行政法規 肢別トレーニング
法は、事業参加者の利益の保護を図るとともに、不動産特定共同事業の健全な発達に寄与することを目的とするが、法において「事業参加者」とは、不動産特定共同事業契約の当事者をいい、当該契約に基づき不動産特定共同事業を営む者を含む。
解説
誤り。不動産特定共同事業法第1条は、事業参加者の利益の保護を図るとともに不動産特定共同事業の健全な発達に寄与することを目的としている。同法第2条第5項における「事業参加者」とは不動産特定共同事業契約に基づき不動産取引から生ずる収益等の分配を受ける者であり、本肢は「当該契約に基づき不動産特定共同事業を営む者を含む」としているが、事業を営む事業者自体は事業参加者に含まれない。
当事者の一方が相手方の行う不動産取引のため出資を行い、相手方がその出資された財産により不動産取引を営み、当該不動産取引から生ずる利益の分配を行うことを約する契約は、「不動産特定共同事業契約」に該当する。
解説
正しい。不動産特定共同事業法第2条第3項第1号は、当事者の一方が相手方の行う不動産取引のため出資を行い、相手方がその出資された財産により不動産取引を営み、当該不動産取引から生ずる利益の分配を行うことを約する契約を「不動産特定共同事業契約」に該当すると定めており、本肢の記述はこの規定に合致する。
外国の法令に基づく契約は「不動産特定共同事業契約」に該当することなく、また、不動産特定共同事業契約の予約は「不動産特定共同事業契約」に該当しないため、それぞれ法の適用を受けることはない。
解説
誤り。不動産特定共同事業法第2条第3項第4号は、外国の法令に基づく契約であっても同項第1号から第3号までに掲げる契約に類するものは「不動産特定共同事業契約」に該当すると定めている。また、不動産特定共同事業契約の予約も法の適用を受ける。本肢は外国法令に基づく契約が該当しないとしており、誤りである。
特例事業者の委託を受けて、当該特例事業者が当事者である不動産特定共同事業契約の締結の代理又は媒介をする行為のみを業として行うことは、「不動産特定共同事業」に該当しない。
解説
誤り。不動産特定共同事業法第2条第4項第1号は、不動産特定共同事業契約の締結の代理又は媒介をする行為のみを業として行うことも「不動産特定共同事業」に該当すると定めている。本肢は「該当しない」としており、誤りである。
特例事業においては、不動産特定共同事業契約に基づき営まれる不動産取引に係る業務を、法の規定に基づく登録を受けた「小規模不動産特定共同事業者」に委託することはできない。
解説
本肢は誤り。不動産特定共同事業法上、特例事業者は宅地建物取引業者でないため、不動産特定共同事業契約に基づき営まれる不動産取引に係る業務を自ら行うことはできず、これを第三号事業者等に委託することが想定されている(第2条第4項第3号参照)。委託先が一律に否定されるわけではなく、所定の登録を受けた者であれば委託は可能である。したがって『小規模不動産特定共同事業者』に委託することが一切できないとする本肢は誤りである。
各当事者が、出資を行い、その出資による共同の事業として、そのうちの一人又は数人の者にその業務の執行を委任して不動産に係る信託の受益権を売買し、当該売買から生ずる収益の分配を行うことを約する契約は、不動産特定共同事業契約に含まれる。
解説
誤り。不動産特定共同事業法第2条第3項に規定する不動産特定共同事業契約の対象は「不動産の取引」であり、「不動産に係る信託の受益権の売買」は不動産取引に含まれない。信託受益権の売買から生ずる収益の分配を行う契約は、不動産特定共同事業契約には含まれない。
「不動産特定共同事業者」とは、法の規定に基づく許可を受けて不動産特定共同事業を営む者であり、「小規模不動産特定共同事業者」とは、法の規定に基づく届出をして小規模不動産特定共同事業を営む者である。
解説
誤り。不動産特定共同事業法第2条第6項により、「不動産特定共同事業者」は法の規定に基づく「許可」を受けた者であるが、同条第9項により「小規模不動産特定共同事業者」は法の規定に基づく「登録」を受けた者である。本肢は「届出」としている点が誤りである。
不動産特定共同事業契約を締結して当該契約に基づき営まれる不動産取引から生ずる収益又は利益の分配を業として行わない場合であっても、当該契約の締結の代理又は媒介をする行為を業として行う場合は、不動産特定共同事業に該当する。
解説
正しい。不動産特定共同事業法第2条第4項第2号により、不動産特定共同事業契約の締結の代理又は媒介をする行為を業として行う場合は、たとえ自ら収益の分配を行わなくても、不動産特定共同事業に該当するとされている。したがって、本肢の記述は正しい。
「適格特例投資家限定事業」の場合、特例投資家のうち、不動産に対する投資に係る専門的知識及び経験を特に有すると認められる者として主務省令に定める者のみを相手方又は事業参加者とする必要がある。
解説
正しい。不動産特定共同事業法第2条第10項により、適格特例投資家限定事業は、特例投資家のうち不動産に対する投資に係る専門的知識及び経験を特に有する者として主務省令で定める者のみを相手方又は事業参加者として行うものとされている。したがって、本肢の記述は正しい。
