マンション建替え等円滑化法を詳しく解説
マンション建替え等円滑化法を詳しく解説。建替組合の設立から権利変換手続き、2014年創設の敷地売却制度、2020年改正の容積率緩和・敷地分割制度まで、不動産鑑定士試験に必要な知識を条文とともに体系的に整理します。
マンション建替え等円滑化法の概要と制定経緯
「マンションの建替え等の円滑化に関する法律」(以下「円滑化法」)は、老朽化マンションの建替えを円滑に推進するための法的枠組みを定めた法律です。2002年(平成14年)に制定・施行され、建替え決議後の事業遂行手続きを体系化しました。
わが国では1960年代以降の高度経済成長期に大量のマンションが建設され、その多くが築50年を超えつつあります。国土交通省の推計によれば、築40年超のマンションは2022年時点で約125万戸に達し、今後も急速に増加する見通しです。しかし、実際に建替えが実現した事例はごく限られており、合意形成の困難さ、資金調達の問題、法制度の不備が大きな障壁となってきました。
円滑化法はこうした課題に対応するため、区分所有法の建替え決議を前提に、建替組合の設立・権利変換手続き・不参加者への売渡し請求といった一連の事業スキームを法定しました。その後、2014年改正でマンション敷地売却制度が創設され、2020年改正では除却の必要性に係る認定対象の拡大や容積率の緩和特例、団地における敷地分割制度が追加されるなど、制度は大幅に拡充されています。
不動産鑑定士試験では、建替え決議の要件、権利変換計画における評価、敷地売却制度の仕組みなどが頻繁に出題されます。本記事では、法律の全体像を条文に基づいて詳しく解説します。
マンション建替事業の仕組み
建替え決議の要件
円滑化法に基づく建替事業の出発点は、区分所有法62条による建替え決議です。
集会においては、区分所有者及び議決権の各五分の四以上の多数で、建物を取り壊し、かつ、当該建物の敷地若しくはその一部の土地又は当該建物の敷地の全部若しくは一部を含む土地に新たに建物を建築する旨の決議をすることができる。― 建物の区分所有等に関する法律 第62条第1項
建替え決議の成立には、区分所有者の数と議決権のそれぞれ5分の4以上の賛成が必要です。これは通常の集会決議(各過半数)と比較して極めて高いハードルであり、少数者の財産権保護と建替え促進のバランスを図る趣旨から設定されています。
建替え決議を行うためには、集会の招集通知を会日の少なくとも2か月前に発しなければなりません(区分所有法62条4項)。また、通知には建替えの理由、建替えをしないとした場合における建物の効用の維持・回復に要する費用の額とその内訳、建物の修繕に関する計画が定められている場合にはその計画の内容などを記載する必要があります。
建替え不参加者への催告と売渡し請求
建替え決議の後、決議に賛成しなかった区分所有者に対し、建替えに参加するか否かの回答を求める催告が行われます(区分所有法63条1項)。催告を受けた日から2か月以内に回答しない場合は、建替えに参加しない旨を回答したものとみなされます。
建替えに参加しない区分所有者に対しては、売渡し請求権が認められています。
建替え決議があったときは、集会を招集した者は、遅滞なく、建替え決議に賛成しなかった区分所有者に対し、建替えに参加するか否かを回答すべき旨を書面で催告しなければならない。― 建物の区分所有等に関する法律 第63条第1項
不参加者の区分所有権および敷地利用権は時価で買い取られることになり、この時価の算定が不動産鑑定評価の重要な関与場面となります。
マンション建替組合の設立
建替え決議が成立すると、区分所有者はマンション建替組合を設立して事業を施行できます。
五人以上共同して、定款及び事業計画を定め、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事等の認可を受けて組合を設立することができる。― マンション建替え等の円滑化に関する法律 第9条第1項
建替組合の設立要件は以下のとおりです。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 人数要件 | 5人以上が共同して設立申請 |
