廃業等の届出とは?不動産の鑑定評価に関する法律での意味を図でわかりやすく解説
不動産鑑定業者が業を廃止したとき、個人の業者が死亡したとき、法人の業者が解散したとき、登録拒否事由に当たったときに、条文が定める人が、その日(死亡は知った日)から30日以内に、その業者の登録をした国土交通大臣又は都道府県知事に届け出る義務です。つまり、業者を登録簿から消すための知らせで、届出があれば登録...
廃業等の届出とは
店をたたむときに税務署や役所へ廃業の届けを出すように、鑑定業者も業をやめたら登録先の役所に知らせます。業者登録簿は公衆の閲覧に供されるので、営業していない業者が載ったままでは、依頼先を探す人が困るからです。29条は、廃止、個人業者の死亡、法人の解散、登録拒否事由への該当の場面ごとに、届け出る人を決めています。届出先は、その業者の登録をした国土交通大臣か都道府県知事、期限は30日以内です。届出を受けた役所は、登録簿から登録を消除します。

店をたたんだら、30日以内に登録をした大臣か知事へ知らせる。
届出人は、その場面で後始末を担う人です
29条は場面ごとに届出人を決めています。業を廃止したときは、業者であった個人又は業者であった法人を代表する役員です。個人の業者が死亡したときは相続人、法人が破産手続開始の決定により解散したときは破産管財人、破産と合併以外の理由で解散したときは清算人です。業者自身が登録拒否事由(25条1号から3号、6号、7号)に当たるに至ったときは、その業者が届け出ます。どの場面でも、その時点で会社や財産の後始末を担っている人が届出人です。

廃止は本人か代表役員、死亡は相続人、破産は管財人、解散は清算人。
合併で消えた法人の届出は、消えた側の元の代表役員が行います
29条4号は、法人が合併により解散したときは、その法人を代表する役員であった者が届け出る、と定めています。合併で消滅した法人は届出の時点でもう存在しないので、条文は「役員であった者」と過去の言い方で書いています。吸収した側の存続法人は別の法人で、鑑定業を営むなら自分の登録を別に持っているので、消えた業者の届出をする立場にありません。

合併で消えた会社の届出は、消えた側の元の代表役員が出す。
期限は30日以内で、死亡だけ知った日から数えます
29条の期限は「その日から三十日以内」で、個人業者の死亡だけは「その事実を知った日」から数えます。鑑定士の死亡等の届出(19条)と同じ組み立てです。変更の登録の「遅滞なく」とは違い、登録を消すための届出には30日の猶予があります。
届出先は登録をした大臣か知事で、届出で登録は消除されます
届出先は、その業者の登録をした国土交通大臣又は都道府県知事です。30条は、29条の届出があったとき、届出がなくても該当する事実が判明したときは、大臣・知事は登録を消除しなければならない、と定めています。事務所を減らして登録先が大臣から知事に変わるだけなら、業をやめるわけではないので、廃業の届出ではなく登録換えの申請です(26条)。届出を怠ると10万円以下の過料です(60条)。
不動産鑑定業者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該各号に定める者は、その日(第二号の場合にあつては、その事実を知つた日)から三十日以内に、その不動産鑑定業者の登録をした国土交通大臣又は都道府県知事にその旨を届け出なければならない。一 不動産鑑定業を廃止したとき。 不動産鑑定業者であつた個人又は不動産鑑定業者であつた法人を代表する役員 二 死亡したとき。 相続人 三 法人が破産手続開始の決定により解散したとき。 破産管財人 四 法人が合併により解散したとき。 法人を代表する役員であつた者 五 法人が破産手続開始の決定又は合併以外の理由により解散したとき。 清算人 六 第二十五条第一号から第三号まで、第六号又は第七号に該当するに至つたとき。 不動産鑑定業者
出典: 不動産の鑑定評価に関する法律 29条
実務ではこう使う
個人事務所を閉じるときは、廃業の届出のあとも、鑑定評価書の写しの保存と秘密を守る義務は残ります。依頼者から後日の照会や訴訟で評価書の根拠を求められることがあるので、閉業後の資料の保管先を決めてから届け出ます。法人の合併や解散では、届出人が「役員であった者」や清算人になる点を引継ぎ書に明記しておきます。
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