行政法規 肢別トレーニング
規制区域に指定された、市街化調整区域に所在する6,000平方メートルの農地を購入しようとするEは、法第14条に定める契約締結前の都道府県知事による許可を受けた場合、農地法第3条第1項に基づく農業委員会の許可を受ける必要はない。
解説
誤り。国土利用計画法第14条の規制区域における知事の許可と、農地法第3条第1項の農業委員会の許可とは別個の制度であり、国土法の許可を受けても農地法の許可を不要とするみなし規定は存在しない。農地の取引には両方の許可が必要である。本肢は国土法の許可を受ければ農地法3条の許可が不要となるとする点が誤りである。
市町村長は、現に耕作の目的に供されておらず、かつ、引き続き耕作の目的に供されないと見込まれる農地における病害虫の発生により、当該農地の周辺の地域における営農条件に著しい支障が生じると認める場合には、必要な限度において、当該農地の所有者に対し、期限を定めて、その支障の除去のために必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
解説
正しい。農地法第42条第1項は、市町村長は、現に耕作の目的に供されておらず、かつ引き続き耕作の目的に供されないと見込まれる農地につき、病害虫の発生等により周辺地域の営農条件に著しい支障が生じると認める場合には、必要な限度で、所有者等に対し期限を定めてその支障の除去等のために必要な措置を命ずることができる旨を定める。本肢は条文どおり。
農地の賃貸借について期間の定めがある場合において、その当事者が、その期間の満了の一定期間前までに、相手方に対して特段の通知をしないときは、一定の場合を除き、賃貸借の更新をしなかったものとみなされる。
解説
誤り。農地法第17条は、農地等の賃貸借につき期間の定めがある場合に、当事者が期間満了の一定期間前までに更新しない旨の通知をしないときは、従前と同一条件で更に賃貸借をしたものとみなす(法定更新)旨を定める。本肢は通知をしないと「更新をしなかったものとみなされる」とする点で逆であり誤り。
採草放牧地を農地にするため、当該採草放牧地の所有権を取得しようとする場合は、原則として、農業委員会の許可を受ける必要がある。
解説
正しい。農地法第3条第1項は、農地又は採草放牧地について所有権を移転する等の場合に当事者が農業委員会の許可を受けなければならないと定める。採草放牧地を農地にするためにその所有権を取得しようとする場合も原則として同条の許可を要し、本肢は条文どおり。
会社法第2条第5号に規定する公開会社である株式会社であっても、一定の条件を満たせば農地の所有権を取得することができる。
解説
誤り。農地法第3条第2項により、農業生産法人(農地所有適格法人)以外の法人は農地の所有権を取得できないのが原則であり、農地所有適格法人は会社法上の公開会社である株式会社の形態をとることができない。よって公開会社である株式会社が農地の所有権を取得できるとする本肢は誤り。
農業振興地域の整備に関する法律の農用地区域内にある自らが所有する農地を農地以外のものにする場合には、あらかじめ農業委員会に届け出れば、都道府県知事等の許可を受ける必要はない。
解説
誤り。農地を農地以外のものにする転用は農地法第4条により都道府県知事等の許可を要するのが原則である。農用地区域内の農地について農業委員会への届出で足りる例外はなく、むしろ農振法上の用途区分変更等が別途必要となる。「届け出れば許可を受ける必要はない」とする本肢は誤り。
農事組合法人、会社法第2条第5号に規定する公開会社でない株式会社及び同法第575条第1項に規定する持分会社は、法の定める要件を満たせば農地の所有権を取得することができる。
解説
農地法第2条(定義)第3項より、本肢の通り。農地の所有権を取得できるのは、「農地所有適格法人」であり、これは法に定める要件を満たす、「農事組合法人」、「公開会社でない株式会社」、「持分会社」に限られる。よって本肢は正しい。
