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投資信託委託会社とは?投資信託及び投資法人に関する法律での意味を図でわかりやすく解説

委託者指図型投資信託の委託者である金融商品取引業者で、投資運用業を行うものです(2条11項)。つまり、信託銀行が預かっている投資信託の財産について「これを買え、これを売れ」と運用の指図を出す会社で、投資法人でいう資産運用会社に当たります。

投資信託委託会社とは

投資信託の運用会社と呼ばれている会社が、法律の言葉では投資信託委託会社です。投資家のお金は受託者である信託銀行が持っていますが、その財産で何を買い何を売るかを決めて指図するのはこの会社です(2条11項)。投資運用業を行う金融商品取引業者に限られ、信託会社は除かれます。投資法人の世界で同じ役目を負うのが資産運用会社で、鑑定評価の義務(11条と201条)、書面の交付(13条と203条)、損害賠償の責任(21条と204条)と、条文が対になって置かれています。運用を決める会社だからこそ、受益者を守るための義務がこの会社に集まっています。

投資信託委託会社の図解:投資信託の頭脳が投資信託委託会社、投資法人の頭脳が資産運用会社。

投資信託の頭脳が投資信託委託会社、投資法人の頭脳が資産運用会社。

不動産の取得・譲渡には、独立した鑑定士の鑑定評価を行わせます

投資信託委託会社は、運用の指図を行う投資信託財産について、土地や建物、これらに関する賃借権や地上権などの特定資産の取得又は譲渡が行われたときは、その特定資産に係る不動産の鑑定評価を、不動産鑑定士であって利害関係人等でないものに行わせなければなりません(11条1項、施行令16条の2)。利害関係人等とは、その投資信託委託会社の総株主の議決権の過半数を保有していることなど、密接な関係を持つ者です。取得又は譲渡に先立って鑑定評価を行わせている場合は、改めて行わせる必要はありません(11条1項ただし書)。不動産以外の特定資産の取得や譲渡では、投資信託委託会社とその利害関係人等、受託会社以外の政令で定める者に価格などの調査を行わせます(11条2項)。運用を指図する会社が身内の評価で値段を決めてしまうと受益者が損をするので、外の独立した専門家の目を通す作りです。

自己の計算で不動産を売買したら、受益者に書面を交付します

投資信託委託会社は、自己の計算で不動産などの特定資産の売買その他の取引を行ったときは、その取引に係る事項を記載した書面を、同種の資産を投資対象とする投資信託財産に係るすべての受益者に交付しなければなりません(13条1項1号)。受益証券の勧誘が公募で行われた投資信託では、知れている受益者に交付します(13条1項ただし書)。運用の指図をする会社が自分の勘定でも同じ種類の資産を売買していると、良い物件を自分に回し、受益者の財産を後回しにする疑いが生じるので、受益者に知らせて確かめられるようにしています。投資法人の側では、資産運用会社が投資法人に対して3月に1回以上、同じ趣旨の書面を交付します(203条1項)。書面を受け取るのは、運用を任せている側です。

投資信託委託会社の図解:自分の勘定で不動産を売買したら、知らせる相手は受益者。

自分の勘定で不動産を売買したら、知らせる相手は受益者。

約款の変更も契約の解約も、あらかじめ内閣総理大臣に届け出ます

投資信託委託会社は、投資信託約款を変更しようとする場合や、委託者指図型投資信託の併合をしようとする場合には、あらかじめ、その旨とその内容を内閣総理大臣に届け出なければなりません(16条)。投資信託契約を解約しようとするときも、あらかじめ、その旨を内閣総理大臣に届け出ます(19条)。契約を締結しようとするときの約款の届出(4条1項)と合わせて、この会社が内閣総理大臣にする届出は、締結・変更・併合・解約のどれも事前です。受益者の権利の中身が変わる前に監督官庁が把握しておかなければ、変わってしまった後では受益者を守る手を打てないからです。変更や併合の内容が重大なものは、届出に加えて受益者の書面による決議が要ります(17条)。

任務を怠れば、受益者に対して連帯して損害を賠償します

投資信託委託会社がその任務を怠ったことにより、運用の指図を行う投資信託財産の受益者に損害を生じさせたときは、その投資信託委託会社は、受益者に対して連帯して損害を賠償する責任を負います(21条)。運用の指図に係る権限の委託を受けた者も同じ責任を負い、連帯の相手になります(21条かっこ書)。受益者は受託者である信託銀行と契約しているわけではありませんが、損をさせたのは指図を出した会社なので、法律が直接この会社に責任を負わせています。投資法人の資産運用会社は投資法人に対して連帯して賠償するので(204条1項)、賠償の相手が受益者か投資法人かで対になっています。

投資信託委託会社の図解:指図を誤って損をさせたら、受益者に連帯して賠償。

指図を誤って損をさせたら、受益者に連帯して賠償。

この法律において「投資信託委託会社」とは、委託者指図型投資信託の委託者である金融商品取引業者(…投資運用業を行う者に限り、信託会社を除く。)…をいう。

出典: 投資信託及び投資法人に関する法律 2条11項

実務ではこう使う

不動産を組み入れる投資信託では、投資信託委託会社が鑑定士に鑑定評価を依頼します。受任にあたっては、依頼者の総株主の議決権の過半数を保有する者などの利害関係人等に当たらないことを確認し、評価書に依頼者との関係を明記します。取得に先立つ評価が原則なので、価格時点と取得予定日の関係も書き分けます。

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