行政法規 肢別トレーニング
法は不動産の鑑定評価に関し、不動産鑑定士及び不動産鑑定業について必要な事項を定め、もって土地等の取引の円滑化に資することを目的としている。
解説
誤り。不動産の鑑定評価に関する法律第1条は、本法の目的を、不動産の鑑定評価に関し不動産鑑定士及び不動産鑑定業について必要な事項を定め、もって『土地等の適正な価格の形成に資する』こととしている。本肢は目的を『土地等の取引の円滑化に資する』としている点が誤りである。
法における「不動産の鑑定評価」とは、土地又は建物の経済価値を判定し、その結果を価額に表示することであり、土地又は建物に関する地上権等の権利は「不動産の鑑定評価」の対象に含まれない。
解説
誤り。不動産の鑑定評価に関する法律第2条第1項は、不動産の鑑定評価とは、土地若しくは建物又はこれらに関する『所有権以外の権利』の経済価値を判定し、その結果を価額に表示することと規定しており、地上権等の権利も対象に含まれる。本肢はこれらの権利を対象に含まれないとする点が誤りである。
不動産鑑定業者は、依頼者の求めに応じ不動産の鑑定評価を行った際は、鑑定評価額等を記載した鑑定評価書を交付しなければならない。
解説
正しい。不動産の鑑定評価に関する法律第39条第1項は、不動産鑑定業者は、依頼者の求めに応じ不動産の鑑定評価を行ったときは、鑑定評価額その他必要な事項を記載した鑑定評価書を、依頼者に交付しなければならないと規定しており、本肢は条文どおりである。
拘禁刑以上の刑に処せられたことにより不動産鑑定士の登録を消除された者は、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から1年以上を経過すれば、再び登録を受けることができる。
解説
誤り。不動産の鑑定評価に関する法律第16条第3号は、拘禁刑以上の刑に処せられた者で、その執行を終わり又は執行を受けることがなくなった日から『3年』を経過しない者は登録を受けられない旨を欠格事由として規定している。本肢は『1年』としている点が誤りである。
森林を道路の用地として買収するために行う、当該森林の価格についての鑑定評価は、この法律にいう不動産の鑑定評価に含まれない。
解説
誤り。森林の取引価格の評価は原則として不動産の鑑定評価に含まれない(不動産の鑑定評価に関する法律第52条第1号)が、同号括弧書により『森林以外のものとするための取引に係るもの』は除外される。森林を道路用地として買収する場合は森林を森林以外(道路)にするための取引であり、適用除外に当たらず本法の鑑定評価に含まれる。よって含まれないとする本肢は誤りである。
法は、都市及びその周辺の地域等において、標準地を選定し、その正常な価格を公示することにより、一般の土地の取引価格に対して指標を与え、土地取引を促進することを目的としている。
解説
誤り。地価公示法第1条は、本法の目的を、標準地の正常な価格を公示することにより一般の土地の取引価格に対して指標を与え、及び公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額の算定等に資し、もって適正な地価の形成に寄与することとしている。本肢は目的を『土地取引を促進すること』としている点が誤りである。土地取引の促進は本法の目的ではない。
「正常な価格」とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合において通常成立すると認められる価格をいい、当該土地に地上権その他当該土地の使用若しくは収益を制限する権利が存する場合には、これらの権利が存するものとして通常成立すると認められる価格をいう。
解説
誤り。地価公示法第2条第2項は、正常な価格とは自由な取引が行われるとした場合に通常成立すると認められる価格をいい、当該土地に地上権その他使用・収益を制限する権利が存する場合には、これらの権利が存しないものとして通常成立すると認められる価格をいうと規定している。本肢は『これらの権利が存するものとして』としている点が誤りである。
「公示区域」とは、都市計画法第4条第2項に規定する都市計画区域をいう。
解説
誤り。地価公示法第2条第1項括弧書の公示区域とは、都市計画法第4条第2項に規定する都市計画区域『その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域(規制区域を除く)』をいう。本肢は公示区域を都市計画区域そのものに限定している点が誤りである。
不動産鑑定士は、公示区域内の土地について鑑定評価を行う場合において、当該土地の正常な価格を求めるときは、法の規定により公示された標準地の価格を規準としなければならない。
解説