| 同意要件 | 建替え合意者の4分の3以上の同意 |
| 行政認可 | 都道府県知事等の認可が必要 |
建替組合は認可により法人格を取得し(円滑化法6条)、施行者として建替事業全体を統括します。組合には総会・理事会が設置され、重要事項の決定は総会の議決を経ます。
マンション建替組合の設立には、建替え合意者の3分の2以上の同意があれば足りる。
権利変換手続き
建替事業の核心は権利変換手続きです。権利変換とは、従前マンションにおける区分所有権・敷地利用権・借家権等の権利を、新たに建設されるマンション(施行再建マンション)における対応する権利に変換する仕組みです。
施行者は、権利変換を希望しない旨の申出をした区分所有者に対し、その区分所有権及び敷地利用権に代えて、補償金を支払わなければならない。― マンション建替え等の円滑化に関する法律 第75条(趣旨)
権利変換計画には以下の事項が定められます。
| 記載事項 | 内容 |
|---|---|
| 施行再建マンションの設計概要 | 建物の規模・構造・配置等 |
| 権利の変換内容 | 従前の権利と施行再建マンションにおける権利の対応関係 |
| 評価額 | 従前マンションの各専有部分・敷地利用権の価額 |
| 補償金 | 不参加者への補償金額 |
| 差額の清算 | 従前の価額と施行再建マンションにおける価額の差額 |
権利変換計画は、組合の総会で組合員の議決権および持分割合の各5分の4以上の賛成により決定されます(円滑化法30条3項)。また、関係権利者の意見を聴く手続きや、都道府県知事等への認可申請も必要です。
2014年改正:マンション敷地売却制度の創設
制度創設の背景
2014年(平成26年)改正は、円滑化法に画期的な変化をもたらしました。従来、老朽マンションへの対応は「建替え」一択でしたが、建替えが経済的に困難なマンション(特に地方や郊外の物件)では現実的な解決策が存在しないという課題がありました。
そこで新たに創設されたのがマンション敷地売却制度です。建替えではなく、マンションを除却(解体)して敷地をデベロッパー等に一括売却するという選択肢が法的に整備されました。
耐震性不足の認定
敷地売却制度を利用するための前提として、対象マンションが耐震性不足であることについて、特定行政庁による要除却認定を受ける必要があります。
特定行政庁は、マンションが地震に対する安全性に係る建築基準法又はこれに基づく命令若しくは条例の規定に適合していないと認めるときは、当該マンションの管理者等の申請に基づき、当該マンションを除却する必要がある旨の認定をすることができる。― マンション建替え等の円滑化に関する法律 第102条第1項(2014年改正時)
要除却認定を受けたマンションは、敷地売却決議の対象となります。認定の申請は管理者等(管理組合の理事長等)が行い、耐震診断の結果を添付します。
敷地売却決議
要除却認定を受けたマンションについて、区分所有者集会で敷地売却決議を行うことができます。
敷地売却決議の成立要件は、建替え決議と同じく区分所有者および議決権の各5分の4以上の賛成です。決議の内容として、マンションおよびその敷地の売却先(買受人)と売却代金の分配方法が定められます。
買受人とマンション敷地売却組合
敷地売却決議で定められた買受人(多くの場合はデベロッパー)は、買受計画を作成して都道府県知事等の認定を受けます。買受計画には、除却後の土地利用計画(新たなマンション建設等)が記載され、まちづくりへの貢献が審査されます。
また、区分所有者はマンション敷地売却組合を設立し(円滑化法120条)、買受人との交渉や売却代金の分配を組織的に行います。敷地売却組合の設立要件は建替組合と同様、5人以上の共同申請と、敷地売却合意者の4分の3以上の同意です。
| 項目 | 建替事業 | 敷地売却事業 |
|---|---|---|
| 決議要件 | 区分所有者・議決権の各4/5以上 | 区分所有者・議決権の各4/5以上 |
| 前提条件 | なし(任意) | 要除却認定が必要 |