市街化区域内にある農地につき、農地以外のものにするため所有権を取得する場合、都道府県知事等の許可を受けることも、農業委員会への届出も不要である。
解説
市街化区域内の農地の場合、農地法4条、5条に規定されている都道府県知事等の許可は不要である。しかし、農業委員会への届けは必要であるため、本肢は間違い。
遺産の分割により農地について所有権を取得した者は、遅滞なく、その農地の存する市町村の農業委員会へ届出を行う必要がある。
解説
遺産の分割により農地又は採草放牧地について所有権を取得した者は、遅滞なく、その農地の存する市町村の農業委員会へ届出を行う必要がある。この場合、農業委員会の許可は不要である。
農地の賃貸借の当事者は、市町村長の許可を受けなければ、賃貸借の解除や合意による解約をしてはならない。
解説
農地法第18条(農地又は採草放牧地の賃貸借の解約等の制限)第1項より、農地又は採草放牧地の賃貸借の当事者は、「都道府県知事の許可」を受けなければ、賃貸借の解除をし、解約の申入れをし、合意による解約をし、又は賃貸借の更新をしない旨の通知をしてはならない。と規定されている。「市町村長の許可」とした本肢は誤り。
農地又は採草放牧地について所有権を移転する場合には、当該権利を取得する者が国又は都道府県であっても、法に基づく許可を受けなければならない。
解説
農地又は採草放牧地について所有権を移転する場合には、基本的に農業委員会の許可が必要である。例外となる要件は農地法第3条(農地又は採草放牧地の権利移動の制限)第1項に規定されており、「当該権利を取得する者が国又は都道府県の場合」はその1つである。よって本肢は誤り。
会社法第2条第5号に規定する公開会社は、農地の所有権を取得することができる。
解説
農地法第2条(定義)第3項より、農地を所有することができるのは「農地所有適格法人」に限られるが、会社法第2条第5号に規定する公開会社は「農地所有適格法人」となることができない。よって、本肢は誤り。
農地を農地以外のものにするため、農地の所有権を取得しようとする場合は、いかなる場合であっても、都道府県知事の許可を要する。
解説
農地を農地以外のものにするため、農地の所有権を取得しようとする場合は農地法5条許可が必要となる。しかし「いかなる場合」ではなく、農地法5条1項にはいくつかの例外規定が定められている。
農地の賃貸借について、引渡があった場合でも、これを登記しなければ、その後その農地について物権を取得した第三者に対抗することができない。
解説
本肢は誤りである。農地法第16条(農地又は採草放牧地の賃貸借の対抗力)第1項より、農地又は採草放牧地の賃貸借は、「その登記がなくても」、農地又は採草放牧地の引渡があつたときは、これをもつてその後その農地又は採草放牧地について物権を取得した第三者に対抗することができる。
農業委員会は、毎年1回以上、その区域内にある農地の利用の状況についての調査を行い、当該調査の結果、現に耕作の目的に供されておらず、かつ、引き続き耕作の目的に供されないと見込まれる農地に該当する農地がある場合には、当該農地の所有者等に対し、当該農地の農業上の利用の意向についての調査を行う。
解説
農地法第30条、32条より本肢の通り。
農用地区域外にある自己の所有する農地を転用する場合には、法に基づく許可を受ける必要はない。
解説
農地法第4条(農地の転用の制限)第1項より、農用地区域外にある自己の所有する農地を転用する場合には、都道府県知事等の許可を受けなければならない。なお、農用地区域においては、都道府県知事等は農地法第4条の許可をすることができない。
指定市町村が農地を転用して市役所や町村役場の庁舎を設置する場合には、法に基づく許可を受ける必要はない。
解説