正しい。地価公示法第8条は、不動産鑑定士は、公示区域内の土地について鑑定評価を行う場合において、当該土地の正常な価格を求めるときは、公示された標準地の価格を規準としなければならないと規定しており、本肢は条文どおりである。
不動産鑑定士は、土地鑑定委員会の求めに応じて標準地の鑑定評価を行うに当たっては、近傍類地の取引価格から算定される推定の価格、近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額のうち、少なくとも2つを勘案しなければならない。
解説
誤り。地価公示法第4条は、不動産鑑定士は標準地の鑑定評価を行うに当たっては、近傍類地の取引価格から算定される推定の価格、近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額を勘案してこれを行わなければならないと規定している。本肢は『少なくとも2つを勘案』とする点が誤りで、正しくは三方式すべてを勘案する必要がある。
注視区域に所在する土地について土地に関する権利を有している者は、法第27条の4第1項の規定による届出をした場合において、勧告を受けたときは、都道府県知事に対し、当該土地に関する権利を買い取るべきことを請求することができる。
解説
誤り。買取請求権が認められるのは国土利用計画法第19条の規制区域における不許可処分の場合等である。注視区域・監視区域は第27条の4等に基づく事前届出制であり、届出後に利用目的等の変更勧告(第27条の5・第24条)を受けても、知事に対し当該土地の買取りを請求する権利は認められていない。本肢は買取請求できるとする点が誤りである。
監視区域に指定された、都市計画法第7条第1項に規定する市街化区域に所在する3,000平方メートルの土地を所有するAは、これを一団の土地としてB、C、Dにそれぞれ1,000平方メートルずつに分割して売却した。この場合、土地取引の当事者であるA、B、C、Dは、契約の締結前に、予定対価の額や土地の利用目的などを都道府県知事に届け出なければならない。
解説
正しい。監視区域内の土地取引は国土利用計画法第27条の7・第27条の4に基づき契約締結前の事前届出が必要で、届出義務者は売主・買主の両当事者である。市街化区域では監視区域の届出対象面積が引き下げられており、一団の土地として分割譲渡される場合、各買主の取得面積で判断される。本肢は当事者A・B・C・Dが契約締結前に予定対価・利用目的等を知事に届け出るとしており、正しい。
都道府県知事は、法第23条に基づく事後届出に係る土地に関する権利の移転又は設定後における土地の利用目的に従った土地利用が、土地利用基本計画その他の土地利用に関する計画に適合せず、地域の適正かつ合理的な土地利用を図るため著しい支障があると認めるときは、届出のあった日から2週間以内に限り、その届出をした者に対し、土地の利用目的について必要な変更をすべきことを勧告することができる。
解説
誤り。国土利用計画法第24条第1項に基づく事後届出後の勧告は、届出のあった日から『3週間以内』に行うことができる。本肢は『2週間以内』としている点が誤りである(2週間は事後届出を行うべき期間であり、勧告期間ではない)。
規制区域に指定された、市街化調整区域に所在する6,000平方メートルの農地を購入しようとするEは、法第14条に定める契約締結前の都道府県知事による許可を受けた場合、農地法第3条第1項に基づく農業委員会の許可を受ける必要はない。
解説
誤り。国土利用計画法第14条の規制区域における知事の許可と、農地法第3条第1項の農業委員会の許可とは別個の制度であり、国土法の許可を受けても農地法の許可を不要とするみなし規定は存在しない。農地の取引には両方の許可が必要である。本肢は国土法の許可を受ければ農地法3条の許可が不要となるとする点が誤りである。
Fは、都市計画区域外に所在する12,000平方メートルの土地を相続により取得し、さらに、当該土地にGが抵当権を設定した。このとき、F及びGは法第23条に基づく事後届出を行う必要がある。
解説
誤り。国土利用計画法第23条の事後届出は、対価を得て土地に関する権利を移転・設定する『土地売買等の契約』を対象とする。相続は契約によらない取得であり届出は不要であり、また抵当権の設定は土地の使用収益を目的とする権利の設定ではないため届出対象とならない。よってF・Gとも事後届出は不要であり、必要とする本肢は誤りである。
特別用途地区は、用途地域内の一定の地区における当該地区の特性にふさわしい土地利用の増進、環境の保護等の特別の目的の実現を図るため当該用途地域の指定を補完して定める地区とする。
解説
正しい。都市計画法第9条第14項では、特別用途地区を「用途地域内の一定の地区における当該地区の特性にふさわしい土地利用の増進、環境の保護等の特別の目的の実現を図るため当該用途地域の指定を補完して定める地区」と定義している。本肢は条文どおりであり、用途地域の指定を補完して定める点も正しい。