| 組合設立要件 | 5人以上+合意者の3/4以上 | 5人以上+合意者の3/4以上 |
| 事業の内容 | 除却→同一敷地に再建 | 除却→敷地を買受人に売却 |
| 権利者の帰結 | 新マンションの区分所有権取得 | 売却代金の分配を受ける |
マンション敷地売却制度は、すべてのマンションで利用できる制度であり、特段の認定は不要である。
2020年改正の重要ポイント
2020年(令和2年)の「マンションの管理の適正化の推進に関する法律及びマンションの建替え等の円滑化に関する法律の一部を改正する法律」は、円滑化法に3つの大きな変更を加えました。
除却の必要性に係る認定対象の拡大
2014年改正では要除却認定の対象が耐震性不足のマンションに限られていましたが、2020年改正により以下の事由にまで拡大されました。
| 認定事由 | 内容 |
|---|---|
| 耐震性不足 | 地震に対する安全性が建築基準法に適合しない(従来から) |
| 火災安全性不足 | 火災に対する安全性が確保されていない |
| 外壁等の剥落危険 | 外壁、外装材等の剥落により周辺に危害を生ずるおそれ |
| 給排水管等の腐食 | 配管設備の腐食等により衛生上有害となるおそれ |
| バリアフリー基準不適合 | 高齢者等の移動等に係る基準に適合しない |
特定行政庁は、次の各号のいずれかに該当するマンションについて、当該マンションの管理者等の申請に基づき、当該マンションを除却する必要がある旨の認定をすることができる。― マンション建替え等の円滑化に関する法律 第102条第2項(2020年改正後)
この拡大により、耐震性には問題がなくても、外壁剥落の危険性があるマンションや、配管の著しい老朽化で衛生問題を抱えるマンションについても敷地売却制度の活用が可能となりました。試験では認定対象の5つの事由を正確に覚えておく必要があります。
容積率の緩和特例
2020年改正のもう一つの柱が、容積率の緩和特例です。要除却認定を受けたマンションの建替えにおいて、特定行政庁の許可を受けることで、通常の容積率制限を超えた建物を建築できるようになりました。
特定行政庁は、マンション建替事業の施行により建築される施行再建マンションの延べ面積が従前マンションの延べ面積より大きくなるときは、当該施行再建マンションについて、容積率の特例の適用について許可をすることができる。― マンション建替え等の円滑化に関する法律 第105条(趣旨)
容積率緩和の目的は以下のとおりです。
- 増加した容積を「保留床」として売却し、建替え費用に充当する
- 区分所有者の負担を軽減し、建替えの経済的実現可能性を高める
- 良好な住環境を備えたマンションへの更新を促進する
容積率緩和の仕組みは、容積率の詳細で解説している建築基準法上の原則を理解したうえで押さえておくと効果的です。建替え後のマンションが従前よりも大きな延べ面積を持てることで、余剰の床面積(保留床)を第三者に分譲し、その売却収入で建替え費用を賄うというスキームが成り立ちます。
団地における敷地分割制度
2020年改正では、団地型マンションの再生に向けた敷地分割制度も新設されました。
団地型マンションでは、複数棟の建物が一団の敷地上に存在しており、敷地は団地全体の区分所有者の共有です。このため、特定の棟だけを建替えたいと考えても、敷地の権利関係が複雑であることから事業が進まないという問題がありました。
敷地分割制度により、要除却認定を受けた棟を含む団地において、敷地の分割を行うことが可能となりました。
団地内建物の全部又は一部が要除却認定マンションであるときは、当該団地内建物の敷地の共有者等は、集会において、区分所有者及び議決権の各五分の四以上の多数で、当該団地内建物の敷地を分割する旨の決議をすることができる。― マンション建替え等の円滑化に関する法律 第115条の4(趣旨)
敷地分割により、老朽化した棟の敷地部分を切り出して個別に建替えや敷地売却を行うことが可能となります。これにより、良好な状態の棟に住む区分所有者の権利を不当に制約することなく、問題のある棟への対処を柔軟に行えるようになりました。
