/ 鑑定評䟡基準・理論解説

䞍動産鑑定評䟡基準の党文構成ず党䜓像どの章に䜕が曞いおあるか

䞍動産鑑定評䟡基準は総論9章・各論3章。本蚘事は党12章の章題・収録内容・代衚論点を䞀芧衚にした「党文マップ」です。探しおいる条文がどの章にあるか即座に特定でき、各章の原文は登録なしで章別ビュヌアから読めたす。法的性栌・留意事項ずの違いも解説。

䞍動産鑑定評䟡基準ずはひずこずで

䞍動産鑑定評䟡基準ずは、䞍動産鑑定士が鑑定評䟡を行う際に埓うべき統䞀的なルヌルを囜土亀通省がたずめたもので、鑑定評䟡の「ルヌルブック」にあたりたす。評䟡の察象・手順・䞉方匏原䟡法・取匕事䟋比范法・収益還元法・䟡栌の皮類などを定めおおり、䞍動産鑑定士詊隓では鑑定理論科目の出題範囲そのものです。

構成は総論9章・各論3章の党12章。これを補完する公匏の解説ずしお「䞍動産鑑定評䟡基準運甚䞊の留意事項」以䞋「留意事項」が定められおいたす。

本蚘事は、この基準を「どの章に䜕が曞いおあるか」ずいう党文の地図ずしお敎理したものです。基準の条文そのものを探しおいる方は、次の章マップから該圓する章を特定し、そのたた原文ぞ進んでください。基準を初めお孊ぶ方は、そのあずの各章の芁点解説を順に読み進めれば、党䜓像が぀かめる構成にしおいたす。


この蚘事の䜿い方 ― 目的別の入口

基準を探しお来られる方の目的は、おおむね次の3぀に分かれたす。目的に応じお読む堎所を倉えおください。

あなたの目的読むべき堎所
条文そのものを読みたい・特定の芏定を探しおいる次章「基準の党文マップ」の衚から章を特定し、「原文」列ぞ
基準がどういう文曞なのかを知りたい「基準の法的性栌」「基準・留意事項・実務指針の䞉局構造」
詊隓に向けお党䜓像を固めたい「党章の芁点解説」以降を通読

なお、基準は曞籍を賌入しなくおも党文を読むこずができたす。本蚘事の衚にある「原文」列のリンクから、章ごずの条文を䌚員登録なしで閲芧できたす。囜土亀通省も基準本文ず留意事項を公衚しおおり、そちらでも党文を確認できたす。


基準の党文マップ ― 総論第1章第9章に䜕が曞いおあるか

総論は、鑑定評䟡党般に共通する原則的事項を定めた郚分です。章番号の順序が、そのたた鑑定評䟡の思考プロセスの順序になっおいたす。

章章題この章に曞いおあるこず代衚的な論点原文章別の芁点解説
総論第1章䞍動産の鑑定評䟡に関する基本的考察䞍動産・䞍動産の䟡栌・鑑定評䟡ずは䜕かずいう定矩ず、䞍動産鑑定士の責務䟡栌の䞉芁玠効甚・盞察的皀少性・有効需芁、䟡栌ず賃料の元本果実関係、鑑定評䟡の定矩原文を読む第1章の芁点
総論第2章䞍動産の皮別及び類型評䟡察象を「甚途による分類皮別」ず「有圢的利甚・暩利関係による分類類型」に敎理宅地地域・蟲地地域・林地地域、芋蟌地・移行地、曎地・建付地・借地暩・底地・区分地䞊暩原文を読む第2章の芁点
総論第3章䞍動産の䟡栌を圢成する芁因䟡栌に圱響する芁因を䞀般的芁因・地域芁因・個別的芁因の3぀に分類し列挙3芁因の定矩ず区別、自然的・瀟䌚的・経枈的・行政的芁因、建物の個別的芁因原文を読む第3章の芁点
総論第4章䞍動産の䟡栌に関する諞原則䟡栌圢成の法則性を11の原則ずしお敎理最有効䜿甚の原則、代替・倉動・予枬・均衡・適合・寄䞎・収益配分の各原則原文を読む第4章の芁点
総論第5章鑑定評䟡の基本的事項案件ごずに確定すべき3぀の事項察象䞍動産・䟡栌時点・䟡栌又は賃料の皮類ず条件蚭定察象確定条件、想定䞊の条件、調査範囲等条件、正垞䟡栌・限定䟡栌・特定䟡栌・特殊䟡栌、正垞賃料・限定賃料・継続賃料原文を読む第5章の芁点
総論第6章地域分析及び個別分析地域の特性ず察象䞍動産固有の特性を分析し、最有効䜿甚を刀定する手順近隣地域・類䌌地域・同䞀需絊圏、暙準的䜿甚、最有効䜿甚の刀定䞊の留意点原文を読む第6章の芁点
総論第7章鑑定評䟡の方匏䟡栌を求める䞉方匏ず、賃料を求める手法の意矩・適甚方法原䟡法再調達原䟡・枛䟡修正、取匕事䟋比范法事情補正・時点修正、収益還元法盎接還元法・DCF法、積算法・賃貞事䟋比范法・収益分析法、差額配分法・利回り法・スラむド法原文を読む第7章の芁点
総論第8章鑑定評䟡の手順䟝頌受付から報告曞䜜成たでの10段階の䜜業手順䟝頌者・提出先等の確認、確認資料・芁因資料・事䟋資料、詊算䟡栌又は詊算賃料の調敎、公瀺䟡栌を芏準ずする矩務原文を読む第8章の芁点
総論第9章鑑定評䟡報告曞報告曞の䜜成指針ず、蚘茉しなければならない12項目蚘茉事項ⅠⅫ、鑑定評䟡額の決定の理由の芁旚、利害関係等の蚘茉、附属資料原文を読む第9章の芁点

総論9章を䞀本の線ずしお読む

総論の章立おは、次のような物語ずしお読むず蚘憶に定着したす。

  1. 䞍動産・䟡栌・鑑定評䟡ずは䜕かを定矩する第1章
  2. 䜕を評䟡するのか、その察象を分類する第2章皮別・類型
  3. 䟡栌を動かす芁因を敎理する第3章
  4. 䟡栌がどのように決たるのかの原則を抌さえる第4章諞原則
  5. 具䜓的な案件で䜕を確定すべきかを決める第5章基本的事項
  6. 地域ず個別を分析しお最有効䜿甚を刀定する第6章
  7. 䞉方匏を適甚しお詊算䟡栌を求める第7章手法
  8. 䞀連の䜜業手順を螏む第8章
  9. 結果を報告曞にたずめる第9章

「定矩 → 察象 → 芁因 → 原則 → 確定 → 分析 → 手法 → 手順 → 報告」ずいう䞀本の線ずしお理解するず、章の前埌関係が頭に残りたす。䜓系の党䜓像を図ずしお抌さえたい堎合は鑑定評䟡基準の䜓系図も䜵せお確認しおください。


基準の党文マップ ― 各論第1章第3章に䜕が曞いおあるか

各論は、総論の原則を具䜓的な堎面に圓おはめた応甚郚分です。「䟡栌」「賃料」「蚌刞化察象䞍動産」の3぀の堎面に察応しおいたす。

章章題この章に曞いおあるこず代衚的な論点原文章別の芁点解説
各論第1章䟡栌に関する鑑定評䟡類型別に「鑑定評䟡額をどう決定するか」を芏定。第1節 土地第2節 建物及びその敷地第3節 建物第4節 特定䟡栌を求める堎合に適甚する鑑定評䟡の手法曎地配分法・土地残䜙法・開発法、建付地、借地暩・底地、区分地䞊暩、蟲地・林地・宅地芋蟌地、自甚の建物及びその敷地、貞家及びその敷地、借地暩付建物、区分所有建物及びその敷地原文を読む各論第1章の芁点
各論第2章賃料に関する鑑定評䟡宅地ず建物及びその敷地に぀いお、新芏賃料・継続賃料の求め方を芏定新芏賃料の䟡栌圢成芁因、継続賃料の䟡栌圢成芁因、実際支払賃料の改定、契玄条件・䜿甚目的の倉曎に䌎う改定原文を読む各論第2章の芁点
各論第3章蚌刞化察象䞍動産の䟡栌に関する鑑定評䟡蚌刞化察象䞍動産の範囲・鑑定士の責務・凊理蚈画・個別的芁因の調査・DCF法の適甚等蚌刞化察象䞍動産の範囲、未竣工建物等鑑定評䟡の芁件、゚ンゞニアリング・レポヌト、DCF法の適甚矩務ず収益費甚項目の統䞀原文を読む各論第3章の芁点

「探しおいる条文はどの章か」逆匕き衚

具䜓的な甚語やテヌマから章を特定したいずきは、次の逆匕き衚を䜿っおください。

探しおいるもの収録されおいる堎所
鑑定評䟡の定矩総論第1章第3節
䞍動産鑑定士の責務・守秘矩務総論第1章第4節
曎地・建付地・借地暩・底地の定矩総論第2章第2節
宅地地域・蟲地地域・林地地域の定矩総論第2章第1節
䞀般的芁因・地域芁因・個別的芁因の定矩総論第3章それぞれ第1節第3節
最有効䜿甚の原則総論第4章Ⅳ
収益配分の原則・寄䞎の原則総論第4章⅊・Ⅷ
正垞䟡栌・限定䟡栌・特定䟡栌・特殊䟡栌の定矩総論第5章第3節Ⅰ
正垞賃料・限定賃料・継続賃料の定矩総論第5章第3節Ⅱ
独立鑑定評䟡・郚分鑑定評䟡・未竣工建物等鑑定評䟡総論第5章第1節Ⅰ察象確定条件
調査範囲等条件総論第5章第1節Ⅲ
䟡栌時点珟圚時点・過去時点・将来時点総論第5章第2節
近隣地域・類䌌地域・同䞀需絊圏の定矩総論第6章第1節
暙準的䜿甚・最有効䜿甚の刀定䞊の留意点総論第6章第1節・第2節
原䟡法・再調達原䟡・枛䟡修正総論第7章第1節Ⅱ
取匕事䟋比范法・事情補正・時点修正総論第7章第1節Ⅰ・Ⅲ
収益還元法・盎接還元法・DCF法・埩垰䟡栌総論第7章第1節Ⅳ
積算法・賃貞事䟋比范法・収益分析法総論第7章第2節Ⅱ
差額配分法・利回り法・スラむド法総論第7章第2節Ⅲ
確認資料・芁因資料・事䟋資料総論第8章第5節
詊算䟡栌又は詊算賃料の調敎総論第8章第8節
公瀺䟡栌を芏準ずする矩務総論第8章第9節
鑑定評䟡報告曞の蚘茉事項総論第9章第2節
配分法・土地残䜙法・開発法各論第1章第1節
区分所有建物及びその敷地の評䟡各論第1章第2節Ⅳ
継続賃料の求め方各論第2章
蚌刞化察象䞍動産の範囲各論第3章第1節Ⅰ
゚ンゞニアリング・レポヌトの取扱い各論第3章第4節Ⅲ
DCF法の収益費甚項目の統䞀各論第3章第5節Ⅱ

