不動産鑑定業者の登録とは?不動産の鑑定評価に関する法律での意味を図でわかりやすく解説
不動産鑑定業を営もうとする者が、二以上の都道府県に事務所を設けるなら国土交通省に、一つの都道府県だけなら事務所の所在地の都道府県に備える不動産鑑定業者登録簿に受ける登録です。つまり、鑑定士個人の登録とは別に、会社や事務所として鑑定評価を商売にするための登録で、有効期間は5年です。
不動産鑑定業者の登録とは
鑑定士の資格を持っていても、それだけで看板を出して依頼を受けることはできません。鑑定評価を仕事として行うには、事務所の単位で「不動産鑑定業者」として登録簿に載る必要があります。医師免許を持つ人でも病院を開くには別に開設の手続が要るのと同じで、人の資格と、営業のための登録は別の制度です。どの登録簿に載るかは事務所をいくつの都道府県に置くかで決まり、登録は5年ごとに更新します。

鑑定士の登録証と、事務所の登録票は別の登録。
登録先は事務所を置く都道府県の数で決まります
二以上の都道府県に事務所を設ける業者は国土交通省に備える登録簿に、それ以外の業者は事務所の所在地の都道府県に備える登録簿に登録します。県境をまたいで営業する業者は一つの県では監督しきれないので国が、一つの県の中だけの業者はその県が受け持つという分け方です。申請書は、大臣登録なら国土交通大臣に、知事登録なら事務所の所在地を管轄する都道府県知事に直接出します。知事を経由して大臣に届ける仕組みではありません。

事務所を置く県の数で、申請書の宛名が知事か大臣かに決まる。
有効期間は5年で、続けるには更新の登録を受けます
業者の登録の有効期間は5年です。満了後も営業を続けるには更新の登録を受けなければならず、申請書は有効期間満了の日の30日前までに出します。事務所の場所や専任の鑑定士は年月とともに変わるので、定期的に登録簿を実態に合わせ直す仕組みです。申請を出していれば、満了の日までに役所の処分が出なくても、処分が出るまでは従前の登録が効力を持ち続けます。更新が認められたときの新しい有効期間は、従前の満了日の翌日から数えます。

満了の30日前までに更新を申請し、処分が出るまでは従前の登録で営業できる。
鑑定士の登録とは別の制度です
鑑定士個人は国土交通省に備える不動産鑑定士名簿に登録し、登録先は国土交通大臣だけで、有効期間の定めはありません。業者の登録は大臣か知事のどちらかで、5年ごとの更新があります。人の資格は一度登録すれば続き、営業の登録は定期的に確かめ直すという違いです。
登録簿は公衆の閲覧に供されます
国土交通大臣と都道府県知事は、不動産鑑定業者登録簿と、登録申請や毎年の事業報告で提出された書類を公衆の閲覧に供さなければなりません。依頼する側が、その業者が登録を受けているか、どんな事務所と鑑定士がいるかを確かめられるようにするためです。
不動産鑑定業を営もうとする者は、二以上の都道府県に事務所を設ける者にあつては国土交通省に、その他の者にあつてはその事務所の所在地の属する都道府県に備える不動産鑑定業者登録簿に登録を受けなければならない。/不動産鑑定業者の登録の有効期間は、五年とする。
出典: 不動産の鑑定評価に関する法律 22条1項・2項
実務ではこう使う
鑑定評価書や名刺に書く業者の登録番号は「国土交通大臣(3)第○○号」「東京都知事(2)第○○号」の形で、括弧の中は更新の回数です。番号を見れば、大臣登録か知事登録か、どれだけ長く営業してきたかが分かります。更新の申請を忘れると登録が失効し、無登録で営業したことになるので、有効期間の管理は業者の基本です。
関連用語
短答式対策
肢別トレーニングで行政法規を攻略
過去問をベースにした一問一答形式のトレーニング。 行政法規の頻出論点を効率的に学べます。
年額プランなら1日わずか27円