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資産保管会社とは?投資信託及び投資法人に関する法律での意味を図でわかりやすく解説

登録投資法人の委託を受けてその資産の保管に係る業務を行う法人です(2条22項)。つまり、投資法人が持つ不動産の権利証や有価証券、現金を、運用を決める会社とは別に預かって守る信託銀行などの会社です。

資産保管会社とは

家計でも、お金の使い方を決める人と、通帳と印鑑を預かる人を分けておけば、使いすぎや持ち逃げを防げます。投資法人も同じで、何を買うかを決める資産運用会社とは別に、権利証や有価証券、現金を預かる会社を置きます。それが資産保管会社で、登録投資法人は資産の保管に係る業務をこの会社に委託しなければなりません(208条1項)。運用と保管以外の事務、投資主名簿の管理や会計などは、一般事務受託者が担います(2条23項)。

資産保管会社の図解:決める会社と預かる会社を分ける。運用は運用会社、保管は保管会社。

決める会社と預かる会社を分ける。運用は運用会社、保管は保管会社。

保管の委託先は資産保管会社で、資産運用会社ではありません

登録投資法人は、資産保管会社にその資産の保管に係る業務を委託しなければなりません(208条1項)。運用の委託は198条1項、保管の委託は208条1項と、条文も委託先も二つに分かれています。運用を決める会社が財産の鍵まで握っていると、投資法人の資産を自分の都合で動かしたり持ち出したりできてしまうので、預かる役を別の会社に切り離しています。資産保管会社は投資法人のため忠実に、善良な管理者の注意をもって業務を行い、投資法人の資産を自己の固有財産と分別して保管します(209条・209条の2)。登録申請書にも資産保管会社の名称と住所を記載します(188条1項)。

なれるのは信託会社等など、預かる仕事を許された法人です

資産保管会社は、信託会社等、有価証券等管理業務を行う金融商品取引業者、そのほか委託先として適当なものとして内閣府令で定める法人のいずれかでなければなりません(208条2項)。信託会社等とは、信託会社又は信託業務を営む金融機関で、信託銀行がその代表です。有価証券以外の資産、不動産の権利証などの保管を委託する場合は、有価証券等管理業務を行う金融商品取引業者は委託先から外れます(208条2項かっこ書)。他人の財産を預かることを本業として監督を受けている法人でなければ、投資家の財産を託せないからです。

資産保管会社の図解:預かれるのは、信託銀行など、預かる仕事で監督を受けている法人だけ。

預かれるのは、信託銀行など、預かる仕事で監督を受けている法人だけ。

預かった財産を失わせれば、投資法人に連帯して損害を賠償します

資産保管会社がその任務を怠ったことにより投資法人に損害を生じさせたときは、その資産保管会社は投資法人に対し連帯して損害を賠償する責任を負います(210条1項)。執行役員、監督役員、一般事務受託者、会計監査人、資産運用会社も同じ損害について責任を負うときは、全員が連帯債務者になります(210条2項)。資産運用会社の責任(204条1項)と同じ作りで、預かった財産を失わせたときの責任は、運用を誤ったときの責任と並べて置かれています。また、不動産以外の特定資産の価格などの調査は、投資法人、資産運用会社、資産保管会社以外の者に行わせなければならず(201条2項)、財産を預かっている会社が自分で値段を調べる側に回ることはできません。

登録投資法人は、資産保管会社にその資産の保管に係る業務を委託しなければならない。

出典: 投資信託及び投資法人に関する法律 208条1項

実務ではこう使う

鑑定評価の実務で資産保管会社と直接やり取りすることは多くありませんが、権利証や契約書の原本は資産保管会社が預かっているので、資料の出所として評価書に記載することがあります。証券化の評価体制を説明するときは、運用と保管が別会社に分かれていること、価格調査の担い手から資産保管会社が外されていることに触れます。

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