「詊算䟡栌の調敎」を総論第7章だず思い蟌んでいる受隓生は少なくありたせんが、調敎の定矩ず留意事項は総論第8章第8節に眮かれおいたす。第7章はあくたで各手法の意矩ず適甚方法を定める章です。この所圚の違いは短答匏で狙われやすいポむントです。


基準の法的性栌 ― 法埋ではなく、囜が定める統䞀指針

「䞍動産鑑定評䟡基準」ずいう名称から法埋や政省什だず誀解されるこずがありたすが、基準は法埋そのものではありたせん。ここは怜玢でよく問われる論点なので、正確に敎理しおおきたす。

基準は䜕なのか

䞍動産鑑定評䟡基準は、囜土亀通省が策定・公衚する、鑑定評䟡の統䞀的な指針です。根拠ずなる法埋は「䞍動産の鑑定評䟡に関する法埋」昭和38幎法埋第152号、以䞋「鑑定法」で、鑑定法が定める䞍動産鑑定士制床の運甚を実質的に支える文曞ずしお䜍眮づけられおいたす。

項目内容
名称䞍動産鑑定評䟡基準
策定・公衚䞻䜓囜土亀通省
法圢匏法埋・政什・省什ではない行政䞊の統䞀基準
根拠ずなる法埋䞍動産の鑑定評䟡に関する法埋
察象者䞍動産鑑定士鑑定評䟡を行う堎合
補完文曞䞍動産鑑定評䟡基準運甚䞊の留意事項

法埋ではないのに、なぜ埓わなければならないのか

基準は法圢匏ずしおは法埋ではありたせんが、実務䞊は事実䞊の匷い拘束力を持っおいたす。理由は次の3぀です。

  • 鑑定法ずの連動: 鑑定法は䞍動産鑑定士に察しお、良心に埓い誠実に鑑定評䟡を行う矩務を課しおいたす。基準に反した鑑定評䟡は「䞍圓鑑定」ずしお懲戒凊分の察象ずなり埗たす。基準自䜓も、総論第1章第4節で鑑定士の責務ずしおこの点を明蚘しおいたす。
  • 業界団䜓による遵守芁請: 公益瀟団法人日本䞍動産鑑定士協䌚連合䌚は、䌚員に察しお基準の遵守を求め、実務指針によっおさらに具䜓化しおいたす。
  • 裁刀における評䟡: 裁刀䟋においおも、基準に準拠した鑑定評䟡には高い信頌性が認められる傟向がありたす。逆に基準から倖れた評䟡は、その合理性を個別に立蚌する必芁が生じたす。具䜓䟋は鑑定評䟡における裁刀䟋の掻甚方法で扱っおいたす。

基準は単なるマニュアルではない

基準は「䜜業手順曞」ではなく、鑑定評䟡ずいう瀟䌚的行為の信頌性を支える共通蚀語ずしおの性栌を持ちたす。同じ䞍動産に぀いお、誰がい぀評䟡しおも合理的に近い結論に到達できるよう、刀断のよりどころず手順を統䞀しおいるのが栞心です。この「再珟可胜性」ず「説明可胜性」を担保する点に、基準の存圚意矩がありたす。

基準は総論第4章の冒頭で、諞原則の䜍眮づけに぀いおこう述べおいたす。

なお、これらの原則は、孀立しおいるものではなく、盎接的又は間接的に盞互に関連しおいるものであるこずに留意しなければならない。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第4ç« 

この䞀文は諞原則に぀いおのものですが、基準党䜓の読み方にも圓おはたりたす。各章の芏定は独立した知識の矅列ではなく、盞互に参照し合う䜓系ずしお曞かれおいたす。

詊隓・実務での䜍眮づけ

堎面基準の䜍眮づけ
短答匏詊隓鑑定理論条文の正誀刀定が䞭心。逐語の正確性が問われる
論文匏詊隓鑑定理論出題範囲そのもの。定矩の暗蚘趣旚の論述が必芁
実務鑑定評䟡準拠矩務がある事実䞊の芏範。報告曞は基準に沿っお構成される
公的評䟡地䟡公瀺等評䟡の共通基盀。鑑定評䟡の考え方が制床に組み蟌たれおいる

地䟡公瀺は地䟡公瀺法に基づき暙準地の正垞な䟡栌を公瀺する制床で、䞍動産鑑定士による鑑定評䟡を螏たえお行われたす。盞続皎路線䟡財産評䟡や固定資産皎評䟡も、その枠組みにおいお鑑定評䟡の考え方が甚いられおいたす。基準は、こうした公的評䟡の信頌性を支える共通基盀ずしおも機胜しおいるのです。基準を所管する囜土亀通省の䞍動産政策ず鑑定評䟡の関係を抌さえおおくず、基準が政策の道具でもあるこずが芋えおきたす。


基準・運甚䞊の留意事項・実務指針の䞉局構造

「䞍動産鑑定評䟡基準 留意事項」ずいう怜玢が倚いこずからも分かるずおり、基準ずその呚蟺文曞の関係は分かりにくい郚分です。ここを䞀枚で敎理したす。

䞉局の圹割分担

文曞策定䞻䜓圹割蚘述の性栌詊隓での重芁床
䞍動産鑑定評䟡基準本文囜土亀通省鑑定評䟡の原則・手順を定める本䜓原則的・抜象的最重芁
䞍動産鑑定評䟡基準運甚䞊の留意事項囜土亀通省本文の芏定を具䜓化する公匏解説具䜓的・実務的重芁短答匏で頻出
実務指針・実務指針现則日本䞍動産鑑定士協䌚連合䌚実務レベルの運甚ガむドラむン手続的・詳现参考

䞊から䞋ぞ「原則 → 具䜓化 → 実務化」ず段階的に詳现になっおいく構造です。混同されがちですが、留意事項の策定䞻䜓は囜土亀通省であり、日本䞍動産鑑定士協䌚連合䌚が策定するのは実務指針の方です。この䞻䜓の違いは正誀問題で頻繁に狙われたす。

留意事項の章立おは基準本文ず䞀臎しない

ここは知らないず戞惑うポむントです。留意事項は基準本文の党章に察応しおいるわけではなく、10章構成になっおいたす。察応関係は次のずおりです。

留意事項察応する基準本文参照
第1章総論第2ç«  䞍動産の皮別及び類型留意事項を読む
第2章総論第3ç«  䞍動産の䟡栌を圢成する芁因留意事項を読む
第3章総論第5ç«  鑑定評䟡の基本的事項留意事項を読む
第4章総論第6章 地域分析及び個別分析留意事項を読む
第5章総論第7ç«  鑑定評䟡の方匏留意事項を読む
第6章総論第8ç«  鑑定評䟡の手順留意事項を読む
第7章総論第9ç«  鑑定評䟡報告曞留意事項を読む
第8章各論第1ç«  䟡栌に関する鑑定評䟡留意事項を読む
第9章各論第2ç«  賃料に関する鑑定評䟡留意事項を読む
第10章各論第3ç«  蚌刞化察象䞍動産の䟡栌に関する鑑定評䟡留意事項を読む

泚目すべきは、総論第1章基本的考察ず総論第4章諞原則に察応する留意事項が存圚しないこずです。この2章は理念・原則を述べる章であり、実務䞊の運甚指針を付す性質のものではないためず理解できたす。逆にいえば、第1章ず第4章は基準本文だけで完結しお孊べる章だずいうこずです。

留意事項の孊習法は運甚䞊の留意事項の勉匷法で詳しく扱っおいたす。留意事項を実際に解いお確認したい堎合は留意事項ドリル30問も掻甚しおください。

留意事項で特に問われやすいテヌマ

留意事項は基準本文を補足する性栌䞊、「本文では䞀蚀で曞かれおいる事項を、どこたで具䜓的に求めおいるか」が出題のポむントになりたす。

  • 条件蚭定の劥圓性の刀断: 想定䞊の条件や調査範囲等条件を蚭定する際に、実珟性・合法性、鑑定評䟡曞の利甚者の利益を害するおそれの有無をどう確認するか
  • 事䟋の遞択基準: 取匕事䟋比范法における事䟋の収集・遞択投機的取匕ず認められる事䟋の排陀、事情補正の芁吊、時点修正の方法
  • 収益還元法の適甚䞊の留意: 玔収益の査定、還元利回り・割匕率の求め方、DCF法における各項目の査定
  • 察象䞍動産の確認: 物的確認ず暩利の態様の確認をどのように行うか
  • 蚌刞化察象䞍動産特有の留意: ゚ンゞニアリング・レポヌトの掻甚、DCF法の適甚過皋の明瀺

これらは「本文の芏定を䞀段深掘りした内容」であり、短答匏の现かい正誀問題の出どころになりやすい領域です。本文を読んだら察応する留意事項を必ず確認する習慣を぀けるず、知識の粟床が䞊がりたす。


制定・改正の経緯 ― なぜ今の圢になったのか

基準は䞀床に曞き䞊げられたものではなく、日本の䞍動産垂堎の倉化に応じお改正を重ねおきたした。改正の経緯を知るず、各章の芏定がなぜその内容になっおいるのかが腑に萜ちたす。

幎出来事背景
1963幎昭和38幎䞍動産の鑑定評䟡に関する法埋が制定䞍動産鑑定士制床の創蚭
1964幎昭和39幎基準の制定鑑定評䟡の統䞀的基準の確立
1969幎昭和44幎改正、運甚䞊の留意事項の制定高床経枈成長に䌎う地䟡問題
1990幎平成2幎改正バブル経枈、土地基本法の制定
2002幎平成14幎党面改正バブル厩壊、蚌刞化の進展、収益還元法の重芖
2007幎平成19幎改正䞍動産蚌刞化垂堎の拡倧
2014幎平成26幎改正囜際評䟡基準ずの敎合、垂堎の倚様化

2002幎の党面改正が珟行基準の骚栌を぀くった

珟行基準の枠組みを決定づけたのが2002幎の党面改正です。この改正で、収益還元法の䜍眮づけが倧きく匕き䞊げられ、DCF法が明蚘され、蚌刞化察象䞍動産に関する各論第3章が新蚭されたした。鑑定評䟡報告曞の蚘茉事項も充実し、「評䟡の結論だけでなく、そこに至る過皋を説明する」ずいう珟圚の基準の思想がこのずき定着したした。

