開発行為等により設置された公共施設の管理とは?都市計画法での意味を図でわかりやすく解説
開発許可を受けた開発行為で設置された道路や公園などの公共施設は、工事完了の公告の日の翌日に、その公共施設の存する市町村の管理に属するという定めです。つまり、造成でできた道路や公園は、完成の公告の翌日から市町村が面倒を見ます。
開発行為等により設置された公共施設の管理とは
分譲地を買って家を建てたとき、家の前の道路が傷んだら誰が直すのでしょうか。造成した業者がいつまでも道路や公園の面倒を見るわけにはいきませんし、住民が自分たちで直すのも無理があります。そこで法律は、工事完了の公告の日の翌日という一点を決めて、その公共施設の存する市町村の管理に移すことにしました。これが開発行為等により設置された公共施設の管理です。施設を管理することと、その敷地の土地を所有することは別なので、土地の帰属は別の条文で定めています。

公告の日の翌日から、分譲地の道路や公園は市町村の管理になる。
管理に移るのは公告の日の翌日で、移る先は市町村です
道路や公園は住民の暮らしに一番近い施設なので、管理するのは都道府県ではなく、施設の存する市町村です。移る日が工事の完了した日ではなく公告の日の翌日なのは、知事が検査済証を出して工事の完了を公告した時点で、完成したことが誰の目にも確かになるからです。完了の日は業者の申告や検査の日取りで動きますが、公告の日は動きません。条文の言葉は「管理に属する」で、所有権が移るという言い方ではありません。
別の法律の管理者がいるとき、協議で別に決めたときは例外です
河川のように、河川法という別の法律で管理者が決まっている施設は、市町村ではなくその管理者が管理します。もう一つの例外は、開発許可の申請前に公共施設を管理することとなる者と行う協議で、管理者について別段の定めをしたときです。分譲地の中の道路を業者が自ら管理する私道のままにする、と協議で決めた場合がこれに当たり、その道路は市町村の管理には移りません。

河川のように別の法律の管理者がいる施設、協議で業者が管理すると決めた施設は市町村に移らない。
土地の帰属は管理とは別で、付け替えなら土地を交換します
造成で、もともとあった市道や水路を埋めて、代わりに新しい道路や水路を造ることがあります。この場合、国や地方公共団体が所有していた従前の公共施設の土地は公告の日の翌日に開発許可を受けた者に帰属し、代わりに造られた新しい公共施設の土地はその日に国またはその地方公共団体に帰属します。古い道路の土地をもらう代わりに新しい道路の土地を渡す、という交換です。付け替えではない新しい公共施設の土地は、開発許可を受けた者が自ら管理するものを除き、公告の日の翌日に、その施設を管理すべき者に帰属します。

付け替えなら、古い道路の土地は業者へ、新しい道路の土地は市町村へ。
幹線街路の用地は、取得の費用を国などに求めることができます
市街化区域内の都市計画施設である幹線街路その他の主要な公共施設の用地が国または地方公共団体に帰属する場合、公告の日にその土地を所有していた者は、土地の取得に要すべき費用の額の全部または一部の負担を求めることができます。街全体のための幹線道路の土地まで業者の負担で渡すのは重すぎるからです。対象は、都市計画施設である幅員12メートル以上の道路、公園、緑地、広場、下水道(管渠を除く)、運河、水路と、河川です。協議で費用の負担について別段の定めをした場合は除かれます。
開発許可を受けた開発行為又は開発行為に関する工事により公共施設が設置されたときは、その公共施設は、第三十六条第三項の公告の日の翌日において、その公共施設の存する市町村の管理に属するものとする。ただし、他の法律に基づく管理者が別にあるとき、又は第三十二条第二項の協議により管理者について別段の定めをしたときは、それらの者の管理に属するものとする。
出典: 都市計画法 39条
実務ではこう使う
分譲地内の道路が市町村道として管理されているか、業者や住民の私道のままかは、接道や維持費に関わる個別的要因です。開発登録簿で公共施設の種類と位置を確かめ、道路台帳で公告後に市町村へ移管された道路かを照合します。私道のままなら、通行や掘削の承諾、維持費の負担を評価に織り込みます。
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