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汚染除去等計画とは?土壌汚染対策法での意味を図でわかりやすく解説

要措置区域の指定を受けて、都道府県知事の指示により土地の所有者等が作成して提出する、講じようとする汚染の除去等の措置(実施措置)と着手・完了の予定時期を記載した計画です(7条1項)。つまり、知事が「この措置をこの期限まで」と示し、所有者等が「私はこの方法でいつからいつまで」と書いて出す、措置の約束の書面です。

汚染除去等計画とは

要措置区域に指定された土地の持ち主は、「汚れを取り除いてください」とだけ言われても、何をどこまでやればよいか分かりません。そこで知事は、講ずべき措置(指示措置)とその理由、期限を示します。持ち主は、指示措置か、それと同等以上の効果があるものとして環境省令で定める措置の中から自分の行う措置(実施措置)を選び、いつ着手していつ完了するかを書いた計画を知事に出します。これが汚染除去等計画です。計画を出したあと知事が変更を命じられる期間があり、それを過ぎてから計画どおりに工事をして、終わったら報告します。

汚染除去等計画の図解:知事が措置と期限を示し、所有者等が方法と時期を書いて出す。

知事が措置と期限を示し、所有者等が方法と時期を書いて出す。

指示の相手は、要措置区域内の土地の所有者等が原則です

7条1項本文は、知事は要措置区域の指定をしたときは、人の健康被害を防止するため必要な限度において、要措置区域内の土地の所有者、管理者又は占有者に対し、講ずべき措置とその理由、期限を示して、汚染除去等計画を作成して提出すべきことを指示するものとする、と定めています。土地を今持って使っている人が、その土地の危険に対して一番手を打てる立場にいるから、という割り当てです。指示されるのは要措置区域だけで、形質変更時要届出区域では指示されません。提出しないときは提出を命ずることができます(7条2項)。

原因者が明らかで相当で異議がなければ、原因者に指示します

7条1項ただし書は、所有者等以外の者の行為によって汚染が生じたことが明らかな場合で、その者に措置を講じさせることが相当と認められ、かつ所有者等に異議がないときは、その行為をした者に指示するものとする、と定めています。行為者には、相続・合併・分割で地位を承継した者も含まれます。汚した人がはっきりしていて、その人にやらせるのが筋で、持ち主も納得している、という三つがそろったときだけ相手が変わります。原因者が明らかなだけでは足りません。

汚染除去等計画の図解:原則は所有者等、三つそろえば汚染原因者。

原則は所有者等、三つそろえば汚染原因者。

提出から30日は変更命令の期間で、経過後に実施して報告します

7条4項は、提出された計画の実施措置が技術的基準に適合していないと認めるときは、提出があった日から30日以内に限り変更を命ずることができる、と定め、提出者はこの期間を経過した後でなければ実施措置を講じてはなりません(7条6項)。知事が基準に適合すると認めれば期間を短縮し、遅滞なく通知します(7条5項)。提出者は計画に従って実施措置を講じ(7条7項)、講じたときは知事に報告します(7条9項)。指示を受けた者が計画に基づく実施措置として行う形質の変更は、要措置区域内の形質の変更の禁止の例外です(9条1号)。

費用は指示措置の額を上限に原因者へ請求できます

8条1項は、指示を受けた所有者等が実施措置を講じた場合に、汚染が所有者等以外の者の行為によるものであるときは、その行為をした者に対し、計画の作成・変更と実施措置に要した費用を、指示措置に要する費用の額の限度において請求することができる、と定めています。知事が示した措置より手厚い措置を自分で選んだ分は、自分の選択なので原因者には回せません。原因者が既にその費用を負担しているときも請求できません(8条1項ただし書)。請求権は、措置を講じて行為者を知った時から3年、措置を講じた時から20年で時効消滅します(8条2項)。

汚染除去等計画の図解:原因者に請求できるのは、知事が示した措置に要する額まで。

原因者に請求できるのは、知事が示した措置に要する額まで。

都道府県知事は、前条第一項の指定をしたときは、環境省令で定めるところにより、当該汚染による人の健康に係る被害を防止するため必要な限度において、要措置区域内の土地の所有者等に対し、当該要措置区域内において講ずべき汚染の除去等の措置及びその理由、当該措置を講ずべき期限その他環境省令で定める事項を示して、次に掲げる事項を記載した計画(以下「汚染除去等計画」という。)を作成し、これを都道府県知事に提出すべきことを指示するものとする。ただし、当該土地の所有者等以外の者の行為によって当該土地の土壌の特定有害物質による汚染が生じたことが明らかな場合であって、その行為をした者…に汚染の除去等の措置を講じさせることが相当であると認められ、かつ、これを講じさせることについて当該土地の所有者等に異議がないときは、…その行為をした者に対し、指示するものとする。

出典: 土壌汚染対策法 7条1項

実務ではこう使う

要措置区域の土地の評価では、汚染除去等計画に記載された実施措置とその費用見積りが、汚染による減価の中心になります。原因者への費用請求ができる場合でも、上限が指示措置の額であることから、所有者等の持ち出しが残ることがあります。措置の完了報告と指定の解除の時期は、価格時点における区域の状態を判断する材料です。

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