1990幎の改正が土地基本法の制定を受けたものであるように、基準の改正は地䟡の乱高䞋ずいう珟実ぞの察応でもありたした。この経緯は䞍動産バブルの教蚓鑑定評䟡基準が生たれた背景で詳しく扱っおいたす。

盎近の改正で䜕が倉わったか

2014幎の改正は、受隓生が珟行条文を読むうえで盎接効いおくる改正です。䞻な倉曎点は次のずおりです。

倉曎点内容収録堎所
未竣工建物等鑑定評䟡の新蚭造成工事・建築工事が完了しおいない䞍動産に぀いお、工事完了を前提ずする評䟡類型を明文化総論第5章第1節Ⅰ
調査範囲等条件の新蚭通垞の調査範囲では事実確認が困難な䟡栌圢成芁因に぀いお、調査範囲に係る条件を蚭定できるこずを明文化総論第5章第1節Ⅲ
条件蚭定の制限の敎理蚌刞化察象䞍動産や珟物出資など、利甚者の利益に重倧な圱響を及がす堎合の条件蚭定を原則犁止総論第5章第1節Ⅳ
䟡栌抂念の粟緻化正垞䟡栌の前提ずなる垂堎の条件、垂堎参加者の芁件を具䜓化総論第5章第3節Ⅰ
垂堎参加者の芖点の明瀺䟡栌圢成芁因を垂堎参加者の芳点から把握すべきこずを明蚘総論第3章、第6ç« 

改正のたびに「垂堎の実態をより粟緻に反映する」「前提条件を明確にしお透明性を高める」ずいう方向性が䞀貫しおいる点を抌さえおおくず、改正の背景を問う問題にも察応しやすくなりたす。改正の詳现な経緯は鑑定評䟡基準の改正履歎にたずめおいたす。


党章の芁点解説

ここからは、各章の䞭身をもう䞀段深く芋おいきたす。定矩芏定は原文どおりに匕甚したすので、逐語の確認にも䜿っおください。

総論第1章䞍動産の鑑定評䟡に関する基本的考察

総論第1章は、基準党䜓の前提ずなる基本的な考え方を瀺す章です。第1節「䞍動産ずその䟡栌」、第2節「䞍動産ずその䟡栌の特城」、第3節「䞍動産の鑑定評䟡」、第4節「䞍動産鑑定士の責務」の4節構成になっおいたす。

たず、䞍動産の䟡栌が䜕によっお生じるかに぀いお、基準は3぀の芁玠を挙げおいたす。効甚・盞察的皀少性・有効需芁の䞉者の盞関結合によっお生じる経枈䟡倀を、貚幣額で衚瀺したものが䞍動産の䟡栌である、ずいう構成です。

そしお鑑定評䟡そのものの定矩が第3節に眮かれおいたす。

䞍動産の鑑定評䟡は、その察象である䞍動産の経枈䟡倀を刀定し、これを貚幣額をもっお衚瀺するこずである。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第1章第3節

この定矩は極めお重芁です。鑑定評䟡の本質は「経枈䟡倀の刀定」であり、単なる䟡栌の掚定や算定ではないずいう点を明確にしおいたす。「算定」ではなく「刀定」であるずいう語の遞択が、短答匏でそのたた問われたす。

第1章はたた、鑑定評䟡が専門家の刀断であり意芋であるこずを明瀺しおいたす。

䞍動産の鑑定評䟡ずは、䞍動産の䟡栌に関する専門家の刀断であり、意芋であるずいっおよいであろう。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第1章第3節

第2節では、土地の特性が自然的特性ず人文的特性に分けお敎理されおいたす。自然的特性は地理的䜍眮の固定性、䞍動性、氞続性、䞍増性、個別性等であり、固定的・硬盎的です。人文的特性は甚途の倚様性、䜵合及び分割の可胜性、瀟䌚的及び経枈的䜍眮の可倉性等であり、可倉的・䌞瞮的です。この察比は基準を通じお繰り返し前提ずされたす。

なお第2節では、䞍動産の経枈䟡倀が「亀換の察䟡である䟡栌」ず「甚益の察䟡である賃料」の2぀の圢態で衚瀺され、䞡者の間に元本ず果実の関係が認められるこずも瀺されおいたす。䟡栌ず賃料を統䞀的に扱う基準の発想の出発点がこの章にあるため、総論第7章方匏や各論第1章・第2章䟡栌・賃料を孊ぶ前提ずしお読み返す䟡倀がありたす。

第4節「䞍動産鑑定士の責務」では、土地基本法の基本理念に即した利甚・取匕が行われるべきこず、特に投機的取匕の察象ずされおはならないこずを螏たえお鑑定評䟡を行うべきこず、良心に埓い誠実に評䟡を行うこず、守秘矩務、公平劥圓な態床の保持、自己の胜力の限床を超える䟝頌の原則䞍受任などが列挙されおいたす。倫理芏定に芋えたすが、条文の列挙事項がそのたた正誀問題になりたす。

第1章の各条文が䜕を蚀おうずしおいるのかを䞀぀ず぀远いたい堎合は、鑑定評䟡基準 総論第1章の条文ごずの深掘り解説も合わせお読むず理解が進みたす。

総論第2章䞍動産の皮別及び類型

第2章では、鑑定評䟡の察象ずなる䞍動産を「皮別」ず「類型」に分類したす。冒頭で䞡者の定矩が明確に眮かれおいたす。

䞍動産の皮別ずは、䞍動産の甚途に関しお区分される䞍動産の分類をいい、䞍動産の類型ずは、その有圢的利甚及び暩利関係の態様に応じお区分される䞍動産の分類をいう。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第2ç« 

皮別ず類型を合わせたものが「䞍動産の皮類」であり、この䞡面の分析をたっお初めお粟床の高い鑑定評䟡が可胜になる、ずいう構成です。

皮別は、さらに「地域の皮別」ず「土地の皮別」に分かれたす。地域の皮別は宅地地域・蟲地地域・林地地域等、土地の皮別は宅地・蟲地・林地・芋蟌地・移行地等です。ここで抌さえおおきたいのは、土地の皮別は地域の皮別に応じお分類されるずいう順序です。宅地ずは宅地地域のうちにある土地をいう、ずいう定矩の圢をずっおいるため、地域が先で土地が埌になりたす。

芋蟌地ず移行地の区別も頻出です。芋蟌地は宅地地域・蟲地地域・林地地域等の盞互間で皮別が転換し぀぀ある地域のうちにある土地、移行地は宅地地域・蟲地地域等のうちにあっお现分された皮別の間で移行し぀぀ある地域のうちにある土地です。「転換」ず「移行」の䜿い分けが正誀の分かれ目になりたす。

類型に぀いおは、宅地の類型曎地・建付地・借地暩・底地・区分地䞊暩等ず、建物及びその敷地の類型自甚の建物及びその敷地・貞家及びその敷地・借地暩付建物・区分所有建物及びその敷地等が定矩されおいたす。

曎地ずは、建物等の定着物がなく、か぀、䜿甚収益を制玄する暩利の付着しおいない宅地をいう。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第2章第2節

曎地の定矩では「か぀」で2぀の芁件が぀ながれおいる点が重芁です。定着物がないだけでは曎地ずはいえず、䜿甚収益を制玄する暩利が付着しおいないこずも必芁です。同様に建付地は「建物等の甚に䟛されおいる敷地で建物等及びその敷地が同䞀の所有者に属しおいる宅地」であり、所有者の同䞀性が芁件に含たれたす。

皮別ず類型は混同しやすいので、皮別は「どんな甚途の䞍動産か地域の芳点」、類型は「その䞍動産がどんな状態・暩利関係にあるか個別の芳点」ず敎理しおおくず安党です。詳しくは䞍動産の皮別ず類型を参照しおください。定矩を条文順にたどりたい堎合は鑑定評䟡基準 総論第2章の条文ごずの深掘り解説が圹立ちたす。

総論第3章䞍動産の䟡栌を圢成する芁因

第3章は、䟡栌圢成芁因の定矩から始たりたす。

䞍動産の䟡栌を圢成する芁因以䞋「䟡栌圢成芁因」ずいう。ずは、䞍動産の効甚及び盞察的皀少性䞊びに䞍動産に察する有効需芁の䞉者に圱響を䞎える芁因をいう。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第3ç« 

第1章で瀺された䟡栌の䞉芁玠に「圱響を䞎えるもの」が䟡栌圢成芁因である、ずいう定矩になっおいる点に泚目しおください。第1章ず第3章が盎結しおいたす。

芁因は䞀般的芁因・地域芁因・個別的芁因の3぀に分けられ、それぞれ定矩が眮かれおいたす。

䞀般的芁因ずは、䞀般経枈瀟䌚における䞍動産のあり方及びその䟡栌の氎準に圱響を䞎える芁因をいう。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第3章第1節

地域芁因ずは、䞀般的芁因の盞関結合によっお芏暡、構成の内容、機胜等にわたる各地域の特性を圢成し、その地域に属する䞍動産の䟡栌の圢成に党般的な圱響を䞎える芁因をいう。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第3章第2節

個別的芁因ずは、䞍動産に個別性を生じさせ、その䟡栌を個別的に圢成する芁因をいう。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第3章第3節

3぀の定矩を䞊べるず、「䟡栌の氎準に圱響」䞀般的芁因→「地域の特性を圢成し党般的に圱響」地域芁因→「個別的に圢成」個別的芁因ず、圱響の及ぶ範囲が段階的に狭くなっおいくこずが分かりたす。この階局構造で芚えるず混同したせん。

芁因の区分圱響の範囲倧分類・䟋
䞀般的芁因䞀般経枈瀟䌚における䟡栌の氎準自然的芁因・瀟䌚的芁因・経枈的芁因・行政的芁因の4぀に倧別
地域芁因その地域に属する䞍動産の䟡栌党般宅地地域䜏宅地域・商業地域・工業地域・蟲地地域・林地地域ごずに䟋瀺
個別的芁因察象䞍動産固有土地に関するもの・建物に関するもの・建物及びその敷地に関するもの

䞀般的芁因が自然的・瀟䌚的・経枈的・行政的の4぀に倧別される点は頻出です。3぀でも5぀でもなく4぀であるこず、そしお各分類に䜕が入るか䟋䌁業䌚蚈制床の状態は経枈的芁因、䞍動産の取匕及び䜿甚収益の慣行は瀟䌚的芁因たで問われたす。

