に関する規定が適用される。本肢は「防火地域内の建築物に関する規定が適用される」としている点が誤りである。
法第52条に定める容積率及び法第53条に定める建蔽率の規定は、都市計画区域内に限り、適用する。
解説
誤り。建築基準法第52条(容積率)及び第53条(建蔽率)の規定は、都市計画区域及び準都市計画区域内において適用される。本肢は「都市計画区域内に限り」としているが、準都市計画区域内にも適用されるため誤りである。
法令によらず築造する道であっても、一定の基準を満たし、特定行政庁からその位置の指定を受けたものは、法上の道路とみなされる。
解説
正しい。建築基準法第42条第1項第5号により、土地を建築物の敷地として利用するため、道路法、都市計画法等によらないで築造する政令で定める基準に適合する道で、これを築造しようとする者が特定行政庁からその位置の指定を受けたもの(いわゆる位置指定道路)は、建築基準法上の道路とみなされる。本肢の記述は同条文に沿った内容であり、正しい。
特定行政庁が、巡査派出所であって通行上支障がないと認めるものについて、道路に突き出して建築することができる旨の許可をする場合においては、都道府県都市計画審議会の議を経なければならない。
解説
誤り。建築基準法第44条第1項第2号により、公衆便所、巡査派出所その他これらに類する公益上必要な建築物で特定行政庁が通行上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したものは、道路に突き出して建築することができる。本肢は「都道府県都市計画審議会の議を経なければならない」としているが、正しくは「建築審査会の同意を得て許可」であるため誤りである。
高さ1メートルの門は、特定行政庁が指定した壁面線を越えて建築してはならない。
解説
本肢は誤り。建築基準法第47条は、建築物の壁若しくはこれに代わる柱又は高さ2メートルを超える門若しくは塀は、壁面線を越えて建築してはならないと定めている。門及び塀について制限の対象となるのは高さ2メートルを超えるものに限られる。本肢の高さ1メートルの門は2メートルを超えないため、壁面線を越えて建築してはならないとはいえない。したがって本肢の記述は誤りである。
商業地域内において、原則として建築してはならないとされている建築物であっても、特定行政庁が当該商業地域内の住居の環境を害するおそれがないと認めて許可した場合においては、当該建築物を建築することが可能である。
解説
誤り。建築基準法第48条及び別表第二により、商業地域内で建築が制限されるものは限定的であるが、特定行政庁が許可する場合の要件として、商業地域においては「商業の利便を害するおそれがない」ことが要件であり、「住居の環境を害するおそれがない」ではない。本肢は許可要件の表現が誤っている。
地方公共団体は、自動車車庫について、条例で、その敷地が道路に接する部分の長さに関して必要な制限を付加することができる。
解説
正しい。建築基準法第40条により、地方公共団体は、その地方の気候若しくは風土の特殊性又は特殊建築物の用途若しくは規模に因り、建築基準法の規定又はこれに基づく命令の規定のみによっては建築物の安全、防火又は衛生の目的を充分に達し難いと認める場合においては、条例で、建築物の敷地、構造又は建築設備に関して安全上、防火上又は衛生上必要な制限を附加することができるとされている。同法施行令第131条の2の2により、自動車車庫等については、条例で敷地が道路に接する部分の長さについて制限を付加できる。本肢の記述は正しい。
第一種低層住居専用地域では、診療所を建築することができない。
解説
誤り。建築基準法第48条及び別表第二(い)項により、第一種低層住居専用地域内に建築することができる建築物には、住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿のほか、診療所、巡査派出所、公衆電話所等が含まれる。したがって、第一種低層住居専用地域でも診療所は建築できるため、本肢は誤りである。
第二種低層住居専用地域では、法第 56条第1項第2号の規定による隣地斜線制限は適用されない。
解説
正しい。建築基準法第56条第1項第2号の隣地斜線制限は、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域及び田園住居地域には適用されない。これは、これらの地域では建築物の高さが10メートル又は12メートルに制限されており(同法第55条第1項)、隣地斜線制限の起算点である20メートル又は31メートルに達しないためである。本肢の記述は正しい。
