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立入検査とは?不動産の鑑定評価に関する法律での意味を図でわかりやすく解説

国土交通大臣又は都道府県知事が、不動産鑑定業の適正な運営を確保するため必要があるときに、職員に業者の事務所その他の場所へ立ち入らせて、業務に関係のある帳簿書類を検査させることです。つまり、報告を求めるだけでは分からない実態を、役所が現場で直接確かめる権限です。

立入検査とは

業者から「事業実績はこのとおりです」と書面で報告を受けても、本当にそのとおりか、評価書の写しが保存されているかは、事務所へ行って帳簿を見なければ分かりません。そこで45条は、大臣と知事に、報告を求める権限と並べて、職員を事務所その他の場所へ立ち入らせて帳簿書類を検査させる権限を与えています。職員は身分を示す証明書を携帯し、関係人が求めれば提示します。報告をしなかったり、検査を拒んだり妨げたりした業者には、30万円以下の罰金があります(57条)。

立入検査の図解:書面の報告だけでは分からないから、現場で帳簿を見る。

書面の報告だけでは分からないから、現場で帳簿を見る。

大臣はすべての業者に、知事は登録をした業者にだけ行えます

45条1項は、国土交通大臣はすべての不動産鑑定業者について、都道府県知事はその登録を受けた業者について、報告を求め、立入検査をさせることができると分けています。大臣は全国の鑑定業を監督する立場なので、知事登録の業者にも入れます。知事は自分が登録した業者を監督する立場なので、県内に事務所があっても大臣登録の業者には入れません。

立入検査の図解:大臣はどの業者にも、知事は自分が登録した業者にだけ。

大臣はどの業者にも、知事は自分が登録した業者にだけ。

行政の監督のための検査であって、犯罪捜査ではありません

検査の対象は、業務に関係のある事務所その他の場所と、業務に関係のある帳簿書類で、電子データで作成・保存しているものも含みます。業者には検査に応じる義務があり、拒めば罰金があるので、その権限を犯罪捜査のために使ってはならないと45条3項が念を押しています。裁判所の令状なしに立ち入れるのは、あくまで鑑定業の適正な運営を確かめるためだからです。

立入検査の図解:身分証を示して帳簿を検査する。捜査のためではない。

身分証を示して帳簿を検査する。捜査のためではない。

助言と勧告は、大臣も知事も自分が登録した業者に限られます

46条は、鑑定業の適正な運営の確保や健全な発達のために必要があるときは、大臣や知事がその登録を受けた業者に助言や勧告をすることができると定めます。立入検査では大臣がすべての業者に及びましたが、助言・勧告は登録簿で把握している自分の業者を指導するものなので、大臣も知事も登録をした業者に限られます。

国土交通大臣又は都道府県知事は、不動産鑑定業の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、国土交通大臣にあつてはすべての不動産鑑定業者について、都道府県知事にあつてはその登録を受けた不動産鑑定業者について、その業務に関し必要な報告を求め、又はその職員にその業務に関係のある事務所その他の場所に立ち入り、その業務に関係のある帳簿書類(…電磁的記録を含む。)を検査させることができる。

出典: 不動産の鑑定評価に関する法律 45条1項

実務ではこう使う

事業実績の報告や更新申請に不備があると、報告徴収や立入検査につながります。検査されるのは帳簿と、鑑定評価書の写し・図面・写真などの保存書類なので、5年分を事務所で整えておくのが備えです。検査で法令違反が見つかれば、41条の監督処分へ進みます。

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