行政法規 肢別トレーニング
投資信託委託会社は、委託者指図型投資信託の併合(受託者を同一とする二以上の委託者指図型投資信託の信託財産を一の新たな委託者指図型投資信託の信託財産とすることをいう。)をしたときは、遅滞なく、その旨及びその内容を内閣総理大臣に届け出なければならない。
解説
誤り。投資信託及び投資法人に関する法律第16条は、投資信託委託会社は委託者指図型投資信託の併合をしようとするときは、あらかじめ、その旨及びその内容を内閣総理大臣に届け出なければならないと定める。届出は併合に先立って行う必要があり、本肢が『併合をしたとき、遅滞なく(事後に)届け出れば足りる』とする点が誤りである。
登録投資法人は、資産運用会社が職務上の義務に違反し、又は職務を怠ったときは、役員会の決議により資産運用会社と締結した資産の運用に係る委託契約を解約することができる。
解説
正しい。投資信託及び投資法人に関する法律第206条第1項は、登録投資法人は、原則として投資主総会の決議により資産運用に係る委託契約を解約するが、資産運用会社が職務上の義務に違反し、又は職務を怠ったときは、役員会の決議により当該委託契約を解約することができる旨を定める。本肢はこの規定に合致し正しい。
登録投資法人は、規約に定める資産運用の対象及び方針に従い、特定資産について不動産の取得又は譲渡を行うことができるが、不動産の貸借を行うことはできない。
解説
誤り。投資信託及び投資法人に関する法律第193条第1項は、登録投資法人が規約に定める資産運用の対象及び方針に従って行うことができる行為を列挙し、不動産その他の資産の取得・譲渡(同項第2号)のほか、不動産の貸借(賃貸借。同項第3号)も含めている。本肢が『不動産の貸借を行うことはできない』とする点が誤りで、不動産の賃貸借も運用方法に含まれる。
投資信託委託会社は、自己の計算により特定資産である不動産の売買が行われたときは、当該売買に係る事項を記載した書面を、資産運用会社に対して交付しなければならない。
解説
本肢は誤り。投資信託及び投資法人に関する法律第13条第1項により、投資信託委託会社は、自己の計算において特定資産である不動産その他政令で定めるものの売買その他の取引が行われたときは、内閣府令で定めるところにより、当該取引に係る事項を記載した書面を、当該投資信託財産に係るすべての受益者に対して交付しなければならない。書面の交付先は受益者であり、本肢が交付先を『資産運用会社』とする点で誤りである。
金融商品取引業者は、委託者指図型投資信託契約を締結しようとするときは、あらかじめ、当該委託者指図型投資信託契約に係る委託者指図型投資信託約款の内容を国土交通大臣に届け出なければならない。
解説
投資信託及び投資法人に関する法律第4条第1項により、金融商品取引業者は、委託者指図型投資信託契約を締結しようとするときは、あらかじめ、当該委託者指図型投資信託契約に係る委託者指図型投資信託約款の内容を内閣総理大臣(金融庁長官に権限委任)に届け出なければならないとされている。本肢は「国土交通大臣に届け出なければならない」としているが、正しくは内閣総理大臣であり、誤りである。
内閣総理大臣の登録を受けた投資法人は、自ら不動産を運用することができる。
解説
誤り。投資信託及び投資法人に関する法律第198条第1項により、投資法人は、資産の運用に係る業務その他の一定の業務について、内閣総理大臣の登録を受けた投資法人であっても、自ら行うことはできず、資産運用会社に委託しなければならないとされている。本肢は「自ら不動産を運用することができる」としているが、投資法人は資産運用を資産運用会社に委託することが義務付けられているため誤りである。
機関投資家であれば、金融商品取引業者である投資運用業者でなくても、投資信託の委託者となることができる。
解説
誤り。投資信託及び投資法人に関する法律第2条第11項により、投資信託の委託者となることができるのは、金融商品取引法第2条第9項に規定する金融商品取引業者であって、投資運用業を行うものに限られるとされている。機関投資家であっても、金融商品取引業者である投資運用業者でなければ委託者となることはできない。本肢の記述は誤りである。
登録投資法人は、当該登録投資法人の監督役員が役員となっている金融商品取引業者に、その資産の運用に係る業務を委託してはならない。
解説
正しい記述。同法第200条は、登録投資法人は当該投資法人の監督役員が役員となっている金融商品取引業者に資産の運用に係る業務を委託してはならないと規定している。利益相反を防止するための規定である。
委託者指図型投資信託は、主として換価の容易な資産に対する投資として運用することを目的とする投資信託であって受益者の保護に欠けるおそれがないものとして政令で定めるものを除き、金銭信託でなければならない。
