国定公園とは?自然公園法での意味を図でわかりやすく解説
国立公園に準ずる優れた自然の風景地で、関係都道府県の申出により環境大臣が指定する自然公園です。つまり、県が「うちの景色を」と手を挙げ、国が選び、指定後の管理は県が担う公園です。
国定公園とは
国定公園は、国立公園ほど規模は大きくないが、それに準ずる優れた風景地に指定されます。きっかけは県からの申出で、県が「この景色を自然公園法で守りたい」と国に申し出て、環境大臣が審議会の意見を聴いて指定します(2条3号・5条2項)。指定の後の仕事は県が受け持ちます。特別地域を決めるのも、区域内で家を建てる人に許可を出すのも、公園事業を決めて執行するのも、都道府県と知事です。国が選び、県が育てる、という分担で成り立っている公園です。

申出は県、指定は環境大臣。
指定は環境大臣で、関係都道府県の申出が入口です
5条2項は、国定公園は環境大臣が、関係都道府県の申出により、審議会の意見を聴き、区域を定めて指定すると定めています。国立公園との違いは二つで、関係都道府県が意見を述べる側ではなく申出をする側に立つこと、意見を聴く相手が審議会だけであることです。区域を拡張するときや公園計画を追加するときも、関係都道府県の申出によらなければなりません(6条2項・8条2項)。指定する人は国立公園と同じ環境大臣で、指定は官報の公示によって効力を生じます(5条3項・4項)。
公園事業の決定と執行は、都道府県と知事が担います
国定公園に関する公園事業は都道府県知事が決定し(9条2項)、都道府県が執行します(16条1項)。都道府県以外の公共団体は知事に協議して、国及び公共団体以外の者は知事の認可を受けて、その一部を執行できます(16条2項・3項)。国立公園で国と環境大臣が担う役目を、国定公園では都道府県と知事が担うと読み替えれば、事業の変更・承継・休廃止の手続も同じ形で当てはまります(16条4項)。公園計画だけは国立公園と同じく環境大臣が決めますが、そのときも関係都道府県の申出が要ります(7条2項)。

指定の後の仕事は知事の机に集まる。
区域内の規制も、指定から許可・届出まで知事が行います
20条1項は、都道府県知事が国定公園について、風致を維持するため、公園計画に基づいてその区域(海域を除く)内に特別地域を指定できると定めています。特別保護地区、海域公園地区、利用調整地区、集団施設地区も知事が指定します(21条〜23条・36条)。特別地域内で許可が要る行為の許可も、普通地域の届出の受付と命令も、知事です(20条3項・33条)。ただし、国定公園の風致に大きく影響する行為として環境省令で定めるものを許可するときは、知事は環境大臣に協議しなければなりません(20条5項)。
報告徴収や立入検査、損失補償も都道府県が受け持ちます
17条1項は、都道府県知事が認可を受けた国定公園事業者に報告を求め、又は職員に施設へ立ち入って検査させることができると定めています。特別地域の許可を得られなかったために生じた損失を補償するのも、国定公園では都道府県です(64条1項)。生態系維持回復事業も、国定公園では都道府県が行います(41条1項)。権限とともに、費用と責任も県に置かれています。
国定公園は、環境大臣が、関係都道府県の申出により、審議会の意見を聴き、区域を定めて指定する。
出典: 自然公園法 5条2項
実務ではこう使う
国定公園内の土地の評価では、特別地域の許可も普通地域の届出も窓口が都道府県なので、県庁の自然保護担当課で地域区分と許可基準を確かめます。宿泊施設や索道の評価では、知事の認可を受けた国定公園事業かどうかを権利関係の項目で確認します。行政的条件には、国定公園である旨と地域区分を書きます。
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