法第 56 条の2に規定する日影による中高層の建築物の高さの制限においては、建築物の敷地とこれに接する隣地との高低差が著しい場合の緩和措置が設けられている。
解説
正しい。建築基準法第56条の2第4項及び同法施行令第135条の12第1項により、日影による中高層の建築物の高さの制限について、建築物の敷地とこれに接する隣地との高低差が著しい場合においては、建築物の敷地の地盤面は、当該高低差のないものとみなして算定した平均地盤面から当該高低差の2分の1だけ低い位置にあるものとみなすという緩和措置が設けられている。本肢の記述は正しい。
建築物の敷地が、高度地区の内外にわたり、かつ、当該敷地の過半が当該高度地区内に存する場合においては、当該建築物の全部について、当該高度地区に関する都市計画において定められた内容に適合するものでなければならない。
解説
誤り。建築基準法第58条により、高度地区内においては、建築物の高さは、高度地区に関する都市計画において定められた内容に適合するものでなければならないとされている。しかし、敷地が高度地区の内外にわたる場合の取扱いについて、同法には「過半主義」の規定はなく、高度地区に属する部分について当該制限が適用される。本肢は「過半が高度地区内に存する場合は全部に適用」としているが、このような規定はないため誤りである。
特定街区内においては、建築物の容積率及び高さは、特定街区に関する都市計画に定められた限度以下でなければならない。
解説
本肢は正しい。建築基準法第60条第1項により、特定街区内においては、建築物の容積率及び建築物の高さは、特定街区に関する都市計画において定められた限度以下でなければならないとされている。これは本肢の記述どおりであり、正しい。なお同項後段では壁又はこれに代わる柱について壁面の位置の制限にも従うべきことが定められているが、本肢が容積率と高さについて述べた内容自体は条文に適合しており、誤りとはならない。
都市計画において建築物の高さの限度が10メートルと定められた第一種低層住居専用地域内に小学校を建築する場合、特定行政庁がその用途によってやむを得ないと認めて許可することにより、当該高さの限度を超えるものとすることができる。
解説
本肢は正しい。建築基準法第55条第1項により、第一種低層住居専用地域内では建築物の高さは10メートル又は12メートルのうち都市計画で定められた限度を超えてはならない。もっとも同条第4項により、学校その他の建築物であって、その用途によつてやむを得ないと特定行政庁が認めて許可したものについては当該限度を超えることができる。小学校はこの許可の対象となり得るから、本肢の記述は正しい。
敷地内に一定以上の空地を有し、その敷地面積の規模が一定以上である建築物で、法第59条の2第1項に基づく特定行政庁の許可を受けたものは、当該許可の範囲内において、法第56条第1項の規定による道路斜線制限、隣地斜線制限及び北側斜線制限の限度を、いずれも超えるものとすることができる。
解説
本肢は正しい。建築基準法第59条の2第1項により、敷地内に一定以上の空地を有し敷地面積が一定以上の建築物で特定行政庁の許可を受けたものは、許可の範囲内で容積率制限や高さの制限を緩和できる。緩和対象には第56条の規定が含まれ、同条第1項は道路斜線(第1号)・隣地斜線(第2号)・北側斜線(第3号)のいずれをも定めているから、これらの限度をいずれも超えるものとすることができる。よって本肢の記述は正しい。
建築基準法上の「建築物」とは、土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの等をいい、地下の工作物内に設ける店舗が「建築物」に該当することはない。
解説
誤った記述(正解)。建築基準法第2条第1号は、「建築物」に地下の工作物内に設ける事務所、店舗等も含まれると規定している。「地下の工作物内に設ける店舗が建築物に該当することはない」とする本肢は誤りである。
地方公共団体は、条例で、出水等による危険の著しい区域を災害危険区域として指定し、災害防止上必要な建築物の建築に関する制限を定めることができる。
解説
正しい記述。同法第39条第1項は、地方公共団体が条例で災害危険区域を指定できると規定し、同条第2項は当該区域内における建築に関する制限を条例で定めることができるとしている。