2020年改正により、要除却認定の対象は耐震性不足に加え、外壁剥落の危険性や給排水管の腐食なども含まれるようになった。
建替え・敷地売却における鑑定評価の役割
マンション建替え等の円滑化法に関連する事業において、不動産鑑定評価は複数の場面で重要な役割を果たします。ここでは鑑定評価が求められる主要な場面を整理します。
従前マンションの評価
権利変換計画の作成にあたっては、従前マンション(建替え前の既存マンション)の各専有部分および敷地利用権の価額を適正に評価する必要があります。この評価は権利変換の基礎となるものであり、各区分所有者の権利の大小を金銭的に確定させる作業です。
従前マンションの評価においては以下の点に留意する必要があります。
- 築年数と老朽化の程度:建替え対象であることから、著しい老朽化が進行している場合が多く、経済的耐用年数の判断が重要
- 建替え決議の効果:建替えが決議された時点で、マンションの市場性は大きく変化する
- 専有部分ごとの格差:階層、方位、間取り等の違いによる効用格差を適切に反映させる
- 敷地利用権の評価:敷地の位置・面積・容積率等を踏まえた更地価格に対して、各区分所有者の持分割合を乗じて評価する
敷地の評価
敷地売却事業においては、敷地そのものの価格を評価することが中心的な課題となります。買受人への売却価格の妥当性を検証するうえで、更地としての正常価格を把握することが不可欠です。
敷地の評価では、取引事例比較法による比準価格に加えて、建替え後のマンションを想定した開発法(マンション分譲想定に基づく収益還元法)を適用することが実務上重要です。容積率の緩和特例が適用される場合には、緩和後の容積率に基づく開発想定を行い、土地の価格に反映させる必要があります。
権利変換における評価
権利変換計画の核心は、従前の権利の価額と従後の権利の価額の等価交換を実現することにあります。再開発ビルの鑑定評価で解説している都市再開発法の権利変換と同様の考え方ですが、マンション建替えでは以下の特徴があります。
- 等価の原則:従前の権利の価額に見合った施行再建マンションの権利が付与される
- 差額の清算:完全な等価交換が困難な場合は、金銭で清算する
- 評価基準日の統一:すべての権利を同一時点で評価することで公平性を確保する
- 借家権の評価:旧マンションに借家人がいる場合、借家権の価額も適正に評価する必要がある
敷地売却における分配金の算定
敷地売却事業では、買受人から支払われる売却代金を各区分所有者に分配します。この分配金の額は、各区分所有者の区分所有権と敷地利用権の価格の割合に応じて算定されます。
組合は、分配金取得計画を定めなければならない。― マンション建替え等の円滑化に関する法律 第141条(趣旨)
分配金取得計画において各区分所有者の分配金額を決定する際、専有部分ごとの価格差を適正に評価することが不動産鑑定士に求められます。マンション一棟全体の価格と個々の専有部分の価格の関係を整合的に説明できる評価が必要です。
区分所有マンションの評価で解説している一棟全体と個別専有部分の関係は、分配金算定の基礎として理解しておくべき重要な知識です。
実務上の留意点
合意形成の困難さと鑑定士の役割
マンション建替え事業や敷地売却事業が成功するかどうかは、区分所有者間の合意形成にかかっています。5分の4以上という高い議決要件を満たすためには、区分所有者に対して事業の経済的合理性を説得的に示す必要があります。
不動産鑑定士は、事業の検討段階から関与し、建替え後のマンションの想定価格、保留床の売却見込み、各区分所有者の経済的負担の見通しなど、合意形成に必要な情報を提供する役割を担います。
建替え決議前の評価と決議後の評価
建替え決議の前後では、マンションの経済的位置づけが大きく異なります。
| 時期 | 評価上の特徴 |
|---|---|
| 建替え決議前 | 既存マンションとしての市場価値(比較事例法が中心) |
| 建替え決議後 | 権利変換の基礎としての価額(開発法的アプローチも考慮) |