解説
本肢は正しい。投資信託及び投資法人に関する法律第8条第1項は、委託者指図型投資信託は金銭信託でなければならないと定め、その例外として「主として換価の容易な資産に対する投資として運用することを目的とする投資信託であつて受益者の保護に欠けるおそれがないものとして政令で定めるもの」を除外している。本肢はこの除外規定を含めて条文の内容を正確に述べており、正しい。
投資の対象とする資産に不動産が含まれる委託者指図型投資信託契約は、一の宅地建物取引業者を委託者とし、一の信託会社等を受託者とするのでなければ、これを締結してはならない。
解説
本肢は誤り。投資信託及び投資法人に関する法律第3条は、不動産を投資対象に含む委託者指図型投資信託契約について、一の金融商品取引業者を委託者とし、一の信託会社等を受託者とするのでなければ締結してはならないと定めている。委託者となるのは(宅地建物取引業の免許等を備えた)金融商品取引業者であって、宅地建物取引業者そのものではない。したがって「一の宅地建物取引業者を委託者とし」とする本肢は誤りである。
資産運用会社は、投資法人の委託を受けてその資産の運用を行う場合において、当該投資法人から委託された資産の運用に係る権限の全部を他の者に対し、再委託してはならない。
解説
正しい。投資信託及び投資法人に関する法律第202条第1項は、資産運用会社は投資法人の委託を受けてその資産の運用を行う場合において、当該投資法人から委託された資産の運用に係る権限の全部を他の者に対し再委託してはならないと定めており、本肢の記述はこの規定に合致する。
登録投資法人が投資の対象とする資産に不動産が含まれる場合、資産運用会社は、宅地建物取引業の免許を受けている金融商品取引業者でなければならない。
解説
正しい。投資信託及び投資法人に関する法律第200条は、登録投資法人が投資の対象とする資産に不動産が含まれる場合、資産運用会社は宅地建物取引業の免許を受けている金融商品取引業者でなければならないと定めており、本肢の記述はこの規定の趣旨に合致する。
資産運用会社が、登録投資法人と締結した資産の運用に係る委託契約を解約する場合、当該登録投資法人の同意を得る必要はない。
解説
誤り。投資信託及び投資法人に関する法律第205条は、資産運用会社が登録投資法人と締結した資産の運用に係る委託契約を解約する場合、当該登録投資法人の「同意を得る必要がある」と定めている。本肢は「同意を得る必要はない」としており、誤りである。
投資信託委託会社は、投資信託約款を変更する前に、内閣総理大臣に届け出る必要はないが、変更後には届け出なければならない。
解説
本肢は誤り。投資信託委託会社は、投資信託約款を変更しようとする場合には、あらかじめ、その旨及びその内容を内閣総理大臣に届け出なければならない(投資信託及び投資法人に関する法律第16条第1号)。すなわち約款変更については事前届出が必要である。本肢は『変更する前に届け出る必要はないが、変更後に届け出る』としており、届出の時期が逆で誤りである。
投資法人とは、資産を全て特定資産に対する投資として運用することを目的として、投資信託及び投資法人に関する法律に基づき設立された社団をいう。
解説
誤り。投資信託及び投資法人に関する法律第2条第12項により、投資法人は資産を「主として特定資産」に対する投資として運用することを目的とするものであり、「全て」特定資産に対する投資として運用するものではない。本肢は「全て」としている点が誤りである。
投資信託委託会社は、運用の指図を行う投資信託財産について、特定資産である土地の取得又は譲渡に先立って、当該土地に係る不動産の鑑定評価を不動産鑑定士であって利害関係人等でないものに行わせていた場合には、当該土地の取得又は譲渡が行われたときに、当該土地に係る不動産の鑑定評価を不動産鑑定士であって利害関係人等でないものに行わせる必要はない。
解説
正しい。投資信託及び投資法人に関する法律第201条第2項により、投資信託委託会社が特定資産である土地の取得又は譲渡に先立って利害関係人等でない不動産鑑定士に鑑定評価を行わせていた場合には、当該取得又は譲渡が行われたときに改めて鑑定評価を行わせる必要はないとされている。
資産運用会社は、その資産の運用を行う投資法人に対し、1年に1回以上、当該資産運用会社が自己の計算で行った不動産の売買等の有無等を明らかにする書面を交付しなければならない。
解説
誤り。投資信託及び投資法人に関する法律第203条第2項により、資産運用会社は投資法人に対して不動産の売買等の有無等を明らかにする書面を交付しなければならないが、その頻度は「1年に1回以上」ではなく「3か月に1回以上」とされている。したがって、本肢は誤りである。