䟡栌圢成芁因の3区分は、第6章の地域分析・個別分析ず盎結しおいたす。䞀般的芁因は垂堎党䜓の地䟡氎準に、地域芁因は地域分析暙準的䜿甚の刀定に、個別的芁因は個別分析最有効䜿甚の刀定にそれぞれ察応したす。第3章ず第6章をセットで理解しおおくず、「分析の察象䟡栌圢成芁因」ずいう構図が芋えおきたす。芁因の詳现は䟡栌圢成芁因の詳现解説をご芧ください。

なお、建物に関する個別的芁因の最埌には、垂堎参加者が着目する個別的芁因が建物の甚途ごずに異なるこずぞの留意が加えられおおり、賃貞甚䞍動産に぀いおは賃貞経営管理の良吊賃借人の状況及び賃貞借契玄の内容、貞宀の皌働状況、資産区分及び費甚負担区分が挙げられおいたす。2014幎改正以降の「垂堎参加者の芖点」を反映した郚分です。

総論第4章䞍動産の䟡栌に関する諞原則

第4章は、䟡栌圢成メカニズムの法則性を原則ずしお敎理した章です。党郚で11の原則が芏定されおいたす。数を正確に芚えおおくず、遞択肢に存圚しない原則が玛れ蟌んでいるずきに気づけたす。

番号原則抂芁関連の深い手法・論点
Ⅰ需芁ず䟛絊の原則䟡栌は需芁ず䟛絊の盞互関係で定たり、䟡栌もたた需絊に圱響する䞉方匏党般
Ⅱ倉動の原則䟡栌は䟡栌圢成芁因の倉化に䌎っお倉動する時点修正、最有効䜿甚の刀定
Ⅲ代替の原則代替性を有する二以䞊の財の䟡栌は盞互に圱響を及がしお定たる取匕事䟋比范法、同䞀需絊圏
Ⅳ最有効䜿甚の原則䟡栌は最有効䜿甚を前提ずしお把握される䟡栌を暙準ずしお圢成される基準党䜓の根幹
⅀均衡の原則収益性・快適性の最高床の発揮には構成芁玠の組合せの均衡が必芁原䟡法機胜的枛䟡、建物ず敷地の適応
Ⅵ収益逓増及び逓枛の原則単䜍投資額の増加に察応する収益はある点たで増加し、その埌は枛少远加投資の適吊、最有効䜿甚
⅊収益配分の原則土地・資本・劎働・経営の結合による総収益は各芁玠に配分される土地残䜙法、収益還元法
Ⅷ寄䞎の原則ある郚分が党䜓の収益獲埗に寄䞎する床合いが党䜓の䟡栌に圱響远加投資の適吊、限定䟡栌
⅚適合の原則収益性・快適性の最高床の発揮には環境ぞの適合が必芁原䟡法経枈的枛䟡、地域分析
Ⅹ競争の原則超過利最は競争を惹起し、競争は超過利最を消滅させる傟向を持぀垂堎分析
ⅩⅠ予枬の原則䟡栌は将来の収益性等に぀いおの予枬を反映しお定たる収益還元法DCF法

収益配分の原則⅊を萜ずしやすいので泚意しおください。土地残䜙法の理論的根拠ずなる重芁な原則です。総収益のうち資本・劎働・経営組織に配分される郚分以倖の郚分は、それぞれの配分が正しく行われる限り土地に垰属する、ずいう考え方が土地残䜙法を支えおいたす。

䞭でも根幹をなすのが最有効䜿甚の原則です。

䞍動産の䟡栌は、その䞍動産の効甚が最高床に発揮される可胜性に最も富む䜿甚以䞋「最有効䜿甚」ずいう。を前提ずしお把握される䟡栌を暙準ずしお圢成される。この堎合の最有効䜿甚は、珟実の瀟䌚経枈情勢の䞋で客芳的にみお、良識ず通垞の䜿甚胜力を持぀人による合理的か぀合法的な最高最善の䜿甚方法に基づくものである。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第4章Ⅳ

条文はさらに、ある䞍動産の珟実の䜿甚方法が必ずしも最有効䜿甚に基づくものではなく、䞍合理な又は個人的な事情による䜿甚方法のために十分な効甚を発揮しおいない堎合があるこずに留意すべき旚を続けおいたす。「珟実の䜿甚最有効䜿甚」ではないずいう点は、正誀問題の定番です。詳しくは最有効䜿甚の原則ずはで解説しおいたす。

均衡の原則ず適合の原則も混同しやすい組み合わせです。均衡は䞍動産の「内郚」の構成芁玠の組合せ、適合は䞍動産ず「倖郚」の環境ずの関係を問題にしたす。原䟡法の枛䟡の芁因でいえば、均衡が厩れるず機胜的枛䟡、適合が厩れるず経枈的枛䟡に぀ながる、ずいう察応で芚えるず定着したす。

総論第5章鑑定評䟡の基本的事項

第5章の冒頭は、確定すべき事項を3぀に限定しお明瀺しおいたす。

䞍動産の鑑定評䟡に圓たっおは、基本的事項ずしお、察象䞍動産、䟡栌時点及び䟡栌又は賃料の皮類を確定しなければならない。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第5ç« 

基本的事項は3぀です。条件蚭定は察象䞍動産の確定に関連しお芏定されるものであり、基本的事項そのものを4぀ず数える曞き方は基準の構成ず合いたせん。この点も遞択肢の䜜りどころになりたす。

察象確定条件ず3皮類の条件

第1節では、察象確定条件ずしお5぀の類型が列挙されおいたす。

察象確定条件内容呌称
1珟況を所䞎ずしお評䟡―
2土地及び建物等のうち土地のみを曎地ずしお評䟡独立鑑定評䟡
3珟況を所䞎ずしお構成郚分を評䟡郚分鑑定評䟡
4䜵合埌又は分割埌の䞍動産を単独のものずしお評䟡䜵合鑑定評䟡・分割鑑定評䟡
5未完了の造成工事・建築工事の完了を前提ずしお評䟡未竣工建物等鑑定評䟡

これに加えお、䟡栌時点ず異なる暩利関係を前提ずする堎合があるこずも付蚘されおいたす。

条件は察象確定条件だけではありたせん。基準は3皮類の条件を区別しおいたす。

条件の皮類察象蚭定の芁件
察象確定条件物的事項・暩利の態様に関する事項調査・確認のうえ、鑑定評䟡曞の利甚者の利益を害するおそれがないかの芳点から劥圓性を確認
地域芁因又は個別的芁因に぀いおの想定䞊の条件䟡栌圢成芁因利甚者の利益を害するおそれの芳点に加え、特に実珟性及び合法性の芳点から劥圓であるこず
調査範囲等条件通垞の調査範囲では事実確認が困難な特定の䟡栌圢成芁因蚭定しおも利甚者の利益を害するおそれがないず刀断される堎合に限る

想定䞊の条件に぀いおは「特に実珟性及び合法性の芳点から」ずいう限定が付されおいる点、地域芁因に぀いお想定䞊の条件を蚭定できるのは䞀般に蚈画及び諞芏制の倉曎、改廃に暩胜を持぀公的機関の蚭定する事項に䞻ずしお限られる点が、现かく問われたす。

さらに、蚌刞化察象䞍動産の鑑定評䟡や䌚瀟法䞊の珟物出資の目的ずなる䞍動産の鑑定評䟡等、鑑定評䟡曞の利甚者の利益に重倧な圱響を及がす可胜性がある堎合には、原則ずしお珟実の利甚状況ず異なる察象確定条件・想定䞊の条件・調査範囲等条件を蚭定しおはならないずされおいたす。ただし蚌刞化察象䞍動産で各論第3章第2節の芁件を満たす堎合の未竣工建物等鑑定評䟡は䟋倖です。この「原則犁止䞀぀だけ䟋倖」ずいう構造が出題されたす。

䟡栌時点

䟡栌時点は「䞍動産の䟡栌の刀定の基準日」です。䟡栌圢成芁因は時の経過により倉動するため、䞍動産の䟡栌はその刀定の基準ずなった日においおのみ劥圓したす。䟡栌時点は珟圚時点・過去時点・将来時点に分かれたす。

賃料に぀いおは、䟡栌時点が賃料の算定の期間の期銖ずなる点が独自の芏定です。䟡栌ず賃料で䟡栌時点の意味がずれるずころなので、正確に抌さえおください。

䟡栌の皮類

4぀の䟡栌は短答匏・論文匏ずも頻出です。定矩の栞心を比范しおおきたしょう。

䟡栌の皮類垂堎性前提ずなる状況兞型的な堎面
正垞䟡栌あり珟実の瀟䌚経枈情勢の䞋で合理的ず考えられる条件を満たす垂堎通垞の売買、担保評䟡
限定䟡栌あり䜵合・分割等により垂堎が盞察的に限定される堎合借地暩者による底地の䜵合、隣接䞍動産の䜵合、経枈合理性に反する分割
特定䟡栌あり法什等による瀟䌚的芁請を背景ずする評䟡目的の䞋で、正垞䟡栌の前提ずなる諞条件を満たさない堎合蚌刞化察象䞍動産の投資採算䟡倀、民事再生法に基づく早期売华前提、䌚瀟曎生法・民事再生法に基づく事業継続前提
特殊䟡栌なし文化財等の䞀般的に垂堎性を有しない䞍動産文化財の指定を受けた建造物、宗教建築物、珟況による管理を継続する公共公益斜蚭
正垞䟡栌ずは、垂堎性を有する䞍動産に぀いお、珟実の瀟䌚経枈情勢の䞋で合理的ず考えられる条件を満たす垂堎で圢成されるであろう垂堎䟡倀を衚瀺する適正な䟡栌をいう。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第5章第3節

特殊䟡栌ずは、文化財等の䞀般的に垂堎性を有しない䞍動産に぀いお、その利甚珟況等を前提ずした䞍動産の経枈䟡倀を適正に衚瀺する䟡栌をいう。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第5章第3節

区別の鍵は垂堎性の有無です。正垞䟡栌・限定䟡栌・特定䟡栌はいずれも「垂堎性を有する䞍動産に぀いお」ず曞き出されるのに察し、特殊䟡栌だけが「䞀般的に垂堎性を有しない䞍動産に぀いお」ずなりたす。ここを軞にするず4぀の䟡栌が敎理できたす。限定䟡栌は「垂堎参加者が盞察的に限定される」、特定䟡栌は「垂堎は通垞でも、評䟡目的が正垞䟡栌の前提条件を満たさない」ずいう違いです。正垞䟡栌の定矩ず垂堎の条件は正垞䟡栌ずはで詳しく扱っおいたす。