特定街区は、市街地の整備改善を図るため街区の整備又は造成が行われる地区について、その街区内における建築物の高さの最低限度及び壁面の位置の制限を定める街区とする。
解説
誤り。都市計画法第9条第20項では、特定街区は市街地の整備改善を図るため街区の整備又は造成が行われる地区について、その街区内における建築物の容積率並びに建築物の高さの最高限度及び壁面の位置の制限を定める街区とされている。本肢は『建築物の高さの最低限度』としている点が誤りで、正しくは高さの最高限度であり、かつ容積率の定めが欠けている。
高度地区は、用途地域内において市街地の環境を維持し、又は土地利用の増進を図るため、建築物の高さの最高限度又は最低限度を定める地区とする。
解説
正しい。都市計画法第9条第18項では、高度地区を「用途地域内において市街地の環境を維持し、又は土地利用の増進を図るため、建築物の高さの最高限度又は最低限度を定める地区」と定義している。本肢は条文どおりであり、用途地域内に定める点や高さの最高・最低限度を定める点も正しい。
開発整備促進区は、第二種住居地域、準住居地域若しくは工業地域が定められている土地の区域又は用途地域が定められていない土地の区域(市街化調整区域を除く。)において定めることができる。
解説
正しい。都市計画法第12条の5第4項では、開発整備促進区は、第二種住居地域・準住居地域・工業地域が定められている土地の区域、又は用途地域が定められていない土地の区域(市街化調整区域を除く。)で一定の要件に該当する場合に定めることができるとされている。本肢は条文どおりである。
再開発等促進区又は開発整備促進区を定める地区計画においては、道路又は公園、緑地、広場その他の公共空地(都市計画施設及び地区施設を除く。)の配置及び規模を定めるものとされている。
解説
正しい。都市計画法第12条の5第5項第1号は、再開発等促進区又は開発整備促進区を定める地区計画において、第2項各号に掲げるもののほか「道路、公園その他の政令で定める施設(都市計画施設及び地区施設を除く。)の配置及び規模」を都市計画に定めるものとする。この「政令で定める施設」が同法施行令により道路、公園、緑地、広場その他の公共空地とされており、本肢の列挙はこれと一致する。よって配置及び規模を定めるものとされている点で本肢は正しい。
都市再開発方針等
解説
正しい。都市計画法第15条第1項第1号では、都市再開発方針等に関する都市計画は都道府県が定めるとされている。都市再開発方針等は広域的・根幹的な都市計画であるため、市町村ではなく都道府県が定めるものに該当する。
防火地域
解説
誤り。防火地域(都市計画法第9条第21項)に関する都市計画は、同法第15条第1項各号の都道府県が定める都市計画に列挙されておらず、原則として市町村が定めるものとされている。本肢は都道府県が定めるものとしている点が誤り。
都市再生特別地区
解説
正しい。都市再生特別地区(都市再生特別措置法第36条、都市計画法第8条第1項第4号の2)は、都市計画法第15条第1項第2号により都道府県が定める都市計画とされている。広域的な都市再生に係る地域地区であるため、市町村ではなく都道府県が定めるものに該当する。
土地区画整理促進区域
解説
誤り。土地区画整理促進区域(都市計画法第10条の2第1項第2号、大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法)に関する都市計画は、同法第15条第1項各号の都道府県が定める都市計画に該当せず、市町村が定めるものとされている。本肢は都道府県が定めるものとしている点が誤り。
特別用途地区
解説
誤り。特別用途地区(都市計画法第9条第14項)に関する都市計画は、同法第15条第1項各号に列挙される都道府県が定める都市計画に当たらず、原則として市町村が定めるものとされている。本肢は都道府県が定めるものとしている点が誤り。
都市計画事業の認可等の告示があった後においては、当該事業地内において、都市計画事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更を行おうとする者は、都道府県知事等に届け出なければならない。
解説
誤り。都市計画法第65条第1項では、都市計画事業の認可等の告示があった後において、事業地内で都市計画事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更等を行おうとする者は、都道府県知事等の『許可』を受けなければならないとされている。本肢は『届け出なければならない』としている点が誤りで、正しくは許可制である。
