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固定資産評価審査委員会とは?地方税法での意味を図でわかりやすく解説

固定資産課税台帳に登録された価格に関する不服を審査決定するために、市町村に設置される委員会です(423条1項)。つまり、市町村長が決めた自分の土地や家屋の評価額に納得できない納税者の申出を、市町村長とは別の立場で見直す機関です。

固定資産評価審査委員会とは

届いた納税通知書の課税明細書を見て、自分の土地の評価額が隣より高すぎると感じたとき、納税者はどこに言えばよいのでしょうか。評価額を決めたのは市町村長ですから、決めた本人に「高い」と言っても、同じ判断が返ってくるかもしれません。そこで、市町村長とは別に、住民や学識経験者からなる固定資産評価審査委員会を市町村に置き、登録された価格の不服はここで審査する仕組みになっています。対象になるのは台帳に登録された価格だけで、税額の計算など賦課そのものへの不服は、この委員会ではなく審査請求で争います。

固定資産評価審査委員会の図解:登録された価格の不服は、市町村長ではなく市町村に置かれた委員会が審査する。

登録された価格の不服は、市町村長ではなく市町村に置かれた委員会が審査する。

市町村に置き、台帳に登録された価格の不服だけを審査します

423条1項は、固定資産課税台帳に登録された価格に関する不服を審査決定するために、市町村に固定資産評価審査委員会を設置すると定めています。価格を決めて台帳に登録するのが市町村長なので、その見直しを行う委員会も同じ市町村の中に置かれ、国や都道府県の機関ではありません。審査の対象は登録された価格に限られ、価格の不服は審査の申出と、その決定の取消しの訴えによってのみ争うことができます(434条2項)。価格以外の賦課の不服は、通常の審査請求で争います。

委員は3人以上で、議会の同意を得て市町村長が選任します

委員の定数は3人以上とし、当該市町村の条例で定めます(423条2項)。法律が決めるのは下限だけで、何人にするかは市町村の規模に合わせて条例で決めます。委員は、当該市町村の住民、市町村税の納税義務がある者、又は固定資産の評価について学識経験を有する者のうちから、当該市町村の議会の同意を得て市町村長が選任します(同条3項)。任期は3年で(同条6項)、心身の故障や非行を理由に任期中に罷免するときも議会の同意が要ります(427条)。市町村長が一人で選び、一人で外せる相手では、市町村長の決めた価格を公平に見直せないためと考えられます。

固定資産評価審査委員会の図解:委員は住民・納税義務者・学識経験者から、議会の同意を得て市町村長が選任する。

委員は住民・納税義務者・学識経験者から、議会の同意を得て市町村長が選任する。

申出は納税通知書の交付後3月まで、決定は30日以内に行います

納税者は、価格等を登録した旨の公示の日から、納税通知書の交付を受けた日後3月を経過する日までの間に、文書で審査の申出をします(432条1項)。委員会は申出を受けた日から30日以内に審査の決定をしなければならず(433条1項)、審理は書面によりますが、申出人の求めがあれば口頭で意見を述べる機会を与えます(同条2項)。決定は10日以内に申出人と市町村長に文書で通知し(同条12項)、決定に不服があれば取消しの訴えを提起できます(434条1項)。固定資産評価員は、この委員会の委員を兼ねることができません(406条1項)。

固定資産評価審査委員会の図解:申出は納税通知書を受けた日の後3月まで、委員会は30日以内に決定。

申出は納税通知書を受けた日の後3月まで、委員会は30日以内に決定。

固定資産課税台帳に登録された価格に関する不服を審査決定するために、市町村に、固定資産評価審査委員会を設置する。

出典: 地方税法 423条1項

実務ではこう使う

評価額の審査の申出では、納税者側が不動産鑑定士の鑑定評価書を付けて価格の不当を主張することがあり、鑑定士は固定資産評価基準に沿った評価と時価の関係を説明する役割を担います。評価替えの年に申出が集中します。取消訴訟では、評価基準による価格が適正な時価を上回っていれば違法とされるため、鑑定評価が争点になります。

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