行政法規 肢別トレーニング
地価公示において判定される「正常な価格」とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合において通常成立すると認められる価格をいい、当該土地に建物等の定着物がある場合には、これらの定着物が存するものとして通常成立すると認められる価格をいう。
解説
地価公示法第2条(標準地の価格の判定等)第2項より、「正常な価格」とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合において通常成立すると認められる価格をいい、当該土地に建物等の定着物がある場合には、これらの定着物が「存しないもの」として通常成立すると認められる価格をいう。
土地鑑定委員会の命を受けた者は、標準地の鑑定評価を行うために必要があるときは、その必要な限度において、他人の占有する土地に立ち入ることができ、当該土地の占有者は正当な理由がない限りこれを拒んではならない。
解説
地価公示法第22条(土地の立入り)より、本肢の通りである。
標準地は、自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において、土地の利用状況、環境等が通常と認められる一団の土地について、土地鑑定委員会が選定するものである。
解説
地価公示法第3条(標準地の選定)第1項より、本肢の通り。
都市及びその周辺の地域等において、土地の取引を行う者は、取引の対象土地に類似する利用価値を有すると認められる標準地について公示された価格を指標として取引を行わなければならない。
解説
本肢を間違いである。地価公示法第1~2条(土地の取引を行なう者の責務)第1項より、都市及びその周辺の地域等において、土地の取引を行なう者は、取引の対象土地に類似する利用価値を有すると認められる標準地について公示された価格を指標として取引を行なうよう「努めなければならない」。とされており、努力義務であって、法的な義務ではない。
標準地の正常な価格の判定に当たっては、2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求めなければならない。
解説
地価公示法第2条(標準地の価格の判定等)第1項より、本肢の通り。
土地鑑定委員会は、公示区域内の標準地について、単位面積当たりの正常な価格を判定するため必要があると認めるときは、不動産鑑定士に対し、鑑定評価を命ずることができる。
解説
地価公示法第2条(標準地の価格の判定等)第25条(鑑定評価命令)より、本肢の通りである。
土地鑑定委員会は、公示区域内の標準地について、毎年1回、原則として2人以上の不動産鑑定士による鑑定評価を求めるが、正常な価格の判定に支障がないと認められる場合においては、1人の不動産鑑定士による鑑定評価で足りる。
解説
地価公示法第2条(標準地の価格の判定等)より、本肢は間違い。本肢で説明されているような、「正常な価格の判定に支障がないと認められる場合においては、1人の不動産鑑定士による鑑定評価で足りる」といった例外規定はなく、常に2人以上の不動産鑑定士による鑑定評価が必要である。
土地鑑定委員会の命を受けた者は、標準地の鑑定評価のために必要がある場合において、土地の占有者の承諾があったときは、日中に限り他人の占有する土地に立ち入ることができる。
解説
本肢はひっかけである。地価公示法第22条(土地の立入り)第4項より、「日出前又は日没後においては、土地の占有者の承諾があつた場合を除き、前項に規定する土地に立ち入つてはならない。」
土地収用法によって土地を収用することができる事業を行う者が、公示区域内の土地の使用又は収益を制限する権利が存する土地を取得し、かつ、当該権利を消滅させる場合において、当該権利を消滅させるための対価を定めるときは、公示価格を規準としなければならない。
解説
地価公示法第9条(公共事業の用に供する土地の取得価格の算定の準則)第1項より、本肢の通りである。
標準地の鑑定評価を行った不動産鑑定士は、国土交通大臣に対し、鑑定評価書を提出しなければならない。
解説
地価公示法第5条(鑑定評価書の提出)第1項より、標準地の鑑定評価を行なった不動産鑑定士が鑑定評価書を提出するのは、「土地鑑定委員会」に対してである。
この法律における「公示区域」とは、都市計画法第4条第2項に規定する都市計画区域のみをいう。
解説
地価公示法第2条(標準地の価格の判定等)より、公示区域については、「都市計画法第四条第二項に規定する都市計画区域その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域第十二条第一項の規定により指定された規制区域を除く。」とされている。よって、「都市計画区域のみ」を指すとした本肢は間違いである。
標準地の鑑定評価を行った不動産鑑定士は、いかなる理由があっても、その鑑定評価に際して知ることのできた秘密を漏らしてはならない。
解説
地価公示法第24条(秘密を守る義務)より、「いかなる理由があっても」が間違い。標準地の鑑定評価を行つた不動産鑑定士は、「正当な理由がなく」、その鑑定評価に際して知ることのできた秘密を漏らしてはならない。