農地法第4条(農地の転用の制限)第1項より、指定市町村が農地を転用して市役所や町村役場の庁舎を設置する場合には、「許可は必要」である。許可が不要なのは、農地法施工規則第二十五条(地域振興上又は農業振興上の必要性が高いと認められる施設)で定められており、市役所や町村役場の庁舎は「許可が不要とはされていない」
農業協同組合が、農地等を貸付けの方法で運用すること又は売り渡すことを目的とする信託の引受けをする場合には、法に基づく許可を受けなければならない。
解説
農地法第3条(農地又は採草放牧地の権利移動の制限)第1項より、本肢は誤り。農業協同組合が、農地等を貸付けの方法で運用すること又は売り渡すことを目的とする信託の引受けをする場合には、法に基づく許可を受ける必要はない。
市街化区域内にある自己の所有する農地を転用する場合には、あらかじめ農業委員会に届け出れば都道府県知事等の許可を受ける必要はない。
解説
本肢の通り。農地法4条、5条に規定されている許可は、市街化区域の場合は例外として、不要である。その場合、あらかじめ農業委員会に「届出」が必要である。
採草放牧地を農地にするために、当該採草放牧地の所有権を取得する場合、法第5条の許可を受ける必要がある。
解説
採草放牧地を農地するために、当該採草放牧地の所有権を取得する場合、農地法5条の許可は必要ない。この場合は3条許可が必要となる。
農地又は採草放牧地の賃貸借の当事者は、原則として、都道府県知事の許可を受けなければ、賃貸借の解除をし、解約の申入れをし、合意による解約をし、又は賃貸借の更新をしない旨の通知をしてはならない。
解説
農地法第18条(農地又は採草放牧地の賃貸借の解約等の制限)第1項より、農地又は採草放牧地の賃貸借の当事者は、政令で定めるところにより都道府県知事の許可を受けなければ、賃貸借の解除をし、解約の申入れをし、合意による解約をし、又は賃貸借の更新をしない旨の通知をしてはならない。よって本肢は正しい。
株式会社であって公開会社である法人でも、一定の条件を満たせば、農地又は採草放牧地について使用貸借による権利又は賃借権の設定に係る許可を受けることができる。
解説
正しい。農地法第3条第3項により、株式会社であって公開会社である法人であっても、使用貸借による権利又は賃借権の設定については、一定の要件を満たせば許可を受けることができるとされている。農地所有適格法人でなくても賃借権等の設定は可能である。
農地又は採草放牧地について、所有権、地上権、永小作権、質権、使用貸借による権利、賃借権若しくはその他の使用及び収益を目的とする権利を譲渡又は設定した者は、農業委員会への届出を行う必要がある。
解説
誤り。農地法第3条第1項により、農地又は採草放牧地の権利の譲渡又は設定には原則として農業委員会の「許可」が必要であり、単なる「届出」では足りない。本肢は「届出を行う必要がある」としているが、正しくは許可制である。ただし、相続等の場合は届出で足りる。
都市計画法に定められた市街化区域外にある農地を採草放牧地にするために使用及び収益を目的とする権利を取得する場合は、都道府県知事の許可を受ける必要は無い。
解説
誤り。農地法第5条第1項により、農地を採草放牧地にするために使用収益を目的とする権利を取得する場合は、市街化区域外であれば都道府県知事等の許可が必要である。市街化区域内の農地の転用目的の権利移動は届出で足りるが、市街化区域外では許可が必要である。
都道府県知事は、農用地区域内にある農地を農地以外のものにしようとする者が農地所有適格法人以外である場合に限り、その行為に係る許可をすることができる。
解説
誤り。農地法第4条第6項及び第5条第2項により、農用地区域内にある農地の転用は原則として許可されないが、農地所有適格法人以外の者に限って許可できないというわけではない。農用地区域内の農地は原則として転用が不許可とされ、法人の種類による限定はない。
農地又は採草放牧地の賃貸借は、その登記がなくても、農地又は採草放牧地の引渡しがあったときは、引渡しが行われた後にその農地又は採草放牧地について物権を取得した第三者に対抗することができる。
