不動産鑑定業者登録簿とは?不動産の鑑定評価に関する法律での意味を図でわかりやすく解説
不動産鑑定業を営む者を登録する簿冊で、二以上の都道府県に事務所を設ける業者は国土交通省に、それ以外の業者は事務所のある都道府県に備えるものに登録を受けます。つまり、業者の身元を役所が記録し、公衆の閲覧に供する、依頼者のための台帳です。
不動産鑑定業者登録簿とは
評価を頼もうとしている会社が本当に登録された鑑定業者なのか、専任の鑑定士は誰なのかを、依頼する前に確かめたいことがあります。そのために役所は業者の登録簿を備え、誰でも見られるようにしています。複数の県に事務所を持つ業者は国土交通省の登録簿に、一つの県だけで営む業者はその県の登録簿に載ります。鑑定士個人の名簿が国土交通省だけにあるのとちがい、登録簿は国と各都道府県の両方にあります。

事務所が二つの県にあるから国、一つの県だけなら県の登録簿。
登録先は事務所のある都道府県の数で決まり、経由はありません
二以上の都道府県に事務所を設ける業者は国土交通省に備える登録簿に、それ以外の業者は事務所の所在地の属する都道府県に備える登録簿に登録を受けます。登録申請書は、前者なら国土交通大臣に、後者ならその都道府県知事に直接出し、知事を経由して大臣に出す仕組みはありません。県の中で完結する業者は県が見ればよく、県をまたぐ業者は国が見るという、監督する役所の分担がそのまま登録簿の置き場所です。登録の有効期間は5年で、続けて営むには更新の登録を受けます。
申請書には名称、氏名か役員、事務所、専任の鑑定士を書きます
登録申請書に書くのは、名称または商号、個人ならその氏名、法人なら役員の氏名、事務所の名称と所在地、事務所ごとの専任の不動産鑑定士の氏名の四つです。添付するのは、鑑定業の経歴書、事務所ごとの鑑定士の氏名を書いた書面、登録拒否事由に当たらないことの誓約書、専任鑑定士の要件を備えることを証する書面などです。大臣か知事は、拒否する場合を除いて遅滞なく、申請書の事項と登録年月日、登録番号を登録簿に登録します。依頼者が知りたい「誰が経営し、どこに事務所があり、どの鑑定士が評価するか」が、そのまま登録簿の中身になります。
登録簿と提出書類を閲覧に供するのは、大臣と知事です
国土交通大臣と都道府県知事は、業者登録簿と、登録申請の添付書類、変更の登録の添付書類、毎年提出される事業実績などの書類を、公衆の閲覧に供さなければなりません。そのために登録簿閲覧所を設け、場所と閲覧規則を告示します。閲覧に供する主体は登録をした役所であって、業者自身が事務所で見せる義務ではありません。依頼者は、契約の前に役所の閲覧所で業者の登録と実績を確かめられます。

依頼者が業者を確かめる台帳だから、役所が閲覧所で見せる。
更新の申請がなければ、登録は消除しなければなりません
廃業等の届出があったとき、届出がなくても該当する事実が判明したとき、有効期間の満了の際に更新の登録の申請がなかったとき、登録換えの通知があったとき、不正な手段による登録が判明したときは、大臣か知事は登録を消除しなければなりません。「できる」ではなく「しなければならない」なので、役所に裁量はありません。5年の期間が切れて更新の申請がない業者は、営む意思がないものとして登録簿から消されます。

5年の期間が切れて更新の申請がないから、登録簿から消す。
不動産鑑定業を営もうとする者は、二以上の都道府県に事務所を設ける者にあつては国土交通省に、その他の者にあつてはその事務所の所在地の属する都道府県に備える不動産鑑定業者登録簿に登録を受けなければならない。
出典: 不動産の鑑定評価に関する法律 22条1項
実務ではこう使う
評価書や会社案内には「国土交通大臣登録」「東京都知事登録」の別と登録番号を表示します。5年ごとの更新で番号は引き継がれ、登録簿は役所の閲覧所で誰でも閲覧できます。毎年の事業実績の報告も閲覧の対象になるので、依頼者はどれくらいの実績がある業者かを確かめられます。
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