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契約締結時期の制限とは?宅地建物取引業法での意味を図でわかりやすく解説

宅地の造成や建物の建築の工事が完了する前は、開発許可や建築確認など政令で定める処分があった後でなければ、宅地建物取引業者はその物件の売買・交換の契約を締結し、代理し、媒介してはならないという制限です。つまり、役所の許可や確認が下りて初めて、工事中の物件を売り始められます。

契約締結時期の制限とは

新築の分譲住宅は、まだ建っていないうちから売られています。ただ、建築確認が下りる前に売ってしまうと、設計が通らず建たなかったり、形が変わったりして買主が困ります。そこで宅地建物取引業法は、工事の完了前の物件について、開発許可(都市計画法29条)や建築確認(建築基準法6条)など「政令で定める処分」があった後でなければ、売買・交換の契約をしてはならないと定めました。これが契約締結時期の制限で、業者が自ら売主となる場合だけでなく、代理や媒介も同じです。広告も同じ時期からしか出せません。

契約締結時期の制限の図解:工事中でも、建築確認が下りた後なら契約できる。

工事中でも、建築確認が下りた後なら契約できる。

処分の後なら、工事中でも契約できます

禁止されるのは「処分があった後でなければ」の部分、つまり許可や確認がまだ下りていない間だけです。建築確認が下りれば、基礎工事の最中でも契約を結べます。工事の完了そのものを待つ必要はありません。処分の中身は、条文が開発許可と建築確認を名指しし、そのほかは施行令2条の5が農地法の許可や土地区画整理法の許可などを列挙しています。

自ら売るのも代理も媒介も禁じられ、対象は売買と交換です

36条は、業者が自ら当事者として契約を締結する場合、当事者を代理して契約を締結する場合、売買や交換を媒介する場合の三つをまとめて禁じています。他人の物件を仲介するだけでも、処分の前に契約をまとめてはいけません。一方で、対象は売買と交換に限られ、貸借は含まれません。建築確認前のアパートの入居者を募って賃貸借の媒介をしても、36条には触れません。この条文は業者間の取引にも適用されます。78条2項が業者相互間の取引に適用しないと定めているのは33条の2と37条の2から43条までで、36条はその中に入っていません。

契約締結時期の制限の図解:売買・交換は自ら売るのも代理も媒介も処分の後。貸借の媒介は対象外。

売買・交換は自ら売るのも代理も媒介も処分の後。貸借の媒介は対象外。

広告の制限は貸借にも及び、処分の前は出せません

33条は、同じ処分があった後でなければ、その工事に係る宅地建物の「売買その他の業務に関する広告」をしてはならないと定めています。「その他の業務」とあるので、貸借の広告も含まれます。契約の制限(36条)は売買と交換だけなのに、広告の制限(33条)は貸借にも及ぶ、という広さの違いがあります。広告は多くの人の目に触れ、建たないかもしれない物件に人を集めてしまうからだと考えられます。

契約締結時期の制限の図解:広告は貸借の募集も処分の後。契約の制限より範囲が広い。

広告は貸借の募集も処分の後。契約の制限より範囲が広い。

宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、当該工事に関し必要とされる都市計画法第二十九条第一項又は第二項の許可、建築基準法第六条第一項の確認その他法令に基づく許可等の処分で政令で定めるものがあつた後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物につき、自ら当事者として、若しくは当事者を代理してその売買若しくは交換の契約を締結し、又はその売買若しくは交換の媒介をしてはならない。

出典: 宅地建物取引業法 36条

実務ではこう使う

建売住宅や分譲マンションの販売は、建築確認が下りてから広告と契約が始まります。鑑定評価で開発法を適用するときは、開発許可や建築確認の見込みが販売開始の時期を左右し、収支を置く時点に影響します。分譲中の物件の広告に建築確認の番号が載っているのは、この制限を守っている印です。

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