土地鑑定委員会とは?不動産の鑑定評価に関する法律での意味を図でわかりやすく解説
国土交通省に置かれ、地価公示法と不動産の鑑定評価に関する法律に基づく権限を行う合議制の委員会です。つまり、不動産鑑定士試験を行い、地価公示の価格を判定し、鑑定士の懲戒の前に意見を述べる、鑑定士制度の要の機関です。
土地鑑定委員会とは
毎年春に新聞に載る「公示地価」は、誰が決めているのでしょうか。国土交通省の中にある土地鑑定委員会という7人の委員会が、鑑定士の評価をもとに標準地の正常な価格を判定して公示しています。同じ委員会が不動産鑑定士試験も行い、合格者を決めます。さらに、国土交通大臣が鑑定士を懲戒するときは、この委員会の意見を聞いてからでないと処分できません。試験、地価公示、懲戒の三つの場面で、鑑定士の一生に関わる委員会です。

試験も地価公示も懲戒の意見も、7人の委員会が受け持つ。
委員は7人で、両議院の同意を得て国土交通大臣が任命します
委員会は7人の委員で組織され、うち6人は非常勤です。委員は、不動産の鑑定評価か土地に関する制度について学識経験のある人の中から、衆議院と参議院の同意を得て国土交通大臣が任命します。任期は3年で、再任もできます。委員長は委員の互選で決め、会議は委員長と3人以上の委員が出席しないと開けません。大臣の一存で人選が決まらないように国会の同意を挟み、専門家の合議で判断する仕組みです。
試験を行い、地価公示の価格を判定して公示するのは委員会です
不動産鑑定士試験は、毎年1回以上、土地鑑定委員会が行います。不正の手段で受験した人には合格の決定を取り消すか受験を禁止することができ、その人にはさらに情状により3年以内の期間を定めて試験を受けられないものとすることもできます。地価公示では、公示区域内の標準地について毎年1回、2人以上の鑑定士に鑑定評価を求め、その結果を審査し、必要な調整をしたうえで、基準日における正常な価格を判定して官報で公示します。鑑定士は評価を出す側、委員会はそれを審査して価格を決める側です。

2人以上の鑑定士の評価を審査して調整するから、公示価格は委員会が判定する。
鑑定士の懲戒の前には、委員会の意見を聞かなければなりません
国土交通大臣は、鑑定士が故意に不当な鑑定評価等を行ったときは、1年以内の鑑定評価等業務の禁止か登録の消除を、相当の注意を怠って不当な鑑定評価等を行ったときは、戒告か1年以内の業務の禁止をすることができます。この処分をしようとするときは、土地鑑定委員会の意見を聞かなければなりません。鑑定評価の中身が不当かどうかは専門的な判断なので、学識経験者の合議に諮って処分の公正さを保つためです。業務の禁止をするときは、行政手続法の聴聞も行います。一方、業者への戒告、業務停止、登録の消除は大臣か知事が行う監督処分で、委員会の意見を聞く定めはありません。

鑑定士の懲戒には委員会の意見が要り、業者の監督処分には要らない。
この法律及び不動産の鑑定評価に関する法律(…)に基づく権限を行わせるため、国土交通省に、土地鑑定委員会(以下「委員会」という。)を置く。
出典: 地価公示法 12条1項
実務ではこう使う
地価公示では、鑑定士は委員会から標準地の鑑定評価を求められる鑑定評価員として、基準日の価格を評価し、鑑定評価書を委員会に提出します。受験案内や合格発表も委員会の名前で出るので、受験生は最初に委員会と出会います。
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