分配金取得計画とは?マンションの建替え等の円滑化に関する法律での意味を図でわかりやすく解説
マンション敷地売却組合が、各組合員が取得する分配金の価額、権利を失う者への補償、権利消滅期日などを定める計画で、総会の議決と審査委員の過半数の同意を経て都道府県知事等の認可を受けます(141条・142条)。つまり、売却代金を誰にいくら分けるかを一人ずつ書いた、敷地売却の配分表です。
分配金取得計画とは
マンションと敷地を売った代金は、部屋の広さや敷地の持分の違う組合員の間で分けなければなりません。誰にいくらの分配金を渡し、借家人など権利を失う人にいくら補償し、いつ権利を消滅させるかを一つにまとめたものが分配金取得計画です(141条1項・142条1項)。建替組合の権利変換計画に当たる書類ですが、権利を置き換えるのではなく金銭で清算するので、中身は分配金と補償金と期日です。分配金の価額は、敷地売却決議で定めた算定方法に従って計算します(143条1項)。

売却代金を誰にいくら分け、いつ権利を消すかを一人ずつ書く。
設立認可の公告後遅滞なく定め、都道府県知事等の認可を受けます
組合は、設立認可の公告の後、遅滞なく分配金取得計画を定め、都道府県知事等の認可を受けなければなりません(141条1項)。計画には、組合員の氏名と住所、組合員が持つ区分所有権と敷地利用権、取得する分配金の価額、権利消滅期日に権利を失う者とその権利の価額、明渡しによる損失の額、補償金の利子、権利消滅期日などを定めます(142条1項)。認可を受けると組合は遅滞なく公告し、関係権利者に書面で通知し、この通知によって計画に基づく処分が行われます(147条)。
認可の申請には総会の議決を経ますが、特別の割合は要りません
認可を申請するときは、あらかじめ総会の議決を経るとともに、売却マンションの敷地利用権が賃借権であるときは敷地の所有者の同意を得なければなりません(141条2項)。敷地売却組合で特別の議決(議決権と持分の価格の各4分の3以上)が要るのは、政令で定める重要な定款の変更と組合の解散だけで、分配金取得計画は含まれていません(130条)。したがって総会の通常の議事として、総組合員の半数以上の出席で開き、出席者の議決権の過半数で決めます(129条で29条を準用)。売却するかどうかは決議の段階で各5分の4以上の多数で決まっており、分配金取得計画はその決議の算定方法を当てはめる作業なので、重い割合を繰り返さない仕組みです。

権利変換計画は5分の4、分配金取得計画は普通の多数決。
分配金は権利消滅期日までに支払います
組合は組合員に対し、権利消滅期日までに、分配金取得計画で定めた分配金を支払わなければなりません(151条)。権利消滅期日に組合員は区分所有権と敷地利用権を失うので(149条)、その前に対価を受け取れるようにする定めです。認可の日から何か月以内という期限ではなく、期日そのものが計画に書かれます(142条1項7号)。受領を拒まれたときや抵当権付きのときの供託は、建替事業の補償金の規定を準用します(152条)。定めるときも変えるときも審査委員の過半数の同意が要ります(146条)。
組合は、第百二十三条第一項の公告後、遅滞なく、分配金取得計画を定めなければならない。この場合においては、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事等の認可を受けなければならない。
出典: マンションの建替え等の円滑化に関する法律 141条1項
実務ではこう使う
分配金取得計画の価額は、売却決議で定めた算定方法に従い、鑑定士が各専有部分の効用比や敷地利用権の持分を基に配分して求めます。権利を失う借家人などへの補償金は、認可公告の日を価格時点とした近傍類似の取引価格等を考慮した相当の価額です(143条2項)。分配金と補償金の合計が売却代金に収まるかを、資金計画と突き合わせて確かめます。
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