認可又は承認を受けた、都市計画事業の事業計画を変更しようとする者は、都道府県知事又は国土交通大臣の認可を受けなければならない。
解説
正しい。都市計画法第63条第1項では、認可又は承認を受けた都市計画事業の施行者が事業計画を変更しようとする場合は、原則として都道府県知事又は国土交通大臣の認可を受けなければならないとされている。本肢は条文どおりである。
施行予定者が定められている都市計画に係る都市計画施設の整備に関する事業及び市街地開発事業は、当該施行予定者の同意を得た者であれば、施行することができる。
解説
誤り。都市計画法第59条第1項括弧書及び同条の趣旨により、施行予定者が定められている都市計画に係る都市計画施設の整備に関する事業及び市街地開発事業は、当該施行予定者でなければ施行することができない。本肢は『当該施行予定者の同意を得た者であれば』施行できるとしている点が誤り。
都市計画事業については、都市計画事業の認可又は承認に加え、土地収用法の規定による事業の認定が必要とされている。
解説
誤り。都市計画法第70条第1項では、都市計画事業の認可又は承認をもって土地収用法第20条の事業の認定に代えるものとし、同法による事業の認定は行わないとされている。本肢は都市計画事業に別途土地収用法の事業認定が必要としている点が誤り。
国の機関は、国土交通大臣の承認を受けて、国の利害に重大な関係を有する都市計画事業を施行することができる。
解説
正しい。都市計画法第59条第3項では、国の機関は、国土交通大臣の承認を受けて、都市計画事業を施行することができるとされている。本肢は国の利害に重大な関係を有する都市計画事業を国の機関が国土交通大臣の承認を受けて施行できる旨を述べており、条文の趣旨どおりである。
都道府県は、都市計画区域を指定しようとするときは、あらかじめ、関係市町村及び都道府県都市計画審議会の意見を聴くとともに、国土交通大臣に報告しなければならない。
解説
誤り。都市計画法第5条第3項では、都道府県は都市計画区域を指定しようとするときは、あらかじめ関係市町村及び都道府県都市計画審議会の意見を聴くとともに、国土交通大臣に『協議し、その同意を得なければならない』とされている。本肢は国土交通大臣に『報告しなければならない』としている点が誤りで、正しくは協議・同意が必要である。
市町村は、議会の議決を経て定められた当該市町村の建設に関する基本構想並びに都市計画区域の整備、開発及び保全の方針に即し、当該市町村の都市計画に関する基本的な方針を定めるものとする。
解説
正しい。都市計画法第18条の2第1項では、市町村は、議会の議決を経て定められた当該市町村の建設に関する基本構想並びに都市計画区域の整備、開発及び保全の方針に即し、当該市町村の都市計画に関する基本的な方針(市町村マスタープラン)を定めるものとされている。本肢は条文どおりである。
都市計画に定める地区計画等の案は、意見の提出方法等について条例で定めるところにより、その案に係る区域内の土地の所有者その他利害関係を有する者の意見を求めて作成するものとする。
解説
正しい。都市計画法第16条第2項では、市町村は地区計画等の案を定めようとする場合、意見の提出方法等について条例で定めるところにより、その案に係る区域内の土地の所有者その他利害関係を有する者の意見を求めて作成するものとされている。本肢は条文どおりである。
市街地開発事業等予定区域に関する都市計画において定められた区域内において、都市計画事業の施行として行う行為として、土地の形質の変更を行い、又は建築物の建築その他工作物の建設を行おうとする者は、都道府県知事等の許可を受ける必要はない。
解説
正しい。都市計画法第52条の2第1項では、市街地開発事業等予定区域に関する都市計画において定められた区域内で土地の形質の変更や建築物の建築等を行う者は都道府県知事等の許可を受けなければならないが、同項ただし書により都市計画事業の施行として行う行為は許可を要しないとされている。本肢は条文どおりである。
都市計画事業の施行に必要な土地等を提供したため生活の基礎を失うこととなる者は、その受ける補償と相まって実施されることを必要とする場合において、生活再建のための措置として宅地や住宅の取得等に関することのあっせんを施行者に申し出ることができる。
解説
正しい。都市計画法第74条第1項では、都市計画事業の施行に必要な土地等を提供したため生活の基礎を失うこととなる者は、その受ける補償と相まって実施されることを必要とする場合、生活再建のための措置として宅地や住宅の取得等のあっせんを施行者に申し出ることができるとされている。本肢は条文どおりである。
区域区分が定められていない都市計画区域内において、図書館法に規定する図書館の用に供する目的で行う2,000平方メートルの開発行為
