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特定建築者とは?都市再開発法での意味を図でわかりやすく解説

施行者に代わって施設建築物を建築し、その建物の全部又は一部を取得する者です。つまり、施行者が自分で建てて床を売る代わりに、民間の資金と力で建ててもらい、建てた床をそのまま引き取ってもらう相手です。

特定建築者とは

再開発ビルは施行者が建てるのが原則ですが、組合が何十億円もの工事費を自ら調達し、完成後に保留床を売って回収するのは重い負担です。そこで、ビルの建築を不動産会社などに任せ、建てた建物の全部又は一部をその会社が取得する仕組みがあります。この建てる側が特定建築者です。施行者は工事費と売れ残りの心配から解放され、特定建築者は建てた床を自分の商品として手に入れます。

特定建築者の図解:施行者に代わってビルを建て、建てた床を自分のものにする。

施行者に代わってビルを建て、建てた床を自分のものにする。

施行者は施設建築物の建築を他の者に行わせることができます

99条の2第1項は、施行者は施設建築物の建築を他の者に行わせることができると定めています。ただし、権利変換計画で権利者が全部を取得すると定めた建物は除きます。任せるときは、権利変換計画にその旨と、施行者が取得する施設建築物のうち特定建築者に取得させる部分を定めなければなりません(同条2項)。特定建築者が建てた建物(特定施設建築物)の全部又は一部は、権利変換計画の定めに従い特定建築者が取得します(同条3項)。

原則は公募で、国や地方公共団体などは公募なしで選べます

施行者は、国、地方公共団体、地方住宅供給公社、日本勤労者住宅協会その他政令で定める者を特定建築者とする場合を除き、特定建築者を公募しなければなりません(99条の3第1項)。政令で定める者は、住宅建設を行う特定一般社団法人等、施行者や組合員が発行済株式の2分の1を超えて所有する株式会社、定款で床の2分の1以上を与えられる参加組合員などです(施行令40条の2)。公募したときは、建築に必要な資力と信用があり、譲渡の対価を払え、建築計画と管理処分の計画が事業計画と権利変換計画に適合し、事業の目的を達成する上で最も適切な者を選びます(99条の3第2項)。条文に理由は書いていませんが、公的な主体を公募の外に置くのは、競争で選ばなくても公正さが疑われにくいためと考えられます。

特定建築者の図解:原則は公募。国や地方公共団体などは公募なしで選べる。

原則は公募。国や地方公共団体などは公募なしで選べる。

都道府県と市町村以外は、決定の前に知事か大臣の承認を受けます

99条の3第3項は、都道府県と市町村以外の施行者が公募で特定建築者を決定するときは、あらかじめ、機構等は国土交通大臣の、個人施行者、組合、再開発会社は都道府県知事の承認を受けなければならないと定めています。市だけが設立した地方住宅供給公社は知事の承認です。条文に理由は書いていませんが、都道府県と市町村を除くのは、自らが施行者を監督する立場だからと考えられます。この承認は公募で決定する場合の規定なので、国などを公募なしで選ぶ場合には要りません。

建築計画に従って建て、完成後に敷地の地上権を譲り受けます

特定建築者になろうとする者は、工期や工事概要を書いた建築計画と、管理処分に関する計画を施行者に提出します(99条の4)。施行者が敷地の整備を完了して通知したら、特定建築者は建築計画に従って建築し、その間は敷地を使うことができます(99条の5)。工事が完了して届け出ると、施行者は、特定建築者が取得する部分の所有を目的とする地上権又はその共有持分を譲渡します(99条の6)。やむを得ない事情で建築計画を変えるときは、事業計画と権利変換計画に適合する範囲で施行者の承認を受けます(99条の7)。

特定建築者の図解:完成後、施行者は取得する部分の地上権を特定建築者に譲渡する。

完成後、施行者は取得する部分の地上権を特定建築者に譲渡する。

施行者は、施設建築物(権利変換計画において第七十三条第一項第二号に掲げる者(施行者を除く。)がその全部を取得するように定められたものを除く。)の建築を他の者に行わせることができる。/前項の規定により施設建築物の建築を施行者以外の者に行わせるときは、権利変換計画においてその旨及び施行者が取得する施設建築物の全部又は一部のうちその建築を行う者(以下「特定建築者」という。)に取得させるものを定めなければならない。

出典: 都市再開発法 99条の2第1項・2項

実務ではこう使う

特定建築者はデベロッパーが担うことが多く、取得する床の価額と敷地の地上権の譲渡対価が事業の採算を決めます。鑑定士は、その対価の算定や、特定建築者が取得する床の市場価値の評価に関わります。公募の応募資料でも、完成後の床の処分見込みを裏付ける評価が使われます。

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