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聴聞とは?不動産の鑑定評価に関する法律での意味を図でわかりやすく解説

行政手続法が定める、不利益処分をする前に相手方を出頭させて言い分を口頭で聴く手続です。鑑定評価法は、鑑定士への鑑定評価等業務の禁止と業者への業務の停止をしようとするときは、行政手続法の区分にかかわらず聴聞を行わなければならないと定めています。

聴聞とは

役所が人の仕事を止める処分は、生活に直結する重いものです。だから処分を決める前に、本人を役所に呼んで言い分を聴く場を設けます。行政手続法は、許認可の取消しのように重い処分の前には出頭して口頭で述べる聴聞を、それより軽い処分の前には書面で済む弁明の機会の付与を、と手続を二段に分けています。鑑定評価法は、鑑定士への業務禁止と業者への業務停止について、この区分に関係なく重い方の聴聞を行うと決めています。

聴聞の図解:処分の前に本人を呼び、口頭で言い分を聴く。

処分の前に本人を呼び、口頭で言い分を聴く。

業務禁止と業務停止の前は、弁明の機会ではなく聴聞を行います

43条1項は、国土交通大臣又は都道府県知事は、40条の鑑定評価等業務の禁止をしようとするとき、又は41条の業務の停止を命じようとするときは、行政手続法13条1項の区分にかかわらず聴聞を行わなければならない、と定めています。鑑定評価法は「区分にかかわらず聴聞」とだけ定め、その理由は書いていません。業務禁止も業務停止も資格や登録そのものを奪う処分ではないので、行政手続法13条1項1号の許認可等の取消しには当たらず、行政手続法だけなら書面の弁明で済む場合もあると読めます。一定期間仕事を止められる重さを考えて聴聞に固定した、と考えられます。聴聞の主宰者は、必要があると認めるときは参考人の意見を聴かなければならず、出頭を求めた参考人には旅費や日当を支給します(43条2項・3項)。

聴聞の図解:書面で済む弁明の機会ではなく、出頭して述べる聴聞に固定する。

書面で済む弁明の機会ではなく、出頭して述べる聴聞に固定する。

鑑定士の懲戒には、聴聞のほかに土地鑑定委員会の意見が要ります

43条4項は、国土交通大臣が、故意の不当な鑑定評価等(40条1項前段)又は相当の注意を怠った不当な鑑定評価等(40条2項)を理由に処分をしようとするときは、土地鑑定委員会の意見をきかなければならない、と定めています。評価が不当かどうかは専門的な判断なので、専門家の合議体である委員会の目を通します。委員会の意見が要るのは、この不当な鑑定評価等を理由とする鑑定士への懲戒だけです。秘密を漏らしたことを理由とする懲戒や、業者への監督処分には要りません。

結局、聴聞なしで決められるのは戒告だけです

43条1項が挙げているのは業務の禁止と停止だけで、いちばん軽い戒告については鑑定評価法に聴聞の定めがありません。いちばん重い登録の消除は、登録という資格や地位を取り消す処分なので、行政手続法13条1項そのものが聴聞を求めます。結果として、戒告を除く処分の前には聴聞が入ります。

処分をしたときは公告します

44条は、40条又は41条の処分をしたときは、政令で定めるところにより公告しなければならない、と定めています。施行令により、大臣の処分は官報で、知事の処分は知事が定める方法で公告します。登録の消除だけでなく、業務禁止や業務停止も公告の対象です。

聴聞の図解:決まった処分は官報などで公告され、誰でも知ることができる。

決まった処分は官報などで公告され、誰でも知ることができる。

国土交通大臣又は都道府県知事は、第四十条の規定による鑑定評価等業務の禁止をしようとするとき、又は第四十一条の規定による業務の停止を命じようとするときは、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。

出典: 不動産の鑑定評価に関する法律 43条1項

実務ではこう使う

聴聞は国土交通省の地方整備局や県庁で開かれ、鑑定士は代理人を立てて出席し、評価書の根拠資料を示して反論できます。処分が決まれば官報などで公告されるので、評価書の信用に直結します。処分の前に言い分を述べる機会があることを踏まえ、評価書には判断の過程を書き切っておきます。

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