解説
開発許可は不要。都市計画法第29条第1項第3号及び同法施行令第21条では、図書館法に規定する図書館等の公益上必要な建築物の建築の用に供する目的で行う開発行為は開発許可を要しないとされている。本肢は区域区分が定められていない都市計画区域内の図書館を目的とする2,000平方メートルの開発行為であり、規模にかかわらず許可は不要である。
市街化調整区域内において、開発区域周辺の居住者の日常生活のため必要な物品の販売業務を営む店舗の建築の用に供する目的で行う500平方メートルの開発行為
解説
開発許可が必要。都市計画法第29条第1項第1号の規模による許可不要の規定は市街化調整区域には適用されず、市街化調整区域では小規模な開発行為であっても許可が必要である。本肢は市街化調整区域内で日常生活に必要な物品の販売店舗を目的とする500平方メートルの開発行為であり、規模が小さくても開発許可が必要である。
都市計画区域内及び準都市計画区域外の区域内において、漁業を営む者の居住の用に供する建築物の建築の用に供する目的で行う1,000平方メートルの開発行為
解説
開発許可は不要。本肢は都市計画区域及び準都市計画区域外の区域内(いわゆる区域外区域)における漁業を営む者の居住用建築物を目的とする開発行為である。区域外区域の開発行為は都市計画法第29条第2項の規律に服し、許可が必要となるのは1ヘクタール以上の規模のものに限られる。本肢は1,000平方メートルで1ヘクタール未満であるから、そもそも許可を要しない(さらに農林漁業者の居住用建築物は許可不要の対象でもある)。よって開発許可は不要であり、本肢は誤り(許可が必要とする趣旨)とされる。
市街化区域内において、市街地再開発事業の施行として行う4,000平方メートルの開発行為
解説
開発許可は不要。市街地再開発事業の施行として行う開発行為は、都市計画法第29条第1項第6号により開発許可を要しない(同項第5号は土地区画整理事業の施行として行う開発行為に関する規定である)。本肢は市街化区域内で市街地再開発事業の施行として行う4,000平方メートルの開発行為であり、規模にかかわらず許可は不要である。
市街化調整区域内において、農作物の販売に必要な建築物の建築の用に供する目的で行う3,000平方メートルの開発行為
解説
開発許可が必要。都市計画法第29条第1項第2号は農林漁業の用に供する建築物等を許可不要とするが、農作物の販売に必要な建築物はこれに含まれない。また市街化調整区域では規模による許可不要の規定(第1号)の適用がない。本肢は市街化調整区域内で農作物の販売に必要な建築物を目的とする3,000平方メートルの開発行為であり、開発許可が必要である。
施行地区(個人施行者の施行する土地区画整理事業に係るものを除く。)内の宅地についての所有権以外の権利で登記のないものを有する者は、当該権利の存する宅地の所有者若しくは当該権利の目的である権利を有する者と連署し、又は当該権利を証する書類を添えて、書面をもってその権利の種類及び内容を施行者に申告しなければならない。
解説
正しい。土地区画整理法第85条第1項では、施行地区(個人施行者の施行に係るものを除く)内の宅地について所有権以外の権利で登記のないものを有する者は、その権利の存する宅地の所有者等と連署し、又は権利を証する書類を添えて、書面でその権利の種類及び内容を施行者に申告しなければならないと定める。本肢は条文どおりで正しい。
換地計画において換地を定める場合においては、換地及び従前の宅地の位置、地積、土質、水利、利用状況、環境等が照応するように定めなければならず、仮換地を指定する場合においても、その決定の基準を考慮してしなければならない。
解説
正しい。土地区画整理法第89条第1項は照応の原則を定める。仮換地の指定について第98条第2項は、施行者が仮換地を指定する場合は換地計画において定められた事項又はこの法律に定める換地計画の決定の基準を考慮してしなければならないと規定する。本肢は両規定に沿っており正しい。
仮換地が指定された場合においては、従前の宅地について権原に基づき使用し、又は収益することができる者は、仮換地の指定の効力発生の日から換地処分の公告がある日まで、従前の宅地を使用し、又は収益することができない。
解説
正しい。土地区画整理法第99条第1項では、仮換地が指定された場合、従前の宅地について権原に基づき使用・収益できる者は、仮換地指定の効力発生日から換地処分の公告がある日まで、仮換地について従前の宅地と同様の使用・収益ができるとし、その反面、従前の宅地については使用・収益できないと定める。本肢は条文どおりで正しい。
