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専任の不動産鑑定士とは?不動産の鑑定評価に関する法律での意味を図でわかりやすく解説

不動産鑑定士でない不動産鑑定業者が、その事務所ごとに一人以上置かなければならない、その事務所に専属して業務にあたる不動産鑑定士です。つまり、どの事務所にも必ず責任を持つ鑑定士がいる状態を法律で保証する仕組みで、鑑定士である業者でも、自ら実地に鑑定評価を行わない事務所には同じように置きます。

専任の不動産鑑定士とは

鑑定業者には会社でも鑑定士でない個人でもなれますが、鑑定評価そのものは鑑定士にしかできません。だから、事務所の看板を出す以上、その事務所に常にいて評価に責任を持つ鑑定士が要ります。薬局に必ず薬剤師がいるのと同じで、事務所ごとに一人以上、そこ専属の鑑定士を置くのが専任の不動産鑑定士です。登録の申請書にも事務所ごとの専任の鑑定士の氏名を書き、その人が辞めて欠けたら二週間以内に補わなければなりません。

専任の不動産鑑定士の図解:事務所ごとに、そこ専属の鑑定士が一人以上いる。

事務所ごとに、そこ専属の鑑定士が一人以上いる。

専任とは、その事務所に常勤して業務に専ら従事することです

法は「専任」の中身を細かくは書いていませんが、その事務所に常勤し、その業務に専ら従事する鑑定士を指します。一人の鑑定士が同時に二つの事務所にいることはできないので、名前だけを複数の事務所に貸すことは専任にあたりません。事務所ごとに一人以上と定めるのは、依頼者がどの事務所に行っても、そこに責任を持って評価を行う鑑定士がいるようにするためです。

専任の不動産鑑定士の図解:名前だけの掛け持ちでは専任にならない。

名前だけの掛け持ちでは専任にならない。

業者が鑑定士でも、自ら評価しない事務所には置きます

社長自身が鑑定士なら、社長が自ら実地に鑑定評価を行う事務所には、別に専任の鑑定士を置かなくてかまいません。しかし社長は本店にいて支店には来ないというなら、支店には評価に責任を持つ鑑定士がいないことになります。そこで法は、鑑定士である業者が自ら実地に鑑定評価を行わない事務所についても、同じように専任の鑑定士を置くよう求めています。

専任の不動産鑑定士の図解:社長が自ら評価する本店はよいが、来ない支店には専任が要る。

社長が自ら評価する本店はよいが、来ない支店には専任が要る。

欠けたら二週間以内に補い、放置すれば監督処分の理由になります

専任の鑑定士が退職などで欠けて要件に抵触する事務所ができたときは、業者は二週間以内に、要件を満たすために必要な措置をとらなければなりません。後任を置くか、その事務所を閉じるかです。欠けたまま放置すればこの法律への違反となり、大臣または知事は業者に対して戒告、一年以内の業務停止、登録の消除という監督処分をすることができます。

鑑定士でない者に鑑定評価をさせることはできません

業者は、その業務に関して、鑑定士でない者に不動産の鑑定評価を行わせてはなりません。専任の鑑定士が監督者として付いていても、調査の実施や経済価値の判定そのものを無資格の職員に任せることはできず、専任を置くのは鑑定士自身が評価を行うためです。

不動産鑑定士でない不動産鑑定業者は、その事務所ごとに専任の不動産鑑定士を一人以上置かなければならない。不動産鑑定士である不動産鑑定業者がみずから実地に不動産の鑑定評価を行なわない事務所についても、同様とする。/不動産鑑定業者は、前項の規定に抵触するに至つた事務所があるときは、二週間以内に、同項の規定に適合させるため必要な措置をとらなければならない。

出典: 不動産の鑑定評価に関する法律 35条1項・2項

実務ではこう使う

支店を出すときは、その支店に専任の鑑定士を一人確保できるかが出店の条件で、登録の申請書に事務所ごとの専任の氏名を書きます。専任の鑑定士が退職したら二週間以内に後任を置くか支店を閉じるかを決めなければならず、人の確保がそのまま事業の制約になります。毎年の事業報告でも、事務所ごとの鑑定士の変動を大臣または知事に提出します。

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