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構造耐力上主要な部分とは?住宅の品質確保の促進等に関する法律での意味を図でわかりやすく解説

住宅の基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材、床版、屋根版または横架材で、住宅の自重や積載荷重、積雪、風圧、土圧、水圧、地震などの震動や衝撃を支えるものとして政令で定める部分です(94条1項、施行令5条1項)。つまり家の重さと外からの力を受け止める骨組みで、雨水の浸入を防止する部分とあわせて10年の...

構造耐力上主要な部分とは

家を人の体にたとえると、骨に当たる部分です。基礎や柱、梁が家の重さを支え、地震や台風の力を受け止めています。壁紙がはがれても家は倒れませんが、柱や基礎に欠陥があれば家全体が危なくなります。この法律は、10年の瑕疵担保責任を強制する範囲を、この骨組みの部分と、雨水を防ぐ部分に絞りました。法律は政令に委ね、施行令が部材の名前を一つずつ挙げています。

構造耐力上主要な部分の図解:家の重さと地震を受け止める骨組みが、構造耐力上主要な部分。

家の重さと地震を受け止める骨組みが、構造耐力上主要な部分。

政令が骨組みの部材を列挙し、荷重や地震を支えるものに限っています

94条1項は、対象を住宅のうち構造耐力上主要な部分または雨水の浸入を防止する部分として政令で定めるものと書き、施行令5条1項が構造耐力上主要な部分を定めています。住宅の基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋かい、方づえ、火打材など)、床版、屋根版または横架材(はり、けたなど)で、住宅の自重や積載荷重、積雪、風圧、土圧、水圧、地震などの震動や衝撃を支えるものです。部材の名前だけでなく「支えるもの」という働きの条件が付いているので、同じ壁でも荷重を支えない間仕切りの壁は当たらないと読めます。内装の仕上げや設備は含まれません。

雨水の浸入を防止する部分も、あわせて10年の対象です

施行令5条2項は、雨水の浸入を防止する部分として、住宅の屋根または外壁とこれらの開口部に設ける戸、わくその他の建具、そして雨水を排除するために設ける排水管のうち屋根や外壁の内部または屋内にある部分を定めています。雨漏りは家を腐らせ、骨組みまで傷めるので、構造の部分と並べて10年の対象にしています。法律はこの二つをまとめて「住宅の構造耐力上主要な部分等」と呼び、94条1項と95条1項の責任は両方に及びます。

構造耐力上主要な部分の図解:屋根・外壁・窓の建具・屋内の排水管が、雨水の浸入を防止する部分。

屋根・外壁・窓の建具・屋内の排水管が、雨水の浸入を防止する部分。

構造耐力や雨水の浸入に影響のない瑕疵は対象外です

94条1項のかっこ書は、対象となる瑕疵から構造耐力または雨水の浸入に影響のないものを除くと定めています。柱に傷があっても強度に影響がなければ、外壁に汚れがあっても雨が入らなければ、この法律の10年の責任は問えません。部材が対象に入っているかだけでなく、その欠陥が家の安全や雨仕舞いに効いているかで決まります。一時使用のため建設されたことが明らかな住宅は、部分を問わず適用除外です(96条)。

構造耐力上主要な部分の図解:同じ柱の欠陥でも、強度に影響しない傷は10年の責任の外。

同じ柱の欠陥でも、強度に影響しない傷は10年の責任の外。

10年が強制されるのはこの部分だけです

94条と95条が10年の責任を強制するのは、構造耐力上主要な部分等の瑕疵に限られ、それ以外の部分の瑕疵は民法と契約によります。97条は、94条1項や95条1項に規定する瑕疵その他の住宅の瑕疵について担保責任を負うべき期間を、引き渡した時から20年以内とすることができると定めています。強制される範囲は構造と雨水の部分、任意に延ばせる範囲は住宅の瑕疵全体という二段構えです。

住宅を新築する建設工事の請負契約(以下「住宅新築請負契約」という。)においては、請負人は、注文者に引き渡した時から十年間、住宅のうち構造耐力上主要な部分又は雨水の浸入を防止する部分として政令で定めるもの(次条において「住宅の構造耐力上主要な部分等」という。)の瑕疵(構造耐力又は雨水の浸入に影響のないものを除く。次条において同じ。)について、民法第四百十五条、第五百四十一条及び第五百四十二条並びに同法第五百五十九条において準用する同法第五百六十二条及び第五百六十三条に規定する担保の責任を負う。

出典: 住宅の品質確保の促進等に関する法律 94条1項

実務ではこう使う

住宅の評価で建物の状態を見るとき、基礎のひび割れや屋根・外壁からの雨漏りは、構造耐力上主要な部分等の瑕疵として売主の10年の責任に直結する項目です。インスペクションの報告書では、これらの部分に劣化事象があるかどうかが記載の中心になります。評価書の個別的要因に建物の瑕疵を書くときは、構造と雨水の部分かそれ以外かを分けて記します。

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