解説
正しい。農地法第16条第1項により、農地又は採草放牧地の賃貸借は、その登記がなくても、農地又は採草放牧地の引渡しがあったときは、その後にその農地等について物権を取得した第三者に対抗することができるとされている(引渡しによる対抗力)。
農地又は採草放牧地の賃貸借は、その登記がなくても、農地又は採草放牧地の引渡があったときは、これをもってその後その農地又は採草放牧地について物権を取得した第三者に対抗することができる。
解説
農地法第16条(農地又は採草放牧地の賃貸借の対抗力)第1項より、本肢の通り。
法の適用については、土地の面積は、原則として、実測に基づき、農業委員会が認定した地積による。
解説
農地法第56条(土地の面積)第1項より、土地の面積は、基本的には「登記簿上の地積」による。
会社法第2条第5号に規定する公開会社は、農地を所有することができる。
解説
農地法第2条(定義)第3項より、
農地を所有することができるのは、「農地所有適格法人」に限られるが、公開会社は「農地所有適格法人」となれないため、本肢は誤り。
農業者が相続により取得した市街化調整区域内の農地を自己の住宅用地として転用する場合、都道府県知事又は指定市町村の長の許可を受ける必要はない。
解説
農業者が相続により農地を取得した場合、3条許可は不要で事後に農業委員会への届出で足りる。一方本肢の場合、農業者が相続により取得した市街化調整区域内の農地を自己の住宅用地として転用するため、農地法4条の許可が必要である。
農地の賃貸借は、その登記がなくても、その農地の引渡があったときは、その後その農地について所有権を取得した第三者に対抗することができる。
解説
農地法第16条(農地又は採草放牧地の賃貸借の対抗力)第1項より、本肢の通り。
農地を一時的に駐車場として使用するために、その所有権を取得しようとする者に対し、都道府県知事又は指定市町村の長は、それを許可することができる。
解説
農地法第5条(農地又は採草放牧地の転用のための権利移動の制限)第2項より、仮設工作物の設置その他の一時的な利用に供するため所有権を取得しようとする場合には、都道府県知事又は指定市町村の長は、それを許可することが「できない」。よって本肢は誤り。
農地の賃貸借の当事者が、10年未満の期間の定めのある賃貸借につき、当該賃貸借を更新しない旨の通知をする場合、都道府県知事の許可を受ける必要はない。
解説
農地法第18条(農地又は採草放牧地の賃貸借の解約等の制限)第1項より、本肢は誤り。
農地の賃貸借の当事者が、10年未満の期間の定めのある賃貸借につき、当該賃貸借を更新しない旨の通知をする場合、都道府県知事の「許可を受ける必要」がある。
市街化区域外にある農地について、登記簿上の地目が宅地であっても、現に耕作の目的に供されているものを転用する場合、都道府県知事又は指定市町村の長の許可を受ける必要がある。
解説
農地・採草放牧地の該当性については、登記簿上の地目ではなく現況により判断されるため、登記簿上の地目が宅地であっても、現に耕作の目的に供されているものを転用する場合、農地法4条の許可が必要である。
市街化調整区域内にある農地を転用する場合には、あらかじめ農業委員会に届け出れば農地法上の許可は不要である。
解説
本肢は誤り。「市街化区域内」であれば本肢は正しいが、「市街化調整区域内」の場合、本肢のような例外規定は存在しない。
銀行から資金を借りるため、自己の保有する農地に抵当権を設定する場合には、農地法第3条の許可は不要である。
解説
本肢は正しい。抵当権の設定の場合、権利移動にはあたらないから、農地法3条許可は不要である。
農地法第4条の許可を受けた農地について、転用工事に着手する前に同一の転用目的で第三者にその所有権を移転する場合には、改めて農地法第5条の許可を要しない。
解説
農地法4条許可を受けた場合であっても、転用前に第三者に所有権を移転させる場合には、農地法5条許可を要する。