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個別的要因が標準的な土地を設定して行う方法とは?不動産鑑定評価基準での意味を図でわかりやすく解説

地域要因の比較及び個別的要因の比較を行う際に、それぞれの地域における個別的要因が標準的な土地を設定して行う方法です。つまり、事例と対象不動産を直接比べるのではなく、各地域の「標準的な土地」を橋渡しにして、町の違いと土地の違いを分けて比べるやり方です。

個別的要因が標準的な土地を設定して行う方法とは

隣町の角地の事例と、こちらの町の奥まった土地を直接比べようとすると、町の違いと土地の形の違いが一度に混ざって、どこまでが何の差か分かりにくくなります。そこで、隣町にもこちらの町にも「その町で形も広さも標準的な土地」を一つずつ想定します。事例をまず隣町の標準的な土地に直し、次に標準的な土地どうしで町の違いを直し、最後にこちらの町の標準的な土地から対象不動産へ土地の違いを直します。基準はこれを、対象不動産と事例を直接比べる方法の「ほか」にある方法として挙げています。

個別的要因が標準的な土地を設定して行う方法の図解:各地域の標準的な土地を橋渡しにして、町の違いと土地の違いを分けて直す。

各地域の標準的な土地を橋渡しにして、町の違いと土地の違いを分けて直す。

基準は「方法がある」と書き、義務にはしていません

基準の書き方は、地域要因及び個別的要因の比較については、それぞれの地域における個別的要因が標準的な土地を設定して行う方法がある、です。基準はこの一文だけで、手順の細部は書いていません。対象不動産と事例を直接比べる方法が基本で、この方法はそれに加えて使える選び方の一つと読めます。必ずこの方法によらなければならない、とは定めていません。

標準にそろえるのは個別的要因であって、地域要因ではありません

設定するのは、その地域の中で個別的要因が標準的な土地です。個別的要因は画地の規模、形状、接面街路との関係など、その土地一つひとつの条件なので、地域の中で「標準的」な土地を一つ想定できます。地域要因は駅からの距離や街並みのように地域全体の性格なので、一つの土地について地域要因が標準か否かとは言えません。標準的な土地どうしを比べると、個別的要因の差が消えて、地域要因の差だけが残る、という仕組みです。

個別的要因が標準的な土地を設定して行う方法の図解:町全体の性格が地域要因、その土地の形と広さが個別的要因。標準にそろえるのは後者。

町全体の性格が地域要因、その土地の形と広さが個別的要因。標準にそろえるのは後者。

事例が近隣地域の中にあっても使えます

事例が同一需給圏内の類似地域等にあるときは、事例をその地域の標準的な土地に直す標準化補正、標準的な土地どうしの地域要因の比較、近隣地域の標準的な土地と対象不動産との個別的要因の比較、の三段になると読めます。基準は事例の所在で場面を限っていないので、事例が近隣地域の中にあるときも、近隣地域の標準的な土地を設定して事例を標準化し、その土地と対象不動産との個別的要因の比較を行うことができます。地域要因の比較が要らないだけで、橋渡しの考え方は同じです。

個別的要因が標準的な土地を設定して行う方法の図解:近隣地域の中の事例でも、標準的な土地を挟んで土地の違いだけを直せる。

近隣地域の中の事例でも、標準的な土地を挟んで土地の違いだけを直せる。

また、このほか地域要因及び個別的要因の比較については、それぞれの地域における個別的要因が標準的な土地を設定して行う方法がある。

出典: 総論第7章 第1節

実務ではこう使う

実務の比準表はほとんどがこの方法で組まれています。事例地を標準画地に直す標準化補正率、地域格差率、対象地の個別格差率の三段で格差を示すと、依頼者にも検算しやすく、公示価格との均衡も確かめやすくなります。

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