再開発等促進区とは?都市計画法での意味を図でわかりやすく解説
土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の増進を図るため、一体的かつ総合的な市街地の再開発又は開発整備を実施すべき区域として、地区計画の中に定める区域です。つまり、道路や公園を整えることと引き換えに、用途地域の枠を超えて土地を高く使えるようにする区域です。
再開発等促進区とは
駅の近くにあった大きな工場が閉まり、広い跡地が残ったとします。周りの用途地域のままでは建物の大きさや使いみちが縛られ、跡地全体をまとめて生かす計画が立てにくいことがあります。そこで、事業者が道路や広場を整えることと引き換えに、用途地域の制限を緩めて高い建物や新しい機能を受け入れる仕組みが再開発等促進区です。地区計画の中に定める区域で、土地の使われ方が大きく変わる場所にだけ置けます。市町村が定める都市計画で、地区計画に必ず付くものではなく、条件がそろった区域に「定めることができる」ものです。

道路と広場を整える代わりに、工場跡地を高く使う。
条件は四つで、用途地域が定められている区域に限ります
12条の5第3項が挙げる条件は四つです。現に土地の利用状況が著しく変化しつつあるか、変化することが確実に見込まれること、高度利用のために適正な配置と規模の公共施設を整備する必要があること、区域内の高度利用が都市の機能の増進に貢献すること、そして用途地域が定められている区域であることです。用途地域を条件にするのは、この区域が用途地域の制限を前提に、それを緩める仕組みだからです。緩める元の制限が無い土地では、この区域を置く意味がありません。四つがそろっても定めるかどうかは市町村の判断で、条文は「定めることができる」と書いています。

四つの条件がそろって初めて定められ、用途地域の無い土地には置けない。
大型の商業施設を受け入れる開発整備促進区と対になります
同じ12条の5に、もう一つ似た区域があります。劇場や店舗、飲食店などの大規模な建築物(特定大規模建築物)を受け入れるために定める開発整備促進区です。土地の利用状況が大きく変わりつつあるという入口の条件と、道路や公園の配置と規模を定めるという中身は共通です。違うのは目的で、再開発等促進区は土地の高度利用と都市機能の増進、開発整備促進区は特定大規模建築物による商業などの利便の増進です。定められる用途地域も違い、再開発等促進区は用途地域が定められていればどの地域でも置けますが、開発整備促進区は第二種住居・準住居・工業の三つと、市街化調整区域を除く用途地域のない区域に限られます。
道路や公園を定め、区域内の建築は着手30日前に届け出ます
この区域を定める地区計画では、地区計画で定める事項に加えて、道路や公園、緑地、広場その他の公共空地(都市計画施設と地区施設を除く)の配置と規模を都市計画に定めます。制限を緩める代わりに整える施設なので、何をどこにどれだけ造るかを先に決めておくのです。土地利用に関する基本方針は定めるよう努めるものとされ、当面その公共施設を整備する事業が行われる見込みがないなど特別の事情があれば、配置と規模を定めないこともできます。配置と規模が定められた区域では、土地の区画形質の変更や建築をしようとする人は、着手する日の30日前までに行為の種類や場所、設計などを市町村長に届け出ます。許可ではなく届出で、地区計画に合わないときは市町村長が設計の変更などを勧告できます。

制限を緩める代わりに整える道路と広場を、先に都市計画に描き込む。
次に掲げる条件に該当する土地の区域における地区計画については、土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の増進とを図るため、一体的かつ総合的な市街地の再開発又は開発整備を実施すべき区域(以下「再開発等促進区」という。)を都市計画に定めることができる。一 現に土地の利用状況が著しく変化しつつあり、又は著しく変化することが確実であると見込まれる土地の区域であること。二 土地の合理的かつ健全な高度利用を図るため、適正な配置及び規模の公共施設を整備する必要がある土地の区域であること。三 当該区域内の土地の高度利用を図ることが、当該都市の機能の増進に貢献することとなる土地の区域であること。四 用途地域が定められている土地の区域であること。
出典: 都市計画法 12条の5第3項
実務ではこう使う
工場跡地の大規模な複合開発では、地区計画に再開発等促進区を定めて用途地域の容積率や用途の制限を緩め、代わりに事業者が道路や広場を整備します。鑑定評価では、緩和後の容積率と、負担する公共施設の整備費を合わせて最有効使用を判定します。開発法を適用するときは、地区計画に定められた施設の配置を前提に計画を組み、市役所で地区計画の図書を確かめてから進めます。
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