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勧告とは?国土利用計画法での意味を図でわかりやすく解説

事後届出があった土地の利用目的に従った土地利用が、土地利用基本計画その他の土地利用に関する計画に適合せず、周辺の地域の適正かつ合理的な土地利用を図るために著しい支障があるとき、都道府県知事が土地利用審査会の意見を聴いて、届出をした者に利用目的の変更を求めることです(24条1項)。見るのは利用目的だけで、...

勧告とは

郊外の農地が広がる地域の土地を買った人が、届出書の利用目的に「資材置場」と書いてきたとします。県の土地利用基本計画ではそこは農業を続ける地域です。知事はこの届出を見て、そのまま使わせると周りの農地の使い方に大きな支障が出ると判断すれば、専門家の集まりである土地利用審査会の意見を聴いたうえで、使い方を変えるよう求めます。これが勧告です。命令ではないので従う義務はなく、代わりに従わない事実を公表できます。

勧告の図解:計画に合わない使い方には、審査会の意見を聴いて勧告。

計画に合わない使い方には、審査会の意見を聴いて勧告。

勧告も助言も、対象は利用目的だけです

24条1項は、届出に係る土地の利用目的について必要な変更をすべきことを勧告することができる、と定めています。27条の2の助言も、利用目的について必要な助言をすることができる、と同じ範囲です。対価の額は届出事項ではありますが(23条1項6号)、事後届出制では審査の対象ではありません。地価が落ち着いた時期の制度なので、価格を見る仕組みは注視区域・監視区域の事前届出と規制区域の許可に残し、事後届出では土地の使い方だけを見ます。

勧告の図解:利用目的は見る、対価の額は見ない。

利用目的は見る、対価の額は見ない。

審査会の意見を聴いて、届出から3週間以内に行います

勧告をするときは、あらかじめ土地利用審査会の意見を聴かなければなりません(24条1項)。期限は届出があった日から起算して3週間以内で、実地の調査が必要なときなど合理的な理由があれば、3週間の範囲内で延長できます(同条2項・3項)。届け出た側を長く待たせないための期限です。助言(27条の2)には審査会の意見も期限もなく、より軽い働きかけです。

従わなくても契約は有効で、できるのは公表までです

勧告を受けた者がそれに従わないときは、知事はその旨と勧告の内容を公表することができます(26条)。公表は「できる」であって義務ではなく、契約を無効にする権限はどこにもありません。許可制の規制区域では無許可の契約が効力を生じませんが(14条3項)、届出制では契約はそのまま有効です。

勧告の図解:従わなくても契約は有効。知事にできるのは公表まで。

従わなくても契約は有効。知事にできるのは公表まで。

勧告の後は、報告を求め、処分のあっせんに努めます

知事は、勧告をした場合に必要があると認めるときは、勧告に基づいて講じた措置について報告をさせることができます(25条)。勧告に基づいて利用目的が変更された場合には、その土地に関する権利の処分についてのあっせんその他の措置を講ずるよう努めなければなりません(27条)。使い方を変えさせた以上、その土地の行き先まで面倒を見る趣旨です。報告は「できる」、あっせんは「努めなければならない」で、義務の強さが違います。

都道府県知事は、前条第一項の規定による届出があつた場合において、その届出に係る土地に関する権利の移転又は設定後における土地の利用目的に従つた土地利用が土地利用基本計画その他の土地利用に関する計画(国土交通省令で定めるところにより、公表されているものに限る。)に適合せず、当該土地を含む周辺の地域の適正かつ合理的な土地利用を図るために著しい支障があると認めるときは、土地利用審査会の意見を聴いて、その届出をした者に対し、その届出に係る土地の利用目的について必要な変更をすべきことを勧告することができる。

出典: 国土利用計画法 24条1項

実務ではこう使う

勧告や公表を受けた土地は、届け出た使い方が認められなかった土地です。鑑定評価で最有効使用を判定するとき、想定する用途が土地利用基本計画に合っているかは、行政的条件の一つとして確かめます。実際に勧告に至る例はごく少なく、多くの届出は勧告なしで終わります。

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