床面積の合計が500平方メートルの劇場の全てを映画館の用途に変更する場合、その計画が建築基準関係規定に適合するものであることについて、建築主事又は指定確認検査機関の確認を受ける必要はない。
解説
正しい記述。同法第87条第1項は、200平方メートルを超える特殊建築物への用途変更には確認が必要としている。500平方メートルの劇場の全てを映画館に用途変更する場合、劇場も映画館も特殊建築物であり類似用途間の変更であるため確認は不要である。
建築物ががけ崩れ等による被害を受けるおそれのある場合においては、擁壁の設置その他安全上適当な措置を講じなければならない。
解説
正しい記述。同法第19条第4項は、建築物ががけ崩れ等による被害を受けるおそれのある場合、擁壁の設置その他安全上適当な措置を講じなければならないと規定している。
高さ35メートルの建築物で、高さが31メートルを超える部分の各階の床面積の合計が400平方メートルのものについては、非常用の昇降機を設ける必要はない。
解説
本肢は正しい。建築基準法第34条第2項は高さ31メートルを超える建築物に非常用昇降機の設置を義務づけるが、その設置を要しない建築物を定める建築基準法施行令第129条の13の2は、高さ31メートルを超える部分の各階の床面積の合計が500平方メートル以下のものを設置不要としている。本肢は当該部分の各階床面積の合計が400平方メートルで500平方メートル以下であるから、非常用昇降機を設ける必要はなく、正しい。
高さが30メートルの建築物には、周囲の状況によって安全上支障がない場合を除き、有効に避雷設備を設けなければならない。
解説
正しい記述。同法第33条は、高さ20メートルを超える建築物には原則として有効に避雷設備を設けなければならないと規定している。ただし周囲の状況によって安全上支障がない場合は除かれる。高さ30メートルは当然に対象となる。
石綿をあらかじめ添加した建築材料を使用することは認められない。
解説
本肢は誤り。建築基準法第28条の2第2号は、石綿をあらかじめ添加した建築材料を使用してはならないと定めるが、これには『石綿等を飛散させ、又は発散させるおそれがないものとして国土交通大臣が定めたもの又は国土交通大臣の認定を受けたもの』という例外が付されている。したがって石綿を添加した建築材料の使用が一律に認められないわけではなく、大臣の認定等を受けたものは使用できる。例外を無視して『使用することは認められない』と断定する本肢は、条文の規律内容を正確に表していない点で誤りである。
建築基準法上の「耐火構造」とは、建築物の外壁又は軒裏の構造のうち、建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼を抑制するために当該外壁又は軒裏に必要とされる性能が一定の基準に適合する鉄網モルタル塗、しっくい塗その他の構造で、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものをいう。
解説
誤り。本肢が述べる定義は「耐火構造」ではなく「防火構造」(同法第2条第8号)の定義である。「耐火構造」(同条第7号)は、壁、柱、床等の構造で通常の火災が終了するまでの間、倒壊及び延焼を防止するために必要な性能を有するものをいう。
倉庫の用途に供する建築物で、その床面積の合計が2,000平方メートルであるものは耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。
解説
本肢は正しい。建築基準法第27条及び別表第一は、一定規模以上の特殊建築物について耐火建築物又は準耐火建築物等としなければならない旨を定めている。倉庫は同表に掲げる特殊建築物であり、その用途に供する部分の床面積の合計が一定規模以上のものは、火災時の倒壊・延焼を防止するため耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。床面積の合計が2,000平方メートルの倉庫はこの規制対象となるため、耐火建築物又は準耐火建築物としなければならないとする本肢の記述は正しい。
特別用途地区内においては、法第48条第1項から第13項までに定めるものを除くほか、地方公共団体は、その地区の指定の目的のためにする建築物の建築の制限又は禁止に関して必要な規定を、国土交通大臣の承認を得て、条例で定めることができる。
解説