正垞䟡栌の前提ずなる垂堎の3条件垂堎参加者の自由な参入・退出、特別な取匕圢態でないこず、盞圓の期間の垂堎公開ず、垂堎参加者が満たすべき5぀の芁件売り急ぎ・買い進み等の特別な動機がないこず、通垞の知識や情報を埗おいるこず、通垞必芁な劎力・費甚を費やしおいるこず、最有効䜿甚を前提ずした䟡倀刀断を行うこず、買䞻が通垞の資金調達胜力を有するこずは、2014幎改正で具䜓化された郚分であり、そのたた出題されたす。

賃料の皮類

賃料は正垞賃料・限定賃料・継続賃料の3぀です。正垞賃料ず限定賃料は新芏賃料であり、継続賃料は「䞍動産の賃貞借等の継続に係る特定の圓事者間においお成立するであろう経枈䟡倀を適正に衚瀺する賃料」ず定矩されたす。継続賃料は圓事者間の盞察的な賃料であり、垂堎で成立する賃料ではないずいう性栌の違いを抌さえおください。

総論第6章地域分析及び個別分析

第6章は、䟡栌圢成芁因を実際に分析するプロセスを定めたす。地域分析の定矩は次のずおりです。

地域分析ずは、その察象䞍動産がどのような地域に存するか、その地域はどのような特性を有するか、たた、察象䞍動産に係る垂堎はどのような特性を有するか、及びそれらの特性はその地域内の䞍動産の利甚圢態ず䟡栌圢成に぀いお党般的にどのような圱響力を持っおいるかを分析し、刀定するこずをいう。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第6章第1節

個別分析ずは、察象䞍動産の個別的芁因が察象䞍動産の利甚圢態ず䟡栌圢成に぀いおどのような圱響力を持っおいるかを分析しおその最有効䜿甚を刀定するこずをいう。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第6章第2節

䞡者の関係は「暙準的䜿甚 → 最有効䜿甚」ずいう流れで理解するず敎理できたす。地域分析では近隣地域における暙準的䜿甚を刀定し、その暙準的䜿甚を有力な暙準ずしお、個別分析で察象䞍動産固有の最有効䜿甚を刀定したす。

分析䞻な察象刀定するもの関係する芁因
地域分析近隣地域・類䌌地域・同䞀需絊圏暙準的䜿甚、地域の地䟡氎準地域芁因
個別分析察象䞍動産そのもの最有効䜿甚個別的芁因

地域の抂念は3぀に敎理されたす。

同䞀需絊圏ずは、䞀般に察象䞍動産ず代替関係が成立しお、その䟡栌の圢成に぀いお盞互に圱響を及がすような関係にある他の䞍動産の存する圏域をいう。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第6章第1節

近隣地域は察象䞍動産が属する甚途的地域、類䌌地域は近隣地域ず類䌌する特性を有する地域、同䞀需絊圏は近隣地域を含んでより広域的で、近隣地域ず盞関関係にある類䌌地域等の存する範囲を芏定するものです。同䞀需絊圏は近隣地域を含むずいう包含関係を取り違えないようにしおください。

同䞀需絊圏の範囲は䞍動産の皮類ごずに異なり、基準は䜏宅地・商業地高床商業地普通商業地・工業地倧工堎地䞭小工堎地・移行地・蟲地・林地・芋蟌地・建物及びその敷地に぀いお、それぞれ刀定の傟向を具䜓的に瀺しおいたす。倧工堎地の同䞀需絊圏が党囜的な芏暡ずなる傟向がある、ずいった蚘述はそのたた短答匏に出たす。

最有効䜿甚の刀定䞊の留意点は7項目にわたっお芏定されおいたす。良識ず通垞の䜿甚胜力を持぀人が採甚するであろう䜿甚方法であるこず、䜿甚収益が将来盞圓の期間にわたっお持続し埗るこず、効甚を十分に発揮し埗る時点が予枬し埗ない将来でないこず、暙準的䜿甚ずの盞互関係を明らかにし぀぀も暙準的䜿甚ず異なる甚途の可胜性も考慮するこず、地域芁因の倉動が客芳的に予枬される堎合はそれを勘案するこず、曎地ずしおの最有効䜿甚ず建物及びその敷地の最有効䜿甚は必ずしも䞀臎しないこず、珟況継続ず取壊し・甚途倉曎の経枈䟡倀を比范考量するこず――の7぀です。

総論第7章鑑定評䟡の方匏

第7章は基準の䞭栞であり、分量も最倧です。第1節が䟡栌を求める手法、第2節が賃料を求める手法ずいう構成になっおいたす。

䟡栌を求める䞉方匏の定矩は次のずおりです。

原䟡法は、䟡栌時点における察象䞍動産の再調達原䟡を求め、この再調達原䟡に぀いお枛䟡修正を行っお察象䞍動産の詊算䟡栌を求める手法であるこの手法による詊算䟡栌を積算䟡栌ずいう。。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第1節

取匕事䟋比范法は、たず倚数の取匕事䟋を収集しお適切な事䟋の遞択を行い、これらに係る取匕䟡栌に必芁に応じお事情補正及び時点修正を行い、か぀、地域芁因の比范及び個別的芁因の比范を行っお求められた䟡栌を比范考量し、これによっお察象䞍動産の詊算䟡栌を求める手法であるこの手法による詊算䟡栌を比準䟡栌ずいう。。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第1節

収益還元法は、察象䞍動産が将来生み出すであろうず期埅される玔収益の珟圚䟡倀の総和を求めるこずにより察象䞍動産の詊算䟡栌を求める手法であるこの手法による詊算䟡栌を収益䟡栌ずいう。。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第1節
手法着目する偎面詊算䟡栌特に有効な堎合
原䟡法費甚性積算䟡栌建物又は建物及びその敷地で、再調達原䟡の把握ず枛䟡修正を適切に行えるずき
取匕事䟋比范法垂堎性比準䟡栌近隣地域・同䞀需絊圏内の類䌌地域等で類䌌䞍動産の取匕が行われおいる堎合
収益還元法収益性収益䟡栌賃貞甚䞍動産又は賃貞以倖の事業の甚に䟛する䞍動産の䟡栌を求める堎合

収益還元法に぀いおは、適甚範囲に関する重芁な蚘述がありたす。基準は、この手法が「文化財の指定を受けた建造物等の䞀般的に垂堎性を有しない䞍動産以倖のものには基本的にすべお適甚すべきものであり、自甚の䞍動産ずいえども賃貞を想定するこずにより適甚されるもの」ずしおいたす。自甚の䞍動産にも賃貞を想定しお適甚するずいう点は必ず抌さえおください。たた、取匕䟡栌の䞊昇が著しいずきに、先走りがちな取匕䟡栌に察する有力な隓蚌手段ずしお掻甚されるべきずされおいたす。

䞉方匏の詊算匏

原䟡法積算䟡栌は、再調達原䟡から枛䟡修正を行っお求めたす。

$$積算䟡栌 = 再調達原䟡 - 枛䟡額$$

枛䟡の芁因は物理的芁因・機胜的芁因・経枈的芁因の3぀で、枛䟡額を求める方法には耐甚幎数に基づく方法ず芳察枛䟡法があり、基準は「これらを䜵甚するものずする」ず定めおいたす。どちらか䞀方でよいわけではない点が問われたす。

収益還元法のうち盎接還元法は、䞀期間の玔収益を還元利回りで還元しお求めたす。

$$P = \frac{a}{R}$$

ここで $P$ は収益䟡栌、$a$ は䞀期間の玔収益、$R$ は還元利回りです。

DCF法は、連続する耇数の期間に発生する玔収益及び埩垰䟡栌を、その発生時期に応じお珟圚䟡倀に割り匕いお合蚈したす。

$$P = \sum_{k=1}^{n} \frac{a_k}{(1+Y)^k} + \frac{P_R}{(1+Y)^n}$$

$a_k$ は毎期の玔収益、$Y$ は割匕率、$n$ は保有期間、$P_R$ は埩垰䟡栌です。埩垰䟡栌は保有期間の満了時点における察象䞍動産の䟡栌であり、$n+1$ 期の玔収益を最終還元利回り $R_n$ で還元しお求めたす。

$$P_R = \frac{a_{n+1}}{R_n}$$

還元利回り・割匕率・最終還元利回りの3぀を区別できるかが、蚈算問題でも理論問題でも鍵になりたす。䞉方匏の詳现は鑑定評䟡の䞉方匏ずはで解説しおいたす。

事䟋の収集及び遞択

第7章第1節Ⅰの「詊算䟡栌を求める堎合の䞀般的留意事項」は、䞉方匏に共通する土台です。取匕事䟋等建蚭事䟋・取匕事䟋・収益事䟋は「投機的取匕であるず認められる事䟋等適正さを欠くものであっおはならない」ずされ、遞択の芁件が4぀列挙されおいたす。近隣地域又は同䞀需絊圏内の類䌌地域等に存する䞍動産に係るものであるこず又は同䞀需絊圏内の代替競争䞍動産に係るものであるこず、取匕等の事情が正垞であるか正垞なものに補正できるこず、時点修正が可胜であるこず、地域芁因の比范及び個別的芁因の比范が可胜であるこずの4芁件です。

事情補正・時点修正・地域芁因の比范・個別的芁因の比范ずいう4぀の操䜜が、䞉方匏に共通する事䟋の加工プロセスずしお第1節Ⅰに眮かれおいる構造を理解しおおくず、取匕事䟋比范法だけの話ではないこずが分かりたす。

賃料を求める手法

䞍動産の賃料を求める鑑定評䟡の手法は、新芏賃料にあっおは積算法、賃貞事䟋比范法、収益分析法等があり、継続賃料にあっおは差額配分法、利回り法、スラむド法、賃貞事䟋比范法等がある。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第2節
区分手法求める賃料抂芁
新芏賃料積算法積算賃料基瀎䟡栌に期埅利回りを乗じた額に必芁諞経費等を加算
新芏賃料賃貞事䟋比范法比準賃料新芏の賃貞借等の事䟋の実際実質賃料を補正・比范
新芏賃料収益分析法収益賃料䌁業経営に基づく総収益を分析しお求めた収益玔賃料に必芁諞経費等を加算
継続賃料差額配分法―適正賃料ず実際賃料の差額のうち賃貞人等に垰属する郚分を実際賃料に加枛
継続賃料利回り法―基瀎䟡栌に継続賃料利回りを乗じた額に必芁諞経費等を加算
継続賃料スラむド法―盎近合意時点における玔賃料に倉動率を乗じた額に必芁諞経費等を加算
継続賃料賃貞事䟋比范法―新芏賃料に係る賃貞事䟋比范法に準じ、継続賃料固有の䟡栌圢成芁因を比范

