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認定特定建築物とは?高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律での意味を図でわかりやすく解説

特定建築物の建築等及び維持保全の計画について、建築物移動等円滑化基準を超える誘導基準に適合するものとして所管行政庁の認定を受けた特定建築物です。つまり、法律の最低限より高い水準でバリアフリー化する計画に役所がお墨付きを与えたもので、容積率の特例と認定の表示ができます。

認定特定建築物とは

法律が求めるのは最低限の基準です。それを超えて、廊下をもっと広く、便所をもっと多く、というより高い水準(建築物移動等円滑化誘導基準)で建てようとする建築主等は、計画を作って所管行政庁に認定を申請できます。認定されると、広くした分の床面積が容積率の計算から外れ、広告に認定マークを付けられます。その代わり、認定された計画どおりに建てて維持する約束を負い、破れば改善命令、命令にも従わなければ認定の取消しです。申請するかどうかは建築主等の自由で、頑張る人に見返りを用意して誘導する仕組みです。

認定特定建築物の図解:最低限を超える計画に所管行政庁が認定を出し、容積率の特例で応える。

最低限を超える計画に所管行政庁が認定を出し、容積率の特例で応える。

認定の基準は、誘導基準への適合と、確実な資金計画です

建築主等は、特定建築物の建築、修繕又は模様替(修繕・模様替は建築物特定施設に係るものに限ります)をしようとするとき、建築等及び維持保全の計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができます(17条1項)。計画には位置、延べ面積・構造・用途・敷地面積、建築物特定施設の構造と配置と維持保全に関する事項、資金計画を書きます(17条2項)。所管行政庁は、建築物特定施設の構造と配置が建築物移動等円滑化基準を超え、かつ誘導すべき主務省令で定める基準に適合し、資金計画が事業を確実に遂行するため適切であると認めるときに認定できます(17条3項)。特別特定建築物も特定建築物の一種なので、申請できます。認定の申請と併せて建築確認の申請書を出し、建築主事等の適合通知を受けて認定されれば、確認済証の交付があったものとみなされます(17条4項〜7項)。

容積率の特例を受けられ、認定の表示は付けることができます

認定特定建築物では、建築物特定施設の床面積のうち、移動等円滑化の措置をとることで通常の建築物より大きくなる政令で定める床面積を、容積率の算定の基礎となる延べ面積に算入しません(19条)。広い廊下や車椅子用の便所を作った分だけ容積率で不利になることを、この特例が打ち消しています。認定建築主等は、認定特定建築物の建築等をしたときは、その建物や敷地、利用に関する広告等に認定を受けている旨の表示を付することができます(20条1項)。表示は権利であって義務ではありません。認定を受けていない建物に同じ表示や紛らわしい表示を付けることは、誰であっても禁じられています(20条2項)。

認定特定建築物の図解:認定の表示は「付けることができる」。認定の無い建物が付けるのは禁止。

認定の表示は「付けることができる」。認定の無い建物が付けるのは禁止。

計画に従っていなければ改善命令、命令に違反して初めて取消しです

所管行政庁は、認定建築主等が認定を受けた計画に従って認定特定建築物の建築等又は維持保全を行っていないと認めるときは、その改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができます(21条)。認定を取り消せるのは、認定建築主等がこの改善命令に違反したときです(22条)。計画違反を見つけた段階でいきなり取り消すことはできず、まず直す機会を与える二段構えです。条文に理由は書いていませんが、容積率の特例で建物がすでに大きくなっている以上、取消しは重い処分なので、順番を決めているのだと考えられます。

認定特定建築物の図解:まず改善命令、従わなければ取消し。二段構え。

まず改善命令、従わなければ取消し。二段構え。

建築主等は、特定建築物の建築、修繕又は模様替(修繕又は模様替にあっては、建築物特定施設に係るものに限る。以下「建築等」という。)をしようとするときは、主務省令で定めるところにより、特定建築物の建築等及び維持保全の計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。

出典: バリアフリー法 17条1項

実務ではこう使う

認定特定建築物は容積率の特例で通常より大きな延べ面積を持てるため、鑑定評価では建築物特定施設の不算入部分を確認し、容積率の余剰や再建築時の想定を誤らないようにします。認定の表示は建物の付加価値として賃貸市場でも訴求され、高齢者向け施設や病院の評価では需要者の判断材料になります。認定を受けた計画は維持保全まで拘束するので、改修時の制約としても確認します。

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