仮換地を指定した場合又は仮換地を指定せずに宅地の使用収益を停止させた場合において、当該処分により使用し、又は収益することができる者のなくなった従前の宅地又はその部分については、換地処分の公告がある日まで施行者がこれを管理するものとする。
解説
正しい。土地区画整理法第100条の2では、仮換地を指定した場合又は仮換地を指定せず宅地の使用収益を停止させた場合に、これらの処分により使用・収益できる者がなくなった従前の宅地又はその部分について、換地処分の公告がある日まで施行者が管理するものと定める。本肢は条文どおりで正しい。
土地区画整理組合は、仮換地を指定する場合は、総会若しくはその部会又は総代会の議決を経なければならないが、この場合の議決は、定款に特別の定めがある場合を除くほか、出席組合員の3分の2以上で決する。
解説
誤り。土地区画整理組合の総会等の議決は、土地区画整理法第34条第1項により、定款に特別の定めがある場合を除くほか出席組合員の過半数で決する(可否同数のときは議長が決する)。本肢は『3分の2以上で決する』とする点が誤り(正しくは出席組合員の過半数)。なお仮換地の指定は第98条第3項により総会等の議決を要する。
個人施行者は、宅地の所有者の申出又は同意があった場合(換地を定めない宅地又はその部分について使用し、又は収益することができる権利を有する者があるときは、換地を定めないことについてこれらの者の同意を得た場合に限る。)においては、換地計画において、その宅地の全部又は一部について換地を定めないことができる。
解説
正しい。土地区画整理法第90条では、個人施行者は宅地所有者の申出又は同意があった場合(換地を定めない宅地等について使用・収益権を有する者があるときはその者の同意を得た場合に限る)に、換地計画でその宅地の全部又は一部について換地を定めないことができると規定する。本肢は条文どおりで正しい。
市町村は、その施行する土地区画整理事業の換地計画において清算金若しくは保留地を定めようとする場合又は減価補償金を交付しようとする場合においては、土地等の価額を評価しなければならないものとし、その評価については、評価員の意見を聴かなければならない。
解説
正しい。土地区画整理法第65条第3項は、施行者(国土交通大臣を除く)が換地計画において清算金若しくは保留地を定めようとする場合又は減価補償金を交付しようとする場合には、土地等の価額を評価しなければならず、その評価については同条第1項の規定により選任された評価員の意見を聴かなければならないと定める。本肢はこれに沿い正しい。
区画整理会社は、その施行する土地区画整理事業において、災害を防止し、及び衛生の向上を図るため宅地の地積の規模を適正にする特別な必要があると認められる場合においては、地積が著しく小であるため地積を増して換地を定めることが適当でないと認められる宅地については、土地区画整理審議会の同意を得て、換地計画において換地を定めないことができる。
解説
誤り。土地区画整理法第91条は『第3条第4項若しくは第5項、第3条の2又は第3条の3の規定により施行する』場合、すなわち国・都道府県・市町村等の公的施行者の換地計画に限って適用される規定であり、区画整理会社の施行する事業には適用されない。土地区画整理審議会も公的施行者の事業にのみ設置され、会社施行では置かれない。よって区画整理会社が『土地区画整理審議会の同意を得て』換地を定めないとする本肢は誤りである。
都道府県は、その施行する土地区画整理事業の換地計画において、学校の用に供している宅地について位置、地積等に特別の考慮を払い、換地を定める場合は、土地区画整理審議会の同意を得なければならない。
解説
正しい。土地区画整理法第95条第1項は、学校等の用に現に供している宅地について位置・地積等に特別の考慮を払って換地を定めることができるとする。そして同条第7項は、施行者が個人施行者・組合・区画整理会社以外(国・都道府県・市町村・機構等の公的施行者)である場合に、これら特別の考慮を払って換地を定めようとするときは土地区画整理審議会の同意を得なければならないと定める。本肢は学校用地に特別の考慮を払い換地を定める都道府県の事例で、審議会の同意を要するとする点で正しい。
土地区画整理組合が施行する土地区画整理事業においては、利害関係者であっても、組合員でない場合には、換地計画について施行者に意見書を提出することができない。
解説
誤り。土地区画整理法第88条第2項により換地計画は2週間公衆の縦覧に供され、同条第3項により施行地区内の宅地について権利を有する関係者及び参加組合員は、縦覧期間内に施行者に意見書を提出することができる。意見書を提出できるのは組合員に限られず、組合員でなくとも施行地区内の宅地について権利を有する利害関係者であれば提出できる。よって『組合員でない場合には意見書を提出できない』とする本肢は誤りである。