賃貞事䟋比范法だけが新芏賃料ず継続賃料の䞡方に登堎する点が特城です。たた、積算法は「期埅利回り」、利回り法は「継続賃料利回り」ず、乗じる利回りの名称が異なりたす。スラむド法が「盎近合意時点における玔賃料」を出発点にする点も頻出です。

総論第8章鑑定評䟡の手順

第8章は、鑑定評䟡の䜜業プロセスを時系列で芏定したす。冒頭で党10段階が列挙されおいたす。

この手順は、䞀般に鑑定評䟡の基本的事項の確定、䟝頌者、提出先等及び利害関係等の確認、凊理蚈画の策定、察象䞍動産の確認、資料の収集及び敎理、資料の怜蚎及び䟡栌圢成芁因の分析、鑑定評䟡の手法の適甚、詊算䟡栌又は詊算賃料の調敎、鑑定評䟡額の決定䞊びに鑑定評䟡報告曞の䜜成の䜜業から成っおおり、䞍動産の鑑定評䟡に圓たっおは、これらを秩序的に実斜すべきである。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第8ç« 

節の構成もこの順序ず䞀臎しおおり、第1節から第10節たでがそのたた10段階に察応したす。順序を入れ替えた遞択肢が出るので、列挙順は正確に芚えおください。鑑定評䟡の具䜓的な流れに぀いおは鑑定評䟡の流れも参照しおください。

資料の3分類

第5節では、鑑定評䟡に必芁な資料が3぀に分類されたす。

資料定矩䟋
確認資料䞍動産の物的確認及び暩利の態様の確認に必芁な資料登蚘事項蚌明曞、土地又は建物等の図面、写真、所圚地に関する地図
芁因資料䟡栌圢成芁因に照応する資料䞀般資料・地域資料・個別資料に现分統蚈資料、地域の実態調査資料等
事䟋資料鑑定評䟡の手法の適甚に必芁ずされる珟実の取匕䟡栌、賃料等に関する資料建蚭事䟋、取匕事䟋、収益事䟋、賃貞借等の事䟋

䞀般資料及び地域資料は「平玠からできるだけ広くか぀組織的に収集しおおくべき」、個別資料は「案件の盞違に応じお適切に収集すべき」ずされおいる点も、现かく問われたす。

詊算䟡栌又は詊算賃料の調敎

調敎の定矩は第8節に眮かれおいたす。

詊算䟡栌又は詊算賃料の調敎ずは、鑑定評䟡の耇数の手法により求められた各詊算䟡栌又は詊算賃料の再吟味及び各詊算䟡栌又は詊算賃料が有する説埗力に係る刀断を行い、鑑定評䟡における最終刀断である鑑定評䟡額の決定に導く䜜業をいう。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第8章第8節

調敎は単玔平均ではありたせん。「再吟味」ず「説埗力に係る刀断」ずいう2぀の䜜業から成り、それぞれに぀いお留意事項が列挙されおいたす。再吟味では、資料の遞択・怜蚎・掻甚の適吊、諞原則の掻甚の適吊、䞀般的芁因の分析䞊びに地域分析及び個別分析の適吊、各皮補正・修正等に係る刀断の適吊、各手法に共通する䟡栌圢成芁因に係る刀断の敎合性、単䟡ず総額ずの関連の適吊の6点。説埗力に係る刀断では、地域分析及び個別分析の結果ず各手法ずの適合性、各手法の適甚においお採甚した資料の特性及び限界からくる盞察的信頌性の2点です。この「62」の構造は論文匏で曞けるず匷い郚分です。

公瀺䟡栌を芏準ずする矩務

第9節には、実務䞊も詊隓䞊も重芁な矩務芏定がありたす。

地䟡公瀺法斜行芏則第1条第1項に芏定する囜土亀通倧臣が定める公瀺区域においお土地の正垞䟡栌を求めるずきは、公瀺䟡栌を芏準ずしなければならない。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第8章第9節

「公瀺区域においお」「土地の」「正垞䟡栌を求めるずき」ずいう3぀の限定が付いおいる点に泚意しおください。公瀺区域倖の土地、建物及びその敷地、正垞䟡栌以倖の䟡栌には及びたせん。限定を倖した遞択肢が誀りずしお䜜られたす。

総論第9章鑑定評䟡報告曞

第9章は、評䟡結果を文曞化する段階の芏定です。

鑑定評䟡報告曞は、䞍動産の鑑定評䟡の成果を蚘茉した文曞であり、䞍動産鑑定士が自己の専門的孊識ず経隓に基づいた刀断ず意芋を衚明し、その責任を明らかにするこずを目的ずするものである。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第9ç« 

䜜成指針では、鑑定評䟡報告曞の内容が「䞍動産鑑定業者が䟝頌者に亀付する鑑定評䟡曞の実質的な内容ずなるもの」であるずされおいたす。鑑定評䟡報告曞鑑定士が䜜成ず鑑定評䟡曞鑑定業者が䟝頌者に亀付は別の文曞であるずいう区別は、短答匏の定番論点です。

蚘茉事項は第2節に眮かれおいたす。

鑑定評䟡報告曞には、少なくずもⅠからⅫたでに掲げる事項に぀いお、それぞれに定めるずころに留意しお蚘茉しなければならない。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第9章第2節

蚘茉事項は12項目です。鑑定評䟡額及び䟡栌又は賃料の皮類、鑑定評䟡の条件、察象䞍動産の所圚・地番・地目・家屋番号・構造・甚途・数量等及び暩利の皮類、察象䞍動産の確認に関する事項、䟝頌目的及び䟝頌目的に察応した条件ず䟡栌又は賃料の皮類ずの関連、䟡栌時点及び鑑定評䟡を行った幎月日、鑑定評䟡額の決定の理由の芁旚、鑑定評䟡䞊の䞍明事項に係る取扱い及び調査の範囲、関䞎䞍動産鑑定士及び関䞎䞍動産鑑定業者に係る利害関係等、関䞎䞍動産鑑定士の氏名、䟝頌者及び提出先等の氏名又は名称、鑑定評䟡額の公衚の有無に぀いお確認した内容――の12です。

報告曞は「鑑定評䟡の説明責任を担保する出口」であり、第5章で確定した基本的事項がここで再び珟れる構造になっおいたす。条件蚭定や調査範囲等条件を付した堎合には、その内容ず理由が蚘茉事項ずしお珟れたす。第5章ず第9章を埀埩しお読むず、䞡章の察応関係が芋えおきたす。

各論第1章䟡栌に関する鑑定評䟡

各論第1章は、類型ごずに「鑑定評䟡額をどのように決定するか」を芏定したす。第1節 土地、第2節 建物及びその敷地、第3節 建物、第4節 特定䟡栌を求める堎合に適甚する鑑定評䟡の手法ずいう構成です。

各論第1章の条文は、倚くが「○○の鑑定評䟡額は、を関連づけお決定するものずする」「を暙準ずし、を比范考量しお決定するものずする」ずいう定型の曞き方をしおいたす。この「関連づけお」「暙準ずし」「比范考量しお」の䜿い分けが、各論を孊ぶうえでの最倧のポむントです。

曎地の鑑定評䟡額は、曎地䞊びに配分法が適甚できる堎合における建物及びその敷地の取匕事䟋に基づく比準䟡栌䞊びに土地残䜙法による収益䟡栌を関連づけお決定するものずする。再調達原䟡が把握できる堎合には、積算䟡栌をも関連づけお決定すべきである。― 䞍動産鑑定評䟡基準 各論第1章第1節

曎地に぀いおはさらに、面積が近隣地域の暙準的な土地の面積に比べお倧きい堎合等においお、開発法による䟡栌を比范考量しお決定するものずされおいたす。開発法には䞀䜓利甚型建物建築を想定し販売総額から建築費盞圓額等を控陀ず分割利甚型区画割りを想定し販売総額から造成費盞圓額等を控陀の2぀がありたす。

建付地に぀いおは、曎地の䟡栌をもずに最有効䜿甚ずの栌差・曎地化の難易の皋床等を考慮しお求めた䟡栌を暙準ずし、配分法に基づく比準䟡栌及び土地残䜙法による収益䟡栌を比范考量しお決定するものずされ、耇合䞍動産䟡栌をもずに敷地に垰属する額を配分しお求めた䟡栌を暙準ずしお決定するこずもできる、ずされおいたす。動詞の䜿い分けが評䟡䞊の重みの違いを衚しおいたす。

類型䞻な評䟡の枠組み
曎地比準䟡栌・土地残䜙法による収益䟡栌を関連づけ積算䟡栌、必芁に応じ開発法
建付地曎地䟡栌をもずにした䟡栌を暙準に、比準䟡栌・収益䟡栌を比范考量
借地暩借地暩の䟡栌の性栌を螏たえた耇数手法の関連づけ
底地実際支払賃料に基づく玔収益等の珟圚䟡倀の総和等
区分地䞊暩立䜓利甚率等を螏たえた評䟡
自甚の建物及びその敷地積算䟡栌・比準䟡栌・収益䟡栌の関連づけ
貞家及びその敷地賃貞借契玄の内容を螏たえた収益䟡栌を重芖
区分所有建物及びその敷地䞀棟の建物及びその敷地の䟡栌に配分率を乗じる等

各類型で「どの手法を䞭心に、どのような調敎を加えるか」が異なるため、総論第7章の手法ず結び぀けお孊ぶこずが効果的です。詳现は各論第1章の芁点で扱っおいたす。

各論第2章賃料に関する鑑定評䟡

各論第2章は、第1節 宅地、第2節 建物及びその敷地の2節構成で、それぞれに぀いお新芏賃料を求める堎合ず継続賃料を求める堎合を芏定しおいたす。

継続賃料の評䟡では、継続賃料固有の䟡栌圢成芁因ずいう抂念が重芁です。新芏賃料の䟡栌圢成芁因に加えお、契玄締結の経緯、賃料改定の経緯、賃貞借等の契玄内容ずいった、圓事者間の関係に由来する芁因を考慮する必芁がありたす。垂堎で成立する賃料ではなく、特定の圓事者間で成立するであろう賃料を求めるずいう継続賃料の性栌が、ここに珟れおいたす。

継続賃料を求める4手法差額配分法・利回り法・スラむド法・賃貞事䟋比范法は、それぞれ着目点が異なりたす。差額配分法は正垞賃料ず実際賃料の差額に、利回り法は基瀎䟡栌に察する継続賃料利回りに、スラむド法は盎近合意時点からの倉動率に着目したす。耇数手法を䜵甚しお詊算賃料を求め、調敎によっお継続賃料を決定する流れは、䟡栌の䞉方匏の調敎ず同じ発想です。

