賃料の価格時点とは?不動産鑑定評価基準での意味を図でわかりやすく解説
賃料を求める鑑定評価で価格判定の基準日となる日で、賃料の算定の期間の収益性を反映するものとして、その期間の期首となります。つまり、家賃や地代は「これから始まる期間」の分を決めるものなので、期間の入口の日で判定します。
賃料の価格時点とは
家を借りるとき、家賃は入居する日から始まる1年、2年の分として決まります。月末に払う契約でも、その家賃が妥当かどうかは、住み始める日の相場で見ていますよね。鑑定評価でも同じで、価格を判定する基準の日を価格時点と呼び、賃料の場合はその算定の期間の入口、つまり期首に置きます。賃料は「その期間にその不動産を使って得られる収益」に見合う対価なので、期間が始まる日の事情で判定するのが筋だからです。

家賃はこれから始まる期間の分なので、判定する日は期間の入口。
支払時期が期末でも、価格時点は期首のまま動きません
賃貸借契約には、家賃を月初に前払いする契約も、月末に後払いする契約もあります。けれど賃料の価格時点は、お金を受け取る日ではなく、算定の期間の期首です。基準が「賃料の算定の期間の収益性を反映するものとして」期首とすると定めているのは、その期間にどれだけの収益が見込めるかを、期間が始まる時点の事情で判定するという意味です。お金を受け取る日と、値段が妥当かを判定する日は、別のことです。

前払いでも後払いでも、判定する日は期首。
賃料の増減が請求されたときは、改定の基準日が価格時点です
借地借家法に基づいて地代や家賃の増額・減額を求める場面では、請求の効力が生じる賃料改定の基準日から新しい賃料が適用されます。留意事項は、この場合の価格時点はその賃料改定の基準日になると定めています。継続賃料は、当事者が最後に賃料を合意した直近合意時点から、この基準日までにどれだけ事情が変わったかを見て求める賃料です。事情変更を測る終点をどこに置くかが、ここでの価格時点の役目です。

地代の増額を求めたら、新しい地代が効く日が価格時点。
今の継続賃料を求めるのに、過去の日の価格が要ることがあります
継続賃料の手法の一つである利回り法は、基礎価格に継続賃料利回りを掛けて賃料を求めます。この利回りは、直近合意時点における基礎価格に対する純賃料の割合を踏まえて判定するので、価格時点が今日でも、直近合意時点という過去の日の対象不動産の価格を求める場合があります。価格時点は一つでも、そこにたどり着く途中で別の日の価格を使うことがある、ということです。
また、賃料の価格時点は、賃料の算定の期間の収益性を反映するものとしてその期間の期首となる。
出典: 総論第5章 第2節
実務ではこう使う
新規の家賃を求める評価では、契約開始予定日を期首として価格時点に置き、その日に近い賃貸事例で比準します。地代の増額請求を受けた依頼では、請求書が相手方に届いた日など改定の基準日を依頼者に確かめて価格時点とし、直近合意時点からの事情変更を整理します。
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