| 敷地売却決議後 | 除却を前提とした敷地価値(更地想定での評価が中心) |
決議前は通常のマンションとしての市場性を反映した評価が求められますが、決議後は事業の枠組みの中での評価に移行します。この時点の違いを理解しておくことが実務上重要です。
容積率緩和と事業収支
容積率緩和特例の活用は、建替え事業の経済性に直結します。鑑定評価の実務では、緩和される容積率の幅と保留床の販売価格を慎重に査定する必要があります。
保留床の販売価格は事業収支を左右する最も重要な要素であり、過大な見積りは事業リスクを高めます。鑑定評価書の読み方でも触れているように、鑑定評価書の前提条件や限定条件を正確に読み取る力が求められます。
高経年マンションの増加と今後の課題
築40年超のマンションが急増する中、建替えだけでなく大規模修繕、敷地売却、団地の敷地分割など、多様な選択肢を検討する必要性が高まっています。
鑑定評価の観点では、以下の課題が注目されています。
- 老朽マンションの取引事例の蓄積:比較事例法の適用にあたり、同様の状態にある事例が限られる
- 建替え可能性の価格への反映:建替えの実現可能性をどの程度価格に織り込むか
- 環境性能向上による価値増:建替え後のZEH化等による資産価値向上の定量化
- 区分所有関係の複雑さ:借地権付きマンションや等価交換マンションなど、権利関係が重層的なケースへの対応
マンション敷地売却事業における分配金の額は、各区分所有者に均等に配分される。
主要条文の整理
試験対策として、円滑化法と区分所有法の主要条文を整理しておきます。
| 条文 | 内容 | キーワード |
|---|---|---|
| 区分所有法62条 | 建替え決議 | 区分所有者・議決権の各4/5以上 |
| 区分所有法63条 | 建替え参加の催告 | 催告後2か月以内に回答 |
| 円滑化法6条 | 建替組合の法人格 | 法人とする |
| 円滑化法9条 | 建替組合の設立 | 5人以上+合意者の3/4以上 |
| 円滑化法30条 | 権利変換計画の決定 | 組合員の議決権・持分割合の各4/5以上 |
| 円滑化法56条 | 権利変換期日の効果 | 権利の一括変換 |
| 円滑化法75条 | 不参加者への補償金 | 時価による補償 |
| 円滑化法102条 | 要除却認定 | 耐震性不足等5事由 |
| 円滑化法105条 | 容積率の緩和特例 | 特定行政庁の許可 |
| 円滑化法108条 | 敷地売却決議 | 区分所有者・議決権の各4/5以上 |
| 円滑化法115条の4 | 敷地分割決議 | 区分所有者・議決権の各4/5以上 |
| 円滑化法120条 | 敷地売却組合の設立 | 5人以上+合意者の3/4以上 |
| 円滑化法141条 | 分配金取得計画 | 価格の割合に応じた分配 |
要除却認定を受けたマンションの建替えにおいて、容積率の緩和特例の許可を行うのは都道府県知事である。
まとめ
マンション建替え等円滑化法は、区分所有法の建替え決議を前提として、事業の具体的な遂行手続きを定めた法律です。2002年の制定以来、2014年改正による敷地売却制度の創設、2020年改正による要除却認定対象の拡大・容積率緩和特例・敷地分割制度の導入と、制度は段階的に拡充されてきました。
不動産鑑定士試験で特に押さえておくべきポイントは、建替え決議の要件(区分所有者・議決権の各5分の4以上)、建替組合の設立要件(5人以上+合意者の3/4以上)、権利変換計画の仕組み、2020年改正で追加された5つの要除却認定事由、そして容積率緩和特例の趣旨です。
鑑定評価の実務では、従前マンションの価額評価、敷地の評価、分配金算定における専有部分ごとの価格査定など、法の実効性を支える重要な役割を担います。高経年マンションが急増する今後、本法律の知識は試験対策のみならず、実務においても不可欠なものとなるでしょう。
マンション建替え円滑化法の基本で全体像を把握したうえで、本記事の詳細な制度解説を学習に活用してください。区分所有建物の基礎知識やタワーマンションの特性と評価も合わせて確認すると、区分所有建物に関する理解がより深まります。