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土地売買等の契約とは?国土利用計画法での意味を図でわかりやすく解説

土地に関する所有権・地上権・賃借権、又はこれらの権利の取得を目的とする権利を、対価を得て移転又は設定する契約で、予約を含みます(14条1項、施行令5条)。国土利用計画法の許可と届出は、この契約だけを対象にします。

土地売買等の契約とは

土地が人から人へ動く場面はいろいろあります。お金を払って買う、親から相続する、ただでもらう、銀行の担保に入れる。国土利用計画法が見張りたいのは、このうちお金と引き換えに土地を使う権利が動く取引です。値段のついた取引が地価を動かし、買った人の使い方が周りの土地利用を変えるからです。そこで法律は「土地売買等の契約」という言葉を定義し、許可も届出もこの契約に当たるものだけを対象にしています。

土地売買等の契約の図解:お金と引き換えに土地の権利が動く契約が対象。

お金と引き換えに土地の権利が動く契約が対象。

対価のない取得は対象になりません

14条1項は、対象を、対価を得て行われる移転又は設定に限ると定めています。贈与には対価がなく、相続や時効取得はそもそも契約ではありません。市街化区域の7,000㎡の土地を贈与された人は、面積がいくら大きくても事後届出をしません。対価があるかどうかは、面積を数える前に決まる入口の条件です。

土地売買等の契約の図解:対価のない贈与と、使う権利でない抵当権は対象外。

対価のない贈与と、使う権利でない抵当権は対象外。

対象は土地を使う権利で、担保の権利は入りません

移転又は設定の対象になる土地に関する権利は、所有権、地上権と、政令で定める使用及び収益を目的とする権利である賃借権、そしてこれらの権利の取得を目的とする権利です(14条1項、施行令5条)。どれも土地を使う権利です。抵当権は土地を担保に取る権利で、設定しても土地の使い方は変わらないので、いくら広い土地に設定しても土地売買等の契約には当たりません。地役権も施行令の使用収益権に含まれていません。

予約も、条件付きの契約も含みます

14条1項のかっこ書きは、予約を含むと明記しています。売買の予約を結べば、その時点で権利が動く約束ができるので、規制区域なら契約の前の許可、注視区域・監視区域なら事前届出、それ以外の区域なら事後届出の対象になります。停止条件や解除条件が付いた契約を外す規定はないので、条件付きでも原則どおりです。

土地売買等の契約の図解:予約でも同じ扱い。規制区域なら先に許可。

予約でも同じ扱い。規制区域なら先に許可。

調停に基づく場合と、国等が当事者の場合は外れます

民事調停法による調停に基づく移転は、規制区域の許可も、事後届出も事前届出も要りません(14条2項、23条2項3号、27条の4第2項2号)。当事者の一方又は双方が国等である場合も、事後届出と事前届出は要りません(23条2項3号、27条の4第2項2号)。規制区域では、許可の申請に代えて国等の機関が知事と協議し、協議が成立すれば許可があったものとみなされます(18条)。国等には、国と地方公共団体のほか、独立行政法人都市再生機構、地方住宅供給公社、土地開発公社などの政令で定める法人が入ります(18条、施行令14条)。条文に理由は書いていませんが、裁判所が関わる取引や公の主体の取引は投機的な取引になるおそれが小さいためと考えられます。

規制区域に所在する土地について、土地に関する所有権若しくは地上権その他の政令で定める使用及び収益を目的とする権利又はこれらの権利の取得を目的とする権利(以下「土地に関する権利」という。)の移転又は設定(対価を得て行われる移転又は設定に限る。以下同じ。)をする契約(予約を含む。以下「土地売買等の契約」という。)を締結しようとする場合には、当事者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。

出典: 国土利用計画法 14条1項

実務ではこう使う

取引事例比較法で使う事例は、この定義に当たる有償の取引が中心です。相続や贈与で動いた土地には対価がないので、価格の事例にはなりません。抵当権や地役権の設定は所有権の取引ではありませんが、その土地の価格に影響する個別的要因として評価に織り込みます。

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