登録投資法人は、規約に定める資産運用の対象及び方針に従い、特定資産について不動産の取得又は譲渡を行うことができるが、不動産の貸借を行うことはできない。
解説
誤り。投資信託及び投資法人に関する法律第193条第1項により、登録投資法人は規約に定める資産運用の対象及び方針に従い、不動産の取得、譲渡のほか、不動産の貸借も行うことができる。本肢は「不動産の貸借を行うことはできない」としている点が誤りである。
登録投資法人は、資産運用会社にその資産の保管に係る業務を委託しなければならない。
解説
誤り。投資信託及び投資法人に関する法律第208条は、登録投資法人が資産の保管に係る業務を委託すべき相手方を「資産保管会社」と規定している。本肢は「資産運用会社」としているが、資産の保管業務の委託先は資産運用会社ではなく資産保管会社である。
資産運用会社は、資産の運用を行う投資法人について、土地の取得又は譲渡が行われたときは、当該特定資産に係る不動産の鑑定評価を、不動産鑑定士であって利害関係人でない者に行わせなければならないが、当該取得又は譲渡に先立って、宅地建物取引士に当該鑑定評価を行わせている場合は、この限りでない。
解説
誤り。投資信託及び投資法人に関する法律第201条は、特定資産の鑑定評価を「不動産鑑定士であって利害関係人等でないもの」に行わせなければならないと規定している。但書の適用除外は、先立って不動産鑑定士に鑑定評価を行わせている場合であり、「宅地建物取引士」に行わせた場合ではない。
投資信託委託会社は、投資信託契約を解約するときは、あらかじめ、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
解説
本肢は正しい。投資信託及び投資法人に関する法律第19条(投資信託契約の解約の届出)は、投資信託委託会社が投資信託契約を解約しようとするときは、あらかじめその旨を内閣総理大臣に届け出なければならないと規定している。本肢はこの届出義務を正しく述べている。なお、解約の届出を定めるのは第19条であり、第18条は反対受益者の受益権買取請求を定めた別の規定である点に注意を要する。
委託者指図型投資信託は、一の金融商品取引業者を委託者とし、一の信託会社等を受託者とするのでなければ、これを締結してはならない。
解説
正しい。投信法第3条は「委託者指図型投資信託契約は、一の金融商品取引業者を委託者とし、一の信託会社等を受託者とするのでなければ、これを締結してはならない」と規定しており、本肢の記述はこれと合致する。
投資信託委託会社がその任務を怠ったことにより運用の指図を行う投資信託財産の受益者に損害を生じさせたときは、その投資信託委託会社は、当該受益者に対して連帯して損害を賠償する責任を負う。
解説
本肢は正しい。投資信託及び投資法人に関する法律第21条は、投資信託委託会社がその任務を怠つたことにより運用の指図を行う投資信託財産の受益者に損害を生じさせたときは、その投資信託委託会社は、当該受益者に対して連帯して損害を賠償する責任を負う旨を規定している。本肢の記述はこれと合致するため正しい。なお、第20条は投資信託契約の解約等に関する規定であり、本肢の論点とは異なる。
委託者指図型投資信託は、主として換価の容易な資産に対する投資として運用することを目的とする投資信託であって受益者の保護に欠けるおそれがないものとして政令で定めるものを除き、金銭信託でなければならない。
解説
本肢は正しい。投資信託及び投資法人に関する法律第8条第1項は、委託者指図型投資信託は、主として換価の容易な資産に対する投資として運用することを目的とする投資信託であつて受益者の保護に欠けるおそれがないものとして政令で定めるものを除き、金銭信託でなければならない旨を規定している。本肢の記述はこれと合致するため正しい。なお、第7条は証券投資信託以外の有価証券投資を目的とする信託の禁止に関する規定であり、本肢の論点とは異なる。
委託者指図型投資信託の受益者は、信託の元本の償還及び収益の分配に関して、受益権の口数に応じて均等の権利を有するものとする。
解説
正しい。投信法第6条は「委託者指図型投資信託の受益者は、信託の元本の償還及び収益の分配に関して、受益権の口数に応じて均等の権利を有する」と規定しており、本肢の記述はこれと合致する。
金融商品取引業者は、投資信託契約を締結したときは、遅滞なく、当該投資信託契約に係る委託者指図型投資信託約款の内容を内閣総理大臣に届け出なければならない。
解説
誤り。投信法第4条第1項は「金融商品取引業者は、投資信託契約を締結しようとするときは、あらかじめ」約款の内容を内閣総理大臣に届け出なければならないと規定している。本肢は「締結したときは、遅滞なく」としているが、正しくは契約締結前に「あらかじめ」届け出る必要があり、誤りである。