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指定住宅紛争処理機関とは?住宅の品質確保の促進等に関する法律での意味を図でわかりやすく解説

国土交通大臣が指定した弁護士会または一般社団法人・一般財団法人で、評価住宅(建設住宅性能評価書が交付された住宅)の建設工事の請負契約または売買契約に関する紛争について、当事者の双方または一方からの申請により、あっせん、調停および仲裁を行う機関です(66条1項・67条1項)。つまり評価住宅の欠陥をめぐる争...

指定住宅紛争処理機関とは

建てた家に欠陥があって業者と話がつかないとき、いきなり裁判にすると時間も費用もかかります。そこで建設住宅性能評価書のある住宅については、実務では弁護士と建築士が間に入って話をまとめる専用の窓口が用意されています。法律が求めるのは、事件ごとに指名する委員の少なくとも一人が弁護士であることです。国土交通大臣が指定した弁護士会などがその役目を担い、あっせん、調停、仲裁の三つの方法で争いを解きます。買主が一人で申し込んでも手続が始まるので、業者の同意を待たずに使えます。

指定住宅紛争処理機関の図解:弁護士と建築士が間に入り、評価住宅の争いを裁判の外で解く。

弁護士と建築士が間に入り、評価住宅の争いを裁判の外で解く。

国土交通大臣が指定し、業務はあっせん・調停・仲裁です

66条1項は、国土交通大臣は、弁護士会または一般社団法人もしくは一般財団法人で、紛争処理の業務を公正かつ適確に行うことができると認められるものを、その申請により指定することができると定めています。指定したときは名称、住所、紛争処理の業務を行う事務所の所在地を公示します(66条2項)。67条1項が業務をあっせん、調停および仲裁と定め、これらをまとめて住宅紛争処理と呼びます。紛争処理委員は人格が高潔で識見の高い者から選任し、事件ごとに指名する委員のうち少なくとも一人は弁護士でなければなりません(68条)。費用の助成や研修は住宅紛争処理支援センターの仕事で、機関自らの業務ではありません(83条1項)。

対象は評価住宅の紛争で、申請は一方からでもできます

67条1項は、対象を建設住宅性能評価書が交付された住宅(評価住宅)の建設工事の請負契約または売買契約に関する紛争とし、当事者の双方または一方からの申請により業務を行うとしています。設計住宅性能評価書だけの住宅は対象になりません。売買契約の紛争も対象なので、請負契約に限られるわけでもありません。相手方の同意がなくても一方が申請すれば手続が始まるのは、住宅を買った個人が事業者の合意を待たずに簡易な解決の道へ入れるようにするためと考えられます。機関は求められたときは正当な理由がない限り遅滞なく業務を行わなければならず(70条)、手続は公開しません(72条)。申請者は実費を超えない範囲で省令が定める申請手数料を納めます(73条)。

指定住宅紛争処理機関の図解:評価住宅の争いなら、買主一人の申請でも手続が始まる。

評価住宅の争いなら、買主一人の申請でも手続が始まる。

打切り後1月以内の提訴なら、申請の時に訴えたものとみなします

73条の2第1項は、あっせんまたは調停が解決の見込みがないことを理由に打ち切られた場合に、申請をした当事者がその通知を受けた日から1月以内にその請求について訴えを提起したときは、時効の完成猶予に関して、あっせんまたは調停の申請の時に訴えの提起があったものとみなすと定めています。話し合いに時間を使ったために時効が完成してしまう不利益を防ぐためです。紛争の当事者の共同の申立てがあれば、裁判所は4月以内の期間を定めて訴訟手続を中止することもできます(73条の3)。

指定住宅紛争処理機関の図解:打切りから1月以内に訴えれば、申請の日に訴えたことになる。

打切りから1月以内に訴えれば、申請の日に訴えたことになる。

指定住宅紛争処理機関は、建設住宅性能評価書が交付された住宅(以下この章において「評価住宅」という。)の建設工事の請負契約又は売買契約に関する紛争(以下この節において「紛争」という。)の当事者の双方又は一方からの申請により、当該紛争のあっせん、調停及び仲裁(以下この章において「住宅紛争処理」という。)の業務を行うものとする。

出典: 住宅の品質確保の促進等に関する法律 67条1項

実務ではこう使う

評価住宅は紛争処理の窓口が用意されているため、買主にとって取引の安心材料になり、分譲住宅の販売や中古の売却で品質の裏付けとして使われます。鑑定士が瑕疵をめぐる紛争で意見を求められる場面もあり、建設住宅性能評価書の有無で解決の道筋が変わることを押さえておきます。設計評価書だけでは窓口が開かない点は、評価書の記載でも区別します。

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