当事者の一方が相手方の行う不動産取引のため自らの共有に属する不動産の賃貸をし、相手方が当該不動産により不動産取引を営み、当該不動産取引から生ずる収益の分配を行うことを約する契約は、不動産特定共同事業契約に含まれる。
解説
正しい。不動産特定共同事業法第2条第3項第3号により、当事者の一方が相手方の行う不動産取引のため自らの共有に属する不動産の賃貸をし、相手方が不動産取引を営み、その収益の分配を行う契約は、不動産特定共同事業契約に含まれるとされている。したがって、本肢の記述は正しい。
法において「不動産」とは、宅地建物取引業法第二条第一号に掲げる宅地又は建物をいう。
解説
正しい。不動産特定共同事業法第2条第1項は「不動産」とは宅地建物取引業法第2条第1号に掲げる宅地又は建物をいうと規定している。本肢はこの定義を正しく述べている。
「特例事業」の相手方又は事業参加者は、不動産に対する投資に係る専門的知識及び経験を有すると認められる者として法で定められた「特例投資家」のみであり、一般投資家が「特例事業」の相手方又は事業参加者となることは認められない。
解説
誤り。不動産特定共同事業法第2条第9項は、特例事業の事業参加者を特例投資家のみに限定するのは、一定規模以上の工事を行う場合に限られる。それ以外の場合には一般投資家も事業参加者となることができるため、本肢は誤りである。
「特例事業」の場合、不動産取引に係る業務は、一の不動産特定共同事業者又は小規模不動産特定共同事業者(いずれも一定の者に限る。)に委託して行う必要がある。
解説
正しい。不動産特定共同事業法第2条第9項は、特例事業の要件として不動産取引に係る業務を一の不動産特定共同事業者又は小規模不動産特定共同事業者に委託するものであることを挙げている。本肢はこの要件を正しく述べている。
「小規模不動産特定共同事業」とは、不動産特定共同事業契約に基づき収益又は利益の分配を行う行為であって、宅地の造成又は建物の建築に関する工事その他主務省令で定める工事の費用の額が一定の額を超えないものを業として行うものであり、「小規模不動産特定共同事業者」とは、法に基づく許可を受けた者をいう。
解説
誤り。不動産特定共同事業法第2条第10項は、小規模不動産特定共同事業の要件として事業参加者の出資の価額及び合計額が一定の金額を超えないことを挙げているが、工事費用に関する限度額は要件ではない。また、小規模不動産特定共同事業者は「登録」を受けた者であり、本肢が述べる「許可」ではない。
法において、不動産特定共同事業契約に基づき営まれる不動産の賃貸借による収益又は利益の分配を行う行為は「不動産特定共同事業」に含まれるが、不動産の売買による収益又は利益の分配を行う行為は含まれない。
解説
誤り。不動産特定共同事業法第2条第4項第1号は、不動産特定共同事業契約に基づき不動産取引を営み利益の分配を行う行為を不動産特定共同事業と定義しており、「不動産取引」には売買も含まれる。本肢は売買による利益分配が含まれないとしている点で誤りである。
この法律における不動産取引は、不動産の売買を含むが、不動産の交換を含まない。
解説
本肢は誤り。不動産特定共同事業法第2条第1項は「不動産取引」を「不動産の売買、交換又は賃貸借」と定義している。不動産の交換も不動産取引に含まれるため、「不動産の交換を含まない」とする本肢は誤りである。
この法律における特例事業は、不動産特定共同事業契約に基づき営まれる不動産取引に係る業務を、他の不動産特定共同事業者に委託せず、特例事業者が自ら行うものをいう。
解説
本肢は誤り。不動産特定共同事業法第2条第8項は「特例事業」の要件として、不動産取引に係る業務を「一の不動産特定共同事業者又は小規模不動産特定共同事業者に委託する」ことを求めている。「他の不動産特定共同事業者に委託せず、特例事業者が自ら行う」とする本肢は正反対の内容であり、誤りである。
当事者の一方が相手方の行う不動産取引のために出資を行い、相手方がその出資された財産により不動産取引を営み、当該不動産取引から生ずる利益の分配を行うことを約する契約は、不動産特定共同事業契約に該当する。
解説
本肢は正しい。不動産特定共同事業法第2条第3項は不動産特定共同事業契約の定義として「当事者の一方が相手方の行う不動産取引のため出資を行い、相手方がその出資された財産により不動産取引を営み、当該不動産取引から生ずる利益の分配を行うことを約する契約」を掲げており、本肢の内容はこの規定に合致する。
この法律における事業参加者は、不動産特定共同事業契約の当事者で、当該契約に基づき不動産特定共同事業を営む者以外のものをいう。
解説
本肢は正しい。不動産特定共同事業法第2条第9項は「事業参加者」を「不動産特定共同事業契約の当事者で、当該不動産特定共同事業契約に基づき不動産特定共同事業を営む者以外のもの」と定義しており、本肢の内容はこの規定に合致する。
不動産特定共同事業契約を締結して当該契約に基づき営まれる不動産取引から生ずる収益又は利益の分配を業として行わなければ、当該契約の締結の代理又は媒介をする行為のみを業として行っても、不動産特定共同事業に該当しない。
解説
本肢は誤り。不動産特定共同事業法第2条第4項は「不動産特定共同事業」の定義として「不動産特定共同事業契約の締結の代理又は媒介をする行為」で業として行うものも含めている。収益又は利益の分配を行わなくても、代理又は媒介を業として行えば不動産特定共同事業に該当する。