権利変換期日とは?マンションの建替え等の円滑化に関する法律での意味を図でわかりやすく解説
権利変換計画に定めた日で、この日に施行マンションの敷地利用権が失われて施行再建マンションの敷地利用権に変わり、施行マンションは施行者に帰属します(70条・71条)。つまり、土地の権利と古い建物の持ち主が、登記の上で一斉に切り替わる日です。
権利変換期日とは
建替えでは、ある日を境に古いマンションの権利が新しいマンションの権利へ切り替わります。その日が権利変換期日で、権利変換計画にあらかじめ書いておきます(58条1項)。この日に敷地利用権が新しい権利に変わり、古い建物は施行者のものになり、抵当権などの担保権も新しい権利の上に移ります。ただし、新しい建物はまだ建っていないので、再建マンションの区分所有権と借家権を実際に取得するのは建築工事の完了の公告の日です(71条2項・3項)。何が期日に起き、何が完了の公告の日に起きるかを分けて持つことが、この用語の中心です。

期日に敷地利用権が変わり、古い建物は施行者のものになる。
期日に土地の権利が変わり、建物の権利は完了の公告の日に生まれます
権利変換期日に、権利変換計画の定めるところに従い、施行マンションの敷地利用権は失われ、施行再建マンションの敷地利用権はそれを与えられるべき者が取得します(70条1項)。同じ日に施行マンションは施行者に帰属し、施行マンションを目的とする区分所有権以外の権利は消滅します(71条1項)。一方、再建マンションの区分所有権と借家権は、建物ができてから、建築工事の完了の公告の日に取得します(71条2項・3項)。建物が無いうちは部屋の権利も住む権利も生まれないので、土地は期日、建物は完成後、と時期が分かれています。

土地は期日、部屋と借家権は完成の公告の日。
担保権は期日以後、再建マンションの権利の上に移ります
施行マンションの区分所有権や敷地利用権に付いていた抵当権などの担保権等の登記に係る権利は、権利変換期日以後、権利変換計画の定めるところに従い、施行再建マンションの区分所有権または敷地利用権の上に存するものとされます(73条)。どの権利の上に移るかは、あらかじめ権利変換計画に定めておきます(61条1項)。担保権が消えてしまうと銀行が建替えに同意できなくなるので、権利の入れ物が変わっても担保は付いたまま移す仕組みです。
補償金は期日までに払い、明渡しの請求は期日の後に行います
権利を失って再建マンションの権利を与えられない者への補償金は、権利変換期日までに支払わなければなりません(75条1項)。施行者が工事のために建物や敷地の明渡しを求められるのは権利変換期日の後で、その期限は請求をした日の翌日から起算して30日を経過した後の日でなければなりません(80条1項・2項)。期日の前は施行マンションがまだ区分所有者のものなので、明渡しを求める根拠がありません。期日後は施行者が遅滞なく再建マンションの敷地の登記を申請し、その登記がされるまで他の登記はできません(74条)。
権利変換期日において、権利変換計画の定めるところに従い、施行マンションの敷地利用権は失われ、施行再建マンションの敷地利用権は新たに当該敷地利用権を与えられるべき者が取得する。
出典: マンションの建替え等の円滑化に関する法律 70条1項
実務ではこう使う
権利変換期日は、評価の上では従前資産が消えて従後資産が生まれる日です。補償金の額は基準日の価額に権利変換計画の公告までの物価修正率を掛けて利息を付けるので、評価書では基準日と期日の関係を明示します。建築工事の完了の公告まで区分所有権が生じない点は、再建マンションの担保評価や借家権の扱いを考えるときに効きます。
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