本肢は誤り。特別用途地区内における建築物の用途制限の上乗せ・緩和について、建築基準法第49条第1項は「特別用途地区内においては、前条第一項から第十三項までに定めるものを除くほか、その地区の指定の目的のためにする建築物の建築の制限又は禁止に関して必要な規定は、地方公共団体の条例で定める」と規定するにとどまる。すなわち、必要な規定は地方公共団体が条例で定めれば足り、「国土交通大臣の承認を得て」という要件は課されていない。承認を要件とする本肢は条文に反し誤りである。
都市計画において建蔽率の上限が10分の8であると定められた第一種住居地域内の耐火建築物については、当該建築物が防火地域内に存在する場合、建蔽率の上限の規定が適用されない。
解説
本肢は正しい。建築基準法第53条第6項第1号は、建蔽率の限度が10分の8とされている地域内で、かつ防火地域内にある耐火建築物等については、同条第1項から第5項までの建蔽率制限を適用しないと定める。第一種住居地域では同条第1項第2号により建蔽率を10分の5・6・8のいずれかとできるため、10分の8の指定もあり得る。その場合に当該耐火建築物が防火地域内にあれば、建蔽率の上限規定は適用されない。よって本肢のとおりである。
建築協定区域内の土地の所有者等(当該建築協定の効力が及ばない者を除く。)は、法第73条第1項の規定による認可を受けた建築協定を廃止しようとする場合においては、その過半数の合意をもってその旨を定め、これを特定行政庁に申請してその認可を受けなければならない。
解説
本肢は正しい。建築基準法第76条第1項は、認可を受けた建築協定を廃止しようとする場合、建築協定区域内の土地所有者等(協定の効力が及ばない者を除く)の「過半数」の合意でその旨を定め、特定行政庁に申請して認可を受けなければならないと規定する。協定の締結・認可には土地所有者等の全員の合意が必要だが(第70条第3項)、廃止については過半数の合意で足りる点が特徴であり、本肢は条文どおりで正しい。
第一種低層住居専用地域内において都市計画で外壁の後退距離の限度を定める場合においては、その限度は1.5メートル又は1メートルとする。
解説
本肢は正しい。建築基準法第54条第1項は、第一種・第二種低層住居専用地域及び田園住居地域内において、都市計画で外壁の後退距離の限度が定められた場合は外壁等から敷地境界線までの距離をその限度以上としなければならないと定める。そのうえで同条第2項は「前項の外壁の後退距離の限度は、一・五メートル又は一メートルとする」と規定する。したがって、外壁の後退距離の限度は1.5メートル又は1メートルとされ、本肢のとおりである。
法第52条第1項に規定する延べ面積(建築物の容積率の最低限度に関する規制に係る当該容積率の算定の基礎となる延べ面積を除く。)には、一定の範囲において、専ら防災のために設ける備蓄倉庫の用途に供する部分の床面積を算入しない。
解説
正しい記述。同法第52条第6項は、容積率の算定において専ら防災のために設ける備蓄倉庫の用途に供する部分の床面積は、一定の範囲内で延べ面積に算入しないと規定している。
法第52条第1項各号に定める容積率の最高限度に関して、用途地域の指定のない区域内の建築物に係る容積率の最高限度は、同項第8号に定める数値のうち、特定行政庁が土地利用の状況等を考慮し当該区域を区分して建築審査会の同意を得て定められる。
解説
誤り。建築基準法第52条第1項第8号は、用途地域の指定のない区域内の建築物の容積率の最高限度について、特定行政庁が土地利用の状況等を考慮して都道府県都市計画審議会の議を経て定めると規定している。「建築審査会の同意を得て」ではない。
地盤面下に設ける建築物は、建築審査会の同意がなければ、道路内に、又は道路に突き出して建築してはならない。
解説
本肢は誤り。建築基準法第44条第1項は、建築物等を道路内に又は道路に突き出して建築することを原則禁止しつつ、同項各号に例外を定める。地盤面下に設ける建築物は第1号に該当し、特定行政庁の許可も建築審査会の同意も要せず当然に道路内に建築できる。建築審査会の同意が必要となるのは、公衆便所・巡査派出所等の公益上必要な建築物(第2号)の場合である。よって地盤面下の建築物に同意を要するとする本肢は誤りである。
田園住居地域内においては、法第55条第1項の規定による建築物の高さの限度を定めることができない。
解説
本肢は誤り。建築基準法第55条第1項は、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域「又は田園住居地域」内においては、建築物の高さは10メートル又は12メートルのうち当該地域の都市計画で定められた限度を超えてはならないと規定する。田園住居地域は明文でこの絶対高さ制限の対象に含まれているから、田園住居地域内において同項の高さの限度を定めることができないとする本肢は誤りである。
