割合法とは?不動産鑑定評価基準での意味を図でわかりやすく解説
複合不動産価格に占める敷地の構成割合を求めることができる場合に、複合不動産価格にその構成割合を乗じて敷地に帰属する額を求める方法です。つまり、一体の値段に「土地は全体の何割か」を掛けて土地の分を取り出します。
割合法とは
土地付きの中古住宅が3,000万円で売れたとき、そのうち土地はいくらだったのかを知りたい場面を考えます。この地域では土地と建物の値段の比がおおむね6対4だ、と取引の内訳や新築時の投資額から分かっているなら、3,000万円に6割を掛けて土地は1,800万円と求められます。この掛け算が割合法です。複合不動産価格をもとに敷地に帰属する額を配分する方法として、留意事項が控除法と並べて挙げる二つのうちの一つで、建付地の鑑定評価のただし書で使います。

敷地の割合が分かるから、一体の値段に掛けて敷地の分を出す。
構成割合を求められるときに使う方法です
割合法が使えるのは、複合不動産価格に占める敷地の構成割合を求めることができる場合です。留意事項は「構成割合を求めることができる場合」とだけ定めています。総論第7章の配分法では、各構成部分の価格の割合が取引価格、新規投資等により判明しているときに構成割合を乗じるとされているので、割合法の構成割合も取引事例の価格の内訳や新規投資の際の土地と建物の費用の比などから読み取ると考えられます。留意事項に理由は書いていませんが、分譲マンションや建売住宅のように同じような土地と建物の組み合わせが繰り返し取引される物件では比が安定しやすく、割合法が働きやすいと考えられます。比が読み取れなければ、建物等の価格を直接求めて差し引く控除法を使います。

取引事例の内訳や新規投資の額から、敷地の構成割合を読み取る。
対になる相手は控除法で、配分法とは別の語です
留意事項が挙げる配分の方法は、割合法と控除法の二つです。割合法は敷地の割合を掛け、控除法は建物等の価格を引く、というように、同じ複合不動産価格から敷地の分を取り出す二通りの計算です。総論第7章の配分法は、取引事例比較法の中で、複合不動産の取引事例から対象と同じ類型の部分の事例資料を求める方法をいいます。配分法の中にも割合を乗じる計算がありますが、置き場所と目的が違うので、留意事項の割合法・控除法とは区別して覚えます。
建物に帰属する額の配分にも、同じ方法を使います
建物及びその敷地が一体として市場性を有する場合の建物のみの鑑定評価では、複合不動産価格をもとに建物に帰属する額を配分して求めた価格を標準として決定することもできます。留意事項は、その配分の方法は建付地で述べる方法に準ずるとしています。建物の構成割合を乗じれば建物に帰属する額が出るので、土地でも建物でも割合法の考え方は一つです。
割合法とは、複合不動産価格に占める敷地の構成割合を求めることができる場合において、複合不動産価格に当該構成割合を乗じて求める方法である。
出典: 各論第1章 第1節
実務ではこう使う
分譲マンションや店舗付住宅など、土地と建物の価格比が市場で安定している物件で使いやすい方法です。評価書では、採用した構成割合の根拠(取引事例の内訳、新規投資額の比率など)を示し、複合不動産価格にその割合を乗じた計算を書きます。割合の根拠が薄いと配分全体の説得力が落ちるので、事例の選び方まで示すのが普通です。
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