マンション建替組合とは?マンションの建替え等の円滑化に関する法律での意味を図でわかりやすく解説
建替え合意者(建替え決議に賛成した人と、後から同意した人)が5人以上共同して定款と事業計画を定め、都道府県知事等の認可を受けて設立する法人で、マンション建替事業の施行者になります。つまり、建替えを進めるために、賛成した住民が役所の認可を得て作る組織です。
マンション建替組合とは
築40年を超えたマンションで建替えの話が持ち上がると、住民の集会で建替え決議を取り、賛成した人たちが工事や権利の置き換えを進めていくことになります。ところが個人の集まりのままでは、契約も借入れも登記も一人ひとりの名前で行うことになり、事業が進みません。そこで、建替えに合意した人たちが法人格を持つ組合を作り、組合の名前で事業を施行できるようにしたのがマンション建替組合です(5条1項・6条1項)。区分所有者が個人施行者として建替えを行う道もありますが(5条2項)、多くの建替えはこの組合が施行者になります。

合意した住民が5人以上で定款と事業計画を定め、認可を受けて法人になる。
建替え合意者5人以上で設立し、その4分の3以上の同意が要ります
組合を設立できるのは建替え合意者で、5人以上が共同して定款と事業計画を定め、都道府県知事等の認可を受けます(9条1項)。認可を申請するには、組合の設立について建替え合意者の4分の3以上の同意が要り、同意した人の議決権の合計も建替え合意者の議決権の合計の4分の3以上でなければなりません(9条2項)。ここでの分母は建替え合意者であって、区分所有者の全員ではありません。区分所有法の建替え決議が区分所有者と議決権の各5分の4以上で成立するのに対し、その賛成者の中でさらに4分の3以上が組合設立に同意する、という二段の仕組みです。
総会は過半数で決め、権利変換計画だけは各5分の4以上です
総会は総組合員の半数以上の出席で開き、議事は出席者の議決権の過半数で決めます(29条1項)。定款や事業計画の重要な変更、管理規約、組合の解散は、組合員の議決権と持分割合の各4分の3以上という特別の議決です(30条1項)。権利変換計画とその変更は、組合員の財産の置き換えそのものを決めるので、最も重い各5分の4以上で決します(30条3項)。役員は理事3人以上と監事2人以上で任期は3年以内、事業の経費は参加組合員以外の組合員に賦課金として課し、参加組合員は取得する権利の価額に相当する負担金と分担金を納めます(20条・22条・35条・36条)。

過半数、4分の3、5分の4の三段。権利変換計画だけが5分の4。
組合員は建替え合意者等の全員と、定款で定めた参加組合員です
施行マンションの建替え合意者等は、その承継人を含めて、全員が組合の組合員になります(16条1項)。加入するかどうかを選ぶ余地はなく、合意者であれば組合員です。これに加えて、事業への参加を希望し、必要な資力と信用を持つ者で定款に定められたもの、つまりデベロッパーなどが参加組合員として組合員になります(17条)。隣接する土地を合わせて再建マンションの敷地にする場合でも、その土地の所有者は、建替え合意者か参加組合員でなければ組合員ではなく、権利変換計画の認可申請で同意を求められる相手にとどまります(57条2項)。

合意者は全員、参加組合員は定款で。隣の地主は同意する相手。
建替え決議の内容によりマンションの建替えを行う旨の合意をしたものとみなされた者(…以下「建替え合意者」という。)は、五人以上共同して、定款及び事業計画を定め、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事等の認可を受けて組合を設立することができる。
出典: マンションの建替え等の円滑化に関する法律 9条1項
実務ではこう使う
築40年を超えるマンションの建替えでは、組合が権利変換計画を作る段階で、従前の区分所有権と敷地利用権、再建後の専有部分の価額を鑑定士が評価します。組合の審査委員として、土地建物の評価の専門家が選任されることも多く、関係権利者の間の衡平を価額の面から支えます。評価の基準日は設立認可の公告の日から起算して30日を経過した日なので、事業のどの段階にいるかを組合に確かめて価格時点を置きます。
関連用語
短答式対策
肢別トレーニングで行政法規を攻略
過去問をベースにした一問一答形式のトレーニング。 行政法規の頻出論点を効率的に学べます。
年額プランなら1日わずか27円