行政法規 肢別トレーニング
資産の流動化に関する法律において「優先出資」とは、均等の割合的単位に細分化された特定目的会社の社員の地位であって、特定目的会社の設立に際して発行されたものをいう。
解説
誤り。資産の流動化に関する法律第2条において『優先出資』とは、均等の割合的単位に細分化された特定目的会社の社員の地位であって、当該社員が利益の配当等を優先的に受ける権利を有するものをいう。設立に際して発行されたものに限定されず、設立後の優先出資の追加発行も認められるため、本肢は誤り。
特定目的会社が業務開始届出を行うときは、資産流動化計画について、あらかじめすべての特定社員の承認を受けなければならない。
解説
資産の流動化に関する法律第4条第2項により、特定目的会社が業務開始届出を行うときは、資産流動化計画について、あらかじめすべての特定社員の承認を受けなければならないとされている。本肢は条文の通りであり、正しい。
特定目的会社は、資産流動化計画に従って、優先出資の消却、残余財産の分配並びに特定社債、特定約束手形及び特定借入れに係る債務の履行を完了したときは、その日から30日以内に、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
解説
資産の流動化に関する法律第152条により、特定目的会社は、資産流動化計画に従って、優先出資の消却、残余財産の分配並びに特定社債、特定約束手形及び特定借入れに係る債務の履行を完了したときは、その日から30日以内に、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならないとされている。本肢は条文の通りであり、正しい。
特定目的会社は、業務を開始する前に、特定資産の譲受けに係る予約その他の契約を締結しなければならない。
解説
本肢は正しい。資産の流動化に関する法律第4条第3項第3号は、特定目的会社が業務を開始しようとするときに行う業務開始届出に際し、資産流動化計画に記載された特定資産(従たる特定資産を除く)の譲受けに係る予約その他の内閣府令で定める契約の契約書の副本又は謄本を添付しなければならないと定める。すなわち特定目的会社は業務を開始する前に当該契約を締結し、その書面を提出することが求められており、本肢の記述は正しい。
資産の流動化に関する法律において、流動化の対象となる資産は、特定目的会社が取得した資産に限られており、受託信託会社等が取得した資産を流動化することはできない。
解説
誤り。資産の流動化に関する法律第2条第1項により、「特定資産」とは、資産流動化計画に従い特定目的会社が取得した資産又は受託信託会社等が受託した信託の信託財産に属する資産をいうとされている。本肢は「特定目的会社が取得した資産に限られており、受託信託会社等が取得した資産を流動化することはできない」としているが、受託信託会社等が受託した信託財産に属する資産も流動化の対象となるため誤りである。
特定目的会社は、内閣総理大臣の登録を受けなければ、資産の流動化に係る業務を行うことができない。
解説
特定目的会社(TMK)が資産の流動化に係る業務を行うための手続は、資産の流動化に関する法律第4条第1項に基づく内閣総理大臣への「業務開始届出」であって、登録制ではない。同条は、特定目的会社は資産の流動化に係る業務を行うときはあらかじめ内閣総理大臣に届け出なければならないと定めており、この届出を業務開始届出という。したがって届出を行えば業務を開始でき、行政庁の登録を受けることは要件とされていないから、「登録を受けなければ……できない」とする本肢は誤りである。
資産流動化計画には、特定資産の内容や取得時期のほか、特定資産の管理及び処分の方法を記載又は記録する必要がある。
解説
本肢は正しい。資産流動化計画への記載事項は資産の流動化に関する法律第5条第1項に定められており、同項第1号で特定資産の内容、第3号で特定資産の取得の時期等を、第4号で「特定資産の管理及び処分の方法」その他特定資産の管理及び処分に関する事項を記載し、又は記録しなければならないとされている。したがって、資産流動化計画には特定資産の内容や取得時期のほか、特定資産の管理及び処分の方法を記載又は記録する必要があり、本肢の記述は正しい。
資産の流動化に関する法律における「特定出資」とは、特定目的会社が行う割当てにより発生する当該特定目的会社を債務者とする金銭債権である。
解説
誤り。資産の流動化に関する法律第2条第6項は「特定出資」を「均等の割合的単位に細分化された特定目的会社の社員の地位であって、設立に際して発行されたもの」と定義している。本肢が述べている「金銭債権」は「特定社債」の定義であり、特定出資の定義ではない。
資産流動化計画の計画期間は、特定資産の区分に応じてその上限が法令で定められている。
解説
正しい。資産の流動化に関する法律第5条第4項は、資産流動化計画の計画期間について、政令で定める特定資産の区分に応じた期間を超えてはならないと規定している。計画期間は特定資産の区分ごとに上限が法令で定められている。
特定目的会社が業務開始届出を行うときは、資産流動化計画について、あらかじめすべての優先出資社員の承認を受けなければならない。
解説
資産の流動化に関する法律第4条第1項は、特定目的会社は業務を開始しようとするときは内閣総理大臣に届け出なければならないと規定し、同法第6条は、特定目的会社が業務開始届出を行うときは、資産流動化計画について、あらかじめすべての特定社員の承認を受けなければならないと規定している。本肢は「すべての優先出資社員の承認」としているが、承認を要するのは「特定社員」であるため、誤りである。
特定目的会社は、資産流動化計画に記載又は記録された事項のうち、特定資産の取得の時期に関する事項の変更があったときは、内閣総理大臣に必ず届け出なければならない。
解説
資産の流動化に関する法律第9条第1項ただし書は、資産流動化計画の変更のうち「特定資産の取得の時期の確定に伴う変更その他の軽微な変更として内閣府令で定めるもの」は届出不要としている。本肢は「必ず届け出なければならない」としているが、軽微な変更は届出不要であるため、誤りである。
特定目的会社が破産手続開始の決定により解散したときは、その破産管財人は、その日から30日以内に、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
解説
資産の流動化に関する法律第12条第1項第1号は、特定目的会社が破産手続開始の決定により解散したときは、その破産管財人は、その日から三十日以内に、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならないと規定している。本肢の内容はこの条文のとおりであり、正しい。
「資産対応証券」とは、特定目的信託に係る信託契約に基づく信託の受益権を表示する証券であって、受託者がこの法律の定めるところにより発行するものをいう。
解説
資産の流動化に関する法律第2条第15項は、特定目的信託に係る信託契約に基づく信託の受益権を表示する証券であって受託者が発行するものを「受益証券」と定義している。一方、同条第11項の「資産対応証券」は優先出資、特定社債及び特定約束手形をいう。本肢は受益証券の定義を「資産対応証券」としているため、誤りである。
「特定目的信託」とは、資産の流動化を行うことを目的とし、かつ、信託契約の締結時において委託者が有する信託の受益権を分割することにより複数の者に取得させることを目的とするものをいう。
解説
資産の流動化に関する法律第2条第13項は「特定目的信託」を、この法律の定めるところにより設定された信託であって、資産の流動化を行うことを目的とし、かつ、信託契約の締結時において委託者が有する信託の受益権を分割することにより複数の者に取得させることを目的とするものと定義している。本肢の内容はこの定義のとおりであり、正しい。
「資産流動化計画」とは、特定目的会社による資産の流動化に関する基本的な事項を定めた計画をいう。
解説
本肢は正しい。資産の流動化に関する法律第2条第5項は「資産流動化計画」を「特定目的会社による資産の流動化に関する基本的な事項を定めた計画」と定義しており、本肢の内容はこの規定に合致する。なお、本肢は投資信託及び投資法人に関する法律ではなく資産の流動化に関する法律の規定である。