各論第2章は実務でも難所ずされ、論文匏で出題されるず差が぀く分野です。各論第2章の芁点で手法ごずの適甚堎面を確認しおおいおください。

各論第3章蚌刞化察象䞍動産の䟡栌に関する鑑定評䟡

各論第3章は、䞍動産の蚌刞化REIT等に関連する鑑定評䟡を芏定する章で、5節構成です。第1節 基本的姿勢、第2節 未竣工建物等鑑定評䟡を行う堎合の芁件、第3節 凊理蚈画の策定、第4節 個別的芁因の調査等、第5節 DCF法の適甚等。

この章の特城は、評䟡の透明性・客芳性を特に重芖しおいる点にありたす。蚌刞化察象䞍動産の鑑定評䟡は䟝頌者のみならず広範な投資家等に重倧な圱響を及がすため、鑑定士には通垞以䞊の説明責任が課されたす。

DCF法に぀いおは、明確な適甚矩務が定められおいたす。

蚌刞化察象䞍動産の鑑定評䟡における収益䟡栌を求めるに圓たっおは、DCF法を適甚しなければならない。この堎合においお、䜵せお盎接還元法を適甚するこずにより怜蚌を行うこずが適切である。― 䞍動産鑑定評䟡基準 各論第3章第5節

「DCF法を適甚しなければならない」ずいう矩務芏定であるこず、盎接還元法は「怜蚌を行うこずが適切である」ずいう䜍眮づけであるこずの察比が重芁です。

さらにこの章では、DCF法の適甚に圓たっお掻甚する資料を「䟝頌者から入手した資料をそのたた掻甚する堎合」「䟝頌者から入手した資料に修正等を加える堎合」「自らが入手した資料を掻甚する堎合」の3区分に応じお、劥圓性や刀断の根拠等を鑑定評䟡報告曞に蚘茉しなければならないずされおいたす。たた、収益費甚項目を統䞀的な区分で蚘茉するこずも矩務づけられおおり、蚌刞化察象䞍動産の鑑定評䟡曞の比范可胜性を担保する仕組みになっおいたす。

第4節では、建物状況調査゚ンゞニアリング・レポヌトの取扱いず、䞍動産鑑定士自身が行う調査の範囲が芏定されおいたす。倖郚の専門的調査ず連携しお評䟡を行う構造になっおいる点が他の章ず倧きく異なりたす。

蚌刞化察象䞍動産の䟡栌は、瀟䌚的芁請を背景に正垞䟡栌の前提を欠く堎合ずしお特定䟡栌で求められるこずが倚い点も、総論第5章ず結び぀けお抌さえおおきたしょう。詳しくは各論第3章の芁点を参照しおください。


総論ず各論の関係

基準の構造を理解するうえで欠かせないのが、総論ず各論の関係性です。

䞀般法ず特別法の関係に類䌌

総論は鑑定評䟡党般に通じる原則的・䞀般的な事項を定めたものであり、各論はそれを個別の堎面に圓おはめた具䜓的な適甚芏定です。法埋でいえば「䞀般法ず特別法」の関係に近いず理解できたす。

総論の芏定各論での具䜓化
第2章皮別・類型の分類各論第1章類型別の評䟡方法
第5章特定䟡栌各論第1章第4節特定䟡栌を求める堎合に適甚する手法
第5章未竣工建物等鑑定評䟡各論第3章第2節蚌刞化察象䞍動産で行う堎合の芁件
第7章鑑定評䟡の䞉方匏各論第1章類型別の手法適甚の留意点
第7章賃料を求める手法各論第2章地代・家賃の具䜓的な評䟡
第7章DCF法各論第3章第5節適甚矩務ず適甚過皋の明確化
第9章鑑定評䟡報告曞各論第3章蚘茉事項の䞊乗せ

孊習䞊の留意点

孊習の順序ずしおは、たず総論で基本原則をしっかり理解した䞊で各論に進むのが効果的です。各論は総論の知識を前提ずしお曞かれおいるため、総論の理解が䞍十分なたた各論を読んでも本質を぀かみにくくなりたす。

䞀方で、各論を孊ぶこずで総論の抜象的な原則が具䜓的な堎面でどう適甚されるのかがわかり、総論の理解も深たるずいう盞乗効果がありたす。総論を䞀呚したら各論に進み、各論で詰たったら総論に戻る、ずいう埀埩が結局は近道です。


詊隓で各章がどう問われるか

䞍動産鑑定士詊隓における鑑定理論は、短答匏詊隓ず論文匏詊隓の䞡方で出題されたす。章ごずの出題のされ方を敎理したす。

章別の出題傟向

章短答匏での問われ方論文匏での問われ方
総論第1章鑑定評䟡の定矩の逐語、鑑定士の責務の列挙鑑定評䟡の瀟䌚的意矩、䟡栌ず賃料の関係
総論第2章皮別・類型の定矩、芋蟌地ず移行地の区別類型ず評䟡手法の察応
総論第3章芁因の分類どれが経枈的芁因か等芁因分析ず地域分析・個別分析の関係
総論第4章各原則の内容、原則の名称ず定矩の察応原則ず手法の理論的関係
総論第5章䟡栌の皮類の定矩、条件蚭定の芁件特定䟡栌を求める堎面、条件蚭定の劥圓性
総論第6章地域抂念の定矩、同䞀需絊圏の範囲暙準的䜿甚ず最有効䜿甚の関係、刀定の留意点
総論第7章手法の定矩、事䟋遞択の芁件、枛䟡修正の方法手法の理論的根拠、適甚䞊の留意点
総論第8章手順の順序、資料の3分類詊算䟡栌の調敎の考え方
総論第9章蚘茉事項の有無説明責任ず報告曞の圹割
各論第1章類型ごずの手法の組合せ特定の類型の評䟡手順の論述
各論第2章継続賃料の手法の内容継続賃料の評䟡の考え方
各論第3ç« DCF法の適甚矩務、ERの取扱い蚌刞化察象䞍動産評䟡の特殊性

短答匏詊隓の攻略ポむント

短答匏では、基準の条文の䞀郚を匕甚しキヌワヌドを入れ替えた誀りの遞択肢を芋抜けるかが䞭心になりたす。特に狙われるパタヌンは決たっおいたす。

  • 数の入れ替え: 基本的事項は3぀4぀ではない、諞原則は11個、蚘茉事項は12項目、留意事項は10ç« 
  • 䞻䜓の入れ替え: 基準・留意事項は囜土亀通省、実務指針は日本䞍動産鑑定士協䌚連合䌚
  • 語の入れ替え: 「刀定し」を「算定し」、「暙準ずし」を「関連づけお」、「できる」を「しなければならない」
  • 限定の脱萜: 「公瀺区域においお」「土地の」「正垞䟡栌を求めるずき」ずいった限定を倖す
  • 包含関係の逆転: 同䞀需絊圏ず近隣地域、皮別ず類型

察策ずしおは条文の読み蟌みが䞍可欠です。頻出箇所から効率的に固めたい堎合は基準の頻出論点ランキング、暗蚘の優先順䜍を絞りたい堎合は鑑定評䟡基準の暗蚘36箇所を掻甚しおください。

論文匏詊隓の攻略ポむント

論文匏では、基準の内容に぀いお論述する力が問われたす。

  • 定矩の正確な再珟: 論述の土台。定矩があいたいだず以降の論理が厩れたす
  • 条文の趣旚説明: ある芏定が蚭けられた理由・背景を論じられるか
  • 芏定間の぀ながり: 各章の芏定がどのように盞互に関連しおいるかを説明できるか
  • 具䜓的堎面ぞの適甚: 特定の䞍動産に぀いお、基準に基づきどのような評䟡プロセスを螏むべきかを述べられるか

「鑑定評䟡基準の党䜓像」を盎接問うような問題総論ず各論の関係、章の構成、基準の趣旚などは、論文匏の総合問題で問われるこずがありたす。こうした問題では、個別論点の暗蚘よりも章盞互の぀ながりを自分の蚀葉で説明できるかが問われたす。論述で䜿う定矩を䞀気に固めたい堎合は論文で䜿う重芁定矩100が圹立ちたす。


実務でどの章をどう䜿うか

詊隓察策ずしおだけでなく、実務でどの章が䜿われるかを知っおおくず、芏定の趣旚が理解しやすくなりたす。実際の鑑定評䟡案件では、章はおおむね次の順序で参照されたす。

実務の堎面参照する章具䜓的な䜜業
䟝頌受付・ヒアリング総論第5章・第8章䟝頌目的の確認、察象䞍動産・䟡栌時点・䟡栌の皮類の確定、条件蚭定の合意、利害関係等の確認
凊理蚈画の策定総論第8章第3節䜜業量・凊理胜力に応じた蚈画の策定
実地調査・資料収集総論第8章第4節・第5節物的確認、暩利の態様の確認、確認資料・芁因資料・事䟋資料の収集
垂堎分析総論第3章・第6章䞀般的芁因の把握、近隣地域・同䞀需絊圏の刀定、暙準的䜿甚の刀定
最有効䜿甚の刀定総論第4章・第6章個別的芁因の分析、最有効䜿甚の刀定
手法の適甚総論第7章・各論第1章類型に応じた手法の遞択ず適甚、詊算䟡栌の算出
調敎・評䟡額決定総論第8章第8節・第9節再吟味、説埗力の刀断、公瀺䟡栌の芏準
報告曞䜜成総論第9ç« 12の蚘茉事項の䜜成、附属資料の敎理
蚌刞化案件の堎合各論第3ç« ERの取扱い、DCF法の適甚ず収益費甚項目の蚘茉

実務では、基準本文だけで刀断が぀かない堎面が頻繁に生じたす。そのずきに参照するのが留意事項であり、さらに具䜓的な手続に぀いおは実務指針が䜿われたす。䞉局構造は、実務の意思決定の順序そのものでもあるのです。


暗蚘のポむント

基準の孊習においお条文の暗蚘は避けお通れたせんが、やみくもに暗蚘しおも定着したせん。効率的に固めるポむントを敎理したす。

ポむント1党䜓構造を先に抌さえる

各章の詳现な条文に入る前に、本蚘事の党文マップで瀺した党䜓構成ず各章の䜍眮づけを頭に入れおください。党䜓像が頭にあるず、個々の条文が「基準のどの郚分の、どういう文脈の芏定か」がわかり、蚘憶の定着率が栌段に䞊がりたす。

ポむント2定矩芏定を最優先で暗蚘する

基準には倚くの定矩が登堎したす。次の定矩は正確な暗蚘が求められたす。

  • 鑑定評䟡の定矩総論第1章第3節
  • 皮別・類型の定矩、曎地・建付地等の定矩総論第2章
  • 䟡栌圢成芁因3区分の定矩総論第3章
  • 最有効䜿甚の定矩総論第4章Ⅳ
  • 正垞䟡栌・限定䟡栌・特定䟡栌・特殊䟡栌の定矩、正垞賃料・限定賃料・継続賃料の定矩総論第5章
  • 地域分析・個別分析の定矩、近隣地域・類䌌地域・同䞀需絊圏の定矩総論第6章
  • 䞉方匏ず賃料を求める各手法の定矩総論第7章
  • 詊算䟡栌又は詊算賃料の調敎の定矩総論第8章第8節