不動産鑑定士が標準地の鑑定評価を行う場合は、近傍類地の取引価格から算定される推定の価格を勘案してはならない。
解説
地価公示法第4条(標準地についての鑑定評価の基準)第1項より、本肢は間違い。不動産鑑定士が標準地の鑑定評価を行う場合は、近傍類地の取引価格から算定される推定の価格を「勘案しなければならない」。
土地鑑定委員会の命を受けた者が、標準地の鑑定評価を行うために、他人の占有する土地に立ち入って調査を行おうとするときは、立ち入ろうとする日の3日前までに、その旨を土地の占有者に通知しなければならない。
解説
地価公示法第22条(土地の立入り)第2項より、本肢は正しい。頻出の問題である。
土地鑑定委員会が行う標準地の価格等の公示には、標準地の周辺の土地の利用の現況についての事項は含まれない。
解説
地価公示法第6条(標準地の価格等の公示)より、土地鑑定委員会が行う標準地の価格等の公示には、「標準地及びその周辺の土地の利用の現況」も含まれる。
土地収用法その他の法律によって土地を収用することができる事業を行う者は、公示区域内の土地を当該事業の用に供するため取得する場合において、当該土地の取得価格を定めるときは、公示価格を規準としなければならない。
解説
正しい。地価公示法第9条は「土地収用法その他の法律によって土地を収用することができる事業を行う者は、公示区域内の土地を当該事業の用に供するため取得する場合において、当該土地の取得価格を定めるときは、公示価格を規準としなければならない」と定めており、本肢の記述はこの規定に合致する。
公示区域内の土地において、収用する土地に対する補償金の額は、土地収用法に基づく事業認定の告示の時における相当な価格を算定するときは、公示価格を規準として算定した当該土地の価格を考慮しなければならない。
解説
正しい。地価公示法第10条は、公示区域内の土地について、土地収用法に基づく事業認定の告示の時における相当な価格を算定するときは、公示価格を規準として算定した当該土地の価格を考慮しなければならないと定めており、本肢の記述はこの規定に合致する。
土地鑑定委員会が行う標準地の価格等の公示には、標準地の地積及び形状についての事項は含まれない。
解説
誤り。地価公示法第6条は、標準地の価格等の公示事項として「標準地の地積及び形状」を第3号に掲げている。本肢は「標準地の地積及び形状についての事項は含まれない」としており、公示事項に含まれる内容を含まれないとしている点で誤りである。
都市及びその周辺の地域等において、土地の取引を行う者は、取引の対象土地に類似する利用価値を有すると認められる標準地について公示された価格を指標として取引を行なうよう努めなければならない。
解説
正しい。地価公示法第1条の2は「都市及びその周辺の地域等において、土地の取引を行う者は、取引の対象土地に類似する利用価値を有すると認められる標準地について公示された価格を指標として取引を行うよう努めなければならない」と定めており、本肢の記述はこの規定に合致する。
この法律は、都市及びその周辺の地域等において、標準地を選定し、その正常な価格を公示することにより、適正な地価の形成に寄与することを目的とするとされている。
解説
正しい。地価公示法第1条は「この法律は、都市及びその周辺の地域等において、標準地を選定し、その正常な価格を公示することにより、適正な地価の形成に寄与することを目的とする」旨を定めており、本肢の記述はこの目的規定の趣旨に合致する。
国土利用計画法の規定により指定された規制区域については、標準地の価格の公示は行われない。
解説
地下公示法2条1項より、標準値の価格の公示は、国土利用計画法第十二条第一項の規定により指定された規制区域を除くと規定されている。
不動産鑑定士は、公示区域内の土地について鑑定評価を行う場合において、当該土地の正常な価格を求めるときは、土地鑑定委員会により公示された標準地の価格を規準としなければならない。
解説
地下公示法8条より、本肢の通り。
土地鑑定委員会の命を受けた者が、標準地の鑑定評価のために、建築物が所在し、又はかき、さく等で囲まれた他人の占有する土地に立ち入ろうとするときは、あらかじめ、その旨を土地の占有者に告げなければならない。
解説
地下公示法22条3項に、土地鑑定委員会の命を受けた者が、標準地の鑑定評価のために、建築物が所在し、又はかき、さく等で囲まれた他人の占有する土地に立ち入ろうとするときは、その立ち入ろうとする者は、立入りの際、あらかじめ、その旨を土地の占有者に告げなければならない。と規定されている。
標準地は、国土交通大臣が、自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において、土地の利用状況、環境等が通常と認められる一団の土地について選定する。
解説
後半は正しいが、「国土交通大臣」ではなく、「土地鑑定委員会」が選定する。
「正常な価格」とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引において通常成立すると認められる価格のことをいい、この場合の取引には森林を宅地にする取引は含まれない。
解説
