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建築審査会とは?建築基準法での意味を図でわかりやすく解説

建築主事を置く市町村と都道府県に置かれ、この法律に規定する同意と、審査請求に対する裁決の議決を行い、特定行政庁の諮問に応じて重要事項を調査審議する合議制の機関です。つまり、原則を外す許可が公正かどうかを、法律・建築・都市計画などの専門家5人以上で確かめる会です。

建築審査会とは

建築基準法の決まりには「ただし、特定行政庁が許可したものは別」という例外がいくつもあります。狭い道の奥の敷地に建てる、住宅街に高さの限度を超える学校を建てる、道路の中に公衆便所を置く、といった場面です。市長や知事が一人で例外を認めると、隣の敷地の人から見て不公平になりかねません。そこで法律・経済・建築・都市計画・公衆衛生・行政の専門家を集めた会に諮り、同意を得てから許可します。この会が建築審査会で、役所の処分に不服のある人の審査請求を裁く役目も持ちます。

建築審査会の図解:役所の長が一人で例外を認めると不公平だから、専門家の会が同意する。

役所の長が一人で例外を認めると不公平だから、専門家の会が同意する。

建築主事を置く市町村と都道府県に置き、委員は5人以上です

78条1項は、この法律に規定する同意と、94条1項の審査請求に対する裁決の議決を行わせ、特定行政庁の諮問に応じて法律の施行に関する重要事項を調査審議させるために、建築主事を置く市町村と都道府県に建築審査会を置く、と定めています。特定行政庁がいる役所にはこの会も必ずある、という組み合わせです。委員は5人以上で、法律、経済、建築、都市計画、公衆衛生または行政にすぐれた経験と知識を持ち、公共の福祉について公正な判断ができる人から、市町村長または都道府県知事が任命します(79条)。委員は自分や三親等以内の親族の利害に関わる事件の議事には加われません(82条)。

同意が要るのは、原則を外す許可と、壁面線などの指定です

同意が付くのは、周りの敷地が守っている原則を一つの敷地だけ外す許可です。接道義務の例外の許可(43条2項2号)、公衆便所や巡査派出所を道路内に建てる許可(44条1項2号)、絶対高さ制限の例外の許可(55条4項・5項)、日影規制の例外の許可(56条の2第1項ただし書)、総合設計の許可(59条の2)には、どれも「あらかじめ建築審査会の同意を得る」が付いています。接道の例外、公衆便所など、日影の例外は条文の中に同意が書き込まれ、絶対高さの例外と総合設計は44条2項の準用という形です。指定でも、街区の建物の位置をそろえる壁面線の指定(46条1項)と、幅1.8メートル未満の道を2項道路に指定する場合(42条6項)には同意が要ります。壁面線は周りの敷地の人の建て方まで縛るので、同意に加えて公開の意見聴取も行います。

認定や地盤面下の建築には、同意が要りません

同意は許可に付くものなので、許可でない手続には付きません。道路の地盤面下に建物を設けることは44条1項1号で初めから認められていて、許可も同意も要りません。一団地認定(86条1項)は認定であって許可ではないので、同意の規定がありません。用途地域の特例許可(48条)は原則として同意が要りますが、特例許可を受けた建物の増築などと、日常生活に必要な政令で定める建物については同意を要しないとされています(48条16項)。既存不適格の建物が公益上著しく支障があるときの使用禁止などの命令(11条1項)は、市町村が損害を補償するので、建築審査会ではなく市町村の議会の同意で行います。

建築審査会の図解:許可には同意が付き、地盤面下の建築や一団地認定には付かない。

許可には同意が付き、地盤面下の建築や一団地認定には付かない。

処分への審査請求は、1月以内に公開の口頭審査で裁決します

特定行政庁、建築主事等、建築監視員、都道府県知事、指定確認検査機関などの処分や不作為に不服がある人は、その市町村または都道府県の建築審査会に審査請求をします(94条1項)。建築審査会は審査請求がされた日から1月以内に裁決しなければならず(94条2項)、却下する場合を除いて、あらかじめ関係人の出頭を求めて公開による口頭審査を行います(94条3項)。裁決を経てからでないと取消しの訴えを起こせない、という定めはないので、審査請求をせずに直接裁判所に訴えることもできます。

建築審査会の図解:確認の取消しを求める審査請求は、公開の口頭審査で1月以内に裁決。

確認の取消しを求める審査請求は、公開の口頭審査で1月以内に裁決。

この法律に規定する同意及び第九十四条第一項前段の審査請求に対する裁決についての議決を行わせるとともに、特定行政庁の諮問に応じて、この法律の施行に関する重要事項を調査審議させるために、建築主事を置く市町村及び都道府県に、建築審査会を置く。

出典: 建築基準法 78条1項

実務ではこう使う

接道義務を満たさない敷地(旗竿地や私道の奥)の評価では、43条2項2号の許可が得られる見込みがあるかで建替えの可否が決まり、価格が大きく変わります。同意付きの許可は建築審査会の日程に合わせた個別審査で時間もかかるため、開発計画の評価では手続の期間を織り込みます。

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