個人施行者とは?土地区画整理法での意味を図でわかりやすく解説
宅地の所有権又は借地権を持つ者、又はその同意を得た都市再生機構・地方住宅供給公社など政令で定める者が、一人で又は数人共同して事業を施行するときの施行者です。つまり、組合をつくらずに、地主自身が施行者になる形です。
個人施行者とは
自分の土地と隣の二、三軒の土地の境目に道を通し、それぞれの形を整えたい。そんな小さな区画整理のために、7人以上を集めて組合をつくる必要はありません。地主本人が、あるいは数人が共同で、自分の宅地について施行者になれます。これが個人施行者で、一人なら規準と事業計画を、数人なら規約と事業計画を定めて、都道府県知事の認可を受けます。地主の同意を得た都市再生機構、地方住宅供給公社、地方公共団体、宅地を造成して賃貸や譲渡をする法人なども個人施行者になれます。

数軒の地主が自分の宅地を整えるなら、組合をつくらず個人施行。
認可するのは都道府県知事で、申請は市町村長を経由します
一人で施行しようとする者は規準と事業計画を、数人共同して施行しようとする者は規約と事業計画を定め、都道府県知事の認可を受けます。申請は施行地区となるべき区域を管轄する市町村長を経由します。都市計画に定めた施行区域の土地でなくても行える民間の事業なので、その土地の都市計画をあずかる知事が審査します。認可の公告があるまでは、施行者として、また規準・規約・事業計画をもって第三者に対抗できません。

一人なら規準、数人なら規約を定めて、知事の認可。
相続で施行者が数人になっても、組合にはなりません
一人で施行する事業で、相続などにより施行者が数人になった場合は、その事業は数人共同して施行する事業になります。施行者は遅滞なく規約を定めて、その規約について都道府県知事の認可を受けます。人数が増えただけで事業の性格は変わらないので、組合を設立し直すのではなく、共同施行の規約に切り替えるだけです。定款は組合が定めるもので、個人施行者は一人なら規準、数人なら規約です。
同意で進めるので、権利の申告や縦覧の規定は及びません
個人施行者は、認可を申請するときに、施行地区となるべき区域内の宅地について権利を持つ人の同意を事業計画について得ます。換地計画を定めるときも同じ人たちの同意を得るので、他の施行者に課される2週間の縦覧は個人施行者には及びません。未登記の権利を施行者に申告させる仕組みも、個人施行者の事業は除かれています。仮換地の指定も、従前の宅地と仮換地となるべき宅地の所有者などの同意を得て行います。関係する権利者を全員知っていて、その同意で進めるので、知らない権利者を探す申告や、意見を集める縦覧が要らないのです。

関係する権利者の同意で進めるから、縦覧も申告も要らない。
他人の土地への立入りは、準備でも施行でも市町村長の認可が要ります
個人施行者や施行しようとする者が、測量や調査のために他人の占有する土地に立ち入るには、その土地の属する区域を管轄する市町村長の認可を受けます。国土交通大臣や知事、市町村長は自ら立ち入れますが、民間の施行者にはその権限がないので、市町村長の認可で権限を借りる組み立てです。事業の準備の段階でも、認可を受けた後の施行の段階でも、同じく認可が要ります。
宅地について所有権若しくは借地権を有する者又は宅地について所有権若しくは借地権を有する者の同意を得た者は、一人で、又は数人共同して、当該権利の目的である宅地について、又はその宅地及び一定の区域の宅地以外の土地について土地区画整理事業を施行することができる。ただし、宅地について所有権又は借地権を有する者の同意を得た者にあつては、独立行政法人都市再生機構、地方住宅供給公社その他土地区画整理事業を施行するため必要な資力、信用及び技術的能力を有する者で政令で定めるものに限る。
出典: 土地区画整理法 3条1項
実務ではこう使う
個人施行は、地主数人が自分の土地をまとめて区画を整え直すときや、機構や公社が地主の同意を得て団地を整備するときに使われます。評価では、規準や規約に定めた換地の方法と清算金の扱いを読み、権利関係が確定する認可公告と換地処分公告の時期を確かめます。
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