定矩はそのたた短答匏の正誀問題に出るだけでなく、論文匏の論述の土台にもなりたす。甚語の意味を䞀぀ず぀確認するには鑑定評䟡基準の重芁甚語事兞が䟿利です。

ポむント3キヌワヌドの正確性にこだわる

基準の条文では、䞀芋䌌た衚珟が埮劙に䜿い分けられおいたす。

誀りやすい衚珟正しい衚珟出兞
経枈䟡倀を算定し経枈䟡倀を刀定し総論第1章第3節鑑定評䟡の定矩
䟡栌を求める方法䟡栌を求める手法総論第7ç« 
最も有効な䜿甚最有効䜿甚総論第4章Ⅳ
建物等の定着物がない宅地建物等の定着物がなく、か぀、䜿甚収益を制玄する暩利の付着しおいない宅地総論第2章第2節曎地の定矩
䜵甚するこずができる䜵甚するものずする総論第7章枛䟡修正の方法

このような埮劙な違いが、短答匏詊隓の正誀問題で問われたす。条文を暗蚘する際は、キヌワヌドの䞀蚀䞀句にこだわる姿勢が倧切です。

ポむント4衚や図で䜓系的に敎理する

基準の内容は、文章のたた暗蚘するよりも衚や図に敎理する方が効果的です。

  • 䞉方匏を「着目点」「手法名」「詊算䟡栌名」「有効な堎合」の衚にたずめる
  • 䟡栌圢成芁因を「䞀般的・地域・個別」の3区分で図にたずめる
  • 鑑定評䟡の手順を10ステップのフロヌチャヌトにする
  • 䟡栌の皮類4぀を「垂堎性の有無」「前提ずなる状況」「䟋瀺された堎面」で比范する
  • 賃料を求める7手法を「新芏継続」「乗じる利回り」で敎理する

ポむント5章ず章を぀なげお蚘憶する

孀立した暗蚘は忘れやすく、぀ながりのある知識は定着したす。次のような連鎖を意識しおください。

  • 第1章の䟡栌の䞉芁玠 → 第3章の䟡栌圢成芁因の定矩䞉者に圱響を䞎える芁因
  • 第3章の地域芁因・個別的芁因 → 第6章の地域分析・個別分析
  • 第4章の均衡・適合の原則 → 第7章の機胜的枛䟡・経枈的枛䟡
  • 第4章の収益配分の原則 → 各論第1章の土地残䜙法
  • 第5章の特定䟡栌 → 各論第3章の蚌刞化察象䞍動産
  • 第5章の未竣工建物等鑑定評䟡 → 各論第3章第2節の芁件
  • 第5章の基本的事項 → 第9章の蚘茉事項

ひず぀の知識が他の知識を呌び起こす状態を䜜れれば、蚘憶の総量は同じでも取り出せる量が倧きく倉わりたす。

ポむント6読むだけでなく曞き出す

暗蚘の王道は繰り返しです。基準の条文を䜕床も読み、重芁な条文は手曞きで曞き出すこずで蚘憶が定着したす。特に論文匏詊隓では時間内に正確な条文を曞き出す力が求められるため、「読む」だけでなく「曞く」トレヌニングが䞍可欠です。


よくある質問FAQ

基準の党文はどこで読めたすか

本蚘事の党文マップにある「原文」列のリンクから、章ごずの条文を䌚員登録なしで読めたす。囜土亀通省も基準本文ず運甚䞊の留意事項を公衚しおおり、そちらでも党文を確認できたす。曞籍を賌入しなくおも党文を読むこず自䜓は可胜です。

基準の本を買う必芁はありたすか

条文を読むだけなら賌入は必須ではありたせん。ただし、曞き蟌みをしながら呚回したい、通信環境のない堎所で読みたい、ずいうスタむルであれば玙の基準集は有甚です。刀断のポむントは「条文を読む」ためではなく「条文に手を入れる」ために必芁かどうかです。たずは章別ビュヌアで通読し、自分の孊習スタむルに玙が必芁だず感じおから賌入しおも遅くありたせん。

基準ず運甚䞊の留意事項の違いは䜕ですか

どちらも囜土亀通省が定める文曞ですが、基準本文が原則的な芏定であるのに察し、留意事項は本文の芏定を具䜓化する公匏の解説です。留意事項は10章構成で、基準本文の総論第2章・第3章・第5章第9章ず各論第1章第3章に察応しおいたす。総論第1章ず総論第4章に察応する留意事項はありたせん。

留意事項は日本䞍動産鑑定士協䌚連合䌚が䜜っおいるのですか

いいえ。運甚䞊の留意事項は基準本文ず同じく囜土亀通省が定めるものです。日本䞍動産鑑定士協䌚連合䌚が策定するのは実務指針・実務指針现則であり、これずは別の文曞です。ここは正誀問題で頻繁に狙われる論点です。

基準ず留意事項のどちらから勉匷すべきですか

たず基準本文を読み、章の流れず定矩を抌さえおから、察応する留意事項に進むのが効率的です。留意事項は本文の補足なので、本文の理解がないたた読んでも頭に入りにくいためです。本文の䞀区切りごずに留意事項を確認する「埀埩孊習」をおすすめしたす。

総論ず各論は䞡方芚える必芁がありたすか

はい。総論は原則、各論はその具䜓的適甚であり、論文匏では総論の原則を各論の堎面に圓おはめお論じる力が問われたす。ただし孊習の比重は総論が䞭心で、各論は総論の知識を土台に「類型別・堎面別の留意点」を䞊乗せするむメヌゞで取り組むず負担が軜くなりたす。

基準は改正されるず詊隓範囲も倉わりたすか

基準・留意事項は改正されるこずがあり、改正埌は新しい内容が出題範囲ずなりたす。孊習にあたっおは最新版を甚いるこずが倧前提です。叀いテキストで孊習するず改正前の衚珟を芚えおしたうリスクがありたす。改正の経緯は鑑定評䟡基準の改正履歎で確認できたす。

条文は䞞暗蚘しなければなりたせんか

定矩芏定など栞心郚分は正確な暗蚘が求められたすが、すべおを䞀字䞀句芚える必芁はありたせん。短答匏ではキヌワヌドの正確性、論文匏では趣旚ず論理の理解が重芖されたす。定矩は正確に、説明郚分は趣旚を抌さえる、ずいうメリハリが倧切です。

「詊算䟡栌の調敎」は総論第7章ですか

いいえ、総論第8章第8節です。第7章は各手法の意矩ず適甚方法を定める章であり、耇数の手法で求めた詊算䟡栌をどう調敎するかは手順の䞀郚ずしお第8章に眮かれおいたす。混同しやすいので、条文の所圚ごず芚えおください。

䟡栌ず賃料の関係がわかりたせん

総論第1章第2節で瀺されるずおり、䞍動産の経枈䟡倀は亀換の察䟡である「䟡栌」ず甚益の察䟡である「賃料」の2぀で衚され、䞡者の間には元本ず果実の関係が認められたす。䟡栌の䞉方匏ず賃料を求める手法が䞊行しお芏定され、各論も第1章䟡栌ず第2章賃料に分かれおいるのは、この察応関係があるためです。

基準は䞍動産鑑定士以倖にも適甚されたすか

基準は䞍動産鑑定士が鑑定評䟡を行う堎合の準拠すべき基準です。ただし基準の考え方は、地䟡公瀺・盞続皎評䟡・固定資産皎評䟡ずいった公的評䟡の枠組みや、金融機関の担保評䟡の実務にも広く圱響しおいたす。鑑定士でなくおも、䞍動産の䟡栌を扱う実務者にずっお理解する䟡倀のある文曞です。


今日から挔習で仕䞊げる

鑑定士詊隓ブヌトラボでは、基準の党12章を章ごずに読める基準ビュヌア、その章に察応する短答匏の肢別挔習、分野別の正答率にもずづく匱点の可芖化を提䟛しおいたす。本蚘事の党文マップで自分が匱い章を特定したら、たずその章の原文を読み、そのたた挔習に進んでください。


たずめ

本蚘事では、䞍動産鑑定評䟡基準の党文構成を「どの章に䜕が曞いおあるか」ずいう地図ずしお敎理したした。芁点を振り返りたす。

  • 䞍動産鑑定評䟡基準は総論9章・各論3章の党12章。総論が原則的事項、各論が類型別・堎面別の具䜓的適甚方法を芏定しおいたす
  • 総論9章は「定矩 → 察象 → 芁因 → 原則 → 確定 → 分析 → 手法 → 手順 → 報告」ずいう䞀本の流れずしお読めたす
  • 基準は法埋ではなく囜土亀通省が定める統䞀指針ですが、鑑定法ずの連動により事実䞊の匷い拘束力を持ちたす
  • 基準本文囜土亀通省→ 運甚䞊の留意事項囜土亀通省→ 実務指針日本䞍動産鑑定士協䌚連合䌚ずいう䞉局構造になっおおり、策定䞻䜓ず圹割が異なりたす
  • 留意事項は10章構成で、総論第1章ず総論第4章に察応するものはありたせん
  • 詊算䟡栌又は詊算賃料の調敎は総論第8章第8節であり、第7章ではありたせん。条文の所圚たで含めお芚えるこずが短答匏では有効です
  • 珟行基準の骚栌は2002幎の党面改正で圢成され、2014幎改正で未竣工建物等鑑定評䟡・調査範囲等条件が加わりたした
  • 詊隓察策ずしおは、党䜓構造の理解を土台に、定矩芏定の正確な暗蚘、キヌワヌドの正確性、章ず章の぀ながりの意識が鍵ずなりたす

基準の党䜓像を把握するこずは、個別論点の理解を深め、論文匏での䜓系的な論述を可胜にする基盀です。次のステップずしお、評䟡手法の栞心である鑑定評䟡の䞉方匏ずは、基準党䜓を貫く最有効䜿甚の原則ずは、察象の分類䜓系を扱う䞍動産の皮別ず類型ぞ進んでください。䜓系を図で確認したい堎合は鑑定評䟡基準の䜓系図が、暗蚘の優先順䜍を決めたい堎合は鑑定評䟡基準の暗蚘36箇所が圹立ちたす。

#䞍動産鑑定評䟡基準 #各論 #基準の党䜓像 #総論 #鑑定理論

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