審査委員とは?マンションの建替え等の円滑化に関する法律での意味を図でわかりやすく解説
土地や建物の権利関係または評価について特別の知識経験を持ち、公正な判断ができる者のうちから総会で選任される、組合の委員です(37条)。つまり、権利の置き換えや金銭の配分が公正かを外から確かめる専門家で、3人以上置かれ、過半数の同意を与えます。
審査委員とは
建替組合の総会は多数決で動くので、少数の反対者や借家人の権利が不当に扱われるおそれがあります。そこで、権利変換計画のように一人ひとりの財産を置き換える計画には、組合員でない専門家の目を入れることにしました。それが審査委員で、不動産鑑定士や弁護士などが総会で選任され、計画を定めたり変えたりするときに過半数の同意を与えます(37条・67条)。マンション敷地売却組合にも同じ委員が置かれ、分配金取得計画に同意します(136条・146条)。

組合員でない専門家を総会で選び、計画の公正さを見てもらう。
組合に3人以上置き、権利関係か評価の専門家から総会で選任します
組合には、この法律と定款で定める権限を行わせるため、審査委員を3人以上置きます(37条1項)。土地および建物の権利関係または評価について特別の知識経験を有し、かつ公正な判断ができる者のうちから、総会で選任します(37条2項)。マンション敷地売却組合でも同じです(136条)。組合員の中から選ぶ理事や監事とは違い、組合の外の専門家を入れることに意味があります。
権利変換計画を定めるときも変えるときも、過半数の同意で足ります
施行者は、権利変換計画を定め、または変更しようとするとき(国土交通省令で定める軽微な変更を除く)は、審査委員の過半数の同意を得なければなりません(67条)。3人なら2人の同意で足り、全員一致は求められていません。総会の各5分の4以上の議決とは別に要る同意で、組合員の多数決と専門家の判断の二つがそろって初めて認可を申請できます。マンション敷地売却組合の分配金取得計画も、定めるときも変えるときも同じく過半数の同意です(146条)。

3人なら2人。全員一致ではない。
借家条件の裁定にも過半数の同意が要ります
再建マンションの区分所有者と借家人の間で、家賃などの借家条件の協議が工事完了の公告の日までに成立しないとき、施行者は当事者の申立てにより、審査委員の過半数の同意を得て、賃借の目的、家賃の額と支払方法、敷金などを裁定できます(83条2項)。裁定があれば協議が成立したものとみなされ、不服がある者は裁定の日から60日以内に訴えで変更を求められます(83条4項・6項)。この法律で審査委員が関わる場面は、権利変換計画、借家条件の裁定、分配金取得計画の三つで、いずれも過半数です。
審査委員は、土地及び建物の権利関係又は評価について特別の知識経験を有し、かつ、公正な判断をすることができる者のうちから総会で選任する。
出典: マンションの建替え等の円滑化に関する法律 37条2項
実務ではこう使う
審査委員は不動産鑑定士が就くことの多い職務で、権利変換計画に載る従前と従後の価額、補償金や清算金の算定が衡平かを評価の目で確かめます。同意を求められる場面ごとに、基準日の取引価格の根拠と事業費の配分を点検します。鑑定評価書とは別の立場ですが、価額の相互の衡平を判断する点で同じ知識が要ります。
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