宅地造成等に関する工事の許可とは?宅地造成及び特定盛土等規制法での意味を図でわかりやすく解説
宅地造成等工事規制区域内において行われる宅地造成等に関する工事について、工事主が当該工事に着手する前に受けなければならない都道府県知事の許可です。つまり、規制区域の中で盛土や切土をするなら、計画が技術的基準に合うことなどを知事に審査してもらってからでないと着工できません。
宅地造成等に関する工事の許可とは
斜面の土地を平らにして家を建てたいとき、その土地が宅地造成等工事規制区域の中なら、盛土や切土を始める前に知事の許可が要ります。知事は、擁壁や排水施設の計画が政令の技術的基準に合っているか、工事主にお金と信用があるか、土地の権利者が全員同意しているかを審査します。許可されると許可証が交付され、そこで初めて重機を入れられます。この許可がこの法律の中心で、許可を受けた工事はその後、中間検査、定期の報告、完了検査へと続きます。特定盛土等規制区域では、大規模なものに同じ許可があります。

規制区域の中で盛土や切土をするなら、着手前に知事の許可。
許可が要るのは規制区域内の宅地造成等で、例外は政令の工事です
許可の対象は、宅地造成等工事規制区域の中で行う宅地造成、特定盛土等、土石の堆積の工事です。宅地造成にあたるのは、盛土で1メートルを超える崖ができるもの、切土で2メートルを超える崖ができるもの、崖の出ない2メートル超の盛土、面積500平方メートル超の盛土や切土です。区域の外なら、同じ工事でもこの許可は要りません。例外は、鉱山保安法や採石法、砂利採取法などの届出や認可を受けた工事で、災害のおそれがないものとして政令が定めています。
許可の基準は四つで、権利者の同意は全員です
知事は、次の基準に適合しないと認めるときは許可をしてはなりません。工事の計画が技術的基準に適合すること、工事主に必要な資力及び信用があること、工事施行者に必要な能力があること、工事をする土地の区域内の所有権・地上権・質権・賃借権・使用貸借による権利などを有する者の全ての同意を得ていることです。土地区画整理事業などの施行に伴う工事は、同意の基準から外れます。基準に合えば許可し、合わなければ許可できないという定めで、同意さえ集まれば許可される仕組みではありません。

四つの基準に全部合って、初めて許可。同意は権利者の全員。
許可には条件を付けられ、許可証の交付後でなければ着工できません
知事は、許可に、工事の施行に伴う災害を防止するため必要な条件を付することができます。申請があれば知事は遅滞なく許可か不許可の処分をし、許可なら許可証を交付し、不許可なら文書で通知します。工事は、この許可証の交付を受けた後でなければすることができません。許可したときは、工事主の氏名や土地の所在地を公表し、関係市町村長に通知します。
計画の変更は許可、軽微な変更は届出で足ります
許可を受けた者が工事の計画を変更しようとするときは、改めて知事の許可を受けます。工事主・設計者・工事施行者の氏名や住所の変更と、着手や完了の予定日の変更は主務省令で軽微な変更とされ、変更後に遅滞なく届け出れば足ります。区域の指定後に都市計画法の開発許可を受けた宅地造成や特定盛土等は、この許可を受けたものとみなされます。国や都道府県、指定都市、中核市が行う工事は、知事との協議が成立すれば許可があったものとみなされます。

擁壁の高さを変えるなら許可、担当者の名前や日付を変えるなら届出。
宅地造成等工事規制区域内において行われる宅地造成等に関する工事については、工事主は、当該工事に着手する前に、主務省令で定めるところにより、都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、宅地造成等に伴う災害の発生のおそれがないと認められるものとして政令で定める工事については、この限りでない。
出典: 宅地造成及び特定盛土等規制法 12条1項
実務ではこう使う
造成地の評価では、役所の宅地課で許可の有無と許可番号、許可に付された条件、検査済証を確かめます。開発許可を受けた分譲地はこの法律の許可をみなされているので、都市計画法の記録で足ります。無許可の造成地は監督処分の対象になりうるので、擁壁の是正費用を個別的要因として見ます。
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