緑化率とは?都市緑地法での意味を図でわかりやすく解説
建築物の緑化施設(植栽、花壇その他の緑化のための施設や敷地内の保全された樹木など、屋外に設けるもの)の面積の、敷地面積に対する割合です。緑化地域の都市計画でその最低限度を定め、その値は10分の2.5を超えられません。
緑化率とは
建ぺい率や容積率は、敷地に対して「これ以上は建ててはいけない」という上限の数字です。緑化率はその逆で、敷地に対して「これだけは緑にしなければいけない」という下限を決める数字です。分母は敷地面積、分子は植栽や花壇、敷地に残した樹木、それらに付く園路や土留などの緑化施設の面積で、建築物の空地や屋上など屋外に設けるものに限ります。1,000平方メートルの敷地で最低限度が10分の2なら、200平方メートル分の緑化施設が要ります。都市計画で定められる最低限度には、10分の2.5という天井があります。

敷地面積に対する緑化施設の面積の割合。都市計画で定める最低限度は10分の2.5まで。
最低限度は緑化地域の都市計画で定め、10分の2.5が上限です
34条2項は、緑化地域に関する都市計画には建築物の緑化率の最低限度を定めるものとし、3項でその最低限度は10分の2.5を超えてはならないと定めています。都市計画で決めるのは「下限」で、その下限自体に上限を置いているのは、緑化を求めすぎて建物が建てられなくなるのを防ぐためと考えられます。緑化施設の面積の算出方法は国土交通省令で定めます(40条)。
義務は1,000平方メートル以上の新築・増築と維持保全に及びます
35条1項は、緑化地域内で敷地面積が政令で定める規模(1,000平方メートル)以上の建築物の新築又は増築をしようとする者に、緑化率を最低限度以上とする義務を課し、その建築物の維持保全をする者にも同じ義務を課しています。建てるときだけ守って後で緑を剥がすことができないように、維持保全まで義務に含めています。都市計画が定められた際に既に着手していた行為と、床面積の合計が1.2倍を超えない小さな増築は除かれます(施行令)。敷地が制限の異なる二以上の区域にわたるときは、各区域の最低限度を面積で按分した合計以上とします(35条4項)。
地区計画等の区域では、市町村の条例でも最低限度を制限にできます
39条1項は、市町村が、地区整備計画や歴史的風致維持向上地区整備計画などで建築物の緑化率の最低限度が定められている区域内で、その最低限度を条例で、建築物の新築又は増築と、その建築物の維持保全に関する制限として定めることができると書いています。緑化地域の都市計画によらずに緑化率を義務づける、もう一つの入口です。地区計画等は地区の住民の意向を反映して細かく定める都市計画なので、市町村が条例で建築の制限にする組み立てになっていると読めます。どちらの入口の規定も建築基準関係規定とみなされ、建築確認で審査されます(41条)。

緑化率の最低限度を義務にする入口は二つ。緑化地域の都市計画と、地区計画等の市町村条例。
緑化地域に関する都市計画には、都市計画法第八条第三項第一号及び第三号に掲げる事項のほか、建築物の緑化施設(植栽、花壇その他の緑化のための施設及び敷地内の保全された樹木並びにこれらに附属して設けられる園路、土留その他の施設(当該建築物の空地、屋上その他の屋外に設けられるものに限る。)をいう。以下この章において同じ。)の面積の敷地面積に対する割合(以下「緑化率」という。)の最低限度を定めるものとする。
出典: 都市緑地法 34条2項
実務ではこう使う
緑化率の最低限度が定められた敷地では、建物の配置や駐車場の台数が制約されるので、開発法で想定する建物計画や賃貸可能面積に緑化施設の分を反映します。屋上緑化で満たす場合は建築費が上がるので、原価法の再調達原価にも影響します。都市計画図と条例で最低限度の割合と対象規模を確かめ、評価書に書きます。
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