地下公示法2条2項より、前半は正しい。後半については、農地、採草放牧地又は森林の取引において、農地、採草放牧地及び森林以外のものにする取引については、「正常な価格」に含まれるとされている。
公示価格を規準としなければならない義務は、不動産鑑定士以外の者にも課せられる場合がある。
解説
本肢は難問である。地価公示法第9条(公共事業の用に供する土地の取得価格の算定の準則)第1項より、土地収用法等によって土地を収用することができる事業を行う者は、公示区域内の土地を当該事業の用に供するため取得する場合において、当該土地の取得価格を定めるときは、公示価格を規準としなければならないとされている。よって、公示価格を規準としなければならない義務は、不動産鑑定士以外の者にも課せられる場合がある。
標準地である土地を取引しようとする者は、その公示価格で取引を行わなければならないとされている。
解説
地価公示法第1~2条(土地の取引を行なう者の責務)第1項より、本肢は間違い。都市及びその周辺の地域等において、土地の取引を行なう者は、取引の対象土地に類似する利用価値を有すると認められる標準地について公示された価格を「指標として取引を行なうよう努めなければならない」とされているだけであり、公示価格で取引する義務は規定されていない。
土地鑑定委員会は、標準地について毎年1回、当該土地の価格の総額を判定し、これを公示するものとされている。
解説
地価公示法第2条(標準地の価格の判定等)第1項より、土地鑑定委員会は、標準地について毎年1回、「単位面積当たりの正常な価格を判定」し、これを公示するものとする。とされている。よって、「当該土地の価格の総額」とした本肢は間違い。
標準地は、都市計画区域内のほか、土地取引が相当程度見込まれるものとして土地鑑定委員会が定める土地の区域内から土地鑑定委員会が選定することがある。
解説
本肢は間違いである。土地鑑定委員会には「土地取引が相当程度見込まれるものとして」標準値を選定する区域を選定する権限は規定されていない。地価公示法第2条(標準地の価格の判定等)第1項より、このような「土地取引が相当程度見込まれるもの区域は」国土交通省令で定めると規定されている。
土地鑑定委員会は、毎年1回、2人以上の不動産鑑定士に標準地の鑑定評価を求めた上、個々の標準地について、それぞれの不動産鑑定士から提出された鑑定評価書に記載された鑑定評価額のいずれかがより適切かを判定し、その鑑定評価額を当該標準地の価格として公示しなければならない。
解説
本肢のそれぞれの不動産鑑定士から提出された鑑定評価書に記載された鑑定評価額の「いずれかがより適切かを判定し、その鑑定評価額を当該標準地の価格として公示しなければならない。」が間違い。地価公示法第2条(標準地の価格の判定等)第1項より、「二人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め、その結果を審査し、必要な調整を行つて、一定の基準日における当該標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定」すると規定されている。
土地鑑定委員会から標準地の鑑定評価を求められた不動産鑑定士は、その正常な価格を求めるに当たり、近傍類地の取引価格から算定される推定の価格、近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額のうち当該標準地の鑑定評価に適切と認められるものを勘案しなければならない。
解説
地価公示法第4条(標準地についての鑑定評価の基準)第1項より、本肢の通り。
土地鑑定委員会が行う標準地の価格等の公示には、標準地及びその周辺の土地の利用の現況についての事項も含まれる。
解説
地価公示法第6条(標準地の価格等の公示)より、本肢の通り。本条文は頻出のため、念入りに確認すべきである。
土地鑑定委員会が標準地の価格等の公示を行った後、関係市町村の事務所において、公示された事項のうち当該市町村が属する都道府県に存する標準地に係る部分を記載した書面及び当該標準地の所在を表示する図面が一般の閲覧に供される。
解説
地価公示法第7条(公示に係る事項を記載した書面等の送付及び閲覧)より、本肢の通りである。
土地鑑定委員会から標準地の鑑定評価を求められた不動産鑑定士は、標準地の鑑定評価を行うために他人の占有する土地に立ち入って測量又は調査を行おうとするときは、その必要の限度において、他人の占有する土地に立ち入ることができる。
解説
地価公示法第22条(土地の立入り)第1項より、本肢の通り。
土地鑑定委員会が判定する標準地の価格の判定においては、標準地に建物があり、その建物と一体として継続使用することが合理的である場合におけるその正常な価格は、その建物と一体化している状態を前提として、その全体の価格の内訳として求めるものとされている。
解説
地価公示法第2条(標準地の価格の判定等)第2項より、本肢は間違いである。「正常な価格」とは「自由な取引が行なわれるとした場合」におけるその取引において通常成立すると認められる価格(当該土地に建物その他の定着物がある場合又は当該土地に関して地上権その他当該土地の使用若しくは収益を制限する権利が存する場合には、これらの定着物又は権利が「存しないもの」として通常成立すると認められる価格)をいう。