高度地区内においては、建築物の容積率及び建蔽率並びに建築物の建築面積(同一敷地内に2以上の建築物がある場合においては、それぞれの建築面積)は、原則として、高度地区に関する都市計画において定められた内容に適合するものでなければならない。
解説
本肢は誤り。高度地区は、市街地の環境維持や土地利用の増進のために建築物の高さの最高限度又は最低限度を定める地区であり、建築基準法第58条により建築物の高さは高度地区の都市計画で定められた内容に適合させなければならない。これに対し、容積率・建蔽率・建築面積等を定めて土地の高度利用を図るのは「高度利用地区」であって(建築基準法第59条)、高度地区ではない。容積率・建蔽率・建築面積を高度地区の規制内容とする本肢は両者を混同しており誤りである。
都市計画区域内において、鉄筋コンクリート造で延べ面積200平方メートルの平家住宅を新築する場合には、建築確認を受けなければならないが、当該建築物の大規模の修繕をしようとする場合には、建築確認を受ける必要はない。
解説
正しい。建築基準法第6条第1項第1号により、都市計画区域内で鉄筋コンクリート造の建築物を新築する場合は建築確認が必要である。一方、同項各号に該当しない大規模の修繕は、同法第6条第1項柱書の「建築」に該当しないため、建築確認は不要である。延べ面積200平方メートルの平家住宅は第4号建築物であり、大規模の修繕に確認は不要である。
住宅における居住のための居室には、採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して8分の1以上としなければならない。
解説
誤り。建築基準法第28条第1項は、住宅の居住のための居室には採光のための窓等の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して「7分の1以上」としなければならないと定めている。本肢は「8分の1以上」としており、採光面積の割合が誤っている。
準防火地域内にある共同住宅はその外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に防火戸、ドレンチャーその他火炎を遮る設備を設けなければならない。
解説
本肢は正しい。建築基準法第61条は、防火地域又は準防火地域内にある建築物の外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に、防火戸その他の政令で定める防火設備を設けることを求めており、これを受けた建築基準法施行令第136条の2の3は防火戸、ドレンチャーその他火炎を遮る設備を掲げている。準防火地域内の共同住宅も同条の適用を受けるため、その外壁の開口部で延焼のおそれのある部分にこれらの防火設備を設けなければならず、本肢の記述はこれに合致する。
建築主は、階数が3の木造の共同住宅を新築する場合において、特定行政庁が、安全上、防火上及び避難上支障がないと認めた場合には、検査済証の交付を受ける前においても、仮に、当該共同住宅を使用し、又は使用させることができる。
解説
本肢は正しい。建築基準法第7条の6第1項第1号は、検査済証の交付を受けるまで原則使用できない建築物(特殊建築物等)について、特定行政庁が安全上、防火上及び避難上支障がないと認めて仮使用の認定をしたときは、検査済証の交付前であっても仮に使用し、又は使用させることができる旨を定めている。階数が3の木造の共同住宅は同法第6条第1項第2号の建築物に当たり本条の対象となるため、本肢の記述はこの規定に合致する。
特定行政庁が特段の定めをしている場合を除き、6階建ての共同住宅の新築工事を行う場合において、2階の床及びこれを支持するはりに配置された鉄筋をコンクリートで覆う工事を終えたときは、中間検査を受けなければならない。
解説
本肢は誤り。建築基準法第7条の3により、階数3以上の共同住宅の2階の床及びこれを支持するはりに鉄筋を配置する工事は特定工程に当たり、6階建て共同住宅もこれに含まれる。もっとも同条第6項は、特定工程に係る中間検査合格証の交付を受けた後でなければ特定工程後の工程(鉄筋をコンクリートで覆う工事)に進めないと定めている。すなわち中間検査は鉄筋をコンクリートで覆う前に受けなければならず、本肢のように「コンクリートで覆う工事を終えたときに中間検査を受ける」とする点で誤りである。