公共施設の管理者の同意とは?都市計画法での意味を図でわかりやすく解説
開発許可を申請しようとする者が、あらかじめ、開発行為に関係がある公共施設の管理者と協議して得ておく同意です。つまり、造成地がつながる既存の道路や下水道の管理者から、申請の前に「受け入れてよい」という了解をもらっておく手続です。
公共施設の管理者の同意とは
山を切り開いて分譲地を造るとき、できあがった宅地の出入口はすでにある市道につなぎ、雨水や生活排水は既存の下水道や川へ流します。道路や下水道はその市や県が管理していて、新しい造成地からの車や水を受け入れられるかは管理者にしか分かりません。そこで開発許可を申請する人は、申請の前に、関係がある公共施設の管理者と協議し、同意をもらっておきます。同意を得たことを証する書面は申請書に添付するので、これが無いと申請の入口に立てません。

造成地がつながる市道の管理者から、申請の前に同意をもらう。
既存の公共施設の管理者とは、協議して同意まで得ます
相手は、開発区域に接する市道や、排水を流し込む河川や下水道など、すでにある公共施設を管理している者です。造成地から新しく車や水が流れ込めば、その施設に負担がかかります。だから管理者の了解を得ないまま工事に進ませない、というのが同意まで求める理由です。管理者の側も、公共施設の適切な管理を確保する観点から、この協議を行うものとされています。
新しくできる公共施設を管理することとなる者とは、協議だけです
開発で新しく道路や公園ができるときは、完成後にそれを管理することとなる者(多くは市町村)と、あらかじめ協議します。こちらはまだ存在しない施設の話なので、負担を受ける相手がおらず、同意までは求められません。この協議で、できあがった施設を誰が管理するかを別段の定めにしておくこともでき、その定めがあれば、公告の日の翌日に市町村の管理に属するという原則の例外になります。開発区域が20ヘクタール以上なら義務教育施設の設置義務者と水道事業者、40ヘクタール以上ならさらに電気・ガス・鉄道の事業者も協議の相手に加わります。

すでにある施設には同意まで、これからできる施設には協議だけ。
時期は、許可の後ではなく申請の前です
条文は1項も2項も「開発許可を申請しようとする者は、あらかじめ」と書いています。申請書には、同意を得たことを証する書面と、協議の経過を示す書面を添付しなければならないので、申請の時点で協議と同意が済んでいる必要があります。許可を受けてから工事に着手するまでの間に済ませればよい、という組立てにはなっていません。

同意と協議が済んでいないと、申請書ができ上がらない。
開発許可を申請しようとする者は、あらかじめ、開発行為に関係がある公共施設の管理者と協議し、その同意を得なければならない。
2 開発許可を申請しようとする者は、あらかじめ、開発行為又は開発行為に関する工事により設置される公共施設を管理することとなる者その他政令で定める者と協議しなければならない。
出典: 都市計画法 32条1項・2項
実務ではこう使う
造成中の分譲地や大規模な商業施設の用地を評価するときは、開発許可の申請書に添付された同意書と協議の記録から、接続する道路や排水先が確保されているかを確かめます。同意が得られていない計画は許可に進めないので、事業の実現性を見る材料になります。
関連用語
短答式対策
肢別トレーニングで行政法規を攻略
過去問をベースにした一問一答形式のトレーニング。 行政法規の頻出論点を効率的に学べます。
年額プランなら1日わずか27円