/ 行政法規

新築住宅とは?住宅の品質確保の促進等に関する法律での意味を図でわかりやすく解説

新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもののうち、建設工事の完了の日から起算して1年を経過していないものです(2条2項)。つまり「まだ誰も住んでいない」と「完成から1年以内」の両方を満たす住宅だけを指します。

新築住宅とは

不動産の広告で「新築」と書かれた家を見ても、法律の新築住宅とは限りません。完成して誰も住んでいなくても、1年を過ぎれば法律上は新築住宅ではなくなります。逆に完成から半年でも、一度誰かが住んだ家は新築住宅ではありません。この法律が10年の瑕疵担保責任の特例を用意しているのは、この定義に当たる住宅の売買と、住宅を新築する工事の請負です。完了前・完了後の売買で性能評価書を契約の内容にするみなし規定も、新築住宅の売買が対象です。

新築住宅の図解:誰も住んでおらず、完成から1年以内の家だけが法律の新築住宅。

誰も住んでおらず、完成から1年以内の家だけが法律の新築住宅。

未入居と完成から1年以内の二つをともに満たす必要があります

2条2項は、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないものを新築住宅とし、建設工事の完了の日から起算して1年を経過したものを除いています。人が住んだことがないという条件と、完成から1年以内という条件のどちらか一つでは足りません。完成から1年を過ぎた未入居の家は、世間では「未入居物件」と呼ばれますが、この法律の新築住宅ではありません。1年の線を引いたのは、完成後に長く置かれた家は建物の状態が新築時と変わりうるためと考えられます。

10年の特例は新築住宅の売買と住宅新築請負契約に働きます

95条1項は新築住宅の売買契約の売主に、94条1項は住宅を新築する建設工事の請負契約の請負人に、引き渡した時から10年間の瑕疵担保責任を負わせています。責任の対象は住宅の構造耐力上主要な部分等の瑕疵で、買主や注文者に不利な特約は無効です。ただし96条は、一時使用のため建設されたことが明らかな住宅にはこの二つの条文を適用しないとしています。仮設の住宅まで10年の責任を負わせる必要がないためです。

新築住宅の図解:新築住宅の売買と請負に10年の特例が付く。仮設の住宅は外れる。

新築住宅の売買と請負に10年の特例が付く。仮設の住宅は外れる。

住宅は居住用の家屋、瑕疵は契約の内容に適合しない状態です

2条1項は、住宅とは人の居住の用に供する家屋または家屋の部分をいい、居住以外の用途の部分との共用部分も含むとしています。店舗併用住宅の住宅部分や、マンションの専有部分とその共用部分も住宅です。2条5項は、瑕疵とは種類または品質に関して契約の内容に適合しない状態をいうと定めています。民法の「契約不適合」と同じ考え方を、この法律では瑕疵という言葉で呼んでいます。

この法律において「新築住宅」とは、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもの(建設工事の完了の日から起算して一年を経過したものを除く。)をいう。

出典: 住宅の品質確保の促進等に関する法律 2条2項

実務ではこう使う

新築住宅かどうかは、評価の対象となる住宅に売主の10年の瑕疵担保責任が付いているかを左右します。分譲住宅の評価では、引渡しから10年以内なら売主の責任が残っており、買主にとっての安心が価格に織り込まれます。完成から1年を過ぎた未入居の住宅は法律上の新築住宅ではなく、値付けの実務